Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

妖精女王ズ、最後のネコ探し初め(SW続フェアリーガーデン2ー4)

前置きSW雑談

 

晶華「気がつけば、もう師走に入って2週間。その間、NOVAちゃんは別ブログの記事ばかりで、再開したはずの妖精女王ズのエンジンが空回り中です」

翔花「まあ、ドラゴンランスとか、AFFのモンスター本とかに夢中で、ソード・ワールド熱が停滞中みたいだから」

シロ「一応、新作シナリオは発売されたんだけどな」

晶華「内容が、雑誌掲載シナリオを一冊にまとめたもの(+α)で、雑誌を買ってるNOVAちゃんにとっての商品価値が薄くて、いまいち食指をそそらなかったんだって」

翔花「ふうん。今年はソード・ワールド2.5の5周年だったけど、意外と盛り上がりが薄いと感じたわね」

晶華「どちらかと言えば、新展開とか新企画よりも、改めて初心者応援用の足場固めをしてきた1年っぽいわね。まあ、来年はこのサプリを楽しみにしているみたいだけど」

翔花「ドーデンってどこ?」

晶華「2.5のスタート地域のブルライト地方(大陸南西部)の北にあって、中心都市はこれね」

シロ「鉄道の都キングスフォールは都市サプリだったけど、その時はあくまで街だけの話で、鉄道網の敷かれた地域全体のガイドは先送りにされていたんだ。で、そのサプリの感想記事はコンパーニュにある」

翔花「2年半前の記事かあ。この時から、ドーデン地方全体を網羅したワールドガイドが期待されていたのね」

晶華「最初は都市だけのガイドから始まって、もっと広い地域のワールドガイドである博物誌が展開スタートしたのは、今年に入ってからだもんね」

シロ「2.5の舞台アルフレイムの大きな特徴として挙げられたのは、飛空艇による空の旅にスポットが当てられた2.0に対して、船による海の旅と、地上の魔動列車。そして、最初のリプレイで港町のハーヴェスが海上交通の拠点として位置づけられ、次のリプレイで魔動列車の本拠地のドーデン地方にスポットが当てられた。その後、ようやく2.5の乗り物世界観が公式に語られる運びとなったわけだ」

晶華「魔動列車のリプレイだと、これになるわけね」

シロ「これまでは、ドーデン地方の公式資料がリプレイぐらいしかなくて、この地方の魔動列車網を描写しようと思えば、少ない資料から相当部分をGMが自作しないといけなかったんだな。そして、魔動列車を活用したシナリオサプリメントは、先にこちらが出た」

晶華「このシナリオの舞台は、ドーデン地方よりもさらに北(大陸北西部)のコルガナ地方なのよね。アルフレイムの魔神は、大陸北部に本拠地があって、壁に封じられているって設定だっけ。だから、魔神との戦いの最前線の一つがコルガナ地方ってことで」

シロ「GMがやりたいシナリオやキャンペーンの性質によって、舞台となる地方を選ぶことを推奨しているわけだな。基本的な冒険者の日常を描くにはブルライト地方で、魔動列車を始めとする機械文明や、産業革命期のスチームパンク系を堪能できそうなのが今度のドーデン地方で、そしてドーデン地方担当のデザイナーが、ベーテさんだ」

翔花「ベーテさんと言えば、こっちのリプレイで別地方も構築していたみたいだけど」

シロ「ドーデン地方の詳細を掘り下げるよりも先に、大陸中央部のオーレルム地方で、冒険者とは異なる放浪者ヴァグランツの姿を描いていたんだな。足場を固めるよりも、先に異郷の地を開拓に向かって、その少し前に犬D&Dのパグマイア担当にもなっていた」

翔花「パグマイアと言えば、今度のプリキュアが犬ものッポイ『わんだふる』って平仮名タイトルみたいだけど」

https://www.toei-anim.co.jp/tv/wonderful_precure/

 

シロ「ボクはイヌ派じゃなくてネコ派なので、イヌぷりきゅあの話はパスだ。はい、前置きはここまでにして、ネコ探しの旅を開始しよう」

 

久々の冒険開始

 

シロ→GM「というわけで、みなさんは新たなミッション『ネコ妖精ラザニアを探せ』を、おもてなし亭の代表のグラタンさんから受けとったところからスタートです」

晶華→カシュミーラ(ミリィ)「唐突ね。前置きから話がつながっていないんだけど?」

GM「前回の記事から、つなげてください」

翔花→エマ「はあい。ネコ妖精ラザニアを探しに行きます。善は急げよ。向かう先は北のドーデン地方ね」

ミリィ「あたしたちのいる妖精郷にドーデン地方はないわ。エマちゃん」

エマ「ええ? 魔動列車に乗って、魔神退治に向かうんじゃないの?」

ケイP→マークス「それはシナリオが違います。エマお嬢さま」

ミリィ「まあ、あたしたちの妖精郷もマップの北西部の【虹の根元】が魔神の本拠地みたいなので、そちらに向かって魔神退治をするって手もあるけど、どうもまだレベルが足りていないっぽいのよね」

GM「シナリオの展開をぶっちゃけると、【虹の根元】にある『魔神召喚の門を破壊するミッション』は、妖精王の城にいる妖精王がくれる予定です。そして、妖精王の城を湖から浮上させるために、今回は最後のネコ妖精ラザニアを探す必要があるのです」

009→サイバ「本当にぶっちゃけたなあ」

GM「そこで停滞したり、迷走しても、ボクが困りますからね。グラタンさんが、魔神王を倒す前に妖精王を目覚めさせないといけないって強く主張するのですよ」

サイバ「とにかく、ネコ探しは妖精郷の基本だな。ぼくたちが拠点にしている〈七色猫のおもてなし亭〉には管理ネコにしてリーダーのグラタンを始め、全部で七匹のネコ妖精ケットシーが宿の各施設を運営してくれる仕組みだ」

ミリィ「宿のネコの名前と、関連施設と、性格・特徴は以下のとおりね」

 

ペンネ:施療院。薬草やポーション、そして温泉を担当。関西弁。

●ドリア:魔法工房。魔法関連のアイテム作成を担当。高飛車お嬢さま、スイーツ好き。

●パスタ:騎獣厩舎。騎獣のレンタルや騎獣装備を担当。おずおずとした性格の控えめ雌だけど、騎獣の扱いが悪い輩には辛辣な面がある。

●ニョッキ:鋼の工房。武器と防具を製作してくれる鍛治師。寡黙な無骨者だが、ドリアに惚れている純情雄。

フィットチーネ:転移の魔法陣。妖精郷とラクシアの転移をさせてくれる。妖精郷第1部では、彼女の探索が一つの大目的になる。フィットチーネを見つけなければ、地上に帰ることができずに妖精郷から脱出不能になるので。魔動機術に詳しく、かつては【火柱の塔】で魔動機士ダレスの研究を手伝っていた。

 

エマ「で、あと一人、行方不明のネコがラザニアさんということね」

GM「はい。ラザニアさんを見つけると、妖精王の城が復活します」

ミリィ「そして目覚めた妖精王がわたしに王位を譲ると、物語はハッピーエンドに至る、と」

GM「そんな簡単な話じゃないけどね。王位までの道は、妖精王の与えるミッションを達成し、妖精郷の崩壊を企てている魔神を倒し、妖精郷の魔力を亡者の神の儀式に利用して永遠の命を目指す魔女を倒し、妖精郷の魔力枯渇問題を解決するという種々様々な課題が必要だ」

ミリィ「妖精女王ズの究極のゴールは、そこまで達成することだと。とにかく今は、妖精王を目覚めさせるのに、まずはラザニアさんとやらを見つけ、お城を復活させないといけないわけね」

エマ「質問。そのお城は宇宙に飛び出しますか?」

GM「キングオージャーじゃないので、宇宙船の機能は付いていませんし、20体合体もしません」

エマ「つまらない城ね」

ミリィ「質問その2。そのお城は、バルスと唱えると崩壊したりしますか?」

GM「今、崩壊しかけているのは城じゃなくて、妖精郷という世界そのものだから。あなたたちは崩壊を目指すのではなくて、崩壊を阻止する立場なのをお忘れなく」

ミリィ「まあ、空に浮かぶ島なら、こっちがあるしね」

エマ「スカイランドっぽい舞台でプレイしたいなら、おすすめの舞台セットってことね」

サイバ「今回は、ソード・ワールドの商品宣伝がやたらと多いな」

GM「プレイしているシナリオは古くても、現役商品をいろいろ追っかけてるって作者アピールでしょうね」

マークス「私も質問をよろしいでしょうか?」

GM「どうぞ」

マークス「我が妹、シスター・ピーチは元気でしょうか?」

GM「それなんですけど、現在、おもてなし亭にはいません」

マークス「何ですと〜!?」

 

シスター・ピーチの秘密

 

ミリィ「ええと、シスター・ピーチって誰だっけ?」

サイバ「スーパーマリオに出てくるピーチ姫……じゃないよな」

エマ「シスター・ピーチはモモシスター。川上からドンブラコ〜と流れてきたルーンフォークの娘よ。マー君が勝手に妹認定して、ウザ絡みしようとしてる」

マークス「シクシク。お嬢さま、ウザ絡みなんて辛辣な。私はただ同族として、記憶を失った娘ルーンフォークを心配して」

エマ「マー君はわたしに忠誠を誓っていればいいの。色恋沙汰にかまけるのはルーンフォークのロールプレイとして、どうかと思う」

ミリィ「そう言えば、ルーンフォークって恋愛感情は持っていたりするの?」

GM「生物としての生殖本能はないだろうけど、主人に対する忠誠や、同胞意識はあると思います。それに、人間の感情を模倣学習することは可能でしょうし、擬似的な恋愛感情っぽいものを見せる個体がいてもいいとは思うけどね」

マークス「とにかく、私のピーちゃんに対する感情は恋愛ではなくて、妹愛の部類です。一種の庇護欲みたいなもの?」

GM「とにかく、その辺のロールプレイはややこしくなると判断して、GM権限で、おもてなし亭から退去させました」

マークス「GM横暴!」

GM「大体、川上からドンブラコ〜とルーンフォークが流れてくるって、どんな展開ですか!? ミストグレイブだったら有り得ない!」

エマ「そこは妖精郷だから、不思議なことが起こるものって割り切った方がいいと思う」

GM「ここが妖精郷じゃなければ、ルーンフォークがそこら辺のジェネレーターからPONと誕生しても、別に野良ルーンフォークOKと思うんですよ。ラクシアってそういう世界だし。でも、妖精郷とルーンフォークって相性悪い取り合わせなので、この個体はどこから来たのかって考えてみて、新星さまとも相談しました」

ミリィ「NOVAちゃん、何って?」

GM魔動機士ダレスのところで昔、お手伝いしていた個体であることをフィットチーネが知っていて、それがドンブラコ〜って流されて来た理由は作者にも分からない深淵の謎ですが、それよりも今後は【火柱の塔】でかまど妖精エインセルのスクーデルの手伝いに行ったという話になりました」

サイバ「それはいい。ダレスの塔には魔動機の機械の他に、いろいろな書物も保管してあるが、管理役の妖精が炎関連ばかりで、書物の管理に手が出せない状況だったからな。ルーンフォークの手が借りられるなら、管理の手伝いをしてもらう方が絶対にいい」

マークス「だったら、早速、【火柱の塔】へ向かいましょう。ピーちゃんが元気に仕事をしているか気になりますからね」

エマ「却下します。過保護なお兄ちゃん仕草はそれぐらいにして、わたしたちはわたしたちの仕事を果たさないと。最後のネコ妖精は結局、どこにいるの?」

GM「【凍て付く山】の吹雪の妖精スカディがラザニアと親しかったので、行方を知っているんじゃないかなあ、とグラタンは言う」

エマ「【凍て付く山】、つまり雪山登山ね。NOVAちゃんがこのシナリオをどうしてシーさんに委ねたか分かった気がする」

GM「どうしてって、理由があるのか?」

ミリィ「雪山登山で変なトラウマというか、ゾクッと嫌悪感がついちゃったからね。いちいち説明するのもどうかと思うので、興味ある人は『雪山登山』でブログ内検索することを……勧めません」

GM「勧めないのかよ」

ミリィ「だって全部語ると、当事者でない読者さんにはつまらないネタだもん。ただ、冒険物語で雪山ってのはよくある話なので、いくらトラウマでも完全にスルーできないのは面倒ってこと」

サイバ「とりあえず、令和NOVAは雪山登山と聞くと、変なのを連想しちゃうってことだな」

GM「雪山登山で、変なの。ええと、ゴブリンか?」

エマ「2期のアニメは8巻までなので、そのエピソードは先の話ね。将来、アニメの3期があればいいかも、と思ってます。で、今はゴブスレ話は置いておいて、妖精郷の雪山ね。ええと、前に登って、スカディさんと会ったことあるよね」

サイバ「この回だな。ここでも、令和NOVAではなくて、ぼく(009)がGMをさせられた。彼はそこまで雪山登山が嫌いなのか」

ミリィ「今は冬だからタイムリーだけど、寒い季節にわざわざ寒い場所に行って喜ぶ人の気持ちは分からないわね。花粉症ガールの季節は今じゃないし。さっさと雪山登って、用事を済ませて帰るわよ」

エマ「防寒具を着て、雪山対策OKよ。ところで、【凍て付く山】まで直通ルートは通ってるの?」

GM「通ってないね。【凍て付く山】につながっているのは、同じ西エリアの【凍結海】か【煙草好きの森】だけ」

ミリィ「この機会に道をつなげておきましょう。(コロコロ)はい、出目6で移動判定は成功。【凍て付く山】に無事到着」

マークス「移動判定に失敗して、【火柱の塔】にぶらりと寄り道すれば良かったのに」

 

雪山登山ふたたび

 

GM「みんなの平均レベルは切り上げて9だよね。イベント決定で1Dを振って、1だと雪崩が発生します」

エマ「じゃあ、わたしが。(コロコロ)2」

GM「だったら、『氷付けのブラウニー』……」

サイバ「それはもう発生済みだから、今回はイベントなしだ」

ミリィ「ここには確か、恐ろしいドラゴンゾンビがいるのよね。どうなったら登場するの?」

GM「イベント決定表で17以上だから、最低でもレベル11なければ登場しない」

ミリィ「つまり、しばらくは雪崩ぐらいしか危険なイベントはないってことで、安心してスカディさんの洞窟に入ります。『スカディのお気に入りポイント3点』を持っているので、顔パスOK?」

GM「OKなんでしょうな、ぼくはその時のプレイを知らないけど。ええと、シナリオイベントを読むね。『なるほど、ラザニアを探しているのか。ここにはいないが、どこに行ったかは心当たりがある。ほう、知りたいか。ならば、わたしと腕比べをして勝ったら教えてやる』……って流れになります」

サイバ「もう少し、ちゃんとロールプレイしないか?」

GM「ボクはGM初体験なので、過剰なロールプレイはできません。それより、さっさと戦いましょう」

ミリィ「前に戦って、あっさり勝ってるのよね」

GM「そうみたいですね。ええと、20点ダメージを先に与えた方の勝ちってことで」

ミリィ「先制判定で勝ったら、こっちの勝ちってことでいい?」

GM「先制値21ですけど?」

ミリィ「出目10なら勝てる。(コロコロ)出目5じゃ無理か」

GM「だったら、戦闘は省略して、前回と同じ結果を採用しましょう。キャプテンさん、HPに6点ダメージです。あと、適当にMPを減らしておいて」

エマ「そんなのでいいの?」

GM「本気でやり合うわけじゃないから。尺の都合で、小競り合いな戦闘シーンはカットします。で、スカディさんは『腕は落ちていないようだな。では、教えてやろう。ラザニアは、シーリィのところに行くと言っていた』と情報をくれます。あと、自分に会いに来てくれ、ちょっとした遊びの戦いに付き合ってくれたことで、お気に入りポイントが+1点されて、4点になりますね」

ミリィ「お気に入りポイントって、何点集めたらいいのかしら?」

GM「ちょっと待ってくださいね。(シナリオ記述を読む)あ、誰か1D振ってください。男性プレイヤーの人」

サイバ「ぼくは断る。キャプテンに任せた」

マークス「え? 5ですけど?」

GM「だったら、マイナス1して、お気に入りポイントが4点上がりました」

ミリィ「すると、合計8点ね。何か起こる?」

GM「まだ起こらないけど、これはネタバレしていいのかな?」

サイバ「ぼくは知っているぞ。前にGMをしたときに、そのイベントは読んだからな」

GM「だったら、ネタバレしてもいいかな。このお気に入り度が21点に達したときに、スカディはパーティーの男性メンバーにラブ感情を示して、決して離さないとヤンデレモードになります。そして、【アイス・コフィン】の魔法で氷の棺に閉じ込めようとするんですね。精神力抵抗で26を出さないといけません」

マークス「私の精神抵抗基準値は11ですから、不可能ですね」

サイバ「ぼくだって12だから、無理だ。つまり、精神抵抗26に成功できるようになるまで、スカディのお気に入りポイントはうかつに上げ過ぎない方がいいってことになる」

ミリィ「雪山登山を何度も繰り返すと、そのうち吹雪の妖精騎士の❤️を刺激して、抱きしめられて氷の棺に囚われてしまうってことか」

サイバ「まあ、現実世界で男に抱き合うことを要望されるよりはマシだけどな。ファンタジー世界で雪の妖精の虜になるのは、美しくて絵になるだろうけど、男相手じゃ洒落にならん」

ミリィ「お気に入りポイントを上げても、メリットがないのなら、このイベントは避けた方が賢明ってことかあ」

サイバ「一応、メリットと言えば、精神抵抗26に成功すると、スカディは相手を閉じ込めるのを諦めて、代わりに自分の想いを込めた〈妖精の宝石〉をプレゼントしてくれるんだ。つまり、レベル15の吹雪の妖精を召喚することが可能になる」

エマ「でも、精神抵抗26に成功するには、基準値19は欲しいよね。あと7レベルぐらいは上げた方がいいと思う」

サイバ「それって、ソード・ワールドのほぼ最大レベルになるし。まあ、【カウンター・マジック】で+2バフを乗せて、他にもいろいろとバフをかけることを検討してもいいが、何も考えずにスカディのところに遊びに来るのは、控えた方がいいってことだ」

ミリィ「たまに酷い罠があるよね、妖精郷って。上げられる好感度は上げたくなるのが普通でしょ」

GM「スカディの好感度を上げても、何もくれないんだよね。一応、『スカディの贈り物』ってイベントはあるんだけど、それをもらえる条件がレベル20のドラゴンゾンビを倒した場合のみとあって、そこまで強く成長したキャラにとっては、贈り物の価値があまりない感じに思える」

ミリィ「氷の棺に囚われるのが夢だって人は、スカディさんの好感度を上げるといいでしょう」

サイバ「なお、【アイス・コフィン】の魔法は相手のHPが20以下じゃないと効果を発揮しないので、先にスカディがこちらのHPを削るために本気で攻撃してくるのだろうと思うけど、このイベントの実際の運用は疑問点をいろいろ感じるところだ」

GM「まあ、GMが運用しにくいイベントは割愛するのもいいと思うけどね。ボクには無理ってことで」

 

カシュミーラ宮廷団のミニ会議

 

エマ「ところで、ラザニアさんが向かったというシーリィさんって誰?」

GM「知らないのか?」

ミリィ「そんなはずはないでしょう。確か、【大空の小さな家】が北東エリアにあって、そこにいるルーンフォーク三姉妹の一番上のお姉さんよ」

サイバ「この記事だな」

エマ「だったら、わたしが知るわけないわね。仲間になる前の話よ」

ミリィ「ああ、そうみたいね。あれから、もう2年半も経ったのかあ。あたしが『女王戦隊クイーンジャー』なんて言ったら、『そんな物はない』とNOVAちゃんにツッコまれたのも懐かしい。まさか、その2年後の戦隊が『王様戦隊キングオージャー』だったとは、予想もしてなかったでしょうけど」

マークス「その時期は、キャプテン・マークスのプレイヤーもイチロー兄さんだったので、私も知らない話です」

サイバ「でも、シーリィさんは後でも出ているから、この時はどうだ?」

エマ「ああ、妖精郷の物語が完結する辺りで、わたしも参加したから、その話は知ってる。でも、途中参加なので、シーリィさんとの縁はあまりなかったみたい」

ミリィ「だったら、今から改めて縁つなぎに行きましょう。ところで、魔動機師ベルゼンさんって今はどこにいるのかしら?」

サイバ「確か【大樹の森】か【大空の小さな家】のどちらかと思うが、またフラリと旅に出ている可能性もあるな」

GM「ベルゼンさんは、シーリィさんたち三姉妹の主人に当たりますね。短命のタビットだけど、特殊な魔法で不老不死の力を獲得し、アラマユさんと妖精郷の運命について研究していたという設定があります」

ミリィ「そうなんだ」

GM「そして、あなたたちが妖精郷の未来を背負う覚悟があるのを見極めると、いろいろと重要情報を教えてくれることになっているのですよ」

ミリィ「重要情報って、たとえば?」

GM「ここで教えるわけがないでしょう。ベルゼンさんに直接、聞いてください」

ミリィ「ええと、ベルゼンさんと別れた後で、あたしは水の大妖精ミーミル様とも出会って、未来の妖精女王として認めてもらう約束を頂いたのよね」

サイバ「地の大妖精タイタン、火の大妖精イフリート、風の大妖精ジンまでは面識があって、水の大妖精ミーミルに対しては『妖精女王ズ』で初めて面識を持ったわけだ。そこで、いろいろと新情報ももらっていたんだよな」

ミリィ「ミーミル様から聞いた情報を、ベルゼンさんとも共有して、今後の方針を考えるのが良さそうね。ラザニア探しのついでに」

エマ「ついでの方が重要そうだけど?」

ミリィ「グラタンから受けたミッションはラザニア探しだから、それが最優先なのは当然だけど、知識人のベルゼンさんに情報を持って行って、話をいろいろと整理するのも重要なのよ」

マークス「各所にバラバラに散らばっている情報の断片を集めて整理するのが、プレイヤーキャラの大きな仕事ですからね」

ミリィ「GMが情報整理やストーリー誘導に協力してくれるケースもあるでしょうけど、代役GMのシーさんじゃ、それは期待できないでしょうし」

GM「すまないね。シナリオに何が書いてあるかは普通に読めるけど、これまでの物語で起こった変化を踏まえての判断とか、話をつなげるところまではなかなか」

ミリィ「そういう筋書き解説は、リオン様が放っておいてもやってくれるはず」

サイバ「ぼくかよ」

ミリィ「ストーリーテラーとか、語り部とかの役割でしょう?」

サイバ「まあ、『行間を読め』が口癖のクモの人みたいなものだからな。じゃあ、これから北東エリアに向かうってことで」

ミリィ「いいえ。まずはおもてなし亭に帰還します」

GM「どうして?」

ミリィ「別に時間制限のあるシナリオではないので、HPやMP回復もし放題だし、【大空の小さな家】に行くなら、ペガサスを借りて空を飛べるようにしておきたいしね」

GM「あっ、騎獣はレンタルなのか。買い取りじゃなくて」

ミリィ「こっちの世界じゃ、『魔神ハンター』のイノセントみたいな専有騎獣は持てないのよ。あたしだって、いちいちレンタル料を払わずに、専有騎獣が欲しいのに」

 

スカイハウスを目指して

 

ミリィ「ところで、ペガサスのレンタル料金は2000ガメルなのよね。リオン様、半分出して」

サイバ「はいはい。そういう契約になっていたな。タンデムで後ろに乗せてもらう代わりに、レンタル料金を半分出すって」

ミリィ「そんなわけで、このミッションの最中に、お金を稼がないといけなくなりました」

GM「そんなの、冒険してミッションを達成したら普通に稼げる額だろう?」

ミリィ「甘いわね、シーさん。この妖精郷では貨幣経済があまり発達していないので、ネコ妖精のミッションでは収入がもらえないのよ。あたしたちは、敵を倒した戦利品か、道中に薬草とか鉱石とかをいろいろ採集しないと、お金を稼げない仕組みになっている」

GM「なるほど。それは聞いていたよりも異世界だな。ペガサスのレンタル料金を捻出するのに苦労するとは、未来の女王が聞いて呆れるわ(笑)」

ミリィ「蛮族の地下都市で、ちょっと裕福な起業ライフを過ごしているからって、こっちをバカにしないで! とにかく、ただ拠点に帰るだけだと稼ぎにならないので、帰りしなに薬草園に寄って行きます」

 

 【凍て付く山】から中央エリアの【薬草園】に行き、薬草採集に挑戦する一行。

 カシュミーラとサイバ☆リオンが〈救命草〉を2つ見つけただけで、60ガメルの収入。

 

ミリィ「大した儲けにはならなかったけど、塵も積もれば山となる。地道な採集活動もいつか身を結ぶ時が来るって信じてる」

サイバ「【薬草園】では、イベント決定表で14以上出せば、未達成イベントの『迷子のアルラウネ・ふたたび』が発生するんだな。これでアルラウネの子を【煙草好きの森】に送り届けると、クエスト達成の★3個をもらえる寸法だ」

マークス「ストーリーの大筋には関係ないけど、経験点稼ぎのために寄り道して回るのは攻略上、必要ってことですね」

 

 そして【おもてなし亭】に帰り着いた一行は、一晩休んでHPとMPを回復し、次の日の出発の準備を整えた。

 妖精郷の冒険は、転移の魔法陣を起動して、妖精郷とラクシアを行き来できるようになるまでは、妖精郷同化度を上げ過ぎて帰還不能になる危険があって、時間制限を気にしなければいけないが、

 一度、転移の魔法陣を起動させてしまえば、ラクシアに戻ることで妖精郷同化度を1日1点ずつ減らせるので、妖精郷同化度による時間制限を解除できる。そうなると、アイテム採集とか、寄り道しながらのクエスト回収とか、探索の自由度が格段に高まるので、ゲーム性が変わるのである。

 前半は妖精郷同化度を気にしながら、時間制限のある中でイベントをこなし、妖精郷からの脱出を目指すゲーム。

 後半は自由に妖精郷を探索し、取りこぼしたイベントを経験したり、妖精郷の秘められた謎を最後まで解明し、破滅に瀕した小世界を救ったり、あるいは邪神の眷属として不死の生命を獲得する闇堕ちエンドもあったりして、それはそれで味わい深い。

 まあ、延々とキャンペーンを続けた先が闇堕ちってのは、そういうのが好きって人を除けば推奨しにくいので、本リプレイでは王道ハッピーエンドを目指すけど、完全攻略は果たしていつになることやら。

 

ミリィ「翌朝になりました。パスタさんからペガサスモードのノマちゃんを借りて、北へ向かいます」

サイバ「後ろに乗せてもらうからな」

エマ「だったら、わたしもマー君をバイクモードに変形させます。背中に装着してる大型マギスフィアに念を込めるね。ちょっとくすぐったいぞ」

マークス「ファイズのオートバジンみたいに変形します。まさか来年がファイズの旬になるとは、この機能を考えたときは思いませんでしたが」

GM「ルーンフォークが魔動バイクに変形なんて、妖精郷は不思議な世界だよな」

マークス「あくまで、本リプレイのオリジナル設定なんですけどね。ソード・ワールドの公式ルールにはない改変ってことで」

 

 久々プレイでの設定確認をしながら、北エリアの【停留所のある丘】から、北東エリアの【大空の小さな家】を目指す一行。移動時の出目も順調で、ランダムイベントに妨害されることもなく、現地に到着したところで……

 

GM「ええと、ここもスカイランドみたいに空に浮かんだ岩塊の上に建物があるんですね」

ミリィ「そう言えば、ミニ・サイレックオードみたいなところだった。ラクシアの世界では、空に浮かぶ家とか街とか城とか、割とどこにでもあるって感じ」

GM「さすがに、どこにでもはないと思うけど、異世界ファンタジーの定番として空中都市は割とメジャーな物だと思う」

ミリィ「では、あたしは伝説のプリキュア、キュアノーブルみたいに振る舞います」

GMプリキュアだったら、バトルの相手が必要だよね。では、アンダーグ帝国……じゃなくて、蛮族がちょうど空中の家を襲撃している最中で、ルーンフォーク3姉妹が迎え撃っている最中だ」

ミリィ「また?」

GM「イベント『三姉妹、出撃する』と同じ内容のイベントが発生するとのこと。蛮族の一部が、あなた達にも気づいて、襲い掛かって来ます」

ミリィ「前の敵は確か、ザコのディープグレムリンだったわね。それぐらい、蹴散らしてくれるわ」

GM「ええと、前はパーティーが3人だったから、敵もディープグレムリンが3体だったみたいだけど、今度は4人になっているので、もう1体追加です」

サイバ「だったら、魔物知識判定をすればいいんだな。(コロコロ)21だ」

GM「ちょっと待ってね、敵のデータを確認するから。(モンスター本を見ながら)ええと、ドレイクです。弱点値は抜けて、魔法ダメージ+2されます。蛮族のリーダー格の強力な種族で、いわゆる上位蛮族に相当しますね。ピンチに陥ると、ドラゴン形態に変身してブレスを吐いて暴れ回る」

サイバ「いわゆるドラクエ竜王みたいな輩だな」

エマ「相手にとって不足はなさそうね。ニッコリ笑って、愛刀ファルシオンをシャキンと抜きます」

ミリィ「戦利品が楽しみね」

 

 ええと、本リプレイ初登場のドレイク。普通は脅威なんだけどね。

 ただ、このミッションは6レベル推奨で、ドレイクのレベルもちょうど6レベル。

 そして、今のパーティーレベルは9レベル。

 バランスを取るなら、9レベルのドレイクバロンに置き換える方がいいと思うんだ。

 だけどまあ、ここはシナリオどおりに進めることにして、バトルは次回につづく。

(当記事 完)