Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

続・いろいろな世界の多元宇宙の話

何故かモンスター娘の話

 

NOVA「さて、前回はドラクエファイナルファンタジーなどの80年台以降の人気RPGシリーズから、多元宇宙に関する流れを切りとって語ろうと思ったんだが、キモいメールに邪魔された」

晶華「そんなの、スルーしてゴミ箱にポイしてしまえばいいのに」

NOVA「それが一番、普通にして賢明な選択肢だと思うが、多くの人間はそうして自分の心の平安を保っているのだと思うが、俺は普通じゃない……というか自称・創作家の端くれだからな。ネタにできるものは利用できないか、とついつい考えてしまうわけだ」

翔花「ネタなんだ」

NOVA「食材としては、毒があって、ネチョネチョして、納豆みたいに腐って尾を引いて、食べられたものじゃない……と言っちゃうと納豆に失礼か。それは単に好みの問題で、俺が納豆を食べられないゆえの比喩だが、納豆に毒はない。栄養価は高く、1000年も続く食としての歴史が語られ(最初に納豆という言葉が史料で見られるのは平安時代の文献らしい)、茨城県の代表食物ともされて、水戸黄門をそれなりに愛する俺は当然、茨城県民を敵に回すつもりは毛頭ないので、納豆に風評被害を与える言葉を紡ぐつもりもない。納豆最高! と心にもないヨイショはしないが、過剰に貶めるものではない。納豆もまた一つの食文化として、それを愛する者が多いのは周知の事実であり、他人の食文化にケチをつけるつもりはない(臭いで自分に迷惑をかけられない範囲において)」

晶華「何を、納豆について熱く語っているのやら」

NOVA「まあ、納豆に対して食品としての好き嫌いはあっても、世の中から無くなれ、と訴える排斥論者ではないってことだ。もしかすると、花粉症ガールではなく、納豆ガールがネバーッと誕生していた可能性もあるからな」

翔花「その場合は、どういうキャラ名になるの?」

NOVA「そうだな。納屋豆子(なや・まめこ)だと安易だが分かりやすい。『スライム娘の納屋豆子さんが、自分と同じニュルニュルネトネトな納豆ガールを求めて、納豆嫌いな娘あずきちゃんに襲いかかって、キャーッと悲鳴を上げさせて、納豆好きの納豆ガール2号に変えて、連鎖増殖する話』を今、思いついた」

晶華「どうして、ホラーになるのよ!?」

NOVA「ホラー好きなんだから仕方ないだろう? ただ殺人系ではなくて、襲われた方も怪物化する増殖系だな。『美女と液体人間』と『マタンゴ』は好きだが、『ガス人間第一号』は合わないし、『吸血鬼ゴケミドロ』は微妙に違う」

晶華「吸血鬼タイトルなのに、何が違うわけ?」

NOVA「ゴケミドロはアメーバ状の宇宙生物で、人間に憑依して吸血鬼に変えてしまうんだが、映画では増殖せずに、ただ殺すだけ。金髪の外国人美女も含めて3人の女優さんが登場する映画なんだが、襲われたり、催眠能力で操られて自ら犠牲になるシーンがあったりで、なかなかゾクゾクするものの、結局、血を吸われてミイラ化して殺されるだけだから勿体ない。襲われた美女の額がパックリ割れて、新たなゴケミドロとして増える展開なら、俺好みの傑作ですと激賞するところだが、微妙にツボを外した。やはり、ホラーなら美女、美少女の怪物化を外しちゃダメだろう(俺主観)」

晶華「つまり、モンスター娘に誘惑されたい、と」

NOVA「いや、別に誘惑が欲しいのではなくて、人間が違うモンスターに変わってしまう過程というか、変貌というか、そこで生じる葛藤とかゾクゾク感が好物だな。最初からモンスターなのは少しツボと違って、変貌系とか感染系がいい。ただし、モンスター化して理性を喪失したり、完全に人体の名残を留めないレベルはダメ。そこは人と異形のバランスをしっかりとってもらって、この娘になら襲われて殺されても満足と言えるレベルが望ましい」

晶華「吸血鬼に血を捧げる奴隷になりたい願望は?」

NOVA「あるけど、それでニチアサがリアルタイムで見られなくなるのは勘弁な。モンスター娘と同じくらい、特撮ヒーローやスーパーロボットは愛しているんだから、どっちかを選べと言われたら、モンスター娘には涙を呑んで成敗するしかない」

翔花「つまり、特撮ヒーローやスーパーロボット好きのモンスター娘が理想なのね」

NOVA「で、日常生活を脅かさない程度に、適度に増殖するなんて都合のいいことを考えていたら、PONとお前たちが生まれた。花粉症は(たぶん)感染しないと思うが、下手するとライバルのコロナガールとか、黄砂ガールとか、インフルエンザガールとかが誕生していた可能性もある」

晶華「インフルエンサー娘だったらいいのにね」

NOVA「情報を発信して、流行の先導役になれる娘か。まあ、そういう娘を生み出せたら、俺もカリスマブロガーになれるかもしれんが、それで変な人間に執着されるリスクを考えるとなあ」

翔花「カリスマじゃないのに特定個人に執着されて、ホラーな気分を味わっているわけだしね」

NOVA「あれが萌え美少女なら話は変わって来るんだけどなあ」

 

ちょっとぐだぐだした心情整理

 

NOVA「まあ、まだ引きずった感情があるので、整理を試みる。仮に十歩から五十歩ぐらい譲って、メール主が『俺好みの萌え美少女の物語を創作できる作家』なら、作品を読んで好意的な感想を述べるくらいの付き合いは可能だが(会ってスキンシップとか、寂しいから一夜を共にとか、血迷った寝言をいつまでも寄越してくるから話がややこしくなる)、創作付き合いなら適度な距離感をわきまえて、それ以上は求めるな。男だろうが女だろうが、こっちの個性を評価してくれる人間に慕われるのは悪い気がしないが、『他に話を聞いてくれる人間がいないから、自分の全てをさらけ出したのを受け止めて欲しい』なんて重い感情を露骨に振り撒かれても、そんなレベルまで付き合いきれんという話になる」

晶華「いわゆる男のヤンデレキャラになってる?」

NOVA「病んでるのは確かだろうが、デレではないな。これがデレだと、『俺の趣味に合わせて、いろいろ研究するファン』になっているんだよ。興味の幅が噛み合えば、趣味人として話は通じる。全てを分からずとも、趣味を基盤に話し相手になるぐらいなら、ネット上で普通に付き合えるんだ(互いの推しを尊重する範囲において)。ただ奴の場合は、こっちの趣味に関係なく、自分を見てくれっていうメンヘラの方で、他人の都合に合わせる気など全くない自己中なんだよ。WinWinが成立しない。相手のWinが分かっていないし、それを提供できるものを持っていないようだしな。

「上手い社交技術の持ち主なら、今回のメールに際しても『NOVAさんは多元世界に興味をお持ちですか。多元世界と言えば(自説をそれなりに長く開陳)……そして、本題に入るんですが、星矢が云々。ところで、こっちは今、これにハマっているのですが、興味はおありですか? 会ったら、こちらのサイトで研究記事を書いているのでどうぞ。(会って云々のキモい要望は削除)PS.ところで先日、SF作家の方が亡くなったのを聞いて驚きました。NOVAさんも縁した方が亡くなって、さぞ残念と察します。こちらからも謹んでご冥福を祈りたいと思います』ぐらいのことが書ければ、ほう、なかなかマトモになったやんか、と応じれるのに」

翔花「つまり、NOVAちゃん流の『ダメなメールへの改善案』ってことね」

NOVA「あくまで一例だが、物事には段取りってものがあるんだよ。人に何かを要望するのに、段取りを無視したことをしてちゃ、収穫は得られない。短絡的に言いたいことを言って許されるのは、個人ブログの中だけにしておけば被害がない。面白い記事になるかは個人次第だが、まあ、俺みたいなとっ散らかり方をしても、ネタとして誰かのツボにハマるなら読んでくれる人もいるだろうし(たぶん)、個人ブログなら書き放題だ(炎上のリスクはなくもないが)」

晶華「ブログコメントや掲示板で、あまりに身勝手な荒らし文言で、書き込み禁止処分をくらっている困ったちゃんが『あなたと会って、スキンシップ』と言ってる時点で、人付き合いの段取りが全く分かっていないよね」

NOVA「そういう信頼関係が構築できていないんだから、手順がおかしいだろうって話だ。要するに、俺だったら優しいから手順を無視しても受け入れてくれるだろうって夢想する子供っぽい甘えだな。まあ、仮にいろいろと切羽詰まって、最期の願いとして……云々という事情が背景にあるのかもしれないが、死にかけている人間の末期の頼みだとしても、聞けないことは普通にあるわけで。人は自分の生活習慣やリスクを負ってでも、助けたいと好意で行動できる相手というのは割と限られている。宗教人はその辺の自己犠牲感覚に溢れて、慈愛で人助けする一面を持ってはいるが(例外あり)、死んだ人間に地獄がどうこう言っちゃう輩が宗教的に自分だけ救われたいというのも虫が良すぎる話だよな」

翔花「NOVAちゃんは宗教人よね」

NOVA「優先順位としては、趣味>仕事>宗教となっているのが現状だな。何よりも趣味人であることを(心理的に)重視するし、趣味を続けるうえで仕事は欠かせない。そして、宗教は道徳観とか世界観で自分を支える柱だが、特定宗教が自分の趣味の研究を妨害する(よその宗教の資料を読むとか創作の邪魔をする)ようなら、そこまでベッタリにはなりたくない。人間のために宗教があるのであって、宗教のために人間があるのではない、という考えだからな」

晶華「宗教は文化の一種という割り切り方ってことね」

NOVA「そうじゃないと、ファンタジー世界を幅広く研究できないからな。仏教だけが正義で、それ以外は間違っているという考えだと、キリスト教や神話伝承の歴史的意義を考えることすら罪悪(謗法)という意見もあって、信仰活動を客観視できないわけで。ただ、死生観や道徳観の土台として、宗教を切り捨てることはできないよって話だ」

翔花「そもそも、件のストーカー氏はどうしてSF作家の悪口をメールで寄越したのかしらね」

NOVA「そこまでして、俺の気を引きたかったのか、逆鱗ってことに気付いていなかったのか、本気でそこまで彼を恨む何かがあったのか、それとも誰かの主張に影響されて格好いいスタンスだと思っているのか、単に筆が滑っただけなのかは知らんが、こっちは『故人の冥福を祈る弔意を皮肉と受けとってしまう精神性』と分かった時点で、何だかなあと感じてしまったんだよ。普段、そういう物事を皮肉にしか見ない人間の本しか読んでいないのか、鬱屈した想いが何でもネガティブに捉えてしまっているのか知らんが、ダンブルドア先生曰く、『わしらには救えないものじゃ』のレベルに達している感じだ。

「こちらにできるのは、せいぜい『自衛のために巻き込まれないこと』か、『正しいと感じる人間の道理とかを主張して、自己の精神状態を安定させると共に、なおも相手がまともに立ち戻ることを願う』しかない。まあ、慈愛に富んだヒロインみたいに手を握りしめて、『お願い、正気に戻って』と声をかけるロールプレイも、ゲームやフィクションなら演じられなくもないが、リアルで会ってそんなキャラになるつもりは毛頭ない。リアルの俺だと、『何をバカなことを言ってやがる。死にたきゃ勝手に死ね。でも、俺の前では死ぬな。死に水をとってやる義理はない』と切り捨てるだけだ」

晶華「ハードボイルドなのが好きだもんね」

NOVA「『仕事料を受け取って、晴らせぬ恨みを晴らす』お涙シーンも好きだが、そこに至る前の犠牲者との交流の段取りがドラマには付き物なわけで、そういう過程を飛ばして『末期の死に水をとる』ようなシーンだけ求められても、一度会っただけの相手の手をとって『しっかりしておくんなせえ』というセリフは出て来ない。八丁堀曰く、『いちいちややこしいことに関わっているんじゃねえ。自分のケツは自分で拭きな。こっちを巻き込むんじゃねえ』というのを是とする立場だ」

翔花「でも、仕事料をもらったら?」

NOVA「『銭があるなら、最初からそう言え。チッ、文銭ぽっちりか。シケてやがんな。……で、相手はどこのどいつだ? やるなら、きっちりケリをつけてやる。こいつは貸しにしておくぜ』って感じか」

晶華「そういうドラマの段取りが分かる相手なら、共通の趣味話も展開できそうね」

NOVA「趣味話ってそういうもんだろう? 分かってない人間には、そこのところの流れが分からずに、一部のシーンだけ切り取って、的外れな論評になりがちなんだが、そういう一般的批判は置いておいて、件の人物は極端にスキンシップに飢えているから、そんなベタベタした関係を毛嫌いしている俺とは決して噛み合わない。

「で、普通は脈がないと感じた相手には諦めるか、アプローチを変えて臨むか、あるいは自分のスタイルを変えずに多数のターゲットに同じように接するか(フィクションのプレイボーイキャラはいつも同じナンパ手法で女の子に声をかけるが、強気女子の平手打ちで拒絶される定番ギャグがある。近年は減った描写だが、今だにそういうのを見ると、レトロだなあ、と)。どうも、あ奴はそういうルーティンギャグとして振る舞っているのか? だったら、こっちもどんどん対処法が過激になって、平手打ち→100トンハンマー→トラックで引きはねて異世界送りの刑(たぶんハーカバーカ)に処するぐらいまで対処を考えるが?」

翔花「トラックの運転できるの?」

NOVA「……無理だな。大型免許は持っていない。言霊魔術で、追放する方が手っ取り早い」

晶華「つまり、呪詛するってこと?」

NOVA「お望みならば、やり方は知ってる。禁断の技ゆえ、自身のカルマを落とすことになるから、たかだかストーカー1人のためにそこまでできないのが事実だがな」

翔花「どちらかと言えば、悪霊祓いの方向性だと思うけど?」

NOVA「ああ、そう解釈する方が、人聞きは良いか。そう、奴を人間ではなく、悪霊憑き、いや悪霊そのものと認定すれば、大義名分を持って退治できるわけだ。良いことを言った」

翔花「もっと褒めて」

NOVA「褒める代わりに、ドンブラ映画に連れて行ってやろう。俺たちがハーカバーカに行く。日曜日だ」

翔花「うん。ドンブラ脳で、悪霊なんか吹っ飛ばせ♪」

 

ドラクエと多元世界

 

NOVA「よし、ドンブラ脳で鬱屈悪霊を脳内から追い払ったところで、予定していたドラクエの多元世界談義に移る」

翔花「うん、ドンブラクエスト。むか〜しむかし、イデオンという異世界にドン王家が君臨していました。ドン王家は……」

NOVA「ちょっと待て。それは話が違うだろう」

翔花「細かいことは気にしない。ドンブラ脳でしょ?」

NOVA「ああ、ドンブラ脳が絶賛活性化中だが、それとこれとは話が違う。ドラクエといえば、ドラゴンクエスト。そんなの日本の常識だろうが」

翔花「今からドンブラクエストに変えない? 一文字違いだし。ドラブンクエストにすれば、ブンブンジャーっぽくもなるし」

NOVA「ドライブブンブン、略してドラブンクエストか。悪くはない、悪くはないネーミングだが、俺が話したい話と違う。今から捏造しろってのかよ!?」

翔花「今のNOVAちゃんならできる。そうでしょう?」

NOVA「ああ、躁状態が活性してテンション爆上状態の今なら、アイデアがどんどん出てくるモードに入った気もするが、とりあえず落ち着こう。晶華、頼む」

晶華「うん、鎮静花粉症バスター!」

NOVA「ぐわっ、今回はガードせずに花粉症バスターをまともに受けた。くしゃみ鼻水涙目状態が止まらない(涙目)」

 

 解説しよう。

 Shiny NOVAは俗に言う躁鬱気質なところがある。

 テンション爆上躁状態のソーラーNOVAと、落ち込んで意気消沈モードな鬱状態のルナーNOVAの2つのモードが定期的に訪れて、いろいろ暴走活性化するホットな勢いだけで突っ走るアクティブな時期と、ほとんど情動が動かず落ち着いた思考ができる反面、何の感動も生じない機械じみたクールダウンな時期に二分化されるのである。

 ふだんの日常生活の中では、自分をコントロールできているので大きな問題は発生しないが、想定外の事態に際しては、精神モードのタイミング次第で大惨事に成りかねない荒れ方をしたことも、過去にそれなりにあって情緒不安定と言われた時期もあった。

 そういう自分の精神状態をコントロールするために、定期的にヒーロー番組を見たり、比較的スケジュールの安定した生活を維持しながら、折り合いをつけているし、活性化状態を記事書きのエネルギーに回せば有効利用できたりもするわけで、そういう気質のままこれまでも生きてきたのだから仕方ない。メンヘラなところもあるし、それは自覚している。

 

 さて、そこに別の意味でのメンヘラモードな陰鬱メールを受け取れば、どうなるか。

 鬱モードの場合は、鬱に引きずられて自傷行為に走りかねないが、まあ、鬱モードの時はそもそも変なメールを警戒して開ける危険を冒さないので、実害はない。

 問題は躁モードのとき。考えなしにメールを勢いで開けてしまい、そして、その攻撃的と受け取られる文面に過剰に反応してしまい、その場に相手がいれば、おそらく顔面を二、三発、衝動的に殴りつけてしまうぐらいの荒れ方をしていたのではないか、と思う。それだけ酷い内容のメールを受け取ったわけだ(自分への悪口なら許せるが、故人への暴言はな)。

 平常心、もしくは鬱モードの時は反応せずにスルーできることが、躁状態では過剰反応に及んでしまう。楽しさ3倍の反面、怒りも3倍というのが自分の内観である。

 

 一方、NOVAのアルターエゴの側面を持つ契約精霊少女の翔花と晶華だが、姉の翔花は躁状態のNOVAに対応して陽性かつ天真爛漫である一方、妹の晶華は鬱状態のNOVAに対応して冷静かつ知的な方向性を帯びている。

 そして、翔花の放つ花粉症バスターは興奮剤の効果をもたらすモードもある一方で、

 晶華の放つ花粉症バスターは鎮静剤の効果をもたらすこともできる。

 こうして、悪縁鬱男と呼称される悪霊みたいな輩の呪いのメール(NOVA主観)に飲み込まれないために、極端な躁状態を発症してしまったNOVAは、必死に自分をコントロールするために、鎮静剤の助けを借りざるを得なくなったわけだ。

 いや、そういう不安定な精神状態で記事書きするなよ、とお叱りを受けるかもしれないが、普段はもう少しコントロールできている。しかし、諸悪の根源は……言うまでもないね。

 NOVAをこの10年で最も激怒させたメールの書き手である(一生許さないし、謝罪も受け取らない。覆水盆に返らず)。出会ったら、殺してしまうぐらいの精神状態に突入しかねないので、事件にならないためにも会わない方が絶対にいい。

 このNOVAの心の癖は、昔、記事書きしたこともあると記憶するんだが、悪縁氏にはちっとも伝わらないので閉口している次第である。いや、伝わったうえで、やっているのか? どうも、彼にはこっちを巻き込んで、自殺心中したい願望でもあるのか、と思しき言動が再三、見られるが、彼はそれを否定している。

 しかし、まあ、客観的に見てくれる人には、そうとしか受け取られかねない言動が多い。雪山登山へのキモい誘いとか、自分で体が弱いと言っているのに冬に野宿をしようとバカなことを言ってきたりとか、NOVAのネット知人で、ここを昔から見てくれて知っている人は知っている。

 そんなわけで、こちらの精神状態を自己分析して、いろいろ解説をしてみたわけだが……涙目が思ったよりもキツいな。

 

翔花「大丈夫? NOVAちゃん?」

NOVA「少し寝る。明日の朝には落ち着いているだろう」

晶華「ここで寝るという判断ができる辺り、頭は冷静で落ち着いているようね。今はお休み」

NOVA「ZZZ」

 

NOVA「よし、起きた」

翔花「目覚めの花粉症バスターはいる?」

NOVA「いらねえよ。それより、夢の中で一つの疑問が湧いて出た」

晶華「夢の中でまで考え事をしていたの?」

NOVA「明晰夢だったんだから、仕方ないだろう。夢の中では、インターネットで調べ事ができないのが不便だな。知っていることは思い出せるんだが、知らないことは夢の中でも分からない」

翔花「で、どんな疑問?」

NOVA「ドラクエ1の世界の名前はアレフガルドって言うんだよな。世界に名前が付いている。しかし、2のアレフガルドの外や、3の上の世界全体を表す名前は付いていないと思うし、4〜6の天空シリーズの世界にも名前って付いていたっけ?」

晶華「幻の大地

NOVA「それは6のサブタイトルだ。ええと、上の世界が夢の世界で、下の世界が『幻の大地』と呼称されていたんだったな。そして、下の世界は幻と呼称されているのに、実は現実世界で、その後、数百年経ったのが4の世界で、さらに数百年経ったのが5の世界。で、マップの形や町や国の名前などが6→4→5と時代ごとに全然違っていて原型を留めていない。ただ、夢の世界の一部である天空城ゼニスの城)だけが、構造が共通していて、世界観のリンクを表現している、と」

晶華「じゃあ、6の下の世界(幻の大地)が4と5の世界の原型になるんだから、全部、幻の大地(ファントムランド)でいいんじゃない?」

NOVA「公式には、6のサブタイトルの英語表記はRealms  of  Revelation(またはReverie)って言うそうだ」

翔花「どんな意味?」

NOVA「Realms(レルム)は領域って意味だが、D&Dのワールド名の一つであるフォーゴトン・レルムという例もあって、世界とか大地って意訳することも可能だな*1アメリカ版の6はRevelation(レベレイション)で啓示、もしくは神のお告げって感じの意味だ。つなげると、『導かれた世界』『神の示した世界』となるが、やや固いな。一方、Reverie(リブリー)はヨーロッパ版の6で使われ、夢想とか空想って意味だ」

晶華「だったら、うちのブログもスーパー・リブリー・タイムと英訳できそうね」

NOVA「スーパー・ファンタジー・タイム、つまりSFタイムなんだがな。(妄想)の部分は、daydream=白昼夢ぐらいの認識でいるが。delusionとしちゃうと、全てが嘘で根拠ゼロの思い込みで真実性に欠けるという意味合いにとられちまう。読者の方には、半分ぐらいは真実で、半分ぐらいは嘘とか、思い違いとか、主観的な決めつけ、もしくは意図的な創作の類と受け止めてもらえる方がいいだろう。まあ、Shiny NOVAの脳内は、ブログ記事同様にカオスだからな。秩序立たせようと努力はしているんだが」

晶華「躁状態で筆が乗った時の方が、カオスになりやすい傾向があるわね」

NOVA「で、世界に名前をつけるのは、たぶんTRPGファンタジー小説の文脈だと思うんだが、『指輪物語』の世界は中つ国(ミドルアース)だけど、世界の全てではなくて、物語の舞台である大陸地域の名前でしかないし、『エルリック・サーガ』の世界はメルニボネとその他の新王国と呼ばれる周辺地域だ。異世界ファンタジーだと、大体、物語の中心となる王国や地域、大陸の名前などが世界と同一視されているな」

翔花「アレフガルドって世界名を付けたのは、そういう文脈にのっとったけど、2の世界はアレフガルドの外の大陸群で、ローレシア大陸とか、ロンダルキア地方とかの地域区分はあっても世界全体の名前は付けられていない」

NOVA「ファン的には『ドラクエ2の世界』で呼称されているもんな。3はアリアハン大陸と、我々の現実世界を模したメインワールドと、下の世界のアレフガルドに分かれて、物語の進展に合わせて、探索できる地域が拡張する仕掛けだ」

晶華「ストーリーが進むと、世界が広がるわけね」

NOVA「プレイヤーからすると、認知の拡大という奴だな。そして、ドラクエというブランドシリーズがどんどん展開を広げると、違う物語の舞台である違う世界が次々と作られるわけだ。コミックやアニメの『ダイの大冒険の世界』とか」

翔花「『ダイの世界』にも王国とか地域名はあっても、世界全体の名前は付けられていないか」

NOVA「世界の名前を付けるのは、上から世界を見ている歴史家とか地理学者とかの視点で、その世界に住んでいる住人の多くは、『世界』あるいは『ワールド』といったような言葉で十分で、それ以上は深く考えていないと思う」

晶華「でも、『自分の世界に引きこもる』といった極端な狭い範囲の『世界』もあるわね」

NOVA「世界は個人の認知範囲によっても変わるから、何をもって世界と為すかは個人の物の見方によって変わるのかもしれないな。我々が普通に一般用語として『世界』と使うときは、『太陽系第3惑星の地球という星の6つある大陸群の文明世界』を意味するわけだし、宇宙という広い単位の中で、世界は星一つ分のイメージがある」

翔花「他には、『スポーツの世界』『政治家の世界』といった業界単位で世界を表現することもあるし、『ミクロの世界』とか『植物の世界』『昆虫の世界』とか観察対象の分野的な言い分もあると思うの」

NOVA「世界を厳密に定義づけるのは、割と難しいのだと思うけど、ゲームだと意外と簡単だ」

晶華「どうして?」

NOVA「RPGの一つの世界は大体、『全体マップで表される、旅の舞台であるフィールド』と、『城や街、村といった人の居住区(買い物とか冒険の準備をする施設)』と、『ダンジョン(洞窟や塔、遺跡など)という探索できる区画』の大きく3つに分かれて1セットだ。そして、フィールドを中心に世界といっているわけだが、フィールドを歩いていると、フィールド音楽が流れるんだな。フィールド音楽が変わると、世界が変わった感がある」

翔花「フィールド音楽かあ」

NOVA「有名なのは、やはりアレフガルドのテーマだな」

NOVA「ドラクエ2でも、3でも、アレフガルドに着くと、フィールド音楽が1のそれ、もしくはアレンジバージョンに切り替わり、そこだけ特別感を表現しているんだ。これはドラクエモンスターズやビルダーズなどの派生作でも同じで、アレフガルド関連の探索時には懐かしの音楽が流れて、ドラクエ1の世界に浸らせてくれる。昔からシリーズを楽しんでいるファンは、この音楽を聞いただけで、思い出の冒険ストーリーが喚呼されるという演出だな」

晶華「3のメイン音楽も似たような雰囲気があるわね」

NOVA「これは、3の上の世界のフィールド音楽だが、実はアレフガルドよりもレア感がある。しかし、『ダイ大』の旧アニメでは、毎回、OPナレーション(前回までのあらすじ)を語る場面で、故郷のデルムリン島をポップと2人で船で出発する映像とともに流れて、冒険の始まりを象徴していた印象が残っている。そして、ドラクエ11の裏面に突入したときに、フィールド音楽がこれに切り替わった際には、おおってどよめくんだな」

晶華「11の物語が実は3とリンクしていたことが、裏面で分かる、と」

NOVA「『過ぎ去りし時を求めて』のサブタイトルの本当の意味が、裏面に入って初めて分かるんだな。表の面でラスボスの魔王を倒して一度は世界を救った勇者一行だけど、その過程で死んだ仲間の少女ベロニカを甦らせるために、主人公の勇者は時間を遡って、ベロニカの死をなかったことにするべく物語をやり直すことにするわけだ」

翔花「『未来戦士ルル』みたいなものね」

NOVA「こういう時間遡行および改変してのやり直しSFは、84年の『ターミネーター』以降、ゲームのリセットやリプレイともリンクして、非常に人気を誇る分野となっているな。マルチバースを生む原因にもなっているし、重要なのは『タイムマシンを使って過去や未来に行くことは19世紀からあったSFジャンルだけど、歴史を勝手に変えてはいけないという不文律があった』のに対し、1980年代以降(俺の観測範囲だが)はゲームにおける「死んだらやり直し」「レアアイテムを取り逃がしたらやり直し」「大事な決断に際しては、とりあえずセーブして両方の物語を堪能するようにする」などといったプレイ感覚と相まって、「時間改変前の世界」と「改変後の世界」を物語劇中で提示し(その両方を観測できる登場人物が必要)、何がどう変わったのかを物語の鑑賞者に納得・実感させるストーリーが持て囃されることになった」

晶華「『ドラえもん』が未来から来た理由も、そこにあるわね。未来で不幸になるのび太くん(その影響が子孫のセワシ君の幸福にも直結する)の運命を変えるためにやって来た設定」

NOVA「時間改変SFとしては、原作マンガが69年スタートだから本邦では非常に早いよな。歴史改変のIFワールド(もしも〜だったら)という思考実験は、SFでも面白い考察ネタで並行世界(パラレルワールド)とか量子力学における多世界解釈と相まって、複数世界を外から観察できる神視点の登場人物などを設定しながら、いろいろな作家や作品が挑戦して行った経緯がある」

翔花「海外SFではすでに定番だった?」

NOVA「50年代以降は一つのジャンルとして多くの作家が挑戦、ジャンルを発展させて来たようだな。まあ、タイムマシンを使って未来人が歴史を改変するというよりは、歴史の歯車がちょっと狂って異なる歴史を歩んだ世界の物語として提示されるケースが多かった」

晶華「例えば?」

NOVA「織田信長が本能寺で死ななかったら? とかは、日本でもメジャーだろう。別に未来人が介入しなくても、『実はこっそり生き延びていて、影から魔王として歴史を動かしていた』とか、『それに対する明智光秀天海僧正に身をやつして、密かに暗闘を繰り広げていた』とか、いろいろネタはある」

晶華「ああ。源義経がモンゴルに渡ってジンギスカン(チンギス・ハン)になったという風説みたいな感じね」

NOVA「『もしも天草四郎時貞が魔の力で蘇って、他にも歴史人物を黄泉の世界から復活させて、柳生十兵衛と戦ったら』とかは、タイムマシンとは関係なく、時代劇風伝奇小説として山田風太郎が64年から連載していたからな(言わずと知れた『魔界転生』)」

翔花「IF物はタイムマシンを使わなくても、作家さんの想像力でいろいろ作れるわけね」

NOVA「ヒトラーの世界征服が成功した未来とか、大日本帝国が勝利した世界とか、ゴジラが史実の7年前に出現した世界とか、別にタイムマシンとかは使わなくても、書けるだろう」

晶華「世界中の人が花粉症に感染して、あらゆる人間がマスクとメガネを標準装備して、メガネを付けていない人が地下に逃げ込んで、反メガネ連合を結成した世界とか?」

NOVA「メガネじゃなくて、反マスクとか反ワクチンだったら、リアルであるんだけどな。そもそもコロナが世界を席巻するなど、10年前には考えられないSF的世界観だろう?」

翔花「コロナ以前と、コロナ以降で世界は変わったかもしれない。花粉症も負けてはいられないわね」

 

NOVA「ともあれ、時間改変ものについては、単にIFで済ませるのではなく、どう時間のしっぺ返しが生じるか、変えたはずの歴史が本来の時間軸に収束する辻褄合わせが作品の肝だったわけだよ。80年ぐらいまではな」

晶華「ええと、ドラえもんのび太くんの結婚の未来を変えたけど、タイムパトロールはその事実を黙認しているということは、歴史において大きな問題にはならなかった?」

NOVA「ドラえもん世界におけるタイムパトロールは、80年の映画『のび太の恐竜』で初めて登場した後付け設定だと、俺は認識しているんだがな。辻褄合わせをするなら、『タイムパトロールが結成されたのは、ドラえもんのび太の未来を変えた後の話なので、過去の犯罪まで遡って処罰する権利はタイムパトロールにないが、結成後はドラえもんに注意が勧告され、監視されると共に、ドラえもんもそれ以上の時間改変をしないように気を使うようになった』とか、適当な司法取引が陰で行われたとか、歴史上のび太特異点的な超重要人物なので、いくつもの世界を救う中心人物と化した少年にタイムパトロールもうかつに手を出せないとか、まあ、俗説として聞いたことがあるのは、のび太がしずかと結婚するのが本来の未来で、ジャイ子と結婚するというアルバムとか話は、ドラえもんのび太に送り込むのが目的の、セワシドラえもんのでっち上げである』とか、それっぽいIF考察はいろいろあるだろう。なお、青字は俺がさっき考えた新説な。他に同じようなことを発表した人間がいるとは聞いてない」

晶華「って、気がつけば、『ドラゴンクエスト』の話をするはずが、『ドラえもんエスト』になってしまっているわ」

NOVA「まあ、ドラえもんは本邦で子どもたちへのSF入門的な役割を果たしているからな。『未来の世界から来たネコ型ロボット』という設定だけで属性モリモリだし、ネコなのに齧られて耳がないなんて、アイデンティティが喪失してしまってるからな。あの外見を見て、ヒゲと鈴以外にネコの属性がどこにあるのか、冷静に考えるとツッコミ対象なんだが、誰もそこにツッコミを入れないぐらい定着してしまっている。それとも、22世紀のネコはああいう形に遺伝子改造か何かされて進化したのだろうか?」

翔花「でも、修理して耳が付けられるとか、ないよね。長年、多くの世界を救うのに貢献したから、未来の世界の公的機関から『耳パーツ』を進呈されたけど、ハードボイルドなドラちゃんが『もう、ボクには耳なんて必要ないさ。もっと大切なものはいっぱい持っているからね。耳がないのも男の勲章さ』なんて断ったりして」

NOVA「耳がないってコンプレックスはすでに乗り越えたんだな。さすがは俺たちのドラえもんさんだ」

晶華「いや、もしかすると、心に固く誓った想いのために、あえて耳を修理せずにいるのかも。『全てのネズミを殲滅するまで、この恨みを忘れないためにも、耳は修理しない』とか言ったりして」

NOVA「ネズミ嫌いと見せかけて、実はネズミの殲滅のために策を弄するドラえもん。しかし、ネズミを殲滅すると、歴史的に大きな問題が発生するので(どこかの大企業Dに怒られるとか)、タイムパトロールに警告されて、ネズミを退治したいのにできないジレンマにさらされて、そのストレスでネズミを見ると悲鳴を上げるとか……う〜ん、辻褄合わせが大変だろう、そのアイデアは」

翔花「ポケモンドラえもんがコラボすると、大惨事ね。ピカチュウさんとは相性が悪すぎて」

(当記事 完)

*1:フォーゴトン・レルム=忘れられた領域は商品展開上のワールド名だが、惑星の名前はアビア・トーリル。メインの舞台の名前はフェイルーン大陸。他にカラ・トゥア、ザハラ、マズティカといった大陸地域がある。