Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

ゲームデザイナー・川人忠明氏の訃報にお悔やみ申し上げつつ

仕事から帰ってきてガーンふたたび

 

NOVA「さっき訃報を聞いて、今年一番のショックが塗り変わった感じだ(涙目)」

晶華「それは、私にとってもガーンよ(涙目)」

翔花「えっと、NOVAちゃんの今年一番のショックは、この記事よね」

NOVA「山本さんの逝去の報は確かに悲しかった。しかし、ゲームデザイナーとしての山本さんは過去の人だったんだ。偉大な先達として尊敬申し上げていたし、いろいろお世話になった御恩もある。しかし、心理的距離感はそれなりにある遠い先輩だな」

晶華「当ブログでは、『モンスターの逆襲』でお世話になった作家さんね」

翔花「うん。面白いゲームブックの作者さんね。楽しませてもらいました」

NOVA「今回、訃報の入って来た川人くん、個人的に凄く親近感があるので、氏ではなく、こう呼ばせてもらうが、当ブログ記事での代表作はこれだ」

翔花「え? まさか妖精郷のシナリオの作者さん?」

NOVA「川人くんは『ソード・ワールド2.0』および『2.5』の重鎮の一人で、グループSNEの現役ゲームデザイナーだ。ソード・ワールドの最新作で、彼の作品はこれだな」

NOVA「最終的な遺作は、うちでは記事にしていない(推理物語の仕様上、ストーリーのネタバレ禁止なので記事にしにくい)マーダーミステリーの一本らしいが、そちらをさておくにしても、うちのブログ関連のTRPG記事では、彼の作品に非常にお世話になった。詳細は後で紹介するが、とにかく現在進行形でお世話になり続けていたゲームデザイナーさんだったわけだ。まさか、こんなに早く逝去されるとは。俺と同期の、ほぼ同年齢(1才下)なわけで、いくら何でも早過ぎるだろう、ガーンって感じだよ(涙目)」

翔花「妖精郷の作者さんなら、わたしにとっても他人事じゃないわけね。フェアリーガーデンは途中参加だから、最初からプレイしてるNOVAちゃんやアキちゃんほどのプレイ期間はないけど、主役の片割れとしては、謹んで哀悼の意を表明します」

NOVA「と言うか、お前のキャラのエマ・ショーカの原型のエマ・ローズワースって、たぶんシナリオデザイナーの川人くんが生みの親だぞ」

翔花「ふぇっ、エマのお父さん!? それは、わたしも涙を流さないと(涙目)」

NOVA「とにかく、『フェアリーガーデン』の作者ってだけでも、当ブログのソード・ワールド記事としては超重要人物になるわけだな」

 

個人的に知り合いでもあった

 

NOVA「俺が90年代に3年間だけSNEのゲームデザイナー見習いだった話はしたな。グループSNEは1987年に安田均社長がTRPGの紹介やデザイン、普及のために結成したゲームデザイナー&関連記事のライター、翻訳などの創作集団だ。今はTRPGに限らず、ボードゲーム全般を広く扱っているが、草創期のメンバーがロードスの水野良さんや、ソード・ワールドのシステムデザイナーの清松みゆきさん、そして、この春に逝去された山本弘さんたちになる」

晶華「とりあえず、その3人が旧ソード・ワールドの普及に貢献した御三家ということになるのね」

NOVA「今もSNEに在籍しているのは、清松さんのみだな。水野さんと山本さんはそれぞれ小説家として独立された。まあ、水野さんの場合は現在、2020年にブシロードの社外監査役という役員業に就任されて、今も小説を書いているのか書いていないのか、よく分からない状態になっているんだが」

晶華「ロードスの新刊を待っているのに」

NOVA「で、2008年から展開したソード・ワールド2.0以降は、システムデザイナーが田中公侍氏で、清松さんの立ち位置にある。まあ、清松さんは陰からバックアップされているそうだが、メインデザイナーの肩書きは田中公侍さん。ただし、ソード・ワールドチームのトップは北沢慶さんで、彼が旧SWの水野さんの立ち位置にあると言える」

翔花「だったら、川人さんの立ち位置は、山本さん相当?」

NOVA「いや、違う。山本さんのソード・ワールドのお仕事は、リプレイおよび西部諸国の地方ワールドデザイン、そして小説でのサポートだった。川人くんのソード・ワールドでの仕事は、シナリオライティングと小説での物語面だな。リプレイは書いていないので、ゲームをプレイせずに読み物だけを追っていると、メインの北沢さんの影に隠れたサブポジションなんだが、ゲームをプレイする人間にはお馴染みの御仁だ。何よりも、この作品のインパクトが大きい」

晶華「確かに、ゲームを実際にプレイしない層はシナリオなんて買わないから、川人さんの作品に触れる機会は少ないわね」

NOVA「山本さんの立ち位置だと、リプレイ作家ということで、秋田みやびさんやベーテさんなどのリプレイ担当者が同時に舞台となる地域のワールドガイドなんかも担当して、近い立ち位置だと思うんだが、2.0以降のソード・ワールドは関わった人数も多くて、御三家という枠じゃ把握できないと思う。まずは新人にリプレイを書かせてみて、面白ければ、雑誌記事に載せて新人育成の場にする的な展開も多く見られたな。その中で、おそらくは川人くんも新人サポートとしてプレイヤー参加をいろいろしているはずだが、どのキャラを川人くんがプレイしていたかは俺もよく分からない。今後、発表される機会があるのだろうか?」

翔花「NOVAちゃんは、川人さんのプレイ癖みたいなものを知らないの?」

NOVA「アクの強さでは、モンコレデザイナーの加藤ヒロノリのインパクトが強くてな。川人くんのプレイスタイルは、割と手堅いんだ。システムはきちんと使いこなすベテラン枠ってイメージだけど、それだけだと参謀格でいぶし銀タイプとなるわけだが、手堅いプレイヤーというだけじゃ特定しにくい。数少ない川人リプレイだと、これになる」

NOVA「この続きも期待していたんだが、残念ながら読めなくなってしまったな」

翔花「ああ、ゴブリンスレイヤーTRPGのデザイナーさんでもあったのね」

NOVA「あと、ロードスな」

晶華「ソード・ワールド2.0ではシナリオ面で支え続け、そしてゴブスレやロードスなど、原作小説付きのTRPGをデザインすることで頭角を表したわけか。凄い人だったんだね」

NOVA「俺がアイドル超人になれなかったスペシャルマンに例えるなら、彼はウォーズマンラーメンマンみたいな一流超人的な立ち位置だな。SNEのメンバーの中では、草創期に次ぐ2期の代表が友野詳さんと柘植めぐみさんになるんだが(91年ごろ入社)、その次の第3期(94年)に当たるのが北沢慶をリーダーとする川人、加藤、杉浦になる。この枠の中に、一応、俺も翻訳メインで入って、それ以外の仕事もそれなりにこなしながらも、芽が出ずに契約期限が切れたわけだ」

晶華「つまり、NOVAちゃんの屍を乗り越えて、川人さんたちが頑張って来たわけね」

NOVA「同期は、経理係からゲームデザイン&物書きに抜擢された秋田さんを含めて10人ほどいたんだが、次々と消えて行ったわけだな。そして敗者は残留者に羨望と軽い嫉妬の念も抱きながら、それでも活躍を応援しつつ幾星霜。その中で、俺が在籍時からリーダーシップをとってる北沢さんは兄貴分としてのポジションだから同期の先輩格(半年ほど早い)として世話になりつつ、川人くんは対等の友人格として認識してた。まあ、向こうはどう思ってたかは知らないが、彼にはマジック・ザ・ギャザリングに勝てなかった痛恨の思い出も残ってる*1し、彼の作風は自分のツボを突く部分も多く、非常に好きだったんだな」

翔花「まあ、好きじゃないと、シナリオ使って妄想リプレイなんてしないよね」

NOVA「言わば、同じ高校野球チームでこちらはレギュラー採用されなかったのに、同期の彼はレギュラーで、そのままプロ野球に進んで活躍してる。俺は野球をやめたけど、試合の観戦は続けながら、同期の彼の活躍を自分の分も頑張ってるな、という思いで応援し続けていたわけだが……(涙目)」

晶華「山本さんは尊敬する先輩にして、あれこれ教えてもらった恩人みたいな感覚で、川人さんは3年間いっしょのクラスメートみたいな感じ?」

NOVA「気心の知れた親友とまではベッタリ付き合ったわけではないが、今も現役で自分を楽しませてくれる作品を発表し続けていた。だけど……これで先日の願望も潰えたわけだよ」

翔花「先日の願望って?」

NOVA「この記事だ」

NOVA「記事の終わりの方で、モノクロマティカの紹介をして、俺はこう書いている」

 

色のないモノクロマティカというのが、サプリの解説を読んだだけだと、いまいち想像しにくいので、できればリプレイを公式で用意して欲しい

 

NOVA「当然、モノクロマティカの世界観を構築した川人くんのリプレイを希望していたわけだが、まさか春から闘病生活に入っていたとはつゆ知らず、この記事を挙げた5日後(5月18日)に永眠されるとは……」

晶華「NOVAちゃんの中の世界が今は灰色になってる感じ?」

NOVA「故人の遺した世界観が色のない白黒ってのは、自分自身でもそういう予感でもあったのかな、と気になる次第だ。遺作のマーダーミステリーが『黒白海路』って作品タイトルだし」

翔花「SNEでも、春から立て続けに関係者が2人も亡くなった形なのよね」

NOVA「7月発売のGMウォーロック誌14号でも、山本さんの功績を特集することが決まってるわけだが、すると次の15号でも川人くんの特集になるのか。あるいは14号に付け加える形で彼の作品リストでも挙げられるのか、これから決めていかないといけないんだな」

晶華「山本さんの特集はするけど、川人さんの方はしないという選択肢は?」

NOVA「川人くんはGMウォーロックの現役ライターでもあったんだぞ。よく見ると、13号には彼の書いた記事がなかったんだが、とにかく現役デザイナーの逝去で関係者各位のご心労を察しつつ、こちらも謹んで、昔からの思い出と現在の作品でのご活躍を堪能させてもらえたことに感謝しつつ、同期の友とも呼ぶべき故人への冥福を祈りたいと思います」

(涙目モードで 当記事 完)

*1:NOVAが下手というよりは、川人くんが上手かったということにしておく。と言うのも、NOVAの当時のゲーム仲間とのデュエルではそれなりに勝ってたわけだが、やはりプロのゲームデザイナー志望の対戦場では素人の遊び以上の戦術を必要とするのだろう。しかし、川人氏の緻密な土地破壊デッキに対して、大技狙いのNOVAの豪快ドラゴンデッキは相性が悪かったのも確か。そこで負けて悔しいから、相手のデッキに対抗する戦術を必死に練る……という執着を見せなかったのが、ゲーム勘の足りなさ以上にNOVAの夢の敗因になったのかと後年感じたりしたことも。