Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

妖精郷の、光の女王(SWフェアリーガーデン4ー6)

幕間・間違い直しと解説タイム

 

NOVA「さて、俺は正気に戻ったぞ」

晶華「嘘ね。きっと闇のクリスタルを持って、ゴルベーザさんのところに帰るつもりでしょ。騙されないんだから」

NOVA「何のゲームだよ!? と、ツッコミを入れても、FF4と返されるだけだから、ここはいかに俺が正気かを証明するために、Q&Aをしようと思う。さて、最初のお便りだが……」

晶華「NOVAちゃん、それはお便りじゃないわ。ただのスパムメールよ」

NOVA「心の目で読むんだ。ええと『PN.花粉症ガール2号さん』」

晶華「私はそんなメールを出した覚えはないわ。NOVAちゃん、それは妄想よ」

NOVA「ボケた年寄りみたいな心配はしなくていい。俺は素面だ。それより内容を読むぞ。『NOVAちゃん、前回の妖精郷で重大なミスを発見したので、後で花粉症バスターをあげるわ。ギアスは神聖魔法じゃなくて、6レベル古代語魔法よ。神聖魔法は【クエスト】で、旧SWでは5レベル、2.0以降は7レベルになっているので、後でルールブックを確認するといいわ』か。花粉症ガール2号さん、ご指摘ありがとう。だけど、花粉症バスターは勘弁して欲しい」

晶華「私は指摘した覚えはないけど、感謝の言葉は受け取ってあげるわ。花粉症バスターも勘弁してあげる」

NOVA「次のお便りだ。『PN.ドゴランボールさん』」

晶華「KPちゃん?」

NOVA「『マスターNOVA。前回の妖精郷で、敵のディアナが何でもお見通しのように振る舞っていたけど、いくら神の啓示があるからってズルくないか? こっちが〈妖精の透明薬〉を使って侵入するところまで読まれているなんて、敵の神さま細かすぎるッピ』という内容だが……」

晶華「確かに、それは私も疑問に感じてた。神さまの啓示って、そんなに細かいことまで知らせてくれるの?」

NOVA「それなんだが、実はシナリオに書いていたけど、GMが割愛したネタがあったんだよ。ネタバレすると、パーティーの中に一人スパイが紛れ込んでいたんだ」

晶華「もしかして、サイバ☆リオンがスパイだった?」

NOVA「違う。キャプテン・マークスだ」

晶華「嘘?」

NOVA「シナリオ内記述だが、キャプテンは以前、吸血鬼の『誘惑の吸血』を受けていて、夢の中で無意識にパーティーの情報をディアナに漏らしていた、とある。俺の脳内イメージでは、ディアナがキャプテンを自分たちのスパイだったと明かして、何も聞かされていないケイPが愕然とするという構想があったんだが、009がその辺の事情は話がややこしくなると考えてカットしたらしい」

晶華「確かに、ややこしくなるわ。パーティー内に疑心暗鬼を巻き起こすだけじゃない?」

NOVA「まあ、プレイ中に明かされていないということは、ボツ案と言ってもいい裏設定だな。ただ、ディアナの何でも知ってる千里眼ぶりに疑問が出た場合の一応の予防線ということで」

晶華「深読みするプレイヤー向きの情報ってことね」

NOVA「シナリオは実際にプレイするゲーム物語の原案だからな。無駄な情報はカットしてスピードアップを図るのもGM裁量って奴だ。最後に『PN.レイワノヒカリさん』」

晶華「自分で自分にメールを出した?」

NOVA「『サイバ☆リオンさんの愛しの君のジョリーダちゃん。ぼくも気になります。妖精郷リプレイに登場の予定はあるのでしょうか? ぜひとも出して下さい。ジョリーダちゃん萌え。ジョリーダ・グィネスの名前、ぼくもノートに100回書いて、応援します』か。

「君の想いは伝わった。だが、残念ながら、彼女はサイバ☆リオンの心の中の理想の女性の幻に過ぎないわけで。リュウソウジャーの婚活男カナロが女性ゲストに会うたびに、自分の理想の相手に見えて恋に落ちるように、サイバ☆リオンは女性NPCに会うたびにジョリーダちゃん? と思い込むようにルーティンギャグとして真面目にロールプレイしている。だけど、君もそれほどジョリーダちゃんが気になるなら、それは君の心の中の理想像として大事にして欲しい。または、君のTRPGのキャラもしくはNPCの名前として採用してもいいぞ。そうすれば、ジョリーダちゃんがただの幻ではなく、君だけのキャラとして生きることだろう。世界に広げよう、ジョリーダちゃんの輪」

晶華「NOVAちゃんがいかに『正気』か分かったわ。お薬として、花粉症バスターを撃ち込むわね」

NOVA「ギャーーーッ!」

 

(当記事 完?)

 

妖精女王の降霊会

 

GM(009)「何をつまらない前置きコントで、勝手に話を終わらせているんだ? 前回の続きを始めるぞ」

サイバ(NOVA)「ぼくの右手の紋章が光を放ったんだな🔱。まるで主人公みたいじゃないか」

ミリィ(晶華)「主人公はあたしなんだから。みんなの心に光を灯したのは、闇に負けない意志の力を示したカシュミーラよ」

マークス(ケイPマーク1)「それで、ミリィさんとエマお嬢さまの二つの魂が一つになって、妖精郷の光の女王アラマユ様が降臨したのですね」

GM「君たち3人の示した心の光、そしてミリィの中に秘められた魂の欠片が、半吸血鬼と化していたエマ・ショーカに向けて放たれ、神々しい光と共にアラマユの意識が覚醒する」

サイバ「よし、アラマユのロールプレイはぼくがするぞ。『我が名はアラマユ。アラマユ・ハメスガダラス。闇を抱いて光となる!』」

ミリィ「って、その名乗りはオーブのサンダーブレスターさん? 何で、NOVAちゃんがアラマユさんを演じるのよ」

アラマユ(NOVA)「いわゆる特定NPCを演じる役割のサブマスターと思って下さい。さて、エマの体を使って降臨したアラマユ様は慈愛に満ちた笑顔でにっこり微笑むと、涼やかな声でこう言う。『皆さまの想いの力、確かに受けとりました。この妖精郷は再び闇の胎動にさらされ、崩壊の危機を迎えています。わたしは親友に過ちを繰り返して欲しくない。親友ネアンの罪は、それを止めることができなかったわたしの罪。本当はあの時、きちんととどめを刺して、魂の輪廻の軌道に乗せて転生後の浄化を願うべきでした。だけど、わたしの心が弱くて、とどめを刺せずに封印するだけに留めた。封印の眠りの中で、ネアンは冥き怨念を強めて、いっそう邪神メティシエとの絆を深めた。妖精神アステリアの名にかけて、わたしは再びネアンを止めなければなりません。あなた方にもご協力を願えますか?』」

ミリィ「もちろんよ。あなたはあたしに夢を与えてくれた。あなたの半分はあたしの想い。あなたの過ちは、あたしが正してみせる。……だけど、それはそれとして、あたしは冒険者でもあるの。人に仕事を依頼するなら、それ相応の報酬が必要よ。この妖精郷を救う仕事は10万ガメルで引き受けるわ」

GM「って、そこでも金かよ」

ミリィ「お金は大事。お金に溺れてはいけないけれど、人族の社会ではお金を通じて人々は交流し、時に信頼の証とし、そして生きる糧とする。あるいは社会における血の流れに例えることもできる。栄養を運び、心を温め、絆を紡ぐ。他人の血をすするだけの吸血鬼には分からないかもしれないけどね」

マークス「確かに、経済について考えることは、リアルな世界を描くには欠かせない近年の創作の流行だとも聞いたッピ。半沢直樹然り、ミリタリーSFでも公的な軍隊よりも民間軍事会社(PMC)がゼロ年代以降の味方組織の定番になってきたし(他は伝統的な騎士団か、素人上がりのレジスタンスか)、ソシャゲの世界でもプレイヤーの経済感覚がリアル・ゲーム内の両方で問われる時代だッピ」

GM「まあ、お金をどう使うか、の物語が時代の趨勢と言えるのか」

アラマユ「お金ですか。今すぐはお支払いできませんが、確かわたしの遺した遺産、魔剣〈光なるマクリール・ルー〉がこの世界のどこかに隠されていて、基本取引価格50万ガメルに設定されているという話を聞きました」

GM「どこで聞いたんだよ、アラマユ様。大体、その情報は今、出すところじゃないはずだが」

アラマユ「それを言うなら、魔女ネアンの名前だって、ここで出す情報じゃなかったはず。とにかく、ミリィがお金を欲しいと言うのなら、それに応じて情報を渡して、プレイヤーの動機を固めるのもGMの裁量って奴だ。ということで、『アラマユの遺産:魔剣マクリール・ルーの情報フラグ1』が今、ここで立った」

ミリィ「わーい。その魔剣を手に入れたら、あたしの冒険目的も達成できるのね」

マークス「それにしても、魔剣とは物騒な名前に聞こえますね。光属性なら、聖剣と呼んだ方が良いのでは?」

アラマユ「ソード・ワールドの世界は、魔剣が生み出した世界で、力ある魔法の武器は全て魔剣と呼称されるんだよ。他のゲームでは聖剣に分類されるものも、この世界では魔剣だ。槍だって、斧だって、ハンマーだって、世界を構築し、改変できるほどの意思と魔力を備えたものは魔剣と呼ばれる」

ミリィ「世界を構築し、改変できるほどの武器! それは素晴らしいわね」

GM「って言うか、どうしてアラマユ様が魔剣について真剣に解説しているんだよ? そんなキャラじゃないはずだろう?」

アラマユ「いや、これはアラマユの神々しいオーラにさらされて、自然にそういう情報が頭に入って来るんだよ。だけど、解説役のプレイヤーには神々しいオーラがないので、自分の言葉で説明するしかない。というか、GMが説明すべき世界観を、代わりにサブGMが語っているんだ。悔しかったら、ツッコミ入れる前に自分で説明しろよ」

GM「2009年人のぼくじゃ、そこまで詳しくラクシアの世界は説明できない。フォーセリアだったら詳しいんだが」

ミリィ「とにかく、アラマユ様に従っている方が、お金をたくさんゲットできるってことね。だったら何も迷うことはないじゃない。冒険者はお金が正義よ。夢もロマンも先立つものがあってこそ。騎獣代が払えなくて、ヒーヒー言っている現状を改変できる希望があるのなら、このカシュミーラ・ミルモワール、全力全開で依頼をお引き受けしますわ」

マークス「私はもちろん、エマお嬢さま=アラマユ様ということであれば、喜んで忠義を尽くす所存。そう、お嬢さまは闇に染まるよりも、光に輝く方がお似合いです」

アラマユ「サイバ☆リオンは、アラマユの中に自分の理想のジョリーダちゃんに通じるものを見て、目をハートマークにしている、ということで。そして、みんなを魅了したアラマユ様は清洌な微笑をこぼして、厳かに言うんだ。『みんなの心が一つになったようですね。それでは、この場を切り抜けましょうか』」

ミリィ「バトルになるの?」

GM「いや、今回は演出のみで済ませる。ダイスは振らない。展開は大雑把に決めているけど、お話のノリで何でもして構わない。いわゆる口相撲って奴だ。自分のキャラの能力に応じて、何でも言ってくれて自己演出したらいい」

ミリィ「じゃあ、ペガサスに乗って回転しながら突撃して、ペガサスローリングクラッシュって叫んでも?」

GM「それが格好いいと思うなら」

ミリィ「格好いいに決まってるじゃない。ネーミング元は車田正美大先生よ。あたしはグラップラーじゃないから、ペガサス流星拳は使えないけど、ペガサス流星ウィンドカッターなら使える」

GM「まあ、バトルの前にディアナにも喋らせて欲しいな。『おのれ、アラマユ。かつてはネアン様を裏切り、今再び立ちはだかるか! どうして、ネアン様の邪魔をする? 共に並び立って理想を目指すのが、かけがえのない親友というものではないのか!?』」

アラマユ「いいえ。相手が過ちを犯したときに、それを止めるのが親友だと、わたしは考えます。自らのエゴに飲み込まれ、世界を闇に包もうと企てる親友の歪みに気づかず、結果として手遅れになってしまい、それでも決断できなかった自分の弱さが過ちだと言うのなら、その責めは負いましょう。だから、ネアンの妄執はきっと断ち切る。わたしの想いを引き継いだ次代の者たちの手で。わたしはそのための礎になればいい」

ミリィ「ええと、完全に主役がアラマユ様になっているよね。NOVAちゃん、少し喋りすぎじゃない?」

アラマユ「今だけ許して。とにかく、ディアナの闇とアラマユの光がバチバチとぶつかり合い、君たちはその余波を身に浴びながら、立っているのが精一杯。いわゆる観戦モードって奴だな。今回はアラマユのターンってことで」

ミリィ「結局は、NOVAちゃんが自分で主役をやりたいだけじゃない」

アラマユ「だって、シナリオにはアラマユのセリフがいっぱいだからな。だけど、あまりに長いので、ショートカットして、一気に大技を決めるぞ。アラマユは高らかと呪文を唱えて、地の大妖精タイタンを召喚する」

ミリィ「え? タイタン様?」

アラマユ「さらに、火の大妖精イフリート、風の大妖精ジン、水の大妖精ミーミル、そしてミーミルの眷属である氷の準大妖精スカディが次々とアラマユを守るように姿を見せる。その様子に、さしものヴァンパイアリリィのディアナも動揺を隠せない」

GM「何て恐ろしいアラマユ様。GMのするべき描写まで奪うなんて」

ミリィ「ちょっとチート過ぎない? 全部、アラマユ様だけで解決できそうよ」

マークス「さすがはエマお嬢さま。私にとっては、アラマユさんの行動全てがエマお嬢さまの奇跡として認識しております」

GM「ええと、GMも仕事をさせてもらうと、アラマユの召喚した大妖精たちだが、ミリィはかすかな違和感を覚える」

ミリィ「かすかな違和感だったら、吐き気には至らないわね」

アラマユ「強い違和感だったら、心が抵抗して受け入れ難いという表現だけどな。日本語表現は難しい。デリケートな感情的表現で強調のし方を間違えると角が立つこともしばしば……という話は置いておいて、違和感の正体はそうだな。仮面ライダー1号が登場したと思ったら、マスクの色が濃くて、腕の2本線がないバージョンが出現して、あれ、今どき? と感じるようなものか」

ミリィ「いわゆる旧1号って奴ね」

GM「別の例えをするなら、ウルトラマンが登場したと思ったら、シャープじゃない皺っぽい顔で、あれ? と感じるようなものだな」

マークス「いわゆるAタイプ? 例えがマニアック過ぎます」

アラマユ「さらに、サザエさんのカツオ君が登場したと思ったら、声が冨永みーなさんじゃなくて、高橋和枝さんだったような感じか。まあ、自分はいまだに冨永版カツオやわさびドラの方に違和感を禁じ得ないんだが、今の作品を見て感覚をブラッシュアップできていないんだから仕方ないよな」

ミリィ「今の子どもにとっては、冨永みーなさんが普通で、高橋和枝さんの方に違和感を覚えるもの。とにかく、アラマユさんの呼び出した妖精は、今のあたしたちが知っているタイプじゃなくて、古風なデザインってことね」

GM「ただ、そのデザインの違いは、妖精マニアにしか分からなくて、ディアナには見抜けていない。妖精使いのミリィだけが、その違和感から召喚されたタイタンたちが実体ではなくて、ただの幻影であることに気づく」

ミリィ「ああ、幻影なんだ。本物じゃなくて、ただのハッタリってこと?」

アラマユ「それに気付いたミリィに、アラマユが思念を送る。『今のわたしにできるのは、これだけです。敵の目を引きつけて時間稼ぎをしている間に、あなたたちは速やかにこの場を脱出して下さい。あなたたち未来の希望をここで失うわけにはいきませんので』」

ミリィ「それはいいけど、エマさんの体はどうするの? あなたも一緒に脱出しないと……と思念を送ります」

アラマユ「じゃあ、思念でにっこり微笑んで、『大丈夫、策はありますから。先に逃げていただければ、後から必ず追い付きます。ここはわたしと、お供のルーンフォークにお任せを』」

GM「器用な思念だなあ。ディアナはそんな心のやり取りに気付かないで、幻影の大妖精たちを迎え撃つべく、配下のアンデッド軍団を呼び出す。地面から骸骨や腐った遺体の腕が伸びてきて、旧世紀の洋物ホラー映画でしばしば見られたグロくてチープな群がる亡者がわらわらと。細かく描写すると、読者の吐き気を催すといけないので割愛だ」

ミリィ「うかうかしていると脱出できなくなりそうね。ペガサスを彫像フィギュアから解放し、リオン様を乗せて、急いで飛び立つわ。邪魔する亡者はローリングクラッシュで蹴散らしたり、魔法でバンバン撃退する」

アラマユ「サイバ☆リオンは『急展開過ぎるだろう』と悲鳴を上げながら、振り落とされないように必死にしがみつく。時々、魔法で支援するんだけどね」

マークス「私はエマお嬢さまをガードしながら、亡者どもをワイルドに殴り倒して、豪快にワハハと笑う。これぞ騎士としての誉れ。大事な主君を守って暗黒の軍勢に立ち向かい、己が武芸と勇気を証明する勲(いさお)しよ。ところで、本気で危なくなったら【ワイドウィング】でお嬢さまを抱えて、脱出したいんですが」

アラマユ「そうしようと思ったときに、アラマユさんがキャプテンの背中に触れて、こう言うんだ。『ちょっとくすぐったいわよ』」

マークス「ヘッ?」

アラマユ「キャプテンの背中には、魔動機術用の大型マギスフィアが装着されている。そこにアラマユさんが魔力を込めて、機能を発動すると、キャプテン・マークスのメカニカルボディがファイナルフォームライドして魔動バイクに変形するんだ」

マークス「え、そんな強引な。確かに魔動機術の中には、マギスフィアがバイクに変形する【オートモビル】の技がありますが、プレイヤーキャラがバイクに変形するルールなんてなかったはず」

アラマユ「なければ自分で作ればいい。これもTRPGの醍醐味よ。と言うか、この時を想定して、ルールはすでに作ってあるんだ。今後、キャプテン・マークスはエマお嬢さまのライダー技能に連動して、魔動バイクに変形することが可能とする」

マークス「おお、エマお嬢さま専用の馬になれると? それは正に恐悦至極」

アラマユ「と言うことで、バイクに変形したキャプテンに颯爽と飛び乗り、群がる亡者の中で幻の妖精たちが大暴れしているのを背景に、アラマユことエマ・ショーカは悠々と強行突破をするわけだ」

マークス「だったら、バイクらしくワイルドにブルンブルン言ってます。そこどけ、そこどけ、エマお嬢さまのお通りだ。と、邪魔する亡者を跳ね飛ばす。ヒャッホーと叫び声を上げ、過激に激走暴走しながら、胸に愛を抱いて、アクセル全開かっ飛ばします」

ミリィ「アラマユ様の大暴走ってところね。負けてられないわ。ペガサスもそのすぐ真上を並走するように飛行する。魔動バイクとペガサス、どっちが速いのかしら」

GM「ペガサスの飛行速度は40で、魔動バイクの走行速度は50だね」

ミリィ「こっちの方が遅いの?」

GM「まあ、地上は障害物が多いということで、結果的には似たような速度で進めるんだろうね。で、アラマユが戦場を離脱したので、大妖精の幻は消え、後には亡者の群れと、その中心に立ち、呆然とした表情のディアナが残される。ディアナは自分が幻に翻弄されていたことを知ると、いつもは冷静な表情が憤怒に歪み、『おのれ、アラマユ。そして、小娘カシュミーラ。この恨み、決して忘れないわよ』と復讐を誓うわけだ」

 

封印縛戒の儀

 

ミリィ「サイコロは振っていないけど、派手に暴れ回った気分よ」

マークス「しかし、こういうプレイはゲームと言っていいのかどうか……」

GMTRPGのゲーム部分を優先するか、ロールプレイ(役割演技)を優先するか、トーク部分を優先するかで実際のプレイスタイルは変わってくる。ゲームを優先すれば、サイコロを振ったりルール通りの運用を中心に考える。ロールを優先すれば、キャラの役割や性格を重視した演劇風味となり、トークを優先すればプレイヤー自身が前面に出てくる」

アラマユNOVA「SNEスタイルはゲーム重視で、そこに役割演技が加わるが、プレイヤー個人は前面に出ない。FEARスタイルは、キャラを演じるプレイヤーの個性を前面に出し、きくたけマスターなんかが得意とするプレイヤーいじりを土台に、おなじみの役者による個性豊かなキャラトーク芸を披露する形。個性豊かな芸人プレイヤーが、変な個性のキャラクターを演じながら、お笑い雑談の中で感動の物語に収斂させていく流れ。ゲーム主体のSNEと、ネタお芝居主体のFEARと言えば、分かりやすいか」

GM「当リプレイも、SNEのシステムやシナリオを使いながら、プレイヤー色を明確に出したFEAR風味で書かれてある形だな。さて、サイバ☆リオンはそろそろアラマユ様をこっちに返して欲しいんだが」

アラマユ→サイバNOVA「了解した。散々好き勝手やって、たっぷり楽しめたからな。今から、ぼくはサイバ☆リオン。アラマユ様はGMに任せた」

GM「では、【白百合の谷】を脱出したところで、アラマユさんがサイバ☆リオンに話すんだ」

アラマユ『妖精郷の光の力を解放した魔法使いよ。そなたの持つ力をお借りします』

サイバ「ぼくの力? あなたの役に立つなら喜んで、お貸ししますとも、ジョリーダ様」

アラマユ『わたしはジョリーダではありませんが、では、そなたの右手の紋章に宿した光の力で【白百合の谷】の闇を封印します。これでディアナが谷の外に影響力を及ぼすことは、しばらくできなくなります』

ミリィ「それは助かるわ。ディアナに、ストーカーみたいに追い回されるのは面倒だしね」

サイバ「そうか。ぼくの右手の紋章にそんな力があったのか」

アラマユ『そなたは、その紋章に自分の想いを込めた。それが【白い巨塔】に封じられた光の力への通路となって、この地に到達するのです。これも今の妖精郷が不安定だからこそ可能なこと』

サイバ「不安定だからこそ、強大な力を動かすことができる、と。ただし、その制御は難しくて、ぼくみたいな未熟者には到底ままならない。あなた様はこうした封印の魔術に卓越してらっしゃるようですから、是非ともお任せしましょう。そう言って、右手を差し出す」

アラマユ『理解が早くて助かります。では、右手を高く掲げてください。そして、わたしと共に呪文を唱和するのです』

サイバ「ご唱和ですね。分かりました、アラマユ師匠。気合いを込めてゼーットと叫んで、超進化速度に身を委ねます」

GM「そんな風な過程を経て、アラマユは【白百合の谷】を封印した。しばらくはこの地の吸血鬼の影響が外に漏れることはないだろう。そして、力を使い果たしたサイバ☆リオンの右手の紋章も輝きを失う。はい、これで紋章は消えた。君はチート能力が使えなくなったということで」

サイバ「さよなら、ぼくの紋章。君のことは忘れない(涙目)」

マークス「ところで、闇の力が封印されたということは、エマお嬢さまの吸血鬼化も浄化されたということでよろしいのでしょうか?」

GM「それはまだ解決していない。半分とは言え、吸血鬼に血を吸われ、闇に魂がリンクした影響は免れない、とアラマユは言う。そこで彼女が残りの力でエマの中の闇を抑え込んでくれる。これで何とか邪悪を封じ込めるけれど、一時しのぎでしかない。完全に回復するには別の手を打たなければならない、とシナリオに書いてある」

ミリィ「別の手?」

サイバ「ああ。確か、ロードス……いや、リオン戦記で読んだことがある。吸血鬼になりかけた者を元に戻すには、世界樹の力があればいい、と」

ミリィ「それって、タイタン様のところの【大樹の森】?」

GM「その通りだ。エマ・ショーカを吸血鬼の呪いから解放するところまでが、Shiny NOVAの考えたオリジナル改変部分だね。なお、これは【大樹の森】に到着すれば、勝手にイベント進行するので、ほぼクリアしたようなものだ。よって、花粉症ガール粉杉翔花の封印も今回の記事をもって、妖精郷から解放されたものとする。少し前倒しになるが、みどりの日に翔花さんが無事に帰還するために、GM判断でイベントがほぼクリアと見なす」

サイバ「メタ的には、Shiny NOVAがアラマユ様を演じたことで、その光の女王パワーをお借りして、翔花の魂を妖精郷から解放した、という解釈だ。これで、翔花がPONと蘇るお膳立てが整ったわけで」

ミリィ「ようやく、お姉ちゃんが帰ってくるのね。まだ4部は終わってないけど」

サイバ「きれいに完璧に終わればベストだったけど、一応のクライマックスは達成できたのだから、それに応じてタイムリーに辻褄合わせを考えるのも大人の知恵ってものだ。全てを杓子定規に考える必要もないだろう」

GM「では、アラマユはエマの中の闇の封印のために、しばしの眠りに就くってことで」

ミリィ「あっ、ちょっと待って。アラマユさんが消える前に、聞きたいことがあるの」

アラマユ『何かしら? わたしの半分後継者よ』

ミリィ「この妖精郷を救うために、あなたが約束した報酬。光の魔剣マクリール・ルーはどこにあるの? 消えるなら、それを言ってからにしなさいよ。あたしの前世の女王さま」

アラマユ『その鍵は【光の樹】のスプライトが……』

GM「そう言い残して、アラマユの意識はスッと消えた。エマの体が力を失って倒れる」

ミリィ「ちょ、ちょっと、中途半端な情報で消えないで」

マークス「お嬢さまの体は、私がしっかり支えます」

GM「エマはしばらく昏睡状態だ。吸血鬼化の症状は収まっているが、この世界の闇の力が活性化すれば、どうなるか分からない」

ミリィ「……仕方ないわね。眠り姫はペガサスに乗せて運びましょう」

 

 こうして、一行は光の女王アラマユの魂の助力を受け、エマ・ショーカ・ローズワースを連れて【白百合の谷】を脱出することに成功。★4つをゲットした。

 エマを吸血鬼化の呪いから解放するには、世界樹の力が必要になる。

 また、光の魔剣マクリール・ルーへの手がかりは、【光の樹】にあるという。

 そして、ラクシアへ帰還するためには、転移の魔法陣を起動させなければならない。

 冒険の旅は、まだ続く。

 

●フェアリーガーデン第4部6話の状況

 

日数経過:31日め夕方(白百合の谷)

 

経験点:(マズい)お菓子の家を食べた★1個

    ピクシーの噂話★1個

    大空の小さな家を防衛した★3個

    大空の小さな家に手紙を配達した★2個

    ポイズンモールドを撃退した★2個

    ダレスの研究資料を読み解いた★3個

    火柱の塔の探索を終了した★2個

    ダレス写本をディーラに渡した★3個

    砂の街でブラウニーを助けた★2個

    砂の街を初探索★2個

    エマを救出★4個

    (合計★25個)

    魔物退治分200点

収支:3840G分の戦利品、美肌草×2

妖精郷同化度3(カシュミーラのみ4)

ブラウニー発見数:5体

 

遂行中のミッション

・ニョッキのお届けもの

 

受注したクエス

・マルキのペンダントを故郷のロッテに渡す。

・タビットの魔動機師ベルゼンに、シーリィの手紙を渡す。

 

その他の冒険目的&情報

「火柱の塔の魔力炉で〈妖精郷の鐘〉を鋳造できる」

「火柱の塔のエインセルにラナスイーツを渡せば、

〈炎精鉱〉をもらえる」

「火柱の塔に〈炎精鉱〉を持ってくれば、火の封印が解除できる」

「水晶塔の情報6ヶ所」(光は封印解除済み)

「大神殿の信者を解放できるよう成長」

「白百合の谷のエマを救出する」→達成

「エマの吸血鬼化症状を治癒するため、【大樹の森】に向かう」

「アラマユの遺産、光の魔剣マクリール・ルーの手がかりは、【光の樹】のスプライトに」

「雲海の岬でジンに会う」(レベル11以上で達成可)

「凍て付く山でスカディに会う」

「凍結海でミーミルに会う」

「星空の舞台のベルゼンにアラマユの遺産の情報を話す」

「ヒックリカエルはダジャレで世界をひっくり返し、闇に包む」

「雪山にドラゴンゾンビがいる」

「鳥籠の木には偽女王が捕まっている」

 (レベル11以上でイベント発生)

「魔女の名前はネアン。邪妖の女神を目指している」

「崩壊しかけている妖精郷を救う」

 

冒険達成度:5人めのブラウニーを発見した(+2%)

      アラマユの遺産の情報を得た(+2%)

       合計37%

(当記事 完)