情報整理を終えて
GM(シロ)「前回は、タビット(兎人)の魔動機師ベルゼンさんと情報交換しながら、今後の物語の展望について考えてみたわけで」
ミリィ(晶華)「シーさんは、ほとんど何もしていなくて、サブGMのナインちゃんに任せっきりだったじゃない」
GM「任せるしかないだろう? フェアリーガーデンは初参加なんだし、初GMのボクに何を期待しているんだ?」
ミリィ「そりゃあ、今までのストーリーを読み込んで、何を聞かれてもバッチリ答えられるだけの予習勉強をしっかりこなすことよ」
GM「だったら、アッキーは今、突然、アリナ様に代わって、『魔神ハンター』のGMをしろと言われたら、できるのか?」
ミリィ「無理ね(キッパリ)。『魔神ハンター』は次のFINALで完結予定だし。最後だけ締めくくるのに、ポッと出の新米GMを駆り出すようじゃ、終わり良ければ全て良し、とはならないでしょ。大体、『魔神ハンター』にGM交代の伝統はないのだから、最後までリナ老師が責任を持って終わらせるのが筋だと思う」
GM「まあ、自分にできないことを、頑張っている他人に文句を言う輩にはなりたくはないな」
ミリィ「確かにそうね。シーさんがGMを引き受けてくれなかったら、妖精女王ズのプレイも再開できなかったわけだし、その点では感謝しているの。だから、あたしが晴れて女王になるまで、頑張ってGMを続けてね」
GM「そこまで付き合えるか分からないぞ。今だって、クリスマスケーキの準備をどうしようか、考え中だし」
ミリィ「妖精郷で作ればいいわ」
GM「どうやって!?」
ミリィ「フフフ。今回の記事でラザニア探しのミッションはたぶん終わる。だけど、引き続いてWミッションの2本め『ケーキ作りの名人ルーンフォークのキッシュを探せ』を引き受けると、妖精郷とケーキ作りを絡められて一石二鳥よ」
GM「いや、TRPGのプレイでケーキを作っても、リアルでケーキは作れないだろう?」
エマ(翔花)「いいえ、それを妄想世界で何とかしちゃうのがドンブラザーズの青い人、風流人のサルブラザーなのよ」
ミリィ「今さらドンブラ脳?」
エマ「今でもドンブラ脳よ。最終回を迎えて、まだ1年経っていないんだし。来年はキングオージャーとのコラボ映画を楽しみにしているんだから」
残された秘密と、ケーキ作りミッション
サイバ(009)「やれやれ。前置きで前回のあらすじを語るかと思えば、どうしてドンブラに話が流れるんだ?」
ミリィ「ドンブラは、お姉ちゃんが悪い」
エマ「ごめんなさい、ミリ姉さま」
ミリィ「ミリ姉さまって、あたしのこと?」
エマ「そう。妖精女王ズ第1部では、ミリィお姉さまって呼んでいたのに、第2部からすっかり忘れていたので、改めてミリ姉さまって呼びます」
ミリィ「まあ、ミィちゃんよりはマシかな。で、とにかく、前回は妖精郷の『重大な情報』をあれこれ確認して、残っているのは『妖精王を目覚めさせる方法』『魔女を目覚めさせる方法』そして『光の剣マクリール・ルーの入手方法』の3つだけだと分かった」
サイバ「細かい謎はまだ、いろいろとあるだろうけどな」
マークス(ケイP)「そして、ラザニアさんが南エリアの【のどかな果樹園】にいそうなことも分かりました」
ミリィ「ラザニアは、あたしたちがここに来ることを知っていて、逃げた節がある。一体どういうこと? とベルゼンさんに確認してみます」
GM「『あいつは怠惰でいい加減だからなあ』と、ベルゼンさんは言います。『ここにぶらりと立ち寄ったから、おもてなし亭へ行けって言ったんだ。だけど、城の管理なんて面倒な仕事はイヤだと言って、逃げ出しやがった。無理やりでも引っ張って来ないと、あいつは仕事をサボるだろう』と説明してくれた」
ミリィ「どうして、そんなサボリ魔に城の管理なんて大切な役割を当てたのよ?」
GM「それは、城の封印を施したアラマユ様が、そう簡単に封印を解除できないように考えたからだよな。ラザニアは最後のケットシーということで、そう簡単に捕まらないということだ」
ミリィ「グラタンたちケットシーは、ドリアさんを除いて、あたしたちに忠実なのに、ラザニアはそうでないってわけ?」
サイバ「ドリアは高飛車で、スイーツに目がないことを除けば、自分の仕事は普通にするけどな。サボリ魔なケットシーは基本的にいないはずだ」
GM「基本的に、ということは、たまに例外もいるってことです。シナリオにはラザニアの怠惰ぶりがしっかり書いてある」
ミリィ「だけど、あたしが女王になるためには、そのサボリ魔を捕まえて仕事をさせないといけないってことね」
エマ「大丈夫。イザとなれば、わたしの【チャーム】で魅了すればいいし」
ミリィ「ドレイク相手に通用しなかったじゃない?」
エマ「うっかり、剣の恩寵を使うのを忘れていたの。達成値を+2できれば成功していたわ」
ミリィ「そう言えば、そういうルールもあったわね。久々のプレイだから忘れていたし。だったら、イザという時にはお願いね」
エマ「ええ、心を操るのがアステリア神官の奥義。それで操れなかったら、ファルシオンで叩き斬ればいいだけだし」
マークス「エマお嬢さま、叩き斬ってしまうと、妖精王の城が復活できなくなってしまいます」
エマ「だったら、『叩き斬られるのがイヤなら、お城をおとなしく復活させなさい』とニッコリ説得する」
ミリィ「……ベルゼンさん、この過激なのがアラマユ様の善の魂だって言うの?」
GM「『さすがはエマ様。駆け引きというものを心得てらっしゃる』と、ベルゼンはハート目で持ち上げる」
ミリィ「……シーさんのベルゼンは、私情ダダ漏れのダメウサギってことね。もう、いいわ。じゃあ、次の目的地は……そうね。同じエリアの【羊ヶ原】に寄って行くわ。村人からランダムクエストを受注できないか試してみる」
2つの村、北東の【羊ヶ原】と南西の【風車の谷】では、2Dで7以上を出すと、小遣い仕事のクエストを受注できる。現金収入の少ない妖精郷で、お金と★を稼げる手段なので、他のミッションのついでに引き受けるのも攻略テクニックと言える。
で、今回、引き受けることのできた仕事は、「おもてなし亭に食材を届けること」。届けて【羊ヶ原】に帰ってくれば、900ガメルと★2つをもらえるお得な仕事だ。
村のランダムクエストの報酬は、冒険者レベル×100ガメルで最初は安いけど、ある程度成長したパーティーだと、十分な現金収入になるので、村にはマメに寄るのがいい。
その後、北エリアから中央の【薬草園】に寄って、また薬草採集に励み、カシュミーラとサイバが〈救命草〉を1つずつゲットした(収入+60ガメル)。
ミリィ「さあ、食材を届けたわ。ついでにドリアさんところに行って、『ケーキ作り職人ミッション』を受注できないか頼んでみる」
GM「ええと、ルールによれば、一度に受注できるミッションは1つだけなんだが?」
ミリィ「今までもWミッション形式でプレイしたことは何度かあるんだから、それぐらい融通つけなさいよ。このレベルになると、ミッション1回じゃ成長できるだけの経験点も得られないんだし、時間効率を上げるためと、クリスマス前のタイムリーさと、何事にも例外はあるってことで、ついで仕事ぐらい任せて欲しいわ」
GM「しかし、Wミッションって話が入り混じって、ややこしくなるので、GM初心者のボクにうまく処理できるか……」
ミリィ「エマちゃん、いいえ、お姉ちゃんからもシーさんに頼んでみて」
エマ「え? シロちゃん、お願い」
GM「分かった。エマ様、いや、翔花の頼みなら喜んで」
ミリィ「今さらながら、このGMのコントロールの仕方が分かったわ。で、新しいミッションの目的地はどこ?」
GM「ちょっと待って。(シナリオを確認)ええと、ドリアさん曰く、『ルーンフォークのキッシュは【凍て付く山】にいるはず』だそうです」
ミリィ「また【凍て付く山】? 最初からラザニア探しと同時受注しておけば良かったわね。てっきり、ケーキ作り職人だから、ラナさんの【のどかな果樹園】に行くのかと思っていたわ」
サイバ「当てが外れたようだな。それで雪山登山と、【のどかな果樹園】のどっちに向かう?」
ミリィ「続けて雪山登山話だと、記事を書いてるNOVAちゃんのうめき声が聞こえそうなので、忖度して果樹園に向かいます。タイトル的にも、ネコ探しは今回で完結させないといけないだろうし」
サイバ「うまく完結しなかったら、次の記事が『真の完結編』になるだけだろうがな」
怠惰ネコのラザニア
一晩休んで、MPを回復した後、南エリアの【のどかな果樹園】へ向かう一行。
しかし、ランダムイベントが発生して、イベントタイトルは「小妖精のいたずら(3)」。不思議な穴がポッカリ開いて、そこに入れば、どこかに転移してしまう仕掛けだけど、目的地に到着しているところで転移させられても仕方ないので、スルーした。
強制転移じゃなくて良かったと思いながら(転移先に【凍て付く山】があったりして、強制雪山という悪夢の可能性もあるわけで^^;)、大禍なく果樹園に到着。
GM「ええと、【のどかな果樹園】でランダムイベント表を振ったら、こんなのが出たんですけど、009さん、どうしましょう?」
サイバ(009)「また、サブGMの出番か? ええと、どれどれ、(シナリオをチェック)あちゃあ、この展開はないな」
ミリィ「なに、なに? 何があったの?」
サイバ「ネタバレすると、吸血鬼のディアナがラナの店にスイーツを買いに来ているんだが、ラナがディアナのことを嫌っているので、売ってくれない。だから、プレイヤーキャラに自分の正体を隠して、スイーツを買って来てくれ、とお願いするんだ」
ミリィ「イヤよ(キッパリ)」
サイバ「彼女の頼みを聞いてあげると、1000ガメルをお駄賃にくれる」
ミリィ「1000ガメル! だったら、喜んで引き受ける。お金は大事です♪」
サイバ「問題は、当リプレイの物語だと、ディアナはアラマユ様の力で【白百合の谷】に封印されて、外に出て来られない状態なんだな。だから、このイベントシーンは取り消しってことに」
ミリィ「そんなあ。せっかく1000ガメルもらえるイベントが台無しに(涙目)」
GM「1000ガメルで、そこまで涙目になるレベル8冒険者も珍しいな。ソード・ワールドのルールブックによれば、レベル8冒険者の1回の仕事の報酬相場って1人当たり6000ガメルなのに。1000ガメルってのは、ほぼ初期状態の報酬だろう?」
ミリィ「まるで違うゲームをプレイしている感覚ね。金銭感覚も、妖精郷に同化し過ぎたわ」
エマ「とにかく、今のわたしたちは村で一仕事引き受けたら、900ガメルもらえるレベルなんだから、ディアナからの1000ガメルお駄賃なんて、こだわるのはやめましょう」
マークス「そもそも、もしもディアナがここに出現したら、ストーリー展開上、我々が無事に見逃してもらえるとは思いません。怒れるレベル17ヴァンパイアリリィと、この場で遭遇してしまうようなイベントは勘弁願いたいものです」
GM「では、このイベントはなしということで決定します。あなたたちは、ディアナの幻を見てゾクっとしただけで、『蜂蜜姫ラナの店』に到着しました。ふと見ると、黒い帽子、金色毛並みのケットシーがグースカ眠りに就いています。『うう〜ん、いい匂いだね〜〜。ムニャムニャ』と寝言をつぶやいたり」
ミリィ「これがラザニア?」
GM「ラナさんは顔見知りのあなた方に笑顔で『いらっしゃいませ〜』と挨拶すると、うんざりした表情で『このケットシーは数日前にふらりと来て、ずっと寝たきりなの。起こしても起きないから、放ってるんだけど、そのうち、おもてなし亭から引き取りに来るんじゃないか、と思ってたわ。邪魔なので、連れ帰ってちょうだい』と言ってます」
エマ「ラナさん、辛辣。そういうキャラだったっけ?」
GM「食べ物屋さんで、寝たきりで動かないネコを置いておくのは、食品衛生的にも良くないしね。店の手伝いをしたり、マスコット代わりになってくれるなら可愛げもあるだろうけど、ずっと寝たきりなのは病気を心配するレベル」
ミリィ「起こしてみます」
GM「目標値13で命中判定してください」
ミリィ「え? 攻撃扱い?」
GM「起こすために手を触れようとすると、ゴロゴロ転がって回避します」
ミリィ「何それ? とりあえず、命中判定は21」
GM「では、2D+筋力ボーナスの目覚ましポイントが蓄積されます」
ミリィ「5+1で6点ね」
GM「ポイントが30点に達したら、ラザニアは目覚めますよ」
エマ「だったら、次はわたしね。命中判定は(コロコロ)16。ダメージは8点」
GM「ダメージじゃなくて、目覚ましポイントだから。現在、累積14点」
サイバ「ぼくはパスだ。近接戦闘はできないし、弓を当てて起こすわけにもいかないだろう。魔法で起こすことはできそうか?」
GM「相手を傷つけずに起こせるような魔法は持っていますか?」
サイバ「……それはプリーストの領分っぽいな。ええと、使い魔のシャッテの爪なら、命中3なので10を出せば当たるか。よし、ネコを起こすのはネコの仕事だ。出目8……じゃあ、当たらないな」
GM「攻撃を外すと、ラザニアが素早く回避して、ゴロゴロと転がりながら反撃ダメージを与えて来ます。7点ダメージ。防護点無効」
サイバ「ぐはっ。使い魔の被るダメージは、術者に入ってしまう。HP42点が35点に減ってしまうとは……」
マークス「命中に自信のない人は下手にダイスを振らない方がいいですね。私は……20で当てて、目覚ましポイントは12点です」
GM「累積26点になったので、残り4点ですね」
ミリィ「じゃあ、これで、とどめね。16で当てて、目覚ましポイント11点!」
GM「すると、ラザニアは寝ぼけ眼(まなこ)で起きてきました。『人が気分よう眠っているのに〜、安眠妨害する無作法な輩は何者ですか〜』と尋ねてくる」
ミリィ「未来の妖精女王カシュミーラ・ミルモワールよ」
GM「『へっ、アラマユ様? これは失礼をば』とラザニアは土下座します」
ミリィ「あたしはアラマユ様の生まれ変わりらしいけど、アラマユ様じゃないわよ」
ラザニア『いやあ、間違いやないです。おいらが夢でずっと見ていたアラマユ様、そっくりです。そうか、とうとう、お城を復活させようという仰せですね』
ミリィ「意外と話が早いじゃない?」
ラザニア『アラマユ様はその昔、おいらに言いました。資格ある者が目覚めさせるまで、ずっと城を沈め続けろ、と。だから、その日が来るまで、おいらは眠り続けていたわけで。ただ、惰眠を貪っていたんじゃないのですよ』
ミリィ「本当に? 『女王の後継者が来るから、面倒なので逃げる』なんて言ってなかった?」
ラザニア『一体、誰がそのようなデマカセを! このおいらぐらい忠義なケットシーはいないと言うのに。資格なき者が妖精王の城に踏み込むのを遮るのが、おいらの仕事。そう、これまでも妖精王の宝を目当てに、城に乗り込もうという輩が少なからずいて、その度においらは得意のネコ睡拳で撃退して参りました。しかし、真の女王の後継者がおいらを目覚めさせた以上は、我らが女王にお城の鍵をお渡しします』
ミリィ「何だか、ずいぶん調子のいいことを言うネコだけど、あたしを一目でアラマユの後継者と見破るとは、どこかのウサギよりは人を見る目はあるようね」
エマ「わたしもアラマユ様の魂の片割れなんだけど、認めてくれる?」
GM「ラザニアは、エマをじろじろ見ますが、首を横に振ります。『アラマユ様は高貴なエルフなので、ただの人間に転生したと言われても、にわかには信じられません』だそうだ」
エマ「ただの人間じゃないもん。種族は神に選ばれた高貴なヴァルキリーだもん。ちょっとアルヴの要素も混じってるけど」
GM「『ヴァルキリーだかアルヴだか知らないけど、おいらのツボはエルフか妖精娘かルーンフォークだけなので、他の種族は認めません』だそうだ。いわゆるレイシストな言い分だね」
エマ「う〜ん、アラマユ様の後継者として認められないと、何だか悲しくなるわね。今こそ、ミリ姉さまの気持ちが分かった気がする」
GM「ボクとしては、エマが偽者だって否定しているわけじゃないから。ただ、ベルゼンさんがエマ贔屓なら、ラザニアはカシュミーラ贔屓にした方が、GMとしては公正かなって」
ミリィ「そういうことか。だったら、あたしもラザニアのことを信用してあげる。ただの怠惰なネコじゃなくて、深い事情があったってことね」
エマ「わたしにとっては、不快な事情よ」
マークス「大丈夫です。私は常にエマお嬢さまのシンパですから。ベルゼンさんと、エマ派閥を立ち上げましょう」
ミリィ「キャプテンさんは、あたしの邪魔をするって言うの? だったら、タイタン様を初めとする大妖精さまたちと、ラザニアさんと、リオン様はカシュミーラ派閥に引き込むわ」
エマ「だったら、こっちはアステリア様の加護があるし、火の大妖精イフリートさんをファルシオンの縁で引き入れる」
サイバ「おいおい。ここに来て、仲間割れか? 勘弁してくれ」
ミリィ「とにかく、エマちゃんとはいつか決着をつけなければいけないみたいね。だけど、それは今じゃない」
エマ「そうね。今はミリ姉さまと無益な争いをするつもりはないわ。だけど、いつか【チャーム】で従わせてみせる」
ミリィ「そうはいかないわ。そっちが精神攻撃を仕掛けてくるなら、こっちは闇の妖精魔法【ブレイブハート】で、あらゆる精神効果を防いでみせる」
エマ「むっ、その手があるのか。つまり、アステリア神官が得意な精神効果の魔法は、ミリ姉さまには通用しない。だったら、別の手で従えさせるしかない、と」
サイバ「だから、どうして、仲違いしているんだよ?」
GM「ラザニア曰く、『本当に、これでアラマユ様の後継者?』と不審な目で見る」
サイバ「って、お前が言うな。元はと言えば、火付け役はお前だろうが」
GM「GMとしては、こんな流れになるとは思ってなかったです。どう、収拾つけたらいいのでしょうか?」
サイバ「まあ、シーンを切り替えるしかないだろうな」
妖精王の城の復活
GM「それでは、ラザニアを確保したので、おもてなし亭に帰るとミッション終了です」
ミリィ「早速、【妖精王の城】を復活させましょう」
エマ「そうね。どちらが真の女王に相応しいか、妖精王様に決めてもらいましょう」
ミリィ「エマちゃんは女王じゃなくて、女神を目指しているんじゃなかった?」
エマ「女神になるより、女王になる方が簡単だって気がついたの。だったら、女王になってから、その後で女神を目指しても遅くはない。妖精女王ズは、妖精女王ウォーズにタイトルを変えても一興かもね」
サイバ「女王争奪戦の勃発か!?」
マークス「大丈夫です、リオンさん。次回放送のキングオージャーを見れば、ラクレスとギラが共闘しますので、お二方もあっさり影響されて仲良くなると思われ」
サイバ「ああ、ラクレスとギラのあれに影響されていたのか」
GM「ところで、ラザニアがおもてなし亭への帰り道で、カシュミーラに改めて尋ねます。『本当に【妖精王の城】を浮上させてよろしいのですか?』と」
ミリィ「何? ダメな理由がある?」
ラザニア『いや〜、おいらにとっては、城が沈んでいる間は、のんびりスローライフを過ごしていたんだけど、これからはそういうわけにはいかないでしょ。妖精郷も新たな時代を迎えるに当たって、凶と出るか吉と出るか、どっちに転んでも忙しい日々になるかもしれません。その覚悟はおありなんですかね?』
ミリィ「大丈夫よ。難しいことはリオン様が考えてくれるから」
サイバ「人任せかよ!?」
ミリィ「女王の仕事は、『ただ我がままに我が道を行くこと』ってキングオージャーが教えてくれた。そう、鬼が出ようが、邪が出ようが、女王の道を突き進む。あなたも付き合ってもらうわ、ラザニア」
エマ「そして、鬼が出ようが、邪が出ようが、ファルシオンで叩き斬るか、【チャーム】で従えるのが、このわたしの道ってことで」
ラザニア『こっちの姐さんは、何だか物騒なことを言いますのんな』
エマ「あっ、いいこと思いついた。ケットシーにも【チャーム】って通用するのかしら?」
GM「え? ええと……(サプリメント検索中)ケットシーは光&闇属性の妖精で、闇の妖精は精神効果に対する完全耐性を持っているから、【チャーム】の魔法は通用しません」
エマ「チッ、魅了して、わたしをアラマユ様の後継者に認めてもらおうと思ったのに」
ミリィ「何だか、呪文の悪用をいろいろ覚えたみたいで、エマちゃんが小悪魔チックな言動を繰り返すんですけど?」
GM「アステリア神官って扱いにくいと思っていたけど、潜在的脅威を覚えるようになってます」
サイバ「精神抵抗されると呪文が不発に終わるけど、うまくハマれば、1体が戦闘で無力化される危険が付きまとうからな」
GM「あなたも他人のことは言えませんがね。【スリープ・クラウド】も要警戒対象だと思いますよ」
ミリィ「それで、おもてなし亭に着いた……でいいわね」
GM「ラザニアは怠惰な日々が終わったことに観念したようで、神妙な顔つきでグラタンにあいさつに行きます。そして、ケットシー7人が全員集結して、いよいよ【妖精王の城】の復活の儀が厳かに執り行われますよ」
マークス「それは、何だか凄いことになりそうですね」
GM「グラタンたちが、賑やかな歌を歌っていますね。その歌詞は以下のとおりです」
祝福しよう。祝福しよう。我らが王の帰還を。
花を摘め。花を摘め。我らが王に捧げるために!
七色の猫妖精がみんな並んでお出迎え。帽子を取ってお出迎え。
さあ、唱えよう。讃えよう。我らが王の名を!
深き緑の大地が、
黄金色の祝福に包まれる。
青く静かな湖を、
漆黒の夜空が覆う。
白く美しき王の玉座を、
朝日が薄紫に染め、
赤き太陽が頭上に昇る頃。
我らが王は現れる!
祝福しよう。祝福しよう。我らが王の帰還を。
花を摘め。花を摘め。我らが王に捧げるために!
GM「こうして、グラタンたち妖精の唱和に応えるように、【妖精王の城】がついに湖の底から浮上して、真っ白な城壁に囲まれた優雅な威容を皆さんの前に見せるのでした。ラザニア探しのミッションはこれで達成して、★3つを獲得します」
●続フェアリーガーデンここまでの状況
現在地および状態:おもてなし亭、妖精王の城が復活
経験点:【大空の小さな家】で蛮族と戦う★3個
ネコ妖精ラザニアを連れ帰る★3個
【羊ヶ原】でのお使い★2個(予定)
(★合計6個+2個予定)
魔物撃退分180点
収支:2820G、ペガサスのレンタル代
(ミリィとサイバ1000Gずつ使用)
【羊ヶ原】でのお使い賃900G(予定)
ブラウニー発見数:8体
スカディのお気に入りポイント:8点
試練経験値:6点
遂行中のミッション
・ネコ妖精ラザニアの探索→達成
・ルーンフォークのキッシュの探索(受注したばかり)
受注したクエスト
・光の樹のお宝を取り戻す(犯人は【虹の根元】の魔神)
その他の冒険目的&情報
「火柱の塔の魔力炉で〈妖精郷の鐘〉を鋳造できる」
「水晶塔の情報6ヶ所」(光、炎は封印解除済み)
「大神殿の信者を解放できるよう成長」
(エマのプリースト10レベル以上でイベント発生)
「スレイプニールがいれば、妖精郷内を瞬間移動できる」
「ヒックリカエルはダジャレで世界をひっくり返し、闇に包む」
「鳥籠の木には偽女王が捕まっている」
(レベル11以上でイベント発生)
「虹の根元には、魔神召喚の門が築かれている」
「妖精の鉱山にはレベル14アンデッドのミニングレスが封印されている」
(レベル11以上でイベント発生)
「魔女の名前はネアン。邪妖の女神を目指している」
「崩壊しかけている妖精郷を救う」
冒険達成度:ラザニアがおもてなし亭にいる+3%
合計59%
(当記事 完)