完成後のキャラクター設定
NOVA「前回で、アイテム購入以外のキャラビルドは完成したんだが、設定をまとめておくのを失念していてな。今回は、そういう記事だ」
晶華「その2で途中経過をまとめた内容の続きね」
NOVA「そう、青年期以降もまとめた完成版だな」
リトルのキャラクター
リトル「では、まず、リウの神官戦士にして魔神ハンター、デルニール・イーストンですぅ」
●デルニール・イーストン(通称デル)、17歳男
人間の神官戦士(冒険者レベル2)
ファイター1レベル、プリースト2レベル(炎武帝グレンダール)
器用12、敏捷10、筋力18、生命18、知力12、精神14
HP24、MP20
戦闘特技《かばうⅠ》
信条:努力(肯定)、栄光(肯定)
矜恃:敵に背を向けない
生まれ:小都市の貧民街
幼少期:過酷な環境で、心身ともに鍛えられた。
少年期:ただひたすらに、武芸と信仰の鍛錬をした。
12歳時に、うっかり魔神(インプ)と契約してしまい、左胸に契約の紋章を刻印されてしまった。それ以降、自分を鍛える炎武帝グレンダール信仰と、力をもたらす魔神の誘惑に葛藤しつつも、自分に力を与えてくれるなら、何でも利用するつもりでいた。
しかし、その後、誰かの身代わりとなって重傷を負うという経験をし、自分の力は人を守るためにあると確信。さらに、力に溺れた者の末路を知って持ち前の克己心をも発揮。危険な魔神や異界の力を封印して回る「魔神ハンター」としての使命に目覚める。
契約の紋章の力で、異界の力を感じとる能力を獲得。異界の力の誘惑を抑えながら戦う覚悟はあるけど、腕はまだまだ未熟で、さらに鍛えなければ、と思っている。
過酷な少年期を過ごしたけれど、性格は陽気で一途。コツコツ努力を続けて、真面目に、かつ豪快に人助けをしながら日々の鍛錬を欠かさない。
「大丈夫、何とかなるさぁ。オラには神さまも魔神も付いてるからなぁ。まあ、魔神の力に頼りすぎると堕落しちまうから、自分でも何とかしないといけないんだけどぉ。過ぎたる力は身を滅ぼすぅ。だから、コツコツ自分を鍛えた先に、栄光をつかみ取るのが王道ってもんだぁ。急がば鍛えよ、勝つためにぃ」
リトル「設定をまとめると、こんなところでしょうかぁ。とにかく熱血王道な少年主人公でいきますぅ。闇の力に触れたけれど、闇に呑み込まれない強い意志の持ち主ってことで、人々を守るために戦うヒーローですねぇ」
NOVA「ああ、ヒノキ姐さんが喜びそうなキャラだな」
晶華「NOVAちゃんは?」
NOVA「今の俺が好きなのは、そういう若者を導く師匠ポジションとか、バックアップするおやっさんポジションだからな。王道一直線は嫌いじゃないが、何だか小言を言いたくなっちまう。『もっと、よく見ろ』とか『お前の軽率な判断が云々』とか、そんなセリフを言いたくなるわけだ」
晶華「つまり、NOVAちゃんが好きなのは、説教親父キャラなのね」
NOVA「さすがに、説教親父を主人公にした冒険ものって、若者が読んでも面白くないだろうがな。主人公は未熟な熱血漢辺りがちょうどいい。ただ、そういう主人公像はありふれているので、どこで個性付けをするかだが、デルの場合は、過酷な少年期と魔神との契約の部分がフレーバーになるな」
晶華「普通、そういう裏設定って物語がある程度、進んでから、陽性主人公の意外な過去という形でネタ明かしされるものだと思うんだけど」
NOVA「まあ、それを物語の中で、どう料理するかはヒノキ姐さんに任せた」
シロのキャラクター
シロ「続いて、シロ行きます。レプラカーンの二重人格娘ホリー・カーシェインですね。それと、裏人格のガルド」
●ホリー・カーシェイン(通称ホリー)、24歳女
レプラカーンの魔法騎手(冒険者レベル2)
フェンサー2レベル、ソーサラー1レベル、ライダー1レベル
器用19、敏捷18、筋力11、生命10、知力12、精神14
HP16、MP17
騎芸:《高所攻撃》
戦闘特技:《魔力撃》
信条:身分(否定)、穢れ(否定)
矜恃:弱者を見捨てない
生まれ:大都市の貴族の屋敷地下で生まれた小人族。
幼少期:恵まれた教育環境で、師匠が複数。
5歳時に、偉人から成功を約束された。
少女期:動物と仲良くなって、その扱いを学んだ。
名門騎士の家系カーシェイン家の館に住まう屋敷小人のホリーは、ある日、館の主人に見出され、幸運を呼ぶ小人として、主人の息子の専属従者として教育を受けることになった。
剣と魔法の才、そして愛嬌を持ち合わせたホリーは、主人から愛娘と変わらない待遇を受けることとなり、平穏な幼少期を過ごして幸せを満喫していたが、16歳の時に、別人格のガルドが発現したことで、歯車が狂ってしまう。
自分の中の闇を断ち切るために、魔法の修練を重ねた結果、魔を断つ剣技を編み出しはしたものの、心の中の闇を斬ることはかなわず、内面では不安定な日々を送ることになる。
そんな中、突然の悲劇が彼女を襲った。蛮族の襲撃で、別荘に遊びに来ていたカーシェイン一家が皆殺しにされてしまったのだ。その夜のことを彼女はよく覚えていない。気が付けば、蛮族の血にまみれた刃を持って、戦場にただ一人立っていたのだ。
何もかも失い、一人きりになった彼女は習い覚えた剣と魔術の才をもって、冒険者としての生活に足を踏み入れることになる。自分の心の闇が、悲劇をもたらしたという想いに苛まれながら、出会った少年デルの「魔神ハンターの使命」に共感して、同行することになる。
「ボクの中には闇がある。その闇を絶たねば、全ては不幸になるんだ。どんなに幸せで明るい未来を約束されても、しょせんは虚しいものさ。ボクの今の人生は罪滅ぼしのためにあるんだ。失ったものは戻らない。だから、せめて、誰かの闇を晴らす助けぐらいはしたいのさ。魔神狩り? 付き合おう。それで、ボクの中の闇が晴れるなら」
シロ「……と、こんな感じの『影のあるヒロイン』でいきます。デルにとっては、クールなお姉さんタイプだけど、小人なので、周りからは妹のようにも見えるという」
NOVA「こいつはかなり複雑なキャラだな。ボクっ子で、二重人格で、幸せいっぱいの幼少期と、陰鬱なダークサイドの悲劇。属性盛り過ぎじゃないか?」
シロ「基本的には、冷静沈着で、デルをサポートするお姉さんキャラとして振る舞います。だけど、時々情緒不安定になって暴走する気があって、苛烈になったりもする。そういう衝動を全部、ガルドが引き受けている、と」
●ガルド
ホリーの凶暴な男性人格。
内向的で清純なホリーに反して、 ワイルドで欲望に忠実。
信条:欲望(肯定)、闘争(肯定)
執着:魅力的な女性は無視できない。
騎士の厳格な教育で抑圧されたホリーの欲望や闘争本能が、集約されて生まれた別自我で、ホリーにとっては「心の闇」「内なる悪魔」と認識されている。
しかし、その行動原理は、ホリーを生かすことと欲望を満たすことで、潔癖なホリーは認めたがらないが、「力をもって暴れ、欲望を満たしたい」という下心は、ホリー自身のものである。
レプラカーンの小さい体躯では、人間の世界で力を振りかざすことは難しいけれど、それができる世界が冒険者としての生活である。控えめな性格のホリーが冒険者の世界に踏み込んだのも、ガルドの持つ活力があってのことかもしれない。
基本的には、ホリーの心の声としてのみ喋り、主人格を乗っ取って、好き勝手に行動することはしない。そうするのは、ホリーが意識を失い、その命が危険にさらされるような非常事態のみである。
「ホリーちゃんよう。オレサマのことを、そう邪険にするなよ。オレサマはお前を助けたいって思ってるんだ。お前がオレサマを受け入れたなら、全ての欲望はかなって、ハッピーライフを満喫できるんだ。今みたいにウジウジ悩んで、自分を押し殺して生きることはないんだぜ。もっと欲望に忠実になりなよう。罪滅ぼしだって? そうやって何もかも抱え込みすぎるのは良くないなあ。おっ、あそこにいる女の子を見てみろよ。お近づきになりたいよなあ。いかにも、何か困っている感じだし、そうそう、これも人助けだ。そして、助けた後は優しく声でも掛けて……」
「(ホリーの人格)黙れ、闇。それ以上は喋るな」
シロ「といった感じですね」
NOVA「ますますもって、ややこしそうだ。こいつをGMするヒノキ姐さんの苦労が想像できるぜ。まあ、ガルドは、シロ君が演じるだけでなく、GMが担当して、ストーリーを誘導したりもできそうなんだが」
晶華「だけど、NOVAちゃんはそういうの好きじゃない? ソーラーNOVAとルナーNOVAとか」
NOVA「そういうお前も、アッキーと、アナザー翔花(今のダイアンナ)のややこしい時期があったじゃないか」
晶華「光と闇の内面対決ネタって、ファンタジーの定番だと思うんだけどね。最後は融合して一つになるか、それとも別の肉体を得て分裂するか」
NOVA「あるいは、光が闇を消し去るか、闇が光を染めるかの4パターンだな」
晶華「最後のは、悪堕ちバッドエンドじゃない」
NOVA「ホラーかエロゲだと、それが正規のエンドになったりもするわけで、闇勝利の背徳感が好きな層もいるんだな、これが。まあ、主要キャラの精神世界での内面対決によって世界の動向が決定されるのは、90年代からゼロ年代にかけて人気となったセカイ系物語の定番エピソードなので、繊細な心情描写を描ける作家の主要テーマと言ってもいいか。ただ、その辺のセカイ系要素が10年代になるとオンラインゲームと融合して、バーチャル世界の物語に進化したと見なすことも可能」
晶華「ああ、セカイ系要素はゲーム風な異世界と相性がいいってことなのね」
シロ「ホリーとガルドの関係が、どう進展するかは考えていませんが、アリナ様がうまく料理してくれることを期待します」
おまけの晶華のキャラクター
晶華「どうして私のキャラが、おまけ扱いなのよ?」
NOVA「だって、ミストグレイヴに出演予定がないのに、ついでに作ったキャラだからな。おまけと言っても過言ではないだろうが」
晶華「うう、私のキャラ、妖精剣士のカシュミーラ・ミルモワールの冒険物語を誰かGMしてくれないかしら」
NOVA「それについては、マッスル太郎が終わってから、考えるかもしれない、と言っておく」
晶華「本当ね。約束したからね」
NOVA「ああ、考えるだけな」
晶華「よし、言質はとった」
シロ(考えるだけ、で言質になるんだ。何を考えるかも口にしてないのに)
晶華「とにかく、キャラ紹介をしておけば、読者さんの誰かがカシュミーラの魅力に夢中になって、『彼女の冒険物語を読みたいです。何としてもリプレイを書いて下さい。期待しています、NOVAさん』とコメントを入れてくれるかもしれないわね。そういう声があれば、NOVAちゃんも『よし、分かった。リプレイを期待する読者の気持ちに応えずば、シャイニーとは名乗れない。頑張ってリプレイ書くぞ』と決意するかもしれない。そうなれば、私が喜ぶわ」
NOVA「って、よく、そういう幸せな妄想が思い浮かぶなあ」
晶華「ここは『花粉症ガール・粉杉晶華のNEOスーパー空想(妄想)タイム』だからね。私がハッピーな妄想をしても当然だわ」
NOVA「ドサクサに紛れて、ブログのタイトルを勝手に変えてるんじゃねえ」
晶華「もう遅いわ。NOVAちゃんが私を冒険に連れて行ってくれるまではこのままよ」
●カシュミーラ・ミルモワール(通称ミーラ)
エルフの妖精剣士(冒険者レベル2)
フェアリーテイマー2レベル、フェンサー1レベル、セージ1レベル
器用22、敏捷18、筋力7、生命10、知力18、精神15
HP16、MP21
戦闘特技:《魔法拡大/数》
信条:栄光(肯定)、希望(肯定)
矜恃:恩義を忘れず、借りは必ず返す。
生まれ:魔法の民。大妖精使いの娘。
幼少期:〈ひらめきメガネ〉に触れて、驚きとひらめきを得た。
8歳時に、事故に巻き込まれたけど、無傷だった。
少女期:学ぶ機会を得て、読書家になった。
17歳時に、再び災害に巻き込まれる。
青年期:仲間のために魔法を使うことの大切さを知った。
その後、友達に誘われて冒険に出る。
晶華「カシュミーラは、大精霊使いの娘として生まれて、将来を期待された天才魔法少女なの。〈ひらめきメガネ〉に封印された驚きとひらめき、ワンダーとシャイニーの精霊に愛されて、ハッピーとラッキーの精霊に祝福を受けたんだけど、ちょっぴり高慢なのがたまに傷。だけど、受けた恩は忘れず、きちんと返す義理堅さも持っている」
NOVA「おい、ワンダーとシャイニーの精霊って何だよ? それにハッピーとラッキーの精霊って? ラクシアの公式にはそんなものは存在しない」
晶華「ラクシアには存在しなくても、カシュミーラの周りには存在するのよ。きっと、フォーセリアにいる精神の精霊が紛れ込んだのね。フォーセリアでは、レプラカーンとかバルキリーとかも精霊使いの扱う精霊の一種だし」
NOVA「ああ、ラクシアではレプラカーンとヴァルキリーはプレイヤーキャラとして使える種族扱いだが、フォーセリアでは『レプラコーンは悪戯と寂しさ、困惑の精霊』だし、『バルキリーは勇気の精霊』だな。微妙にネーミング表記が異なっているのも隠れポイントだ」
晶華「つまり、フォーセリアには『バルキリー・ジャベリン』の呪文が存在するけど、ラクシアには存在しないわけね」
NOVA「ついでに、カシュミーラは妖精使い(フェアリーテイマー)であって、精霊使い(シャーマン)ではないからな。そこのところを混同しないように」
晶華「そう言えば、そうね。でも、混同していたのはNOVAちゃんじゃない? 前の記事で、カシュミーラの生まれに『大精霊使いの娘』って書いてるわけだし」
NOVA「うっ、今回の記事では書き直した。そう、ラクシアには今のところ、精霊使いもドルイドも登場していない(はず)」
晶華「だけど、きっとカシュミーラの部族は、異世界フォーセリアに源流を持つ特殊なエルフの一族なのよ。だから、精神の精霊も見えたり、扱えたりするの」
NOVA「見えないし、扱えない。そこまでルールをねじ曲げるな」
晶華「まあ、妄想なんだけどね。『そうか。この世界の外にはロードス島っていう呪われた島があって、私はその中の灰色の魔女の生まれ変わりなのね。だったら、この世界の秩序と混沌のバランスをとるのが私の使命』と読んだ本のキャラクターに自己投影してる」
NOVA「夢見がちな妄想少女かよ」
晶華「そういう設定で何が悪いの? カシュミーラはいつか異世界に行って、ロードスやクリスタニア、アトラタン大陸まで旅する次元トラベラーを目指しているのよ」
NOVA「ちゃっかり、グランクレストまで巻き込むな。どこまで話を広げるつもりだ」
晶華「どこまでも」
NOVA「あのう、話がややこしくなる一方なので、とりあえずラクシアの中で設定をまとめて下さい」
晶華「とにかく、妄言連発なのがカシュミーラということで、天才なのは間違いないけど、頭のネジが一本飛んでいるのよね。きっと狂神ラーリスに祝福されているのよ。信じてはいないけど」
NOVA「確かに異世界に生きてるな、このキャラは。もしかすると、グラスランナーの血を引き継いでいないか? 魔法事故に巻き込まれても無傷なのは、そのおかげとか」
晶華「ううん、グラスランナーは『マナ不干渉』の種族特徴を持つから、抵抗に成功すれば魔法のダメージを無効化できるけど(普通は半減ダメージの呪文でも)、カシュミーラにはMPがあって呪文も普通に使えるから、グラスランナーってことはないわ」
NOVA「マジレスしてるんじゃねえよ。それで、天才なのか天災なのか分からないメタ妄想少女のカシュミーラの周りでは、混沌災害が発生しやすいということなんだな」
晶華「って、NOVAちゃんも設定を混ぜてるじゃない、グランクレストの」
NOVA「毒を喰らわば皿までって奴だ」
晶華「とにかく、カシュミーラは天才を自称しているし、妄想連発で、かなりの自己中だけど大妖精使いの娘でツンデレ高慢で友だちがいなかったの。だけど、ある時、一人の友だちができて、仲間の大切さを知った。『そうよ。私はディードリットさんみたいに仲間と冒険の旅に出ないといけないの。カーラ様だって、昔は六英雄の一人で、ファーンさんやベルドさんたちといっしょに魔神退治をしてたんだし、私も仲間といっしょにロードスの平和を守る偉業を成し遂げてみせるわ』と一大決心をして、冒険の旅に出たってこと」
NOVA「お願いですから、ロードスじゃなくて、ラクシアの平和を守ってください」
晶華「だったら、ラクシアの平和を守るシナリオを用意してよ。実際に冒険を体験しない限りは、この妄想は止まらないんだから」
NOVA「やれやれ。キャラビルドブックで普通にキャラ作りしても、こういう妄言連発キャラは生まれないだろうな」
(当記事 完)