White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

水戸黄門15話「ご老公、大石内蔵助の師匠になる」

 舞台は赤穂。
 スペシャルゲストは市川右近さんの大石内蔵助。年末に張られた伏線の回収といった感じです。
 ただ、内容は、手放しで誉められない。

 いや、話は凝っているんですよ。
 敵役は、赤穂藩特産の塩の横流しで儲けようと企む悪家老と商人。
 そこに、赤穂の塩の特別な精製法を探り当てようとする吉良上野介配下の密偵が絡んで、大石内蔵助との三つ巴の衝突が……と書くと面白そう。
 でも、実際は、密偵の女に大石さんが同情してしまい、人情物展開。そして吉良配下の刺客は、大石さんには絡むことなく、弥七一人であっさり撃退。要するに、吉良関連は、ただの名前だけ出したフレーバーでしかない。そこがちょっと物足りない。
 そして、メイン敵の悪家老と商人に対しては、忠臣蔵まがいの討ち入り演出をするものの、ご老公一行は47人もいないので、「八兵衛が陣太鼓を叩きながら走り回って、家老の屋敷の周りを取り囲んだように錯覚させる」とか、「楓が外から火薬玉を投げ込んで、屋敷の侍を混乱させる」とか、大掛かりに見えて、やっていることは何だかセコくも見えるクライマックス。


 ちなみに、少人数で、相手を撹乱させて……というのは「必殺」でもお馴染みのことなんですが、あちらは基本が暗殺なので、撹乱そのものにも意味がある。
 でも、水戸黄門って、普段からラストは大立ち回りなんですよね。つまり、撹乱にあまり意味がない。あくまで、忠臣蔵の派手さを狙おうとしての演出なんです。ただ、そういう演出を見せられると、かえって大掛かりな忠臣蔵との比較になってしまうもんだから、いつものご老公のテイストが地味に見えてしまう。
 あれこれ、比較させて、結果的に双方の良さを打ち消す結果になったのでは、と思います。


 あ、忠臣蔵のファンとしては、行動力と人情はあるけど、策がない若き日の大石内蔵助が見られるのが、ネタにはなるかも。
 とりあえず、塩の横流しの実態を探ろうと、人足に身をやつすまではいいのですが、その後の調査活動が行き当たりばったりで、助っ人の格さんにまで、「大石殿は策がないので、危なっかしい」と言われる始末。
 いや、いつもは、そう言う格さんの方が真っ直ぐな気性かつドジキャラ属性で「策がなくて、危なっかしい」のですが、そんな格さんに言われるとは、大石殿も辛いでござる。

 で、そんな大石殿をフォローすべく、ご老公自ら「身のやつし方」「相手の油断のさせ方」の演技をして、悪人達の内情を探る姿を披露します。
 それを見て、大石殿は「あのお方は本当に酔っておられるのか、それとも演技なのか?」と、隣の助さんに尋ね「私どもにも分かりません」と答えるシーン。つまり、忠臣蔵大石内蔵助の放蕩演技のルーツがここにあった、というわけで、アイデアとしては「うまくつなげた」とは思います。
 「大石内蔵助の演技の師匠として水戸黄門がいた」というのは、元禄裏話としては面白い。真面目な忠臣蔵ファンは、面白がるか、怒るかは知りませんが、「必殺忠臣蔵」で、吉良上野介は影武者で、本物は中村主水に倒されたとするネタを楽しめるならOKかな、と。


 次回、「必殺忠臣蔵」で実は虎配下の仕事人だった寺坂吉右衛門を演じた近藤正臣氏と、小野寺昭氏がまたも、悪老中とそのライバル役で登場。
 旅の目的である高松藩のお家騒動という、物語の山場になります。
 特撮ゲストは、中山仁ウルトラマン80のUGMオオヤマキャップですね。