「その顔は何だ? その目は……その涙は何だ! その涙で地球を救えるのか!」
前回の次回予告でも流れた「セブンからレオに」受け継がれたこのセリフだけで、もうお腹いっぱいなんですが。
おおとりゲン、出家する
もう、この回を見た直後、レオのDVDを見てしまいましたよ*1。
托鉢僧姿のおおとりゲンに対しては、「新マン」ムルチの回の伊吹隊長とか、「影の軍団」の服部半蔵とか、「仮面ライダースーパー1」の玄海老師とか、「マスター・オブ・サンダー」の源流和尚(千葉真一)とか、
いろいろと思い出しましたが、とにかく威厳があってよし。
真夏さんは、「マックス」33&34話のバルタン星人の回に出てきた警官姿も印象的でしたが、やはり、今回のゲンは、ひときわ感慨深い役でした*2。
レオの過酷な戦いの記録
劇中で、レオの設定が語られる、GUYS基地内の場面も印象的。
弱いウルトラマンが特訓によって新技を身に着け、再戦で勝利する話。
故郷を失い、地球を第二の故郷として守ることを誓った、他のウルトラマンとは異なる設定。
そして、盟友である防衛チームMACを失いながらも、ただ一人、地球を守りぬいた男*3。
とにかく、過酷なレオの戦いを知り、その重さを受け止めるGUYSのシーンは、「これまでレオの思い出が、後続ウルトラマンの世界では語られることなく、一種の封印された過去みたいになっていた」*4だけに、今回の話は涙モノです。
ゲンが呼ぶ「タロウ兄さん」という呼称、
そして、ミライが最後に呼ぶ「レオ兄さん」という呼称、
どちらも、「レオがウルトラ兄弟の一員として、正式に認められている歴史的事実」を描写していて、それにも感動。
熱血バカの好きな展開
もちろん、ゲンの想いを受け継いだミライの特訓も忘れることはできません。
レオほどの肉体能力を持たないメビウスに、レオキックに匹敵する破壊力は生み出せない……この時点で、レオの凄さを描写するとともに、「レオと同じことをやっても、それはメビウスらしさではない」ことを示唆。
メビウスには、先人の想いを受け継ぎつつ、それとは違った方向性、さらなる発展の可能性をも求められているわけです。
そのために劇中、示された解答が、「孤高の戦士ではなく、仲間との絆を炎の力に変えて成長する戦士」であること。
そして生み出された技が「回転しながら炎を放つキック」*5。
その新技を見たレオが、ガンフェニックスを人質にとった卑怯な星人に対して変身*6。メビウスとの共闘の果てのダブルキックで、勝利を飾ります。ダブル光線もいいですが、やはりダブルキックのインパクトは、それ以上かと。