ドラゴンの年だけど
NOVA「さて、サラモニスから帰って来たけど、何だかいろいろ燃え尽き症候群な俺がいる。お腹も壊してるし」
晶華「何で、そんなにヤル気がないのよ? 冷凍花粉ケーキを食べて、エネルギー充填バッチリってところでしょう!」
NOVA「そもそも、冬場に冷凍何ちゃらって食べさせたら、お腹に悪いだろうが」
翔花「冬じゃないわ。もう、春でしょ?」
NOVA「春は名のみの風の寒さやってところだな。もう1、2週間したら春らしくポカポカ暖まってくるとは思うんだが、とにかく3月上旬はまだまだ寒い日が続いている。俺のお腹もピーヒャラピーヒャラだ」
晶華「とにかく、今のNOVAちゃんはテンション爆下げってことね」
NOVA「ああ。まさか『ドラゴンボール』や『ドラゴンクエスト』で有名な鳥山明さんがドラゴンイヤーに亡くなるとはな」
翔花「NOVAちゃんは鳥山さんのファンだったの?」
NOVA「ファン……と言うと、少し違うな。俺、鳥山さんのコミックを今まで一冊も買ってないんだよ。『Dr.スランプ』も『ドラゴンボール』も短編集とかも、友達が買ったのを借りて読ませてもらったり、ジャンプで連載中のものを読んだりで、掲載誌は買ったけど、単行本は買ってない。つまり、鳥山明さんの作品でお金を払ったのは『ドラゴンクエスト』のゲームとか攻略本関係だけだと思う」
晶華「すると、ファンとしては語る資格はない?」
NOVA「と言うか、鳥山さんの作品は80年代はメジャー過ぎて、あって当然の空気のような存在として受け止めていたんだな。床屋で散髪する前に置いてあるマンガでも読めるし、わざわざ買わなくても、連れの誰かが持ってる。俺が80年代当時、金を出して買ったマンガは『奇面組』『ウイングマン』『キン肉マン』『風魔の小次郎』で、あとは90年代に文庫で『ダイの大冒険』『リングにかけろ』『聖闘士星矢』『ジョジョの奇妙な冒険』とか、藤子不二雄関連、石ノ森章太郎関連、永井豪や石川賢関連を買ったりしていたが、鳥山さんのマンガ単行本は買って集めようとも思わなかったな。まあ、『キャプテン翼』『北斗の拳』とかも友人とこで読んだので、要するに友人が持っているものを買う必要を感じなかったわけだ」
翔花「つまり、NOVAちゃんにとっての鳥山さんは、ファンとして追っかける対象ではなかったけど、時代の空気として当たり前に感じていた人ってことね」
NOVA「そうだな。ジャンプは普通に読んでたから(立ち読みだったり、飯屋や床屋に置いてあるのを読んだり、知人からもらったり、自分で買ったり、時期によってまちまちだが)、連載分をしっかり追いかけていたし、アニメ放送もZになる前の無印版はそれなりに追いかけていたから、ドラゴンボールについて無知というわけではないが、やはり俺にとっての鳥山さんは『ドラゴンクエスト』の方が遥かに印象深い」
晶華「そう言えば、前回、ハーカバーカの話で、ヤムチャさんのネタフィギュアを貼りつけていたけど、あれを書いた時点で……」
NOVA「亡くなったのは3月1日とのことだから、すでに故人だったわけだな。公表は昨日のことで、それなりにガーンと来ているわけだが、今年の訃報でも最大級の大物だと思う。まあ、個人的にはゲームブック作家のブレナン、脚本家の江連卓、女優の山本陽子、俳優および声優の前田昌明辺りが逝去の報に涙腺を刺激される名前だけど、さすがに鳥山さんほどのうわー感はない。いや、個人的にブレナンは重要人物なんだけどね」
翔花「NOVAちゃんが初めてプレイしたゲームブックの作者さんだっけ?」
NOVA「ブレナンさんの作品では、キャラクターが死ぬと『14へ進め』という定形があって、そこで作者にからかわれたり、励まされたりしながら、死後の転生(再プレイ)の方法を伝えられる。まあ、この人のゲームブックシリーズ『グレイル・クエスト(聖杯探求)』も、最初は『ドラゴン・ファンタジー』という名前で85〜87年に出版されていたんだな。その後、文庫版RPGも出ていた」
晶華「つまり、今年はドラゴンと名前の付く作品の作家にとっての厄年になっているってこと?」
NOVA「演技でもないことを言うなよ。ドラゴンイヤーだから、ドラゴンで盛り上がって欲しいんだよ。訃報でガッカリさせてどうする?」
翔花「訃報と言えば、『ちびまる子ちゃん』の声で有名なTARAKOさんも亡くなったそうね」
NOVA「鳥山さんのインパクトが大きすぎて目立たなくなっているが、『ちびまる子ちゃん』というキャラクターが『サザエさん』『ドラえもん』『クレしん』『名探偵コナン』などに匹敵する世代を超えた国民的人気アニメで有名どころだから、彼女の声を聞いたことのない人も少ないのではないか。まあ、スパロボ的には、ザブングルのチルと、ラムネスのヘビメタコなんだが」
晶華「亡くなった方の冥福を祈りたいと思います」
NOVA「ドラゴンクエストの3本柱も、すぎやまさんに次いで、鳥山さんが亡くなったことで、堀井さんには長生きしてもらいたいなあ。そして早くドラクエ12の続報が出ないかなあ、と期待している」
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