WショーカとShiny NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

S2『罠の都カーレ』攻略記・戦士編3

ロータグ屋敷から出て

 

クローディア(翔花)「前回、フランカーさんからカーレの長老ロータグさんの家を案内してもらったわたしは、ロータグさんの謎解きをキュアっと解決して、目的の4行詩の1つと、街の地図をゲットしたのよね」

EJ(ジュニア)「その、『キュアっと解決』ってフレーズが気に入ってるんですねぇ」

クローディア「もう、謎解きミステリーな要素のあるゲームと相性良すぎって感じね。シャムタンティ丘陵はそれほどでもなかったけど、このカーレはいろいろと謎だらけ。嘘つきだらけの街というのも、たんプリの敵組織ファントムとつながるし、旬のテレビ番組と上手くかみ合ってると思うわ」

晶華「『暗黒の三つの顔』はゴジュウジャーネタとつなげて来たけど、ゲームブック攻略とニチアサネタを絡めるのが、うちの特徴ってことね」

009「後から読み返すと、時流の変化が感じとれて面白い。まあ、普遍的な面白さとは言い難いんだけど、昔のゲームブックなのに同時代性を感じさせる記事を目指しているってことだな」

クローディア「さて、次の事件を追って、パラグラフを先に進めます」

 

晶華「パラグラフ133番は、商業区画に入るようですね。それも陶器や織り物、芸術関連の品物が多い感じ」

クローディア「食べ物屋は、ここにはないのね。ロータグ様のところで、お茶でもいただいて来れば良かったと思うわ」

晶華「学者の先生は、客人にお茶を振る舞うという習慣がなかったみたいね。さて、芸術作品を見て行くか、スルーして先を急ぐかの選択肢だけど……」

EJ「AFFシナリオだと、この項目番号6番は『商人街』になっていて、食料も購入できると書いてありますねぇ」

晶華「だけど、ゲームブックでは『画家の絵を見る』か、『炎使いの炎を見る』の2択です」

クローディア「地図では、炎師と絵師になってるわね。どっちがお得かしら?」

EJ「AFFシナリオだと、炎使いのイベントは大して面白くありません。わずか5行のイベントですからねぇ。それに比べて、芸術家(絵師)のイベントは充実していて、20行以上もあって、強敵との戦いにもなりますが、金貨10枚を入手できるようですぅ」

クローディア「戦って、金貨を入手。これぞ、ハック&スラッシュって奴ね。だったら、絵師のところに行きます」

晶華(AFFシナリオは、ゲームブックと少し展開が違うみたいね。戦士の場合、強敵との戦いはお勧めできないんだけどなあ)

 

自分との戦い?

 

晶華「あなたは、画家の家に入りました。よく見ると、その画家には両腕がありません」

クローディア「片手のないお爺さんとか、両腕のない画家とか、このカーレには不具者が多いみたいね。腕がないのに画家……ってことは触手でも生えているのかしら?」

晶華「いいえ。魔法の筆が彼の意思にリンクしていて、彼の見たものを正確に写し出してくれるそうです。部屋の中には、カーレの貴族たちの肖像画もいろいろ貼られているようですね」

クローディア「ロータグさんの物も?」

晶華「それは……焼かれてしまいました、と画家は残念そうに言います」

クローディア「何で? ロータグさんは温厚そうな人なのに……」

晶華「魔法使いの方は、扱いにくいんですよ……ともごもご言いながら、画家は気を取り直して、あなたに言います。『どうです? あなたの肖像画を描いてあげましょうか?』

クローディア「断ります」

晶華「どうして?」

クローディア「こう見えても、秘密任務の途中だし、男装しているのだから、絵を描くのにジロジロ観察されたら、正体がバレてしまうかもしれない。もちろん、画家の人には、そんなことを言わないけどね。ただ、似姿を残されたくないとだけ言うわ」

晶華「まあ、そうおっしゃらずに。今だと無料で描いて差しあげましょう、と強引に言うなり、絵筆があなたの絵を描き始めます。このままだと、1分ほど(6ラウンド)で絵が完成してしまいますよ」

クローディア「完成すると、どうなるの?」

EJ「今のクローディアさんと同じ能力を持ったコピーが出現して、襲いかかって来ますぅ」

クローディア「同じ能力って、技術点14、体力点18ってこと? 思いきり強敵じゃない!」

 

 ここで自分の分身と戦うのは、カーレ最大のピンチと言えるかもしれない(能力値的には最強になり得る)。

 特に、戦士の場合は、魔法による強化が図れないので、運だめし以外の対応策がとれず、ダイス目だけの五分五分の戦いを強要される。

 魔法使いなら、戦意喪失呪文のSAPで相手の技術点を3下げたり、鋭刃呪文のRAZで与ダメを2倍にしたりで状況打開が可能だが。なお、偽呪文SUD、アイテムのない浮遊呪文ZENは発動しないし、黄金幻覚呪文のDUDは分身の興味を引かないので無意味。

 結果的に、戦士としては絵が完成する前に、絵筆を破壊することが最適解となるわけで。

 

クローディア「とにかく、5ラウンド以内に絵筆を切り裂けばいいのよね。行くわよ、EJ」

 

 絵筆の技術点は8、体力点は5。

 クローディアにとっては、余裕で倒すことのできるザコである。技術点が8以下の場合のみ、制限時間をオーバーしてしまう可能性が高いと思われ。

 

クローディア「悪いけど、絵筆は破壊させてもらったわ」

晶華「画家は大事な絵筆が使いものにならなくなったので、泣き叫んで逃げてしまいました。どうやら絵の魔法で、相手の金品を奪う悪事を重ねていたようですね」

クローディア「両手を失っていたことは同情するけど、このわたしを襲おうとしたのが運のツキって奴ね。描きかけのわたしの絵を確認するけど」

晶華「あ、それからゲームブックでは、AFFシナリオと違って、金貨10枚をもらえないので。このイベントで得るものは何もないから、攻略的にはスルー推奨です」

クローディア「でも、フレーバーアイテムとして、自分の未完成肖像画を入手できたから、いいとするわ。これを後に残しておくと、指名手配の材料にされそうなので、残しておくわけにはいかないし。大事に巻いて、背負い袋に入れておきます。将来、わたしが女王になったときに、若い日の似姿として」

 

 作者の個人的な気持ちとして、クローディアのカラーイラストを鉛筆ラフ画みたいにアレンジしてくれたグロックさんの機能に感心しきり。

 何だか、昔のロードスリプレイの出渕さんのキャラ絵みたいな雰囲気を覚えてます。白黒だからこその味わいって奴。

 

格闘技試合

 

晶華「ゲームブックでは、画家イベントの後は、炎使いの小屋に寄ることができません」

クローディア「そっちは、ロザリンちゃんの攻略に任せたわ」

晶華「うん。魔法使いなら、お得イベントになるので、喜んでイベント攻略させてもらうわね。続いて、パラグラフ137番。東からの分岐道がありますが、そっちは別ルートからの合流なので、戻ることはできません。そのまま北へ進んで、パラグラフ191番。まっすぐ進むか、東へ折れるかの分かれ道です」

クローディア「この辺は道がいろいろ分かれるので、地図がなければ迷っていたわね。わたしはもう一度、祭りの広場に戻りたいので、東へ、東へと進んでいくわ」

晶華「191番から右に折れて84番。それから左へ折れると、殺人鬼イベントがあるけど、そっちには進まない、と」

クローディア「わたしは官警じゃないので、わざわざ殺人鬼に会いたいとは思わない。賞金首ってことなら別だけど。とにかく、84番の次は、まっすぐ進んで322番よ」

晶華「この辺のややこしい構造は、パラグラフ番号を含めたフローチャート風マップを作りたいところね。ロザリンのプレイ時に作ってみるわ」

クローディア「わたしは、今ある地図で十分だと思うけどね。とにかく、322番から244番にもう一度、戻って来ました」

晶華「イベントは、踊り子、クマ、格闘技試合の3択です」

クローディア「このプレイが2月頭だったら、ゴッドネス熊手のネタでクマ芸を見たい気になっていたろうけど、時代は宇宙刑事に切り替わったのよね。だから、クマは選ばない」

 

 なお、クマを選ぶと、スリ騒動に巻き込まれて、運だめしに失敗すると、有り金すべてを失う事故が発生します。

 また、踊り子を選ぶと、踊りのリズムに乗せられて体力点が回復するのですが、その後、踊りを続けても、続けなくても、体力点を失うことになるので、スルー推奨。

 お勧めは何と言っても、格闘技試合です。

 

クローディア「この格闘大会に出場して優勝すれば、金貨15枚の賞金がもらえるのよね。戦士としては、参加しない手はない」

EJ「おお。この格闘大会に優勝して、クローディア様の名をカーレじゅうに轟かせましょぉ」

クローディア「いいえ。轟くのはクローヴィスの名よ。さすがにクローディアとして目立つのは、時期尚早だと思うの。未来に女王になるとしても、今はまだ使命の旅の途中だしね」

 

 クローディアの試合の前に、NPC闘士の試合が行われる。

 白コーナーは、挑戦者の蛮人アンバール(旧訳ではアンバー)。

 黒コーナーは、チャンピオンの鉄腕オーガー、頭蓋骨割りのケグーofダドゥー・リー。

 このどちらが勝つかを賭けることもできる。

 

晶華「賭けの倍率は、アンバールが賭け金1に対して、金貨3枚の配当。一方、チャンピオンの方は賭け金3に対して、金貨1枚の配当になるわ」

クローディア「??? どういうことか分からないんだけど。EJ、説明して」

EJ「今、ボクたちは金貨16枚を持っていますぅ。それを全額賭けた場合、蛮人の方は金貨64枚になって返ってきますぅ。だけど、オーガーの方は金貨21枚にしかなりません」

クローディア「だったら、蛮人に賭けた方が得じゃない?」

EJ「蛮人が勝った場合は、ですねぇ。だけど、こういう倍率の場合、オーガーの方が勝つ可能性が高いってことなので、イカサマでもなければ、オーガーの方が順当ってことでしょうねぇ」

クローディア「う〜ん、だったらオーガーを応援するようにするわ」

 

 蛮人の技術点は7、体力点は8。一方、オーガーの方は技9、体12なので、普通ならオーガーが勝つはず。

 しかし、主人公が魔法使いであれば、魔法を使って、蛮人を支援するという手もある。

 偽呪文のYAGを除けば、残り4つの呪文がそれぞれの効果を示すが、大成功という効果はあまりない。

 

  • KID:【骨の腕輪】があれば、一度だけ有効な幻を見せて、相手に2点ダメージを与える。たった一撃を与えるだけなので、蛮人の支援に役立つとは思えない。それに、【骨の腕輪】をどこで入手するかは未発見。
  • JIG:【竹笛】があれば、相手を踊らせることができる。しかし、あからさまに試合を妨害したことになるので、試合は中断。主人公は【竹笛】を壊されて、試合会場から叩き出される。
  • SUN:【太陽石】があれば、まぶしい光で相手の目をくらませることが可能。最初の3ラウンド有効で、その間、相手側の与えるダメージが2点から1点に半減する。KIDよりは有効に思えるが、決定打とは言えない。それに、【太陽石】は未発見。
  • DUM:唯一、触媒を必要としない基本呪文。相手を不器用にして、6ラウンドの間、戦闘で振るダイスを2個から1個にする。これが成功したら、蛮人の逆転の可能性が一気に上昇する。ただし、接近戦中の2体に遠くから呪文をかけるので狙いを外す可能性がある。サイコロ1個で1〜3なら成功。4〜5なら自分が応援している側に掛かってしまい、6の出目だと両方に掛かってしまう。2分の1の成功を期待して、蛮人に全額賭けて大儲けを狙うのは、ちょっとしたロマンかも。

 

クローディア「どっちにしても、わたしは魔法使いではないから、イカサマなんてできないし。普通にオーガーにお金を賭けるわ」

EJ「15枚賭けて、金貨1枚は残しておきましょぉ。3:1なので配当は変わりませんし、万が一、負けても金貨1枚は失われません」

クローディア「賭け金の管理は、EJに任せるわ。わたしはオーガーのサイコロを振るし」

晶華「じゃあ、アンバールは私が」

 

・1ラウンドめ:蛮人14対オーガー12。オーガーが負けて、残り体力10点。

・2ラウンドめ:蛮人15対オーガー15。引き分け。

・3ラウンドめ:蛮人9対オーガー13。蛮人が負けて、残り体力6点。

・4ラウンドめ:蛮人12対オーガー16。蛮人が負けて、残り体力4点。

・5ラウンドめ:蛮人12対オーガー19。蛮人が負けて、残り体力2点。

・6ラウンドめ:蛮人11対オーガー15。蛮人が負けて、試合終了。

 

EJ「オーガーが勝ちましたぁ。金貨5枚増えて、21枚になりましたよぉ」

クローディア「それをわたしが勝って、金貨36枚にしてみせる。チャンピオンのオーガーに、女神リーブラの使徒クローヴィスとして挑戦します」

晶華「周囲の観客は、『女神リーブラって知ってるか?』『さあ、だけど見ろよ。あの戦士、ずいぶんと痩せ細って、マッチョなオーガーに勝てるのか?』『へへ、今度もチャンピオンの勝ちは間違いなさそうだな』と野次馬の声が聞こえてきます」

クローディア「くっ、リーブラ様の名前を知らないなんて、カーレの住人は無知な人が多そうね」

晶華「リーブラは、別に戦の神ってわけでもないですしね。格闘技マニアが崇拝するような神格でもないのでしょう」

クローディア「ところで、これは格闘技の試合なのよね。剣を使っていいの?」

EJ「AFFシナリオだと、武器は使えません。あくまで素手の戦いですぅ」

晶華「ゲームブックだと、特に何も書いていませんが、ここは剣闘士風のデスマッチ形式で、オーガーの方にも武器を持たせましょう。鎖鉄球を振り回すオーガーの姿に、観客たちは大興奮です。命中すると、ダメージが通常の2点じゃなくて、3点に改変します」

クローディア「それでも、当たらなければ、どうってことないわ。素手だと、技術点3点を減らすことになって、こっちが不利になりそうだし」*1

晶華「それでは、剣士クローヴィスと鉄球オーガーの血塗れデスマッチの始まり始まり〜」

 

 しかし、技術点14のクローディアに、9のオーガーが勝てるはずもないわけだが……。

 

晶華「ところで、オーガー陣営はズルをしているのね。試合前に魔法をかけて、体力完全回復している他に、強化魔法をかけて攻撃力+2ボーナスを加えている。今の技術点は11よ」

クローディア「そんなのズルい」

晶華「お姉ちゃんも魔法を使っていいわよ」

クローディア「使えないことを承知で、よくもそんなことを……ん?」

 

 パラグラフ82番の呪文リストには、燦然と輝いているように見えるVIKの項目が。

 VIK以外の呪文は、DOC、GAK、YOB、GODの4つがあるが、GODだけはアイテムを持たないので、使えない。他は、以下のとおり。

 

  • DOC:【治療薬】か【ブリムベリーの果汁】を使って、体力点が完全回復。
  • GAK:【黒い仮面】があれば、相手を恐怖に陥れるものの、試合続行不能と判断されて、仮面を外すように注意される。
  • YOB:【巨人の奥歯】で巨人(技8、体9)を召喚し、代理に戦闘を行わせる。まあ、オーガーよりは弱いけど、蛮人よりは強い絶妙な能力だったり。

 

クローディア「他の呪文は使えないので、どうでもいい。それよりもヴィックさんよ。彼の名前を呼ぶと、何が起こるの?」

晶華「周囲の野次馬の声の中で、あなたは『ヴィック! ヴィックじゃないか? 調子はどうだい?』と呼びかける声を耳にします」

009→ヴィック「……ということで、ここで登場するヴィックを、ぼくが担当するわけだ。『おお、今、面白い試合が始まろうとしているんだ。あのクローヴィスって子の剣がなかなか上物でな。それに女神リーブラって名前が何だか可愛くないか? クローヴィスもどことなく女の子っぽく見えるし。大穴狙いで賭けてみるかな』

クローディア「何だか、軽い口調に思えるけど、そんなキャラクターでいいの?」

ヴィック(009)「ヴィックは顔の広いイケメン有能で、真面目な陽キャのイメージなんだが、イラストがないので謎キャラなんだよな。とりあえず、ぼくのイメージのヴィックをグロックさんに描いてもらうと、こんな感じか」

クローディア「なるほど、金髪の美形キャラね」

晶華「何となく、シャアっぽい?」

ヴィック「いや、赤くないだろう。とりあえず、 ロータグさんの教え子の1人で、相応の教養があって、それでも庶民にも人気があって、もしも順調に進めば、将来はカーレの第一貴人に昇り詰めても不思議ではない」

クローディア「すると、この人と仲良くなれば、将来のガンドバッド王国再建にも力になってくれそうね。だったら、リングの上から『おおい、ヴィックさあん』と親しげに手を振るわ」

ヴィック「ヴィックは一瞬、戸惑った表情を浮かべるが、カーレでは有名人の彼のこと。知らない人間に名前を呼ばれるのは、割と日常茶飯事っぽいので、『剣士クローヴィス。どこかで会ったかな?』と応答する」

クローディア「こんな形であいさつするのは不作法だけど、グランドラゴルさんから名前を聞いて。それにロータグ様からも話を聞いた。ここで会ったのも何かの縁だと思う」

ヴィック「『2人の紹介か。だったら、この縁も信用できそうだな』と笑顔を見せる。『よし、決めた。ぼくはクローヴィスに賭ける。見た目は華奢でも、何だか勝ちそうな風格を感じた』ということで、幸運を祈るとしよう。試合が終わったら、352へ進め」

晶華「すると、観客の一部がザワつき始めます。『おい、あのヴィックが挑戦者の方に賭けるそうだぞ』『いや、いくらヴィックさんの予想でも、あれは厳しいだろう。見るからにパワーが違いすぎる』『だけど、ここ一番の予想でヴィックさんが外したことがあるか?』『今が、ここ一番って時なのかよ』『分からん。だが、俺はヴィックさんを信じてみる』『そうか? どう見てもチャンピオンの方が確実だろう。ヴィックの奴も、道楽で大穴狙いしているだけだって』 そんな下馬評がクローディアの耳に聞こえたり聞こえなかったり」

クローディア「だけど、勝つのはわたし。リーブラ様よ、照覧あれ」

晶華「なお、ここでリーブラ様の加護を祈ることもできます。そうすると、一撃与えるだけでチャンピオンは昏倒しますが、この巻での奇跡は使い果たすことになります」

クローディア「さすがに、そんな勿体ない使い方はしないわ。相手の技術点が11になっても、こっちが3差で勝っているんだし、わたしはマンティコアだって倒した聖勇者。将来はマンパンの大魔王を倒す運命にあるんだから」

 

 そんなわけで、たかが2点ドーピングされたところで、クローディアの勝ちは揺るぎないのでした。

 一撃受けて、3点ダメージをくらったものの、運だめしも活用しながら、チャンピオンを撃退。残り体力15点、残り運点11点でした。

 

クローディア「チャンピオンにとどめは刺さない。わたしはただの旅人だし、チャンピオンの後を継ぐつもりはないから。賞金の金貨15枚だけ受けとって、ヴィックさんのところに駆け寄るの」

ヴィック「『おかげで儲けさせてもらったよ、クローヴィス』と、にっこり微笑もう。『そこの屋台で、何かを食べながら、話していかないか』と誘ってみる」

クローディア「え、本当? ちょうど試合の後で、お腹が空いていたの」

ヴィック「ただの演出だから、体力点は回復しないけどね。一応、食事はとった扱いにしてもいいと思う」

晶華「そうね。祭りの場面で、何も食べないっていうのも不自然だし、フランクフルトぐらい腹一杯食べてもいいわよ」

クローディア「わ〜い。ヴィックさんに奢ってもらった〜」

ヴィック「こっちの奢りで決まりかよ。まあ、賭けに勝ったんだから、ケチくさいことは言わないけどな、ヴィックという男は。それよりも、グランドラゴルさんとどういう経緯で知り合ったか、尋ねるぞ」

クローディア「だったら、〈王の冠〉の件と、わたしが本当は女であること以外は、旅のことをいろいろ話すわ。女神リーブラの神託に従って、正義の武者修行の旅を始めたこと。この旅の中で、もしかすると生き別れの妹が見つかるかも、とか、リーブラ様の正義と愛と真実の教えを広めたいと思ってるとか、そのために北門の4行詩の手掛かりを探しているとか」

 

ヴィックの助言

 

ヴィック「なるほど。それだったら、次はスラング神殿に行くといいんだろうな。だけど、リーブラの聖印は見せびらかさない方がいい」

クローディア「どうして?」

ヴィック「だって、敵地に乗り込む形になるからな。もしも、リーブラ神殿に邪神の手先が堂々と乗り込んで来たら、どう思う?」

クローディア「……敵だったら、力で叩き出すよね。少なくとも、きちんと話を聞こうとは思わない」

ヴィック「ぼくは神さまの教えなんてよく分からないけど、このカーレの地では、悪意の神と言っても、人々が生きていくためには一定の敬意を集めているんだ。必要悪って言葉もあるし、君が必要としている4行詩の手掛かりを得ようと思えば、少なくとも相手と話ができる状況を作らないといけないのでは? そのために、自分から進んで事を荒立てようとするのは賢明とは言えない」

クローディア「……このカーレの地をまとめるには、清濁併せ呑む器が必要ってことは分かった。ヴィックさん、あなたのような人がリーブラ様に帰依してくれたら嬉しいんだけど」

ヴィック「せっかくのお誘いだけど、ぼくは信仰の徒じゃないからね。俗世の立場で、街のための行動を続けたいと思っている。今は、もめ事の仲裁業なんて仕事をやっている。この街は本当にトラブルが多いからね」

クローディア「そっか。リーブラの聖印をさらしたまま、スラング神殿に乗り込むことは、トラブルの元になるってことなんだ。ヴィックさんに迷惑をかけないようにしないとね」

ヴィック「そう言ってくれて何よりだ。だったら、スラング神殿までの道だけど、このまま真っ直ぐ進んで、最初の角を左、それから右に折れたら見えてくるはずだ。君が真実に到達できるように、そして悪意に飲み込まれないように願っているよ」

クローディア「ありがとう。何だか、あなたが司祭さまみたいな物言いだね」

 

悪意の神殿

 

 ヴィックと別れたクローディアは、祭りの会場の外れに、〈幸運のキャビネット〉という福引所を見つける。金貨2枚で、ランダムにアイテムが手に入るイベントだけど、当然、当たり外れがある。サイコロ1個で、次のようなアイテムが入手できる。

 

  1. カビだらけの山羊のチーズ。持っているだけで、ひどい臭いのために原体力点が1点減少する。
  2. ノミだらけの財布。実害はないが、腕が少々かゆくなる。
  3. 【幸運のお守り】。当たりアイテム。運だめしの際の出目から1を引ける。
  4. 【爆発のダーツ】2本。当たりアイテム。戦闘が始まった際に投擲して、サイコロ2個で技術点より低い出目を出せれば、爆発して2点ダメージを与えられる。
  5. 【骨の腕輪】。触媒アイテム。幻影呪文KIDを使用可能。
  6. 腐ったリンゴ。外れアイテム。背負い袋に入れると、他の保存食1個も腐らせてダメにしてしまう。

 

 クローディア(戦士)の場合、触媒アイテムも無用の長物なので、役に立つアイテムは3番と4番のみ。6番のデメリットが大きいと思うので、この福引きには挑戦しないようにした。

 そのうえで、試しにダイスを振ると、出目は2。ノミ入り財布を引かなくて、幸いだと思う。

 

 次にパラグラフ160番。ここからまっすぐ進むと、〈旅の宿〉に直行して、スラング神殿に寄り損なうので、左の202番に折れるのが正解。

 さらに、分かれ道を右に折れた139番こそが目的のスラング神殿になる。

 なお、202からまっすぐ進んだ131番は、西ルートに合流するが、そこでコレクション版は本来、右折すると書くべきところを左折すると間違った記述をしている。創元版と創土社版は正しく右折になっているので、これは原書ではなく訳書のミスであろう。いずれにせよ、131からはやはり〈旅の宿〉に直行する流れになるので、攻略失敗ということになる。

 地図にすると、分かりやすい場所にスラング神殿はあるのだが、ゲームブックの記述だと、曲がり角が多いのと、表記が東西南北ではなく、左右まっすぐの方向なので、自分がどちらを向いて歩いているのかイメージできていないと迷いがちである。

 必須ルートは、マップ西のロータグ屋敷と、中央のスラング神殿なんだけど、そこを外れてしまうと、フランカーやヴィックのフォローがなければ、攻略失敗になってしまう難易度の高さが、カーレの特徴と言える。

 

晶華「そんなわけで、クローディアさんはヴィックさんの助言どおりの道を進んで、スラング神殿に到着しました」

クローディア「ヴィックさんと、それから地図をくれたロータグ様に感謝しながら、天秤の聖印を懐にしまって神殿に入ります」

晶華「神殿では、白ローブと白髪の聖者然とした男が大勢の聴衆の前に立って、説法をしています。『スラング様の教えに従い、知恵に目覚めたなら、どんな願いも叶うでしょう。そのための試練は、我が問いに答えること。だが、答えられなければ、全てを捨てて、スラング様のために一生を尽くすよう誓うのです。もちろん、その方が結局は幸せだと悟るでしょうが』という内容です」

クローディア「つまり、クイズに答えたら、願いを叶えてくれて、答えられなかったら洗脳されちゃうってこと?」

晶華「端的に言えば、そういうことですね。彼の理屈では、最初から知恵を持った者はスラングの奇跡を受けるに値する。知恵のない者は信仰に身を尽くすことで知恵を授からなければならない、ということになりますか」

クローディア「あくまで知恵という言葉を使っているのね」

晶華「〈悪意の神スラング様〉という言葉も使っていますが、信者になると悪意という言葉が神智と聞こえたりもする模様。神や信者の悪意は知恵と解釈できて、他者の悪意をひっくり返す力になる模様です」

クローディア「入り組んだ言い回しをしているので、真面目に考えると、頭がおかしくなりそうかも。要は屁理屈とか詭弁の類になるのかしら。とにかく、クイズに挑んでみることにします。こっちはリーブラ様がついているのだから、真実を見抜くことはきっとできる。懐の聖印をしっかり握りしめて、名乗りを上げます」

晶華「神官はクローディアをじろじろ見て、こう言います。『ほう、旅の剣士といった風情だが、男装した女性といったところかな? おっと、隠していたなら失礼した。しかし、スラング神の前では、隠し事はできないと思っていた方がいい』

クローディア「さすがは神官さま。しかし、わたしの旅の目的までは、分からないでしょう」

神官(晶華)「ふむ。その言い回しだと、重要な使命を帯びているようにも聞こえますが、皆まで言いますまい。名前は何とおっしゃられるかな?」

クローディア「クローヴィスと名乗っています」

神官「クローヴィス……先ほど、祭りの場でチャンピオンを打ち負かした旅の剣士がそういう名前だったと聞きましたが」

クローディア「なかなか耳が早いのですね」

神官「神の知恵は、あなたにもお分かりでしょう。リーブラの使徒がこの神殿に何用ですかな? その剣を振るいに来たのなら、平和の敵として断罪させていただきますが」

クローディア「リーブラ様と、スラングのどちらが強いか、競い合うのも一興ですが、剣での対決は不作法でしょう。我が神もそれは望みません。わたしの願いは一つ。バクランドに向かうために、北の門を開く4つの呪文が必要。あなたが、カーレの秘密会議の賢人の1人であるならば、その1行を教えていただけないでしょうか?」

神官「そこまで調べられたとは、侮り難い人ですね。分かりました。私の試練に正しく答えられたなら、その問いに答えを返しましょう。しかし、あなたが答えられなければ、リーブラを捨ててスラング神に帰依することを要求します。あなたのような強い剣士は我が神にこそふさわしい。みなさんもそう思いませんか?」

009「神官の言葉に、聴衆たちは皆うなずく。『リーブラなんて聞いたことのない神よりも、スラング様の方が絶対にいい』とか、『神官さまの試練に打ち勝てるはずがないさ。ようこそ、スラング様の御許へ』とか、スラング信徒、あるいは、その予備軍の誘惑の声が響く」

クローディア「ううっ、懐の聖印を取り出して、もう一度、身に帯びることにするわ。リーブラの信仰は捨てません」

神官「フフフ、無駄なことを。では、行きますよ」

 

 長老ビッグフットが南に3ハロン歩いてオーツ麦の種をまき、

 東に2ハロン歩いてトウモロコシの種を、

 続いて北へ5ハロン歩いて小麦の種を、

 最後に南西に4ハロン歩いて干し草の種をまいた。

 では、質問に答える準備はいいかな?

 

クローディア「『ちょっと待って』そう言いながら、腰のEJに思念を送ります。今の、分かった?」

EJ(理解はしましたぁ。論理的に考えて解ける問題なら、いけると思いますぅ)

クローディア(わたしはそういうのが苦手だし、あなたが頼りよ)

EJ(任せて下さいぃ)

クローディア「よし、準備OKよ」

 

神官「さて、質問は……彼の好きな色は何だ?」

EJ(はい? それって、論理的に考えて解ける質問じゃないですぅ。ズルいですよぉ)

クローディア「え? わたし、分かったけど?」

神官「何ですと?」

クローディア「何ハロンとか、種の種類をいろいろややこしくつなげてこんがらがらせたようだけど、ここで大事なのは、長老ビッグフットが、それだけ苦労して種をまく仕事をしていること。すなわち、ビッグフットさんは農夫をしているのよ。だったら、好きな色はで確定。都会の人には分からないかもしれないけど、農業を営みにしている人はほぼ例外なく、森や畑のを好きなことは間違いない。緑を好きでない農夫ってのは、海や川の青が嫌いな漁師や船乗りと同じぐらいあり得ない。だから、答えは。わたしの勝ちね」

神官「ちょっと待った。答えは緑じゃなくて、実った麦の黄金色だ」

クローディア「そうかもしれない。だけど、が好きでない証拠にはならない。あなたはビッグフットが好きな色を質問した。一番、好きな色じゃなくてね。黄金が1番で、緑が2番でも、わたしの答えが間違えていることにはならない」

神官「くっ、リーブラの使徒は思ったよりも舌が回る。これほど狡猾だとは思いもよらなかった」

クローディア「狡猾なんじゃない。わたしはただ真実を口にしているだけ。それより、今のが本当の試練? ただの前座の冗談だった、というわけじゃないでしょ?」

 

晶華「『前座の冗談でした』と神官は打ち明けます。『本来なら、色を問うた私の質問に、相手はそんなのズルいと抗議するはずだったのに、リーブラの使徒さんは空気が読めないというか、冗談が通じないというか、マジメすぎるというか、斜め上の回答をされました。まずは、健闘を称えて、引き分けとしましょう。続いて、第2ラウンドです』そう言って、立て板に水の勢いで、本当のクイズを出してきます」

 

 では、アナランドの旅人よ。

 ビッグフットの家には6人の息子がいる。

 ビッグフットは自分の遺産を息子たちに分け与えようとした。

 金貨5枚を下から2番めの息子に、

 13枚を長男に、

 9枚を下から4番めの息子に与えた。

 では、他の息子には何枚与えたろうか?

 ビッグフットは全部で何枚の金貨を持っていたか、答えてくれたまえ。

 

EJ(ああ、この手の論理問題なら得意ですぅ。上から順に、13枚、11枚、9枚、7枚、5枚、3枚で規則正しく分け与え、全部で48枚が正解ですよぉ)

クローディア「EJに教えてもらったとおり、パラグラフ48番へ向かいます」

晶華「正解です。神官は愕然とした表情を浮かべながらも、すぐに威厳を取り戻し、『さすがはリーブラの使徒。真実の神の名はまことであったようだな。しかし、このカーレの地にあっては、真実の光は眩しすぎて、生きるのに不都合すぎる。アナランドの地にあってこそリーブラは光り輝くと言えようが、マンパンの闇が遠く手を伸ばしつつある今、真実にどれほどの価値があろうか。我らは悪意のみなぎる世界を生き延びる術こそ必要なのだ』と訴えます」

クローディア「教義論争を吹っかけるつもりはないわ。わたしも正式な神官ではないし、ついでにアナランドの旅人って言ったけど、それも間違い。わたしの本当の名前は、クローディア・ガンドバッド。心の故郷は遠い異国のガンドバッドよ。スラング神と言えども、そこまで正確には真実を言い当てることはできなかったみたいね。さあ、わたしの願いに応じて。4行詩の1つは?」

晶華「『我は命ず、大きく開け』だ、と神官は悔しそうに答えました。クローディアの示した古の女王らしい威厳と、女神リーブラに選ばれた聖勇者の風格に、スラング神に洗脳されていた人々の心も冷静さを取り戻して、口々に旅の幸運を願ってくれました。運点を完全に回復してかまいません」

 

 こうして、クローディアはスラング神殿に新たにリーブラの威風を吹き起こし、カーレの権力図を塗り替えるきっかけを作った。

 確かに、マンパンの闇が力をつけるのに応じて、スラングも勢力を伸ばし続けていたのだが、ここに来て、風向きが変わり始めたのだと後世の歴史家は語るのかもしれない。

 聖勇者クローディアの探索行が成功に終われば、の話だが。

●スラング神殿を攻略した聖勇者クローディア(8日めの夕刻、カーレのパラグラフ165番。〈旅の宿〉を目指しながら)

 

・技術点11(剣ボーナス+1、腕輪+2で合計14)

・体力点15/21

・運点13

・金貨36枚

・食料3食

 

・所持品:背負い袋、普通の剣、上質の幅広の剣+1(精霊EJが宿っている)、ボンバの実(食事による体力回復効果が倍増する)、ラグナーの剣術熟達の腕輪(攻撃力+2)、ブリムベリーの果汁(体力3点回復)、羊皮紙の巻き物

・触媒アイテム:にかわの入った小瓶、金縁の鏡、緑色のかつら

・特別アイテム:未完成の肖像画

 

・手がかり

  VIKの呪文で、ヴィックを呼べる

  フランカー(110→222)

  北の門を開くには4行詩の合言葉が必要

  4行詩の1つ「深く封じる2つの掛金」

  4行詩の1つ「我は命ず、大きく開け」

(当記事 完)

*1:ついでに、EJの+1ボーナスと、ラグナーの腕輪ボーナス+2もないので、実質的にクローディアの技術点は8になる計算。