Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

D&Dの妖精郷(TRPG話あれこれ)

フェアリーガーデンじゃないけど

 

NOVA「今日は妖精郷の話だ」

晶華「わ〜い。王様戦隊に合わせて、妖精女王ズの続きをプレイするのね」

NOVA「そういう日もいつか来るだろう。しかし、今日ではない」

晶華「何でよ?」

NOVA「妖精女王ズをやるなら、先に魔神ハンターを完結してからって話になるし、こちらでは『モンスターの逆襲』を先に仕上げたいし、その前に『サイボーグを倒せ』の完結が優先だ」

翔花「つまり、妖精女王ズの優先順位は高くない、と」

晶華「女王ネタは今が旬なのに?」

NOVA「いや、旬はまだ始まったばかりで、これから1年間はずっと旬であり続けるから、急ぐ必要もあるまい。それはそれとして、先日、違う方向から妖精郷の話題が出た」

ダンジョンズ&ドラゴンズ ウィッチライトの彼方へ

晶華「何これ?」

NOVA「3月発売予定のD&D新作シナリオだ。『妖精郷冒険譚』との別名がある」

晶華「NOVAちゃん、よく読んで。『妖精境冒険譚』よ。一文字違うし」

NOVA「……」

晶華「……」

翔花「……」

NOVA「ええい、妖精郷だろうと、妖精境だろうと、ヨウセイキョウであることには変わりない。意味するところも同じだ。ただし、フェアリーガーデンと、フェイワイルドとの違いはあるがな。今回の記事タイトルも『D&Dの妖精境』に変える方がいいか、と思ってみたが、いや、むしろ、ケアレスミスを恥じて、『当記事 完』にして仕切り直す方がいいか、とさえ考えたが、ミスをもネタにするのが俺の道と開き直ることにした」

晶華「寄り道脱線転覆事故にはしない、と」

NOVA「フッ、ところで、この新作シナリオ『ウィッチライトの彼方へ』のAmazon広告を貼り付けようとしたら、思いがけないものを発見してしまった」

翔花「あっ、そういうのってセレン……えっと、ディピティって言うんでしょ?」

NOVA「翔花!」

翔花「な、何よ?」

NOVA「セレンディピティ(思わぬ掘り出し物)って難しい言葉をよくぞ知っていたな」

翔花「もうすぐ5歳になるんだから当然よ」

NOVA「いや、普通の5歳は知らないと思うんだが。俺も学生時代に読んだ故・外山滋比古先生の『思考の整理学』で初めて知った言葉だぞ」

晶華「読んだ割には、寄り道脱線ばかりで、思考がちっとも整理できていない気がするんだけど?」

NOVA「それはお前たちのせいだ」

晶華「何でよ!?」

NOVA「俺の思考が整理されても、話し相手の娘の思考が整理されていなければ、思考がとっ散らかるのも当然だろう。俺は昔、『思考の整理学』を読んで、今でも時々読んでいる。お前たちも読め。そうすれば、このブログの思考も整理されるはず」

晶華「イヤよ。どうして、この私がそんな難しそうな本を読まないといけないのよ?」

NOVA「知力の2号じゃなかったのか? 生きていれば今年生誕100周年になる外山滋比古先生の著作だぞ。先生は生前、『知の巨人』とも呼称されていてな」

翔花「血の巨人? ブラッディ・ジャイアント?」

NOVA「どんな化け物だよ、それは?」

晶華「知の巨人……そう称されている人はいっぱいいるみたいね。科学者にして神学者にして錬金術師でもあったニュートンさんを始め、経営学者のドラッカーさんや、小説家の司馬遼太郎さん、ジャーナリストの立花隆さん、博物学者にしてオカルト研究家の荒俣宏さんなど、いっぱいい過ぎて、ありがたみが薄れちゃう」

NOVA「学問ジャンルがいっぱいあって、著作の多い専門家かつ複数ジャンルに一家言を持つ文筆家がそう称されることが多いみたいだな。意外と理系の技術者は少なく思えるが」

晶華「『知の巨人』と称されるためには、専門的な知識を素人にも分かりやすく平易な言葉で書き記す発信力が必要みたいね。多くの人に知見のエッセンスを伝えることができて、初めて知識との架け橋になることができるし、知識への門を多くの人に開放した人だからこそ、『知の巨人』と名乗れるんだと思う」

NOVA「まあ、自分で名乗ってるんじゃ痛々しいけどな。あくまで本の帯に貼る程度の出版サイドからの売り出し宣伝文句に過ぎないが、本当にその人が知の巨人かどうかは、読者の一人一人が判断するしかないってことだ」

翔花「そんなことよりも、NOVAちゃん、セレンディピティの中身について話しましょうよ。思いがけないものって、何を発見したの?」

 

セレンディピティゴブリンスレイヤー

 

NOVA「俺が今さっき発見したセレンディピティはこれだ」

翔花「ええと、『ゴブリンスレイヤーTRPG 初心者セット』?」

NOVA「基本ルールブックと、サプリメントに、小説の原作者が書き下ろした新作シナリオ『進撃の巨人軍』を同梱したボックスセットらしいが、そんなのが3月に新発売されるなんて、俺は知らなかったぞ」

晶華「そりゃ、NOVAちゃんは知の巨人じゃないし。知らないこともいっぱいでしょう?」

NOVA「もちろん、そうだが、SNEのTRPG情報はそれなりに追っかけてるんだけどな。ええと、1月に出たサポート雑誌には記していなかったよね。決して俺のうっかり読み落としじゃないよね」

NOVA「うん。ゴブスレTRPGのシナリオ4ページ分は掲載されているが、新作情報は全くない。川人くんは、そんな大事なことをサポート雑誌で宣伝しなくて、どうするんだ?」

晶華「次回の雑誌で宣伝するんじゃない?」

NOVA「まあ、4月中旬に発売予定の雑誌で、3月末の発売予定のゲームセットを宣伝しても遅いのではないか、とSNEの公式サイトを見てみたが、新商品のリストにはまだ挙がってない。何らかの手違いで、出版社の方がフライング情報を流したのか? ちょっとギーツにつままれたような気分になっている」

晶華「まあ、今年はゴブリンスレイヤーアニメの2期も放送予定だし、TRPGの方も何らかの動きがあってもいいでしょうに」

NOVA「悪いとは言ってない。ただ、俺の知らないところで、いきなり寝耳に水の情報が飛び込んできて、セレンディピティだ〜と狼狽えているだけだ」

翔花「狼狽えているんだ」

NOVA「そりゃそうだ。新商品が出るってことは、それを買うためにお金を用意しないといけない。しかし、5720円って額は決して安い値段じゃない。おまけに、ルールブックもサプリメントも持っているのに、シナリオのためだけに、それだけ払えるか? と言ったら、ムムムと悩むわけだよ」

翔花「ファンなら買うべきね」

NOVA「ファンと言っても、お金は無尽蔵ってわけじゃないんだよ。ゴブスレとD&Dの新作シナリオのどっちを選ぶか、と言われたら、俺は涙を呑んでD&Dを選ぶぜ。悪いな、ゴブスレさんよ。あんたには世話になったが、D&Dの大旦那とはもっと前からの付き合いなんだ。それでも、俺に買って欲しいなら、きちんと前もって雑誌で宣伝しておくんだな。そうすれば、こっちにも覚悟ってものができようが、俺に内緒で、こっそり新作を売りに出すなんて、水臭いマネをしてるんじゃないよ。じゃあ、また別の機会にな。サプリメント第2弾やリプレイ本が出るなら、喜んで買うから、その時を楽しみにしておくぜ」

晶華「って、買わない理由を語るのに、何を格好つけてるのよ?」

翔花「セレンディピティじゃなかったの?」

NOVA「そんな商品が出るって知識はセレンディピティだが、商品に金を出して買うことまではセレンディピティとは言えない。よく言うだろう、ない袖は振れないって。そうでなくても、3月はD&Dの映画とか、シン仮面ライダーとか、出費が激しくなりそうなんだ。今さら初心者セットと言われても、俺は初心者じゃないからな。持ってるルールやサプリをまとめてセットにされても、食指は動かないって話だ。ただし、まだ持ってない人が食指を動かすかもしれないので、SNEと川人くんに代わって宣伝しておく次第。

「ええと、ゴブリンスレイヤーTRPGは、アニメや原作小説をより楽しむためのワールドガイドとして一読の価値は大いにあります。どんなゲームか知りたい人は、こっちの記事でもどうぞ。4年前はまだ初心者だった俺が、試しにあれこれプレイして、原作にも後からズブズブとハマり込んで、今の見識を得るに至ったわけで」

晶華「結果的に、ゴブリンスレイヤーという作品そのものが、令和のNOVAちゃんにとってのセレンディピティだったってことね」

翔花「わたしが屋久島で修行している間に、NOVAちゃんはゴブリンスレイヤーに現を抜かしていたってわけね」

NOVA「ゴブリンスレイヤーの妄想リプレイの延長上に、妖精郷の話があって、行方不明のお前を救出できたんだから、お前は感謝しないといけないんだよ」

翔花「ゴブスレTRPGと、フェアリーガーデンの作者の川人さんに感謝するわ」

NOVA「そうだな。川人くんと言えば、春にはソード・ワールドの新作シナリオ『エンシェントブルー』も出るそうで、そっちは雑誌できちんと宣伝していた。きっと彼も、そっちの制作と宣伝に頭がいっぱいで、既出ルールの再販セットの方は頭から抜け落ちていたんだろうな」

晶華「SNEよりも、出版社サイドが勝手に企画、パッケージングした商品かもしれないしね。ゲームルールの再販許諾だけはとっておいて、SNE側の作業は限りなく少なかったから、認知が遅れている可能性も想定します」

 

ソード・ワールドの新商品

 

NOVA「ということで、これが明日発売のソード・ワールド新商品なんだが」

晶華「これは買うのね」

NOVA「当然。3000円台は割と気軽に買えるが、5000円越えは一大決意を要するのが、俺のTRPG金銭感覚だな」

晶華「2.5初の地方単位のワールドガイドってことね」

NOVA「ここから世界を広げて、いつか海を越えて、テラスティア大陸との接続ガイドとか、大陸間を股にかけた大冒険キャンペーンシナリオやリプレイが出ないかなあ、とずっと期待しているわけだ。小説でもいいけど、とにかく2.0のテラスティアやレーゼルドーン、そして2.5のアルフレイム大陸がつながる物語を味わいたいんだよ」

晶華「私たちの妖精郷から好きにつなげればいいのに」

NOVA「俺たちが勝手にやるのはどうもなあ。やるなら公式と連動するようなダイナミズムを感じたいんだよ。公式を無視して好きに展開できる楽しみもTRPGにはあるんだが、公式展開を横目で見つつ、そこから取り入れる要素でつなげてみる楽しみも捨て難い。うちのブログはTRPGに限らず、そういうネタを妄想的に楽しんでいるんだぜ」

翔花「つながる世界ってことね」

NOVA「ともあれ、今回出るブルライトと、春のエンシェントブルーは、どちらも海の青がテーマだ。空の青はプリキュアがやっていて、ブルーというカラーリングテーマがベストマッチって気分だな」

翔花「サルブラザーとソノイさんのブルーがつながったみたいなものね」

NOVA「ブルーがつながるだと、こっちだろう?」

晶華「それは伝説のバッドエンドアニメじゃない。最後は大津波で地球が壊滅状態のまま打ち切りになるなんて、今、放送したら物議を醸すわ」

NOVA「いや、先日、東映のドンブラ公式サイトで歌詞がネタにされていたのでつい……」

翔花「伝説のバッドエンドって、どういうこと?」

NOVA「それは、こちらの動画で語られているぞ」

晶華「と言うか、この記事はスパロボ記事じゃなかったはずでしょ? ソード・ワールドの話をしていて、バルディオスさんが出て来るなんて、普通じゃあり得ないんだから」

NOVA「こういうのがドンブラ脳ってものじゃないのか?」

翔花「違うし。ドンブラをそんな40年前の打ち切りロボアニメと一緒にしないで」

NOVA「お前、40年前の打ち切りロボアニメをバカにすると、最初のガンダムファンを敵に回すことになるぞ」

晶華「バルディオスさんとガンダムさんを一緒にしないで……って言おうと思ったけど、よく見ると顔が似てるわね」

NOVA「ああ。ダブスタクソ親父に、ガンダムだと認定されそうな顔をしているが、それはともかく、このままだと寄り道脱線転覆津波でアップップッなバッドエンド事故を起こしそうなので、この辺で話を戻す。

「ブルライト地方の交易都市ハーヴェスは、アルフレイム大陸南西部に位置する港町で、大陸各地からの商船以外に、はるか南洋の彼方、テラスティア大陸からやって来る大型の交易船もある……という雑誌記事の公式文章を読んで、大陸間交易の話に夢を膨らませてニヤニヤしながら、『エンシェントブルー』の宣伝紹介記事もワクワクして読んだ」

晶華「それは、どんな話になりそう?」

NOVA「ハーヴェスの西に一週間ほど海を渡ったところに、魔法文明時代の遺産が眠った島々があって、『七王群島』と呼ばれているらしい」

晶華「7人の王様かあ。ちょっとしたタイムリーね」

NOVA「七王は魔法文明時代に島々を支配してきた魔法王で、それぞれの色にちなんだ呼称を持つという。『緋の王』『群青の王』『月白の王』『深碧の王』『琥珀の王』『朱華(はねず)の王』『涅(ね)の王』だそうだ」

晶華「王様戦隊が結成されそう」

NOVA「レッド、ブルー、ホワイト、グリーン、イエロー、スカーレット、ブラックと言ったところかな。まあ、そういう王の遺産が隠されているという噂の島々を舞台に、海賊や蛮族、ドラゴンの脅威を切り抜けながら探索を進める海洋冒険譚とのこと」

翔花「それは面白そうね」

NOVA「個人的には、『群青の王』が『人魚の紋章がトレードマークの妖精使いで、魔法の巨艦を旗頭にした大艦隊を率いた女王』という設定にワクワクしている。他にも『緋の王』が『神殺しの魔剣アルセノールなどの3本の魔剣を自在に使いこなす魔法剣士』だったり、『白金の王』が『ドラゴンの娘と噂されている、ドラゴン教の巫女王』だったり、と個性的なキャラたちだな」

晶華「ラクシアにドラゴン教団なんてあったんだ」

NOVA「2.0のテラスティア大陸には竜騎士の国があったが、2.5の公式シナリオにドラゴンの存在がはっきり明文化されるのは初めてかもしれない。もちろん、ライダー技能を上げることで騎乗できる竜を購入できたりもするんだが、シナリオでドラゴンと関わるのは久々の気がする。前回はグリフォンがメインだったしな」

晶華「妖精郷には、ドラゴンなんていなかったもんね」

NOVA「いや、いるぞ。テュポーンという名のレベル19のストームグレータードラゴンが。まだ物語には登場していないが」

晶華「登場していないんだから分かるわけないでしょ」

NOVA「登場した範囲ではフロストワイバーンがいたし、噂に聞いた範囲ではドラゴンゾンビもいた。まあ、『魔神ハンター』ではドラゴンの王女を救い出すミッションもあって、これから『飛竜烈火団』に切り替わる予定だが」

晶華「そっちではドラゴンが旬なのか」

NOVA「で、ドラゴンにつなげたところで、ようやく本命のD&D話になるわけだ」

 

5版初のフェイワイルド・シナリオ

 

NOVA「散々、遠回りして、ようやくD&Dに到達したわけだ」

NOVA「今のD&Dの妖精界(フェイワイルド)は4版の『次元界の書』で初めて紹介されたらしいんだが、俺はよく知らないんだな」

翔花「え? 『次元界の書』は持ってるはずでしょ。右上のプロフィール欄に堂々と掲げてるんだし」

NOVA「それは3版。4版の方は買ってないので、俺には詳細が分からない。ただ、ホビージャパンの公式サイトにまだ概要紹介ページが残っている」

NOVA「D&Dにおける多元宇宙の世界観は版によって変更が見られるが、その大雑把な流れはWikipediaも参考にできるかもしれない」

NOVA「ともあれ、俺の持ってるD&D多元世界情報は、クラシックD&Dの『コンパニオンルール』および『マスタールール』、そして3版の『次元界の書』と、5版の『DMガイド』ぐらいのもので、それとネットで入手できる断片であれこれ語るわけだが、感心したのは5版の『DMガイド』だったな」

晶華「『DMガイド』って、基本となるコアルール3作の一つでしょう?」

NOVA「ああ、よく勉強してるな。77年からスタートしたアドバンストD&D以来の伝統として、D&Dは『プレイヤーズハンドブック(PHB)』『ダンジョンマスターズガイド(DMG)』『モンスターマニュアル(MM)』の3冊の書籍がまずあって、そこに様々なサプリメントを組み合わせていくスタイルなんだが』

翔花「3冊も読まないといけないの?」

NOVA「ダンジョンマスターはな。プレイヤーはPHBだけで十分だが、それでもお腹いっぱいというか、敷居が高いという超初心者向きにルールを抜粋、簡略化したベーシックルールとかスターターセットと称するものが出ている。去年の年末に出たのもそれだな」

ダンジョンズ&ドラゴンズ スターターセット:竜たちの島ストームレック

NOVA「ベーシックルールは、そこから独自発展して日本で最初に翻訳されたクラシックD&D(邦訳は85年)。この辺のオリジナルD&D(74年)が枝分かれして、アドバンストD&D(77年〜)とクラシックD&D(81年)の2流に分かれて、それぞれ独自の道を歩んでいたのが、21世紀に入って一つに統合。アドバンストの流れを組む3版以降が現D&Dの本流だ。なお、説明を簡略化するために、クラシックD&Dを1版、アドバンストD&Dを2版と解説している初心者向け文章も散見されるが(日本での翻訳順番、最初の紹介のされ方としては間違えていない)、D&Dの歴史としては間違っている」

翔花「昔話はどうでもいいので、今のことを教えてよ」

NOVA「お前なあ、時空魔術師に昔話はどうでもいい、なんて言うなよ。これを知らなきゃ、良い時空魔術師になれないぜ」

翔花「わたしは良い時空魔術師じゃなくて、良い神霊を目指してるの。時空魔術の弟子はアキちゃんに任せた」

晶華「そうね。時空魔術の修行のために、D&Dの歴史語りが必要なら、私が喜んで聞くわ。お姉ちゃんはあっちに行ってていいわよ」

翔花「わたしを追い出そうとしないで。とにかく、D&Dは複雑な歴史を持つ奥深い難解なゲームだけど、去年の年末から再スタートして、2024年に50周年記念で新ルールへの版上げ準備も進行していて、これから活性化しつつある旬のゲームってことでしょう?」

NOVA「ああ。今もTV放送中のBASTARDとか、ゴブリンスレイヤーの背景元ネタとしても重要で、RPG界の『初代ウルトラマン』『仮面ライダー藤岡弘、さん)』『秘密戦隊ゴレンジャー』『機動戦士ガンダム(79年の1st)』に相当する、元祖にして至高の輝きを持つ立ち位置と言えよう」

晶華「鎌倉時代で言えば、源頼朝。江戸時代で言えば、徳川家康みたいなものね」

NOVA「どうして、室町時代足利尊氏を入れないんだ?」

晶華「そんなの知らないもん。去年の大河ドラマで頼朝さんを、今年の大河ドラマで白ウサギな元康さんを学んでいる最中なんだから」

NOVA「91年の『太平記』だと尊氏が主役で、真田広之さんが演じていて、しかも、あのウルトラマンアグルや、仮面ライダーライアや、FIRST版のライダー2号で有名な高野八誠さんが子役で出演していたことをさっき知って、驚いた俺がいる」

晶華「そこまでの話の吹っ飛ばし方に、こっちが驚きよ。D&Dの話をしていると思ったら、どうして大河ドラマになるのよ!? 読者の人は付いて来てくれないわよ」

NOVA「うむ。この91年という年に、日本ではアドバンストD&D第2版が登場したんだが、云々かんぬんがいろいろあって、さほどのムーブメントを起こせずに終わってしまったんだ」

翔花「大河ドラマの歴史と、D&Dの歴史はそうしてリンクしているのね」

晶華「リンクしていると言うか、関係ないものを無理やりつなげてると言うか、とにかく、話を戻しましょうよ」

NOVA「どこに?」

晶華「どこに……って、『5版のDMガイドを読んで、NOVAちゃんが感心した』って辺り? 何に感心したって言うの?」

NOVA「おお、それはいい質問だ。5版のDMガイドには、簡略的ながらD&D多元宇宙の概要がしっかり紹介されているんだよ。それまでの版だとサプリメントを追加購入して習得すべき禁断の情報が、最初から実装されている。

「これを読めば、『次元間の移動』とか、『妖精界フェイワイルド』とか、『不死者の王が統べる影界シャドウフェル』とか、『四大元素精霊の次元界』とか、『天国地獄がいろいろ設定されている外方次元界』とか、『鈴木土下座衛門ならぬビホルダーの故郷でもある彼方の領域』とか、様々な異世界の説明が25ページに渡って、しっかり解説されているんだ」

ダンジョンズ&ドラゴンズ ダンジョン・マスターズ・ガイド

翔花「つまり、その本さえ買えば、源頼朝さんや徳川家康さんのことも書いてある?」

NOVA「書いてねえよ。そんな日本の歴史時代劇をプレイしたきゃ、こっちを勧める。これだとクトゥルフのルールで、時代劇ができて、第六天魔王の信長と戦ったりすることができる。いや、戦って勝てるとは言わんが」

NOVA「まあ、最近だと、こっちの方がよく話題に上がるんだが」

晶華「あのう、D&Dの妖精郷の話をするはずじゃなかったの? 違う異世界に迷い込んでいるんですけど?」

NOVA「おっといけねえ。違うポータルを開いてしまったみたいだな。ドアだけ開いて、こいつは違う世界だ、と慌てて閉じた様子を想像してくれ」

翔花「D&Dの世界は、日本の時代劇には通じていない、と」

NOVA「いや、数あるサプリメントを紐解けば、東洋風の世界観もないわけじゃないが、そいつはフォーゴトン・レルムのカラ・トゥアと名付けられ、日本そのものではないんだな。やはり、日本の時代劇世界観は日本人が作らないと、これじゃない奇妙奇天烈な代物ができてしまう」

晶華「『信長の黒い城』が奇妙奇天烈じゃないとは思わないけど?」

NOVA「しかし、『どうする家康』の信長観には奇妙にマッチしている感じもあって笑える。まあ、大河の信長は史実の通りに死ぬんだけど、もしも死なずに魔の力を身に宿して君臨したら、こっちのIF世紀末風戦国になっても不思議じゃない。何しろ、父親が本郷猛って設定だから、ウサギを狩る獣人狼の改造人間になる妄想もたぎる次第だ」

晶華「まあ、ライダー世界の信長さんは、オーズの映画にも、ゴーストにも、ジオウの映画にも登場する、フリー素材みたいな人になってるけど」

NOVA「ウィザードリィの外伝シナリオにも、究極のサムライ系敵キャラとして、ノブナガが登場するしな。レベル200って何それ? ってデータだ。ちなみにゴールドドラゴンのレベルが90という世界観だし」

晶華「ゲーム世界における信長さんの化け物キャラクターぶりは置いておいて、妖精郷の話よ」

 

NOVA「とりあえず、D&D5版のDMガイドには、妖精の世界であるフェイワイルドが紹介されているんだけど、わずか3ページだけで、本当に概要だけだ。その世界に入って出て来ると記憶喪失になる可能性があり、さらに時間が歪んで、数日の旅がランダムで数分になったり、数年になったりする。まあ、我々の住む物質世界の住人にとっては不安定な世界ってことだな」

翔花「でも、花粉症ガールは精霊少女だし、森の妖精ドライアドの亜種だし、フェイワイルドは故郷みたいなものだから」

NOVA「ああ。お前たちは元々、物質世界の住人じゃなかったのが、俺との契約関係で受肉したって設定だもんな。と言うか、だったら妖精郷の話は俺よりお前たちの方が詳しいんじゃないのか?」

翔花「そんなことないわよ。よく覚えてないし」

NOVA「覚えてないのかよ」

翔花「NOVAちゃん、さっき言ってたでしょ? フェイワイルドから出て来ると、記憶喪失になる可能性があるって」

NOVA「つまり、そのうち思い出すこともあるかもしれないってことだな」

晶華「便利な設定でしょ?」

NOVA「いや、設定というか……ん? (DMガイドを読みながら)ええと、50ページに『フェイ・クリーチャーと、フェイの血筋の特徴を持つクリーチャー(エルフなど)は、記憶が失われたかのセーヴィング・スローに自動的に成功する』とあるぞ。つまり、お前たちが記憶を失ってるはずがない」

晶華「それはD&Dのルールでしょう? このブログ時空では違うルールで物事が動いているのよ」

NOVA「まあ、そのルールを採用するかは、あくまで公式設定に基づきながらも、世界を管理するGMの裁量に掛かっているもんな」

翔花「現に、わたしとアキちゃんは妖精界のことを何も知らない。時々思い出すことがあるかもしれないけど、外から観察しているNOVAちゃんの方がいろいろな資料を考察しながら、妖精界のことに詳しくなれる余地がある。わたしたちはその話を聞いて、『へえ、そうなんだ〜』って感心したり、あまりに変なことを言っているときはツッコミ入れるのが役割ってことで」

NOVA「う〜ん、何だかうまくたぶらかされているような気がするが、とにかくDMガイドでは広く浅く、フェイワイルドを始めとする多元世界の紹介がされている。で、より詳しい情報はサプリメント待ちだったわけだ」

晶華「それが今回、待望のフェイワイルド・シナリオの登場ってわけね。ここまで語るのに、どれだけ時間を費やしてるのよ?」

NOVA「当記事の字数なら、これで1万字越えだな。そろそろ、記事の締め時だろう」

晶華「散々、寄り道して回って、妖精郷の入り口に到達したところで終わるなんて、何を考えてるのよ?」

NOVA「続きはまた今度な。ウィッチライトのサプリを購入した後でも」

(当記事 ひとまず完)