物語的な世代論
NOVA「前回はハプニング設定を決める際に、魔神と契約したり、裏人格が生まれたり、やたらと事故や災害に巻き込まれたりするキャラが誕生して、どういう話になるんだろう、とワクワクモードなわけだが」
晶華「いや、当事者としてはちっともワクワクにはならないんですけど」
NOVA「だけど、ただの平凡でつまらない人生設定だと、物語としては面白くないだろう? そこは物語のキャラを作っているんだから、割りきらないと。現実では、『のんびり日常生活を送りながら、やりたいことを自由にできたらいいと思いつつ、日々のお仕事やしがらみに縛られたりして、それでもそこそこの情熱と、そこそこの惰性と、そこそこの楽しみと、そこそこの不平不満とのバランスをとるしかない』と思っているけど、フィクションのキャラには、もっとドラマチックに、アクティブであって欲しいよね」
シロ「過酷な目にあっても負けずに乗り越えて、しっかり成長するキャラですか」
NOVA「そうそう。それが王道ストーリーってもんだ。もちろん、自分から過酷な状況に好き好んで飛び込む勇者もいれば、運悪く巻き込まれてしまって『どうして俺がこんな目に?』とボヤきつつも状況対処してサバイバルするダイハードなキャラもいる。前者は若者に、後者は大人にウケると思うんだけど、最近は逆なのかな。
「こういうのは世代差もあるので、昭和40年代生まれの俺の世代だと『過酷上等、努力と根性で乗り越えてやるわい、負けてたまるか』と育ってきて(コメディ的にはドリフ世代)、ちょっと下の昭和50年代生まれだと『努力や根性が形骸化したギャグみたいに受け止める軽薄傾向が出てきて、大人になった時期が世紀末の陰鬱ムードと重なる』のかな(コメディ的にはひょうきん族世代)とも思うけど、それはさておき」
リトル「70年代は泥臭い硬派なノリで、80年代はお洒落なナンパなノリとも聞きますぅ」
晶華「90年代は?」
NOVA「世紀末サバイバルなノリで、ゼロ年代は『日常が大切な一方で、日常を脅かすテロリズムにヒーロー性を求める者も増えて、セカイ系が一般的に流通した』と思うし、10年代は『一人じゃないから、絆を大切に。そして世界はコラボでつなぐ』って流れだと思う。90年代からゼロ年代は『誰も信じない。信じられるのは自分だけだ』って嘯く主人公も許されたけど、そこから10年代になるとバディやチームの復権が見られて、それまでに主役を張ったようなキャラが悪役化するか、ギャグに堕することになってしまう」
シロ「つまり、90年代の王道がダメになったわけですか?」
NOVA「10年代はネガティブ思考が忌避されがちだったんだよ。フィクションでは軽く、明るいものが求められてきたわけで。だけど、今は20年代に入ったところで、もう一度、90年代の復権があるのかな、とも見られる。コロナなどで分断されて、災害も多い世界ってのは、ある意味、90年代の焼き直しみたいな世相だからな」
晶華「すると、またサバイバルで、セカイ系で、誰も信じられない孤高のキャラが受けたりするってこと?」
NOVA「孤高はどうだろうなあ? 孤高ってのはただのボッチではなく、『信念をもって一人を追求する』ってことだろう? 要は『自分の人生哲学があって、それを理解する者が少ない、あるいは哲学研鑽のために一人でいる必然性があるからこそのロンリーライフ』なんだ。そこにネガティブなイメージはない、気高い生き方の一つだと思う。
「だから、その哲学に惹かれた少数の弟子が付いて来たりして、だけど師は『弟子に構う時間も惜しい』ので相手しない。それでも、弟子は師に憧れて献身的に付き従うんだ。そんな弟子がトラブルに巻き込まれた際に、師が『やれやれ仕方ない。これだから一人がいいんだ』と嘯きながら助けてやる。巷では、この師の姿にツンデレを感じたりして、孤高が人気となる」
晶華「つまり、誰も信じられないから引きこもるのではなく、信じる何かのために一人を貫くのが真の孤高ってこと?」
NOVA「そういうことだ。だから、作者はその孤高を貫く哲学をキャラに与えないといけない。『何かを批判する』のが孤高と受け取られる面もあるが、それは批判のための批判であってはならない。『自分の信念は一本、筋が通っている。その筋を通すためには、こういう考え方は受け入れられない。だから批判する』って姿勢だな。つまり、その筋道をきちんと示せなければ、孤高は描けない。俺はそう考えている」
シロ「一本の筋かあ。それって愚直ってことですよね」
NOVA「ほう。それが分かるようになったか」
シロ「ええ。新星さまはそれを是としないことも」
NOVA「若いときに一心不乱に他を顧みずに修行に励むのはありなんだよ。だけど、師匠レベルがそれじゃダメだろう。師匠に求められるのは、柔軟さだからな。一本でダメなら二本め、それでダメなら三本め、と隠し球を用意して、相手を見極めながら適切な手を打たなければいけない。そして、師匠は『自分の技の弱点』もしっかり把握して、そこを補う術も研鑽した上で、得意技に磨きをかけるものなんだ」
晶華「で、こういう話がキャラ作りとどういう関係があるの?」
NOVA「ああ、TRPGでいくつもキャラを作ると、最適解というかパターンがある程度、固まってしまうものなんだな。名前のセンスも似てしまうというか。そこに変化を付けるのが、ランダムにキャラが生まれるシステムなんだ。つまり、自分の道を追求しつつ、自分にない要素を提示されて、それを受け止めていく訓練。それが今回のキャラビルドの真の目的だ」
リトル「なるほどぅ。これも修行だったんですねぇ」
NOVA「ああ。自分と異なるキャラの人生を構築し、その背景事情をあれこれ考えてみる。創作においても、鑑賞においても、立派な修行だよ」
名付けの儀
NOVA「では、前置きを終えて、キャラビルドの続きだ。今回はまずキャラの名前をランダムに決めてみよう」
晶華「え? ランダムに名前が決まるの?」
NOVA「そう。人間表、エルフ表、ドワーフ表の3種類だ」
シロ「レプラカーン表はないんですか?」
NOVA「レプラカーンは、ドワーフ同様に職人っぽい厳格な名前が多いと定義されている。あと、この世界の中心はやはり人間なので、他の多くの種族も人間文化に影響されて、それに近い名前を付ける傾向が大きいそうだ。ただ、優雅なエルフ文化と、質実剛健風なドワーフ文化に則した名前もそれぞれ一流派を築いていると解釈されているわけだな。まあ、試しに振ってみよう。気に入らなければ、振り直したり、アレンジするのも自由だし」
リトル「では、人間男で振りますぅ。43」
NOVA「ニールだ」
晶華「狙い撃つぜ」
NOVA「ロックオンの兄貴かよ」
リトル「苗字は12ですぅ」
NOVA「イーストンだな」
リトル「ニール・イーストンですかぁ。何だか地味っぽいですねぇ」
NOVA「地味かどうかはともかく、普通にありそうな名前で、フィクションっぽくはないなあ。だったら、もう一度、振ってごらん」
リトル「36」
NOVA「テレンスだ。これを先ほどのニールと組み合わせてみる」
リトル「どうやって?」
NOVA「ニッテレ」
リトル「日本テレビの略みたいで、変ですぅ」
NOVA「テレニー」
リトル「可愛い系だけど、戦士っぽくないですぅ」
NOVA「テルニール」
リトル「テルニール・イーストンですかぁ。濁音を入れて、デルニール・イーストンはどうですかねぇ。愛称はデルって感じでぇ」
NOVA「いいんじゃないか。じゃあ、そういう感じで喋ってくれ」
デル(リトル)「おっす。オラの名前はデルニール・イーストン。デルって呼んでくれぃ。生まれた時から、過酷な生活続きだったが、オラは負けないぃ。困ったときには、炎武帝さまが助けてくれるし、魔神だってオラの味方だぁ。だから、安心して、オラに任せてくれぃ。みんな守ってやるからよぅ」
NOVA「ええと、そんな喋り口調でいいのか?」
デル「いかにも主人公っぽいでしょぅ?」
NOVA「同じ語尾に小文字母音付きでも、一人称変えて、ですます口調を改めるだけで、ずいぶん印象が変わったなあ。まあ、少年マンガの田舎者主人公って感じの武闘派キャラなら、それでいいか。もう少しダークな雰囲気かと思ったけど」
晶華「一人称がオラじゃ、ダークにはなりにくいわね」
シロ「じゃあ、次はボクの番です。まずは第一人格の女の子から。21」
NOVA「カイサ。ちなみに同じ出目の男性欄だとガルドホルになる」
シロ「じゃあ、ガルドホルを採用して、男性名がガルド、女性名がホリー。苗字は15」
NOVA「カーシェインという姓だ」
シロ「では、ホリー・カーシェインが普段の呼称で、たまに裏人格のガルドが出てくる、と」
NOVA「そんな、ややこしい設定で大丈夫か」
シロ「大丈夫です。ボクのロールプレイ力を信じてください。では、行きますよ」
ホリー(シロ)「ボクの名前はホリー・カーシェインです。カーシェイン家の従者として、旦那さまと奥さま、それに若さまに可愛がってもらいました。だけど、あのような悲劇に見舞われるなんて……これもボクの中の闇が悪いのです」
ガルド(シロ二役)『ゲヒャヒャ、オレサマはガルド。世界を闇に包む者だ。今はまだ、無力なレプラカーンの娘の中に封印されているが、いつか力を付けて大暴れしてやるぜ』
ホリー(シロ、元に戻って)「くっ、ボクの体はボクのものです。お前みたいな邪悪な魂には好きにさせません」
ガルド(シロ、さらに変わって)『まあ、そう言うなよ、ホリーちゃんよう。オレサマとお前は二心同体。お前の中の闇を解き放てば、もっと強くなれるんだ。仲良くやって行こうぜ』
ホリー(シロ、調子に乗って)「闇には負けません。何とか魔術を研鑽して、闇の力の封印を強めなければ」
NOVA「ああ、もういいよ。君が一人二役を演じられるのは分かった。まあ、頑張れよ(書くのも大変そうだけど)」
晶華「まるで、アレルヤとハレルヤね」
NOVA「マッスル太郎も含めて、闇を抱えた冒険者たちが、地下の蛮族都市で過酷な冒険をするダークアドベンチャーな感じになりそうだな」
晶華「私は、そういう人たちとは無縁なようで、今にしてみると良かったかもしれないわ。名前ダイスは21」
NOVA「エルフの女だったな。ケイア」
晶華「百姓へのお触れ書きみたいな名前ね。男性名は?」
NOVA「カシミール」
晶華「だったら、カシュミーラにしておくわ。略してカーラ」
NOVA「それは灰色の魔女なのでアウト」
晶華「だったら、カシュー」
NOVA「それは砂漠の傭兵王なのでアウト」
晶華「仕方ないので、略してミーラにしておくわ。ミイラだと包帯モンスターになりそうなので、ミーラ表記ね。苗字は61で、ムルマワール」
NOVA「カシュミーラ・ムルマワールかあ。俺だと考えつかない名前だな」
晶華「少しアレンジして、カシュミーラ・ミルモワールにしておくわ。その方が発音しやすそう」
NOVA「漢字表記だと、『歌手木乃伊・見る回ーる』ってところか」
晶華「何だか、歌って踊るミイラ少女アイドルって感じなんですけど」
NOVA「だったら、そういう路線で」
晶華「変なイメージを植え付けないで〜」
冒険に出た理由
シロ「結局、キャラビルドブックどおりに名前を付けたキャラは一人もいませんでしたね。全部、何らかのアレンジを施して」
NOVA「まあ、そのまま使ってもよし、名前を決めるきっかけにするもよし、結局はプレイヤーやGMが考える材料を提供してくれていると思えばいいわけだ。では、次に冒険に出た理由表を振るか」
リトル「振りますぅ。35」
NOVA「家族を養うため」
リトル「少しイメージと違うですぅ」
NOVA「だったら、振り直せばいい」
リトル「12」
NOVA「奈落を滅ぼすため……って、奈落はアルフレイム大陸のネタだからな。異界の門を封じるためってのは、どうだろう?」
リトル「ええと、どういうことですかぁ?」
NOVA「このラクシア世界には、魔神や妖精など強力な異世界の住人が時々来訪、あるいは召喚されたりするんだ。デルも子どものときに、神さまと間違えて、うっかり魔神インプと契約してしまい、左胸に契約の紋章を刻印されてしまった。その時点で過ちに気付いて、インプを倒し、異界に追い払ったものの刻印は残されたままだ。この刻印は、デルに魔神召喚の門を開いて力を手に入れるよう誘惑し続け、デルはその誘惑に耐えるために、魔神ハンターとなった。魔神を元いた世界に返すことが自分の使命と考えている……って感じで、どうだろう?」
リトル「魔神ハンターですかぁ。格好いいですねぇ。世界に仇なす異界の住人よ、元の世界に疾く帰れぇ……と戦いを挑むわけですねぇ」
晶華「ねえねえ、NOVAちゃん。それって、マッスル太郎さんに出会ったら、どうなるのよ? マッスル太郎さんをラクシアから追放しようとしたら、物語が破綻してしまわない?」
NOVA「だから、最初は全ての魔神を倒そうと思うんだけど、だんだん魔神の中にも良い魔神がいるって学んで、良い魔神の力を駆使して、悪い魔神を倒すとか、そういう流れになればいいんじゃないか?」
晶華「ラクシアに、良い魔神なんているの?」
NOVA「公式にはいないだろうな。だからマッスル太郎はごく例外なんだよ。まあ、もっと単純に武者修行のために、魔神退治を中心に冒険生活を始めたとかでもいいけど。たぶん、デルは魔神の気配に敏感ということで」
リトル「魔神ハンターの設定は気に入ったですぅ。力を求めて、魔神と契約するという罪を犯してしまったぁ。贖罪のために魔神を何とかしないとぉ、と思っているですぅ」
晶華「ミストグレイヴよりも、デモンズライン向きのキャラじゃないかしら?」
NOVA「まあ、この設定をどう料理するかは、ヒノキ姐さんに任せよう」
晶華「リナ老師が頭を抱える姿が想像できるわ」
NOVA「いや、案外、ヒヒヒと笑って、ノリノリで話を膨らませるんじゃないかな。それじゃなければ、マッスル太郎を魔神に設定したりはしないって」
シロ(新星さまがそそのかして、アリナ様の情熱に油を注ぐような展開だな)
NOVA「では、次にシロ君だ」
シロ「ええと、ボクはお手柔らかにお願いします。51」
NOVA「故郷を滅ぼされたので」
シロ「ああ、やっぱり、そう来たか」
NOVA「名前を決めるときに、自分で言ってたよね。『あのような悲劇に見舞われた』って」
シロ「いや、あれは何となくのノリで言ったけど、まさかダイス目までが悲劇を裏付けしてくれるとは。ええと、裏人格のガルドも魔神ですか?」
NOVA「魔神だらけのパーティーだな。どちらかと言えば、ガルドのおかげで、ホリーの命が助かったんじゃないか? 蛮族かモンスターの襲撃で、カーシェイン館は火の海になった。このままだとホリーも死んでしまうところを、裏人格のガルドが鬼神のように奮戦して、気が付いたら一人生き延びていた。しかし、ホリーにとっては、ガルドが自分を助けてくれたとは思えない。むしろ、ガルドのせいで自分は大切なカーシェイン家を失ったと思い込んでいる。そして、一人傷心の気持ちで自分の裏人格に怯えながら、心の闇を断ち切るように冒険者稼業を始めた、と」
晶華「NOVAちゃん、よく、そんな重い話を考えられるよね」
NOVA「ハードでシリアスな物語って、結構好きだからな。もちろん、そこから強く立ち上がる流れが好きであって、打ちのめされて絶望な状態が長く続くのは勘弁な。過酷な状況を乗り越えて強く生きるのが好きなのであって、這い上がることができないほど落ち込むような話はダメ。その辺のさじ加減は難しいんだけど、TRPGの場合は、GMとプレイヤーのノリで緩和される面もあるからな」
シロ「とにかく、魔神ハンターと、自分の心の闇に苛まれる少女剣士の物語かな」
ホリー(シロ)「魔神ハンターか。ボクの心にも魔が潜んでいるんだけど、君は狩るのか?」
デル(リトル)「姉さんの心に何が潜んでいるかは知らないけど、そいつはどうも魔神とは違うようだなぁ。異界の力ならオラには分かるぅ。だけんど、姉さんの心の闇は姉さんの中の問題だぜぃ。異界は関係ないから、オラの獲物ってわけじゃねぇ」
ホリー「そうか。ガルドは魔神じゃないのか。だったら、何なんだろうな?」
晶華「何だか話がシリアス過ぎ。私はもっとお気楽に行くわよ。45」
NOVA「友達に勧められて。確かにお気楽だ。もう、違う物語のキャラだよな」
リトル「アキ姉さん、リウと一緒にちょっと魔神狩りに行きませんかぁ」
晶華「わ〜い、面白そうね。行く行く〜」
NOVA「そんな気楽に、魔神狩りに出かけるなあ!」
パーソナリティの決定
NOVA「さて、装備品とか細かいデータについては、ヒノキ姉さんところでまとめてもらうとして、ここでは最後にパーソナリティを決めて、終わるか」
晶華「パーソナリティって?」
NOVA「『ゲヘナ アナスタシス』って別ゲーム由来の信条と、矜恃/執着、それに他キャラとの関係性をランダムに決めるルールだ」
NOVA「リウ君、試しにD66を振ってくれ」
リトル「56ですぅ」
NOVA「努力だな。このキーワードに対して、肯定か否定のどちらかのスタンスを決める」
リトル「肯定ですぅ。努力は大事」
NOVA「もう一回振ってくれ」
リトル「64」
NOVA「栄光」
リトル「もちろん肯定ですぅ」
NOVA「だったら『努力:肯定、栄光:肯定』ということで、コツコツ頑張って栄光をつかみ取ることを目指すのが、リウ君のキャラ、デルニール・イーストンの生き様というわけだ」
晶華「過酷な幼少期を送ったのに、前向きなのね」
シロ「面白そうだな。じゃあ、ボクも。52」
NOVA「身分」
シロ「難しいですね。昔は、騎士の従者である自分の身分に誇りを持っていたんでしょうけど、故郷が滅びたことで、どんな身分も失われて儚く散ることを知った。身分は否定です」
NOVA「もう一つは?」
シロ「45」
NOVA「穢れ」
シロ「否定です。たぶん、穢れをガルドと同一視してますね。自分は潔癖でありたい、闇に呑まれたくないと思ってます」
NOVA「つまり『身分:否定、穢れ:否定』か。身分に関係なく、自分自身として清く気高く生きたいってことかな」
シロ「そうですね。あと、身分を捨てたなら、姓のカーシェインも名乗らずに、普段はただのホリーで通す方がいいかな。それと、ガルドのパーソナリティも決めておきたいんですけど」
NOVA「どうぞ」
シロ「26と31」
NOVA「希望と闘争だな」
シロ「希望は欲望にできませんか?」
NOVA「してもいいよ」
シロ「だったら『欲望:肯定、闘争:肯定』ですね。分かりやすい」
NOVA「ホリーがどちらも否定で、ガルドがどちらも肯定なのも面白いな。たぶん、ガルドの方が生き汚なくて、ホリーの方が内向的でどこか虚無的。自分を捨てても贖罪をしたいと思い詰めるホリーに対して、ガルドはホリーの生きる原動力、内に秘めた野生の衝動そのものかな」
晶華「じゃあ、私ね。64と25」
NOVA「栄光と希望だな」
晶華「そんなの、どっちも肯定に決まってるじゃない。私の人生は、栄光と希望に満ち溢れた、シャイニーでワンダーなショータイムなんだから」
NOVA「本当に、お気楽キャラだな。では、次に矜恃/執着だ。これは晶華から逆順に決めよう」
晶華「D66を振ればいいのね。63」
NOVA「恩義を忘れず、借りは必ず返す。意外と義理堅いんだな」
晶華「意外って何よ。借りたものは必ず返す。人間として当然じゃない」
NOVA「花粉症ガールは人間じゃないんだけどな」
晶華「私じゃなくて、カシュミーラの話よ。って、エルフも人間じゃないのか。ええと、人族として当然じゃない。私は蛮族じゃないんだから」
NOVA「まあ、受けた恩は忘れないって点で、善意とか友だち想いの良い子なんだな」
晶華「うん、別に重い背景がなくても、いいキャラはできるんだから」
シロ「じゃあ、ホリー行きます。54」
NOVA「家族を優先する」
シロ「ホリーには、もう家族はいません(涙)」
NOVA「だったら45で、弱者を見捨てないってのはどうだ?」
シロ「あ、それはいいですね。ついでに、ガルドの分、31」
NOVA「魅力的な異性を無視できない」
シロ「ガルドは男性人格なので、女性に声を掛けたがるんですね」
NOVA「ホリーも、男性嫌いで女性に気があるとか、そんなことはないかな」
シロ「いいえ、ホリーは潔癖ですから、別に女好きというわけでもないですよ。ストイックなキャラでいきます」
リトル「じゃあ、リウは11ですぅ」
NOVA「敵に背を向けない」
リトル「格好いいですぅ」
NOVA「まあ、戦士として勇敢なのはいいことだ。最後に、デルとホリーの関係性を決めて終わる。まずはデル→ホリーで」
リトル「41」
NOVA「幼なじみ/同郷……ってのは何だかおかしいか。デルは小都市の貧民街生まれで、ホリーは貴族の館だから、接点がなさすぎる。振り直した方が良さそうだ」
リトル「16」
NOVA「相手を勇気ある人だと思っている」
リトル「レプラカーンって体は小さいのに、弱者を見捨てないなんて、結構、勇気があるんだなぁ」
シロ「じゃあ、こちらもお返しに、65」
NOVA「放っておけない」
シロ「魔神ハンターなんて、危なっかしすぎる。ボクがフォローしないと」
NOVA「ということで、今回はここまでだ。あとは、ヒノキ姐さんのところで、細かいデータをまとめて、キャラは完成ってことで」
(当記事 完)