そろそろゴールが見えてきた
クローディア(翔花)「前回、死霊を倒して、呪いから解放したシンヴァ卿に4行詩の3つめを聞けたので、残りは1つね。今回で4つめをゲットして、次回でカーレを脱出できる予定」
EJ(ジュニア)「今回はマンティコアみたいな強敵はいなさそうなので、罠で即死することさえ避けられたら、もうクリアは確定したと思いますぅ」
クローディア「だけど、バッドエンドの可能性はゼロじゃないのよね」
晶華「バッドエンドの可能性は、コーガ神殿と、北門の衛兵たちと、門の開放呪文を唱える順番を間違えた場合ね。まあ、失敗しそうな時はヒントぐらい出すつもりだけど」
クローディア「ありがとう、親切なディレクターさん」
晶華「読者の皆さんも、ここまで来てクローディアの攻略失敗を見たいわけじゃないだろうし。下水道に落ちる姿を見られなかったのは、残念だと思っているでしょうけど」
クローディア「そう思うなら、ロザリンちゃんが下水道に落ちればいいじゃない」
晶華「イヤよ。どっちにしても、IF妄想絵ということで、クローディアが下水道でスライムイーターと戦っているイラストをグロックさんに描いてもらいました」

クローディア「うわあ、こんなのと戦わなくて良かったわ」
EJ「ボクとしても、こんなネトネトグチョグチョの怪物を斬り裂くシーンがなくて、良かったですぅ」
クローディア「とにかく、表紙絵モンスターとは今回、遭遇せずに済んだということで、墓地から北へ向かいます」
晶華「少し進むと、井戸があります。この井戸から、女性の美しい歌声が聞こえてきます」
愛しいお方、あなたの運命を占いましょう♪
この手に金貨を下さいな♪
クローディア「イヤよ、もったいない」
EJ「これは、カーレ名物〈願いの井戸〉あるいは〈強欲の井戸〉と呼ばれるトラップですねぇ。試しに1枚と思って、金貨を入れると次から次へと誘うような言葉を繰り返して、だけど何の見返りも帰って来ないという」
009「今どき、こんな罠に引っ掛かるゲーマーはいないと思うが、80年代のゲーム慣れしていない純粋な少年少女の多く(NOVA含む)は騙されてしまったんだ。そこで、詐欺の手口を学ぶんだな。なお、『願いの井戸』は、ジャクソンのFFRPGと、AFF2版のそれぞれ1stシナリオにもなっていて、井戸の中に投げ入れられた財貨を求めて、井戸の中のダンジョンを探検する内容だ」
晶華「でも、カーレの井戸を探検することはできないのよね」
009「きちんとパラグラフ番号を記録すると、127→217→152→295→315→152(以下ループ)となって、遅くとも金貨5枚を投げ込んだ段階で仕掛けに気づくという」
クローディア「種が分かれば、何の危険もないけれど、好奇心で引っ掛かった人は多そう」
009「それも含めて、思い出ネタ話になるってことだな」
盲目の物乞いを助けて
晶華「願いの井戸をスルーした先はパラグラフ319番です。カーレ中心部から離れた通りは、舗装されていない土の道になって、遠くに街の城壁と北門が見えて来たりします」
クローディア「そろそろコーガ神殿があると思うんだけど」
晶華「見すぼらしい小屋は見かけますが、神殿らしい建物はまだ見えません」
クローディア「近所の人に尋ねてみようかしら。誰か出歩いている人はいない?」
晶華「目の見えない物乞いが施しを求めていますね」
クローディア「ちょうどいいわ。物乞いさんに金貨1枚、恵んでやって、コーガ神殿について尋ねてみます」
晶華「『それなら……』と感謝の気持ちを表した物乞いは指で神殿の位置を示そうとしましたが、その時、上空から甲高い声が聞こえて来るや、醜いハーピーが2匹、彼に襲い掛かろうとしています。必死に助けを求める物乞いですが、助けますか?」
クローディア「当然。美少女ハーピーならいざ知らず、こんな萌えない性悪ハーピーにこの世を生きる資格はないんだから」

80年代当時は、ハーピーが美少女モンスターか、醜い化け物かというファンタジー論争もありました。元ネタのギリシャ神話では、醜く不潔なイメージで語られていたのが、現代ファンタジーのイラストで美化された経緯がありますな。
クローディア「とにかく、せっかく大切な情報源になってくれそうな物乞いさんを、むざむざやらせるわけにはいかないの。弱い人を守るために戦うのが聖勇者ってものなんだから」
EJ「さすがですぅ、クローディア様。実質的に、これがラスボス戦になるので、心して戦いましょぉ」
なお、ハーピー2体の技術点は7と6、体力点は6。
ラスボスにしては、ザコと言っていい。
問題は、この場に守るべき物乞い(技2、体8)がいて、自分が1体のハーピーを相手にしている間に、もう1体が物乞いを攻撃して来るところ。
物乞いが殺されてしまったら、この戦いは負けである。
猶予は、3ラウンド以内にハーピーの1体を倒すことなので、ダメージ2なら一度たりとも攻撃を外してはいけない。
そんなわけで、足手まといを含む2対2の戦闘が始まった。
●1ラウンドめ:クローディアは技術点の大きいハーピー1号を攻撃する。念のため、運だめしも活用して、4点ダメージを与え、万が一の事故が起こらないようにした。いくら相手との技術点差が7であろうと、向こうが12を出して、こちらが5以下を出せば、終わってしまうからだ。
一方、技術点2で虚しく杖を振り回す物乞いの攻撃力は出目5で、7しかない。ハーピー2号についばまれて2点ダメージ。残り体力6点で悲鳴を上げる。
クローディア「待ってて、物乞いさん。今、こいつを倒して、応援に行くから」
●2ラウンドめ:クローディアは宣言どおり、ハーピー1号を切り捨てる。一方の物乞いは攻撃力12を出して懸命に抵抗して、ハーピー2号の攻撃(出目6)をかろうじて凌ぐ。
●3ラウンドめ:クローディアはハーピー2号に攻撃し、2点ダメージを与える。物乞いもクローディアに守られながら、杖を振り回すも、まあ当たらないわな。それでも攻撃力はハーピーと互角で健闘したと思う。
●4ラウンドめ:クローディアがハーピー2号にとどめを刺して、実質的なラスボス戦が終了した。
物乞い『聖勇者どの、あなたには感謝してもし足りない。視力を失ってからというもの、わしはずっとあの醜悪な魔物どもに悩まされてきた』
クローディア「これぐらい、お安い御用よ。それよりもコーガ神殿に向かいたいんだけど?」
物乞い『神殿には何をしに?』
クローディア「神託を授けてもらうためよ。北門を開いてバクランドに行きたいんだけど、4行詩の最後の呪文をそこで知ることができると聞いて」
物乞い『ほう。4行詩の3つまで手に入った、と?』
クローディア「『深く封じる2つの掛金』『我は命ず、大きく開け』『ゴーレムの皮から1つの鍵よ』 ここまでは分かった。残り1つ」
物乞い『大きく開けの呪文は、最後に持って来るといい』
クローディア「え? まあ、そうね。『深く封じる2つの掛金』『ゴーレムの皮から1つの鍵よ』、そこに謎の呪文が入って、『我は命ず、大きく開け』って順番か」
物乞い『そこに挟まるのは「コーガの優雅と、何ちゃらの誇り」じゃ』
クローディア「ナンチャラって何? そういう名前の神さまがいるの? 誇りの神ナンチャラかあ、初めて聞いたわ」
物乞い『違う違う。誇りの神の名前は……すまん忘れた。その神の名前こそが門を開く重要な魔力が込められているはずじゃったのに……』
クローディア「ずいぶん詳しいのね、物乞いさん。あなた、もしかして……?」
物乞い『そう、わしは3年前までカーレ第7の貴人であった。名前をズィーターという。亡き友より4行詩の1つを託されたのじゃが、友を襲った災厄はわしの身にも降りかかった。黒き目の呪いを受けて、富から貧困へと転落する運命よ』
カーレ第7の貴人ズィーター卿(Theetahというつづりなので、シーター卿と訳しているケースもある)。
その名前は、ゲームブックにもAFFシナリオにも載ってなくて、アプリ版よりの採用になります。
アプリ版では、第1貴人サンサスが疑心暗鬼に駆られて、他の貴人たちを陰謀の末に追い落とし、自ら独裁政治を企てようとしたが、若き野心家ヴィックの革命で下剋上が発生する背景(それに巻き込まれる主人公)が描かれています。
本攻略記事は、それを踏まえつつ、サンサスの陰謀でカーレの政治機構が崩壊する設定はなし、と考えました。サンサスが留守のときに、貴人および賢人会議の権力闘争で一部の貴人が失墜した程度の設定採用。それは、原作ゲームブックでも後半で描かれていますので(シンヴァ卿や、ズィーター卿を呪った人物が誰なのかは謎のままでしたが)、この辺は想像の余地ありかなあ、と。
一応、アプリ版の(大きく設定補完、および改変された)物語は参考程度に扱うとして、うちはゲームブックおよびAFFシナリオの設定を基に、一部の背景設定を膨らませるという方向で、考えていきたく。
クローディア「ここでズィーター卿の悲劇に感情移入して、彼を追い落とした人物に対する敵討ちに協力する……って展開にはならないのよね」
晶華「そこを掘り下げると、ゲームブックの筋書きから逸脱するわね。そういうカーレの裏事情は、ヴィックさんに後始末を託すとしましょう」
クローディア「うん、わたしはバクランドからマンパンに行かないといけないので、カーレの問題にまで必要以上に踏み込まないようにするわ。とりあえず、『コーガの優雅とナンチャラの誇り』ね。そのナンチャラの名前を求めて、コーガ神殿に行く必要がある、と」
晶華「まあ、コーガと対になる誇りの神さまの名前は、AFFルールブックやタイタンの世界設定を見れば、明らかなんだけど、初出はソーサリーなもので、クローディアはその名前を知らないという設定でお願いするわ」
クローディア「うん。クウガとフォーゼって、平成ライダーに似た名前だってのは、クローディアは知らない、と」
晶華「そして、ズィーター卿は、コーガの神託を受ける手順の一つを教えてくれます。『左目からの導きに従う』ってヒントですね」
クローディア「うん、分かった。最初は左目ね。そして、頬に口づけしてはいけない、と」
晶華「最後に、バクランドに行くなら役立つだろうと言って、【蛇の指輪】をくれます。大蛇から身を守るお守りだそうで、3巻のパラグラフ130番に詳細が書かれています」
クローディア「おお、次巻への伏線きたあ。ヴィックさんやフランカーみたいな貴重な情報源になる仕込みってことね」
晶華「考えてみれば、フランカーもヴィックさんも1巻をプレイしないと、2巻に登場しないのよね。それと、1巻でエルヴィンたちがカーレのレッドアイの牢屋の鍵を探しているって伏線があったけど、それって仲間が捕まっているから、救出のための鍵が必要って裏話があったみたい」
クローディア「へえ、そういう仲間意識は持っていたんだあ。だけど、エルヴィンはレッドアイよりも弱くて、仲間を助けることができなかった、と」
晶華「こういう巻をまたいだ伏線がいろいろ仕込まれていたから、ソーサリーの考察はいろいろ面白いってことね」
009「その辺の裏設定は、ロザリンの裏攻略記でチェックして行けたらいいな、と考える」
晶華「何しろ、〈時戻りの魔女〉だからね。お姉ちゃんのクローディアが表街道で分からなかった謎を、妹のロザリンがキュアっと解決して、アンサー(答え)を示すのがここでの攻略記事ってことで」
EJ「タイミングよく、時間遡行と謎解きテーマの2026年プリキュアにネタが絡んだものですぅ」
コーガ神殿
晶華「それでは、ズィーター卿に教えられたとおりに、クローディアさんはコーガ神殿に到着しました。近くまで来ると、それが大きな建物だということが分かります。スラング神殿はカーレ中央にあるものの、敷地面積はそれほどでもなく、周囲の建物に埋没している印象でしたが、郊外のこちらは優雅を象徴するように派手な造りで、ピラミッド型を模した壮大な建築物、そして周囲には金属製のガーゴイル像や架空の生き物の彫像が並べられています。イメージとしてはエジプト神話風といったところでしょうか」
クローディア「近くまで来ると、確実に分かる建物ってことね。どうして、遠目だと分からなかったのかしら?」
晶華「北門や城壁がもっと大きくそびえ立っていますので、背景が目立つと、その手前の建物が景色の一部として埋没してしまった点と、それからこの辺を歩く巡礼者の姿を見かけないという点がありますね。人気(ひとけ)がないという点で、道を歩いていても初見の人間には重要な建物だと視認しにくかったというのがあるかも」
009「高所から街全体を見下ろすと、一際目立つ建物なんだろうが、道沿いに歩いても、その規模が分かりにくいというケースはたまにある。あと、スラング神殿と比べるなら、あちらが庶民でも気楽に入れるような実用的な作りをしているのに対し、こちらは優雅さを名目としているだけあって、いかにも豪華な雰囲気。庶民が気後れして入りにくいのと、カーレの北門付近は荒野のバクランドに近いということで、そこそこ危険な荒野の空気を宿していて、式典の季節でもなければ、わざわざこんなところまで来る一般人はいないのではないか、と」
クローディア「人が多く集まる観光地ってわけではないのね」
晶華「まあ、ハーピーが飛んでくるような場所だからねえ」
クローディア「管理している人もいないのかしら? 神官さんがいれば、挨拶しておきたいんだけど」
晶華「常駐している神官さんはいないようですね。豪華だけど、寂れた神殿跡って感じ?」
クローディア「盗掘に見舞われないか、心配になりますけど」
晶華「その辺は大丈夫です。不心得者がいれば、ガーゴイル像が断罪してくれますから」
クローディア「セキュリティがしっかりしているから、人がいちいち見張りに立たなくても大丈夫ってことね。だったら、リーブラの聖印を堂々とかざしながら、不審人物ではないという態度で堂々と神殿に足を踏み入れます。ガーゴイルは動く?」
晶華「首だけ動いて見下ろすようにクローディアさんを見つめますが、聖印を認識したのか、襲いかかっては来ません。ただ、監視するように見ているだけ。なお、ガーゴイルも魔法の武器でないと傷つきませんので、今のクローディアさんでは倒すのが困難です」
クローディア「EJが武器としては、意外と役に立たないのよね」
EJ「そんなぁ。聖剣の卵なんですから、クローディア様の成長に伴って、真価を発揮するはずなんですぅ」
クローディア「まあ、ここには戦いに来たわけじゃないから、トラップがないかだけ、しっかりチェックしてちょうだい。このカーレでは、戦闘よりも罠の方が恐ろしいみたいだから」
EJ「分かりましたぁ。罠探知がボクの大事なお仕事の一つですぅ。あっ、階段の上のカーペットに、下水道行きの転移門が隠されているから注意してぇ」
クローディア「え? そんな仕掛けが?」
晶華「罠を調べると発見できますが、調べなくてもゲームブックでは引っ掛かることがありません。ともあれ、部屋の豪勢さや細かい仕掛けがいろいろ描写されますが、一番のポイントは奥にある神像です」

クローディア「これが、優雅さの神? 何だか不気味な宇宙人って感じで、センスがないわね」
009「実は、像の鼻から口にかけて、美少女戦士っぽいシルエットがあって、それが女神コーガの本体という説がある。神像は彼女が乗っている巨大な戦闘ロボットという仮説が……」
晶華「確かに、口元にツインテールの美少女(?)風味のシルエットが。うかつに触れると、月に代わってお仕置きされそう」
009「なお、コーガのシンボルは猫なので、この神像もネコ型の守護精霊なのかもしれないが、古のカーレ人のセンスで、ネコなのにタヌキみたいに腹が膨らんだという説がある」
翔花「タヌキ! そう考えると、突然に愛着が湧いて来たわ。前世をあれこれ思い出す」

晶華「いや、前世じゃなくて、同じ時期の物語のはず。『暗黒の三つの顔』は『ソーサリー』と同一タイミングの裏物語として、設定されているんだから」
クローディア「そ、そうね。ルビーKは、クローディアとは関係ない。プレイヤーが同じってだけで」
クローディア「とにかく、ネコとタヌキと宇宙人が入り混じったような神像に心惹かれて、フラフラと口づけをしようと思うんだけど、最初は左目なのよね」
晶華「パラグラフ284番にどうぞ」
クローディア「そこから『十字の道に従いて』って書いてあるから、横に進んで右目にキスする」
晶華「パラグラフ78番です」
クローディア「次は上に進んで、額? 宝石っぽい部分にそっと唇で触れます」
晶華「52番へ」
クローディア「最後に口? 鼻とどっちがいいかって迷うけど、正解は唇の141番に到達する。美少女戦士のシルエットに息を吹きかけて、リーブラ様への信仰の念と合わせて、祈りを捧げます」
晶華「あなたは正しく作法に則った儀礼を敢行したので、死なずに済みました。クローディアの口づけとともに、神像の目がスッと開いて、柔らかな声が脳裏に響き渡ります」
優雅の神コーガ『リーブラ伯母さまの使徒クローディアよ。よくぞ参りました。あなたのカーレでの活躍、興味深く照覧していましたよ』
クローディア「それは何よりです」
コーガ『実は、リーブラ伯母さまと賭けをしておりましたの。可愛くて強い聖勇者のあなたを私にちょうだいって。この無法の地カーレを、邪悪なスラングの魔の手から救うには、あなたの力が必要。だから、リーブラ伯母さまにお願いして、あなたにこの街へ来てもらったのです』
クローディア「麗しのコーガ様に、そのように高い評価をしていただけるとは光栄です」
コーガ『そして、この儀式に失敗して、神像の毒矢を受けたら、あなたの魂は私のもの。リーブラ伯母さまは私にあなたを譲り渡し、あなたはマンパン行きを断念して、私の使徒としてカーレをスラングの手から奪い取る戦士として働いてもらうつもりでした』
クローディア「って、それって?」
晶華「ソーサリーの冒険は失敗だけど、コーガの使徒として、カーレを舞台に新たな物語が始まる可能性があった、と」

クローディア「まさかのネコ耳聖勇者!」
晶華「コーガ様は、リーブラ様と仲の良い神さまという設定になったので、リーブラの使徒を毒矢で殺すという原作ストーリーは改変する必要を感じたの。だから、リーブラ様が寵愛する聖勇者を自分が譲り受けるための手段として、賭けをしたわけね」
クローディア「この神殿での儀式に失敗すれば、わたしはリーブラ信徒からコーガ信徒に改宗して、このカーレのために身を尽くすというIFエンドを迎えるはずだった、と」
コーガ『だけど、残念ながら、あなたをリーブラ伯母さまから奪いとる賭けには失敗してしまった。ここでゴネては、優雅とは言えません。私は潔く諦めて、あなたが苦難の旅を続けるのを哀しみとともに見守ることにしましょう』
クローディア「苦難の旅……いいえ、リーブラ様の加護がある限り、わたしの旅は勝利と栄光に彩られているはず。お言葉ですが、わたしの使命の旅を、苦難と決めつけないでください」
コーガ『……そうですね。では、私はこれまでのように使徒ヴィクトリアス、通称ヴィックを支援して、カーレの支配権を確保するようにしましょう』
クローディア「え? ヴィックさんはコーガ様の使徒だったんですか?」

コーガ『ええ。この時間軸では、そういう設定になりました。彼こそ優雅さの使徒にふさわしい』
クローディア「それはそうですけど、彼は『信仰の徒ではない』と自分で言っていたし。あれって嘘だったの?」
コーガ『嘘ではありませんよ。特定の神に仕えるのを良しとしないだけですが、彼の優雅さは私の、彼の誇り高さはフォーガお兄さまの愛する資質です』
クローディア「誇りの神の名は、フォーガって言うのね。これで必要な情報は手に入った」
009「なお、フォーガは猟犬をシンボルとする戦士の神だが、カーレでは信仰されなくなって久しい。実のところ、コーガの兄であり、夫でもあるという近親相姦を犯していて、それゆえに表立っては信仰されにくくなったわけだ。人間文明の倫理観に反しているということで、コーガ信仰の陰に隠れているという始末。ただし、フォーガとコーガは、戦神テラクの両親でもあり、騎士道や王権の守護神として祭られる国もある」
クローディア「コーガ様は、フォーガさんを憎からず想っているのね」
コーガ『昔の風習では、兄妹で交わることは罪ではありませんでしたが、いつの間にか、神の理と人の社会の理が変わってくることもあるようです。ともあれ、あなたはもはや自由です。カーレのことは気にせず、旅を続けなさい。だけど、一つだけ感謝しておきましょう』
クローディア「何でしょう?」
コーガ『スラング神殿で、あの聖者を打ち負かしたことです。彼は元々、私の神官でしたが、悪意に蝕まれて、裏切りの聖者と成り果てました。しかし、リーブラ伯母さまの使徒が、仇を討ってくれたのです。これでスラング神殿の勢力も、威光を喪失したことでしょう』
クローディア「なるほど。あの神官は元々、コーガ様の……だから、振る舞い方が洗練されていたのですね」
晶華「ここでは、そういう設定が納得できると考えました」
コーガ神殿の神託の儀式に成功すると、4つの質問のうち、1つを選ぶことができます。攻略上の正解は、「誇りの神の名前は?」ですが、他に3つの質問の選択肢があります。
- 北門を開く呪文を知っているのは誰か? :第1貴人サンサスの名前が、ゲームブックではここで初めて登場するものの、彼が今、カーレにいないために攻略上、無意味な質問という結果になる。本攻略記では、長老ロータグの会話で先に明かされ、アプリ版ではサンサスが悪役として、ヴィックの革命で倒されるキャラという形で登場するそうです。
- バクランドでどんな運命が待ち受けているか? :神の返事は、「そのような運命はない。北門を開く呪文を揃えていないから。引き返して、旅をやり直すがいい」というもの。この神の言葉に従って、カーレの最初からやり直すのも一興。その場合、入手したアイテムや情報を持ったまま、別のルートをたどるのもありだろうが、欠けている呪文が単に「フォーガ」の名前だけというケースもある。これによって、フォーガ(Fourga)の中の4(four)が重要キーナンバーだと示唆するヒントにもなっている。一方、コーガのつづりはCourgaだが、つづりのせいで勇気(courage)の神と誤認するAIも見られる。旧訳はクーガ、クアガだが、このクの文字が9だと勘違いしたゲームブック初心者もいた(NOVAもその1人)。原作が英語のゲームだから、言葉パズルを日本語で考えても意味がないということをここで学んだりする。
- 北門の衛兵を避けるにはどうすればよいか? :呪文を用いて惑わせるか、金貨を3枚渡せばいい。1や2の質問に比べると、非常に実用的だが、フォーガの名前ほどの価値はない。
晶華「それでは、今回はここまでにしておきます。次回が、カーレの戦士編の最終回ってことで」
●4つの呪文を完全に揃えた聖勇者クローディア(9日めの昼間、カーレのパラグラフ175番。北門を目前にして)
・技術点11(剣ボーナス+1、腕輪+2で合計14)
・体力点15/21
・運点12/13
・金貨11枚
・食料6食
・武器:上質の幅広の剣+1(精霊EJが宿っている)、普通の剣、銀の弓矢(残り6本)
・所持品:背負い袋、ボンバの実(食事による体力回復効果が倍増する)、ラグナーの剣術熟達の腕輪(攻撃力+2)、ブリムベリーの果汁(体力3点回復)、羊皮紙の巻き物、火口箱、蛇の毒消し、蛇の指輪(130)
・触媒アイテム:にかわの入った小瓶、金縁の鏡、緑色のかつら
・特別アイテム:未完成の肖像画
・手がかり
VIKの呪文で、ヴィックを呼べる
北の門を開くには4行詩の合言葉が必要
4行詩の1つ「深く封じる2つの掛金」
4行詩の1つ「我は命ず、大きく開け」
4行詩の1つ「ゴーレムの皮から1つの鍵よ」
4行詩の1つ「コーガの優雅とフォーガの誇り」
眠れぬラムの眠りのために シャムと呼ばれる者を探せ
(当記事 完)