改めて今月のDDストーリー
NOVA「さて、前回の続きのストーリー編だ」
晶華「今回は余計な寄り道しないようにね。いろいろ記事書きの予定が詰まっているんだから」
NOVA「ああ。それについては次の記事で確認しよう。とにかく、今はDDだ。2章の最後は、ユニコーンの決戦と、ガオガイガーの東京決戦で、第2世界は大変だった。そんな物語の裏で、電脳生命体が未観測の世界から迷い込み、謎の天使巨人アンギルオンと邂逅していたわけだ」
NOVA「今回のウェブダイバー・イベントの目玉の一つは、これまで敵キャラとして登場してきた(最近は影の薄かった)アンギルオンを一時的に味方として使えることだな。そしてグラディオンとのツンデレ気味な友情劇を展開する」
翔花「そこにウルトラマンギンガさんや、仮面ライダーギンガさんを交えると完璧ね」
NOVA「やめろ。声優ネタで杉田智和さんをつなげていくと、キバットバットとか、ジョセフ・ジョースターとか、キラメイジャーのオラディン王とか、バスタードのアビゲイルとか、アローバースのアトム(レイ・パーマー)とか、俺の観測範囲でもいろいろな作品が挙げられて、TVアニメだけでも現在は年間20作品を越える出演数を誇る人気声優だからな。ネタが際限なく広がっていく」
晶華「アンギルオンと、グラディオン、それにライバル敵のダークグラディオンまで、今回のイベントはスーパー杉田大戦だったみたいね」
NOVA「この人のデビューは1999年の時は正に世紀末。名ありキャラとしては『魔装機神サイバスター』に出て、翌年、スパロボαの主人公の一人ブリット君として登場。グラディオンはその翌年で、ロボット物声優の印象も強いな。まあ、世間一般では2006年から18年まで放送された『銀魂』の銀さんの役が一番メジャーだと思うが」
晶華「スパロボ出演回数も、往年の神谷明さんに匹敵するぐらいに達しているわね」
NOVA「ブリット君以外に、アクエリオンのシリウス、魔装機神のガエン、ガルガンティアのチェインバー、スパロボ30主人公のエッジなどでお馴染みだし、ゴブリンスレイヤーの蜥蜴僧侶として今年も杉田さんの声にはお世話になり続けるんだろうな」
翔花「で、ウェブダイバー・イベントに話を戻すと?」
NOVA「異世界から迷い込んだ杉田さんが、こちらの世界で暗躍している杉田さんと邂逅して、ライバルの杉田さんを共に倒して、自分の世界に帰る話だな」
翔花「それじゃあ分からないわよ。花粉症ガールじゃないんだから、そうPONPON分裂しないで」
NOVA「花粉症ガールも4号までで、杉田さんほど分裂してるわけじゃないんだけどな。とにかく、グラディオンは宇宙の亡星の騎士が電脳データ生命体に変質した過去(100万年前の話らしい)があり、共に戦った仲間は故郷を滅ぼした敵勢力のデリトロスに洗脳されてしまった。自身は地球の電脳ネットワークに漂着し、そこでマジカルゲートを守護するウェブナイトとしての新たな使命を受け入れ、敵の尖兵となっていた仲間の洗脳を解除しながら、デリトロスとの戦いを続けているという設定だ」
翔花「それなのに、DD世界に飛ばされてしまったのね」
NOVA「一方、アンギルオンは人間を下等生物と見下し、人間に味方するディーダリオンを抹殺しようと狙っていたんだが、最近はディーダリオンがスーパーロボットの仲間を増やすだけでなく、自身もパワーアップを果たして、何だか勝てなくなってしまった。この局面をどう打開しようかと思っていたら、異世界とのゲートが開いて、グラディオンとダークグラディオンの戦いに遭遇する。グラディオンとは会話が成立し、ダークの方とは会話が通じないので、とりあえずグラディオンに協力して、情報を得ようと接触するんだ」
晶華「グラディオンさんを自分の戦力に引き入れようって魂胆ね」
NOVA「いや、違う。今回の話で改めて分かったんだが、アンギルオンは秩序志向なんだな。つまり、天使モチーフだけあって、戦いを広げるだけの愚かな人類を監視し、必要に応じて神の裁きを与えることを旨としている。ドンブラにおける脳人と近い立ち位置なんだ」
翔花「へえ。ソノイさんたちみたいなものか」
NOVA「今の状況では、ソノシに近いと思うが、とにかくアンギルオンにとって人類は敵。一方でグラディオンにとっては、人類は協力してくれる仲間なので、互いの主張が真っ向からぶつかるんだ。それでも、故郷の星が滅ぼされたのに希望を持って戦う騎士道精神を愚かと見下しつつ、何だか他人には思えないという不思議な感情を抱く。元々、グラディオン自体、惑星クーリアの有翼人という出自で、天使に近いメンタリティだからかもしれないが、立ち位置は違えど、どちらも誇り高い高潔な精神の持ち主なんだな」
晶華「ただの敵ではないってことね、アンギルオンさんって」
NOVA「アンギルオンの立ち位置をドンブラの脳人に例えたが、獣人に相当するっぽい怪獣メナケブも第2章で登場したからな。実際、第1章ではアンギルオンが強大なボス敵って感じだったけど、第2章ではその役割をメナケブに奪われたために、アンギルオンたちネピリアン(天使風の巨人)の影が薄くなっていた。だから、第3章の立ち上げに際して、改めて掘り下げられたのが今回のイベントと思われる」
翔花「人間ではない異世界ロボであるグラディオンさんとの接触を通じて、アンギルオンさんの内面を掘り下げようってことね」
NOVA「グラディオンが人間の絆を説き、それをアンギルオンが否定する流れなんだが、そもそも記憶喪失なディーダリオンを『古代人に改造されて敵対する裏切り者』と一方的に処断しようとするだけで、議論が全く成立しないのがアンギルオンだったからな。ここで初めて、グラディオンがディーダリオンの代わりに、冷静な議論を展開したことになる。結果的には平行線だったが、アンギルオンの方に『人類に味方する高潔な騎士の視点』を学ぶ契機ができたのは、今後のストーリーの縦糸伏線として大きいわけだ」
晶華「でも、結局は両者の関係は決裂した、と」
NOVA「アンギルオンの思惑では、『グラディオンがこの世界に長居して、ディーダリオンたちと接触すれば、確実に共闘しそうだ。そうなる前に、元の世界に追い返す必要がある』ということで、帰還の協力をしてくれる。これまでの経験から『強力な同種同等の力が激突する際に、次元の境界線に歪みが生じて、ゲートが開かれる』っぽいことが分かっており、ダークグラディオンとぶつかることで帰還できるだろうって流れなんだが、それをインベーダーなんかが妨害してくるので、『これはお前のためなんかじゃないからね。あくまで世界の秩序を守るためなんだから』と言って、共闘してくれるんだ」
晶華「アンギルオンさんの、ツンデレモード発動ってことね」
NOVA「そして、感謝の言葉と共に、グラディオンはダークを引きずり込んだゲートを通って、自分の世界に帰還する。彼が帰った後、アンギルオンのパートナーのマービュオンが現れて、アンギルオンの心境を聞き取るんだ。どうやらグラディオンがアンギルオンを『孤立した世界における友』と呼んだことで、いろいろな感情を刺激されたらしい」
翔花「意見が噛み合わないのに、友だち関係って成立するの?」
NOVA「さあな。変に依存することなく、互いの信念を貫いて、距離を置いた関係の範囲なら、『立場は違うが、感謝と敬意を示せる仲』ってのは有り得るだろう。そして、このエピソードから感じられたのは、アンギルオンにとってディーダリオンはかつての友なんだろうさ。それが記憶を失ったまま、敵対して、いろいろあったために、『憎むべき裏切り者』となっただけで、アンギルオンにとってのディーダリオンは『可愛いさ余って憎さ100倍』ってところなんだろうな、と推測できた」
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