Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

妖精女王ズ、1年ぶりに再開す(SW続フェアリーガーデン2ー3)

シロの初GMだニャ

ソード・ワールド2.0サプリメント フェアリーガーデン ―妖精たちの空中庭園―

シロ「遅くなったけど、ようやく妖精女王ズの続きだ」

晶華「待ってました! というか、ずいぶん待たされ過ぎたんだけど?」

シロ「ボクのせいじゃない。悪いのは、新星様でしょ?」

NOVA「バカ者! 他人のせいにして、自らの責任を認めん輩は、上に立つ資格はない……とは、先週、徳川家康公もおっしゃっていた」

シロ「どうして、大河ドラマの家康さんの話なんですか?」

NOVA「どんなに理不尽な状況だとしても、部下を守って泥をかぶる主君だからこそ、部下が付いてくる。どんなに優秀でも、自分の功や才を誇り、家臣の労に報いぬ主君では、長続きせん。大切なのは、家臣が助けたいと思える主君であることだ」

シロ「ボクは主君ではありません。主君はコンパーニュのアリナ様だし、ここでは新星さまが主君のようなもの。ならば、自らの過ちを認め、責任をとるのは新星さまの役割なのでは?」

NOVA「すまん。君の言うとおりだ(ペコリ)」

シロ「……素直に頭を下げすぎるのも、どうかと思いますが。潔く謝れるのは美徳と思いますが、それは敵から侮られる元だと考える者もいます。頭をお上げください」

NOVA「(ムクリ)まあ、君にはフェアリーガーデンのGMを俺に代わって担当するという責任を押しつけたからな。諸事情で、プレイが1年以上中断していたのを、再開するに当たって、過去記事を読んだり、君にもいろいろ苦労をかけることになると思う」

シロ「キャンペーンの途中参加のプレイヤーならともかく、初GMがキャンペーンの途中参加になるのは、キツいですよ。しかも、ずいぶんと中途半端なところで放り出していたから、今回の記事番号も中途半端なところから始まっているし」

NOVA「とりあえず、過去記事を読むなら、この4つぐらいかな」

晶華「もっと前から知りたかったら、『フェアリーガーデン』カテゴリーと『続フェアリーガーデン』カテゴリーを利用すればいいと思うけど」

NOVA「そこまで遡って、読まないといけない分かりにくさは、記事書きとしては避けたいところだな。一応、今回の記事はプレイの再開に当たって、これまでの経緯やプレイヤーおよびキャラ紹介までを読者向きにも復習して、新たなミッションを受注するところまでを行うとしよう。まずは、GMを始めとするゲーム参加者と担当キャラの紹介からだな」

 

GMの紹介

 

シロ「今回のプレイ再開に当たって、新GMを仰せつかったコンパーニュ三獣士のビャッコにしてプリンス・シーサー、翔花のパートナーの獣の皇子、スイーツ忍者などの称号を持つシロです」

NOVA「今回、シロ君にGM役を任せた理由はいろいろあるんだが、コンパーニュのヒノキ姐さんには伝えているので、気になる読者はこちらの記事を見てもいいだろう」

晶華「わあい、早速見て来るね」

NOVA「お前は見るな」

晶華「どうしてよ?」

NOVA「俺とヒノキ姐さんの間の秘密の会話だ。読者が読むのは自由だが、花粉症ガール物語世界における神さまクラスの会話が行われているので、ここにいるプレイヤーが読むのは禁じ手だ。シナリオを読んでいいのがGMであるのと同様、物語世界の未来の予定が物語の登場人物に分かっては興醒めだろう?」

翔花「神さまだったら読んでもいいのね」

NOVA「お前は、未来の神霊候補だが、神さまじゃないので、まだ読む資格はない。そもそも、こっちのゲームプレイに集中して欲しい主役が、違うブログに寄り道脱線しに行く時間はないはずだ」

晶華「寄り道脱線王のNOVAちゃんに言う資格はないし」

NOVA「だから、寄り道脱線ばかりの俺がGMすると、物語に集中できないから、シロ君に任せるんだ。そもそも、この妖精郷リプレイの初代GMは、セイリュウG様だぜ」

シロ「そう言えば、セイリュウ師匠が始めたんですね。行方不明の翔花を助ける名目で」

NOVA「セイリュウ師匠が始めたキャンペーンを、弟子のシロ君が終わらせる。何だか因縁めいていて面白いとは思わないかね?」

シロ「いや、ボクが終わりまでGMしないといけないんですか?」

NOVA「君のGMがあまりにも下手で、読者から苦情が来たら話は別だけどな」

シロ「ボクがここで妖精女王ズのGMをしている間は、コンパーニュで魔神ハンターのプレイができないじゃないですか?」

NOVA「大丈夫だ。作者の俺が、妖精女王ズと魔神ハンターを今は同時に進める気力や時間もないから、その都度、どちらかに専念してもらえばいいことになるぞ。それに、この試練を乗り越えてこそ、来年のキングシーサー誕生50周年を祝えるというものだ」

 

来年の怪獣祭り

 

NOVA「年末が近づいて、そろそろ2024年のことをあれこれ考える時期に来た」

晶華「ずっと考えてるでしょう? D&D50周年って」

NOVA「他には、ゴジラ70周年、ドゴラ&キングギドラ60周年、メカゴジラ&キングシーサー50周年、スーパーX40周年、スペースゴジラ30周年、モンスターX(カイザーギドラ)20周年、ギャレゴジ10周年ということになる」

翔花「ゴジラさんと、ギドラさんと、メカゴジラさんがいずれも末尾4の年ってのが凄いよね」

NOVA「まあ、メカゴジラゴジラ誕生20周年で作られた作品だからな。とにかく、末尾4の年は、東宝怪獣にとって1番のメモリアルイヤーにはなると思う。そして、今年の2023年は、メガロ&ジェットジャガー50周年ということで、記念動画が作られたりもした」

NOVA「ジェットジャガーの動画の終盤でキングギドラが出現したということで、ジェットジャガーゴジラとのタッグで迎え撃つシーンで、来年に続いたわけだが、来年はメカゴジラも、キングシーサーも、ドゴラも出てくれるんじゃないかなあ、と期待してみる」

ケイPマーク2『ドゴラも出るッピか!?』

NOVA「一応、60周年のメモリアルだからな。期待だけしても罰は当たるまい。まあ、ドゴラは出なくても、シーサーは出るだろう。ヘドラガイガン→メガロと来たんだから、次はメカゴジラが順当。ただし、メガロの映画に出演したジェットジャガーにもスポットが当たったのだから、メカゴジラの映画に出演したキングシーサーが出てもおかしくない。まあ、ドゴラはゴジラと共演作がないから、結局どうなるか知らんが」

009『ドゴラが出るなら、今年のゴジフェスに海底軍艦やマンダが出ているはずだからね。マタンゴにスポットが当たらないのに、ドゴラが出るとも思えない』

ケイP『とりあえず、キングシーサーが出れば、当たり。ドゴラが出るのはサプライズってことだッピな』

 

話を戻して、プレイヤーキャラ紹介(主役編)

 

晶華「とにかく、うちのフェアリーガーデンは、初代GMゴジラ様で、プレイヤーの中にドゴラちゃんがいて、今度のGMキングシーサーの子どもって設定なのね」

翔花「わたしもモスラの力を宿しているわよ。今は力の多くを屋久島に封印しているけど」

NOVA「まさに妄想乙な設定だな。まあ、GMラドンの眷属神霊で、主演がガメラの眷属で、シーサーとリトルゴジラの眷属とでプレイしてるコンパーニュも大概だが」

 

晶華「で、そんな怪獣総進撃なプレイヤーの中にあって、怪獣とはあまり縁のないこっちの主人公プレイヤーが私なのよね」

NOVA「植物の精霊少女って設定だから、ビオランテでもいいかもしれないけどな」

晶華「別に私は怪獣好きってわけじゃないんだから、無理に怪獣につなげなくてもいいわよ。花粉症ガール2号で、NOVAちゃんのアシスタントガール1号って設定だけで十分なんだから」

シロ「それに、日野木アリナ様の弟子で、ボクの妹分でもある、と」

晶華「妹分? 私のお姉ちゃんは粉杉翔花1号だけで、シーさんの妹分になった覚えはないわよ。少なくとも、私の認識では、私たちは対等な関係のはず。まあ、料理作りではいろいろ教えてもらったりもしているけど」

シロ「だけど、今回からはボクがGMだから、いろいろと従ってもらう面もあるはずだ。とにかく、読者のためにも改めてキャラクター紹介をしてくれ」

晶華「読者さんのためなら仕方ないわね。私がプレイするのは、妖精女王ズの主役1号のカシュミーラ・ミルモワール。未来の妖精女王で、伝説の女王アラマユ様の魂の片割れが転生したという隠し設定があった。種族はエルフで、妖精魔法の使い手フェアリーテイマーにして、軽戦士フェンサーと斥候スカウトがメイン技能といったところかしら。あとはライダー技能で騎獣を操ることもできるし、自然の動植物の精霊から力を借りるドルイドの森羅魔法も少々かじっている」

シロ「いろいろ手を広げすぎじゃないか?」

晶華「あなたの魔神ハンター・キャラも手を広げているって聞いたわよ」

シロ「冒険者技能がセージを含めて、6種類か。ボクの向こうでの持ちキャラのホリーは……ライダー、ソーサラー、コンジャラー、フェンサー、スカウト、ウォーリーダー、セージ、エンハンサーで8種類だな。すまない、ついついキャラ育成の方向性を見失って、あれもこれもと齧ってしまったようだ」

晶華「ソード・ワールドあるあるね。プレイヤーキャラが最初は3人だったから、前衛が2人はいるだろうってことで、カシュミーラは妖精魔法を使う斥候軽戦士でプレイを始めた。ライダー技能をとったのは、騎獣のペガサスに乗りたかったから。セージは一応、初期に習得したけど、うちは知識の宝庫の小説家魔法使いがいるから、伸ばす必要を感じなかった。それと、ドルイド技能を地の大妖精タイタン様の縁で教えてもらって、使えるようになったけど、今はメインの妖精魔法を上げる方に重点を置いているわね」

 

翔花「次は、わたしの番ね。粉杉翔花、5才。だけど、精霊少女は人間と年のとり方が違うし、家を出て修行中に過去や未来を飛び回っていたりしたから、正確な年齢は分かりません。あくまでこの世界で生まれたのが2018年3月27日ってだけで、暦の上では5才ってこと。でも、精神年齢は14才相当だって」

NOVA「精神年齢はそれぐらいだが、学習習熟度は小学生低学年レベルだったりもするな。特に計算がかろうじて掛け算や割り算を習得したものの、小数や分数が分かっていない」

翔花「大丈夫。ソード・ワールドをプレイするのに、小数や分数は使わないんだから」

NOVA「そりゃそうだが、ゲーマーに必須の確率計算をしようと思えば、小数や分数が必要だろうが」

翔花「確率など目安に過ぎん。足りないところは勇気で補うのが真の勇者だって、スリーGの偉い人が言っていた。とにかく、ソード・ワールドだと、サイコロ2個を振って大きい目を出したらいいのよね。後は能力値ボーナスと技能ボーナスと、クリティカルとファンブルと、レーティング表の見方さえ分かっていればいい。それに分からないことがあれば、詳しい人やGMに聞けばいいんだし」

晶華「TRPGに不向きな知性って、自分の中で何が分かっていて、何が分からないのか判断がつかないレベルで脳内整理ができない人よね。分からないことが分からないというか、認めたがらないとか、自分の間違いを直視するのが苦痛な人には、プレイ困難かもしれない」

NOVA「まあ、そういう人間はそもそもコミュニケーション能力に難があるからな。とはいえ、多少の意思伝達の齟齬は個性の一環だし、誤解を正したり、適度な人間関係の距離感を探ったり、関係性を維持する理由を相互で納得し合ったり、過剰な要望を拒絶したりしながらも、程々の付き合いを模索するのは先天的な能力じゃなくて、後天的な技術の習得で何とかなるってものだ。TRPGGMとプレイヤーの関係や、プレイヤー間の関係も、自分の役割を果たしながら、楽しい物語やゲーム体験を共有するのが目的という軸さえブレなければ問題ないだろう。

「あとは、その関係性の維持のために、どれだけの時間を割くかなどがあるが、それは別問題と思う。コミュニケーションのための時間調整は大切な問題だけど、それは各人それぞれのライフスタイルの都合で、一般化して論じにくいし」

翔花「ネットでのやり取りは、以前より時間の融通が利きやすくなったと聞くけど」

NOVA「オンラインでTRPGセッションをできる環境が、この20年の間に進化発展しているんだよな。ただ、リアルタイムで数時間のチャットルームに参加できる環境にあればいいけど、平日夕方から夜までが仕事の俺にはなかなか難しい話だ。まあ、擬似プレイの創作感覚で、妄想セッションリプレイで楽しんでいるのがここでの現状だけど。では話を戻して、翔花のキャラクター紹介をしようぜ」

翔花「わたしが担当するのは、エマ・ショーカ・ローズワース。元々は妖精郷に迷い込んだ一般人NPC少女のエマ・ローズワースだったのよね」

NOVA「ああ。コロナ退治に出かけて行方不明になった翔花が、妖精郷に迷い込んでNPC少女のエマとリンクして生まれたキャラが、エマ・ショーカだった。元々は、行方不明の翔花とケイPマーク1を救出する目的で始めたメタTRPG企画だったんだ」

晶華「行方不明のお姉ちゃんを助けるために頑張ったのが、無印の『フェアリーガーデン』カテゴリーの話ね。お姉ちゃんの演じるエマさんを正式にプレイヤーキャラとして迎え入れ、一度は無事に妖精郷から脱出して、物語が終了した、と」

翔花「それで、アキちゃんのカシュミーラと、わたしのエマをダブル主人公として再スタートしたのが今の続編『妖精女王ズ』のシリーズなんだけど、その際にエマの設定が元のNPCからプレイヤーキャラとして大きく改変されたわけね」

シロ「それが一番ややこしいんですよ。ゲームのシナリオに書いていることと、全然違うじゃないですか」

NOVA「シナリオはあくまで物語の原案で、それを膨らませたり、改変したりするのは、GMとプレイヤーに与えられた権利だぞ。少なくとも、エマ周りの設定はオリジナル要素が強いから、改めて、その違いを確認してみる。原作エマの設定はこうだ」

翔花「わたしのエマは、『お父さんとお母さんに……会いたいよ』なんて言わないし」

NOVA「原作では、ただの救出対象、庇護対象のNPC少女でしかないからな。共通点は、吸血鬼の森に囚われていたのを、プレイヤーキャラに救出されたということぐらいだ」

晶華「原作では、助けた少女がプレイヤーキャラに昇格する設定じゃないものね」

NOVA「でも、リプレイではたまにあるんだよな。NPCキャラにプレイヤーの魂が入って、レギュラー化することは。逆にプレイヤーキャラだったのに、演じるプレイヤーが参加できなくなって、魂が抜けてNPC化したり、途中で中の人が交代するケースもある。俺が最近知ったのは、最初のロードスリプレイで、山本弘さん演じるディードリットが、途中で別の女性プレイヤーに変わっていたという話。雑誌連載リプレイ(D&D版)と、単行本リプレイ(第3部以降に再プレイされたロードスRPG版)で、プレイヤーがいろいろ変わったのは知っていたが、連載時から変わっていたのは初耳だ」

翔花「で、わたしのエマの今のキャラ設定はこうね」

シロ「もはや、原形を留めていませんね。ええと、妖精郷的には『エマ・ショーカは、カシュミーラ同様にアラマユ様の魂の片割れが転生した』ってことでいいんですね」

晶華「そうよ。いわゆる魂の双子といったところ」

翔花「種族は、吸血鬼の影響でアルヴの能力を持った、神に祝福されしヴァルキリー

シロ「ルールを逸脱した扱いですね」

NOVA「キャンペーンが続くと、そういうオリジナル特殊設定が付いてくるのもTRPGあるあるだ。GMはルールブックの情報やデータを適宜組み合わせて、自分とプレイヤー独自の物語を生み出す権利がある。もちろん、それでゲームバランスが崩壊して、ゲームがつまらなくなっても自己責任だがな。公式は、プレイヤーやGMの想像力をかき立てる材料を提供し、その材料にどんな味付けをするかはユーザーの自由だ」

シロ「職業は……ファイターだったのにバトルダンサーに途中で置き換わったんですか」

NOVA「カシュミーラのドルイドと同様に、キャンペーン展開中に発売されたサプリメントの追加職業は試しに使いたくなるじゃないか」

翔花「元は妖精神アステリア様の神官戦士で、神に祝福された聖騎士って設定で登場したのね。でも、重装甲戦士って柄でもないなあって思ってたら、フェンサーとは違うスタイルの軽装戦士のバトルダンサーが登場したので、コンバートしました」

NOVA「コンバートは少し用語が違うな」

翔花「変換って意味でしょう?」

NOVA「TRPGでコンバートするってのは、あるゲームシステムのキャラやデータを別のゲームに移し替えることを指す。ソード・ワールドのカシュミーラやエマ・ショーカを、D&Dやゴブスレ、ロードスなどのシステムで作り替えることだな」

翔花「だったら、わたしのエマは、D&Dのパラディンで作ればいいわけ?」

NOVA「踊るパラディンってのが、イメージしにくいがな。そもそも、妖精神の使徒が重装甲ってのが変だから、神に仕える舞闘戦士ってことで神舞士(ディバインダンサー)という用語を考えてみたが、一つのゲーム内でキャラデータを改変することはTRPGではリビルドって言うのが普通だ」

翔花「つまり、ファイターで作ったエマのデータを、バトルダンサーにリビルドしたってことね」

NOVA「リビルド理由は、せっかく習得したのに後から使わない(あまり役に立たない)と分かった技能の整理とか、低レベル時には役立ったけど成長してからは弱体化した能力を切り捨てて、習得枠に空きを空けるためとか、いろいろある。

ソード・ワールドの場合は、経験点の消費で兼職が自由にできるシステムなので、リビルドが必要なのは主に職業技能ではなくて、戦闘特技の方だな。重装甲鎧で戦うスタイルと、回避主体で戦うスタイルでは、必要な特技も変わってくるし、とりわけバトルダンサーは重装甲鎧が着れなくなった分(防具はグラップラーと同じ制限)、ボーナス特技がもらえて技巧派戦士として自由な可能性が増している」

晶華「フェンサーとの違いは、フェンサーが武器も防具も軽いものしか使えないのに対し、バトルダンサーは武器はファイターと同様に使えて、防具だけが弱い点、と」

翔花「大丈夫。敵の攻撃に当たらなければ問題ないし、攻撃される前にファルシオンでなぎ払って殲滅させればいいし、ダメージを受けても回復魔法で自力回復できるから、戦場では隙がない。とりあえず、メイン技能はバトルダンサー、プリースト、ライダーの3つで、他にマギテック、セージ、レンジャー、エンハンサーを習得している。まあ、マギテック、セージ、レンジャーは元のNPCエマのデータの名残りだけど」

シロ「かろうじて残った原形か」

翔花「ええと、エマの宿敵は魔神遣いのザイアス・N・ヴァイコスで、妖精郷の魔神騒動の影にザイアスが潜んでいるって情報を聞いているのね。だから、魔神スレイヤーを名乗って、ザイアスを見つけてファルシオンで叩き斬ることが将来の夢です」

シロ「ちょっと、将来の夢って言い方はどうかと思うな」

翔花「じゃあ、魔神のいない平和な妖精郷が将来の夢で、そのための手段や目的がザイアス殺しってことで」

シロ「思ったより、過激なキャラだった」

翔花「そうよ。昔のエマはもういない。ここにいるのは、ザイアスに家族を皆殺しにされて復讐の念に駆られて、吸血鬼の呪いも身に受けた魔神殺し、通称マジスレよ。その表情は鉄仮面に隠れ、赤い目だけが輝いて見える」

NOVA「こらこら。バトルダンサーは重い鎧が装備できないから、兜なんてかぶっとらん」

翔花「ええ? 今から兜を買って来るってのはダメ?」

NOVA「GMに許可を求めなさい」

翔花「シロちゃん、お願い」

シロ「翔花の頼みなら喜んで……って違う違う。GMは公正でないといけない。バトルダンサーは兜を装着できない……って言うか、ソード・ワールドに部分鎧のデータなんてないだろう?」

翔花「ええと、兜の代わりに使えそうな頭装備があればいいのね。サプリメントの『エピックトレジャリー』を見て……あったわ、〈セーフティメット〉。2000ガメルで買えるこの兜を身に付けるのが今のわたしの夢」

晶華「今、いくら持っているの?」

翔花「1080ガメルってところ」

晶華「カシュミーラは1130ガメル持ってるから、貸してあげてもよくってよ」

翔花「いいえ。自分の夢は自分で働いて、コツコツお金を稼いで叶えるわ。だから、次の仕事を早く。ゴブリン退治と魔神退治なら歓迎よ」

シロ「今、何レベル?」

翔花「最高がバトルダンサー9レベルよ」

シロ「そんな高レベルで、ゴブリン退治の仕事はないと思うな」

翔花「だったら魔神退治よ。魔神どもは皆殺しだ」

シロ「魔神ハンターのプレイヤーとしては全面同意するが、あまり過激な言動が目立つのは、アステリア様のプリーストとしてどうだろうか? 仮にも地母神に相当する神格だろう?」

翔花「違うわよ。アステリア様は美と愛と芸術の神。フォーセリアの大地母神マーファといっしょにしないで」

NOVA「いわゆる、マーファ的な神格がラクシアにはいないんだよな。地母神は、主神ファリス以上にロードスの物語で重要なポジションを示している神だが」

晶華「ロードス島が大陸から切り離された背景も、大地母神マーファが邪神カーディスとの決戦の際に、マーファの剣が島と大陸を切り離したって公式設定だしね」

NOVA「主神ファリスがゴブスレ世界の至高神(剣の乙女が信仰)で、大地母神マーファが女神官さんの地母神に相当する形だ。ゴブスレ世界は、ロードスや旧ソード・ワールドアレクラスト大陸のパロディも強く入っているからな」

晶華「現ソード・ワールドラクシア要素はあまりないのよね」

NOVA「ゴブスレのテーマが80年代〜90年代レトロで、ラクシアはレトロじゃないからな。ともあれ、マーファの要素は、農村で人気のある太陽神ティダン、母性神の要素が月神シーン、そして彼らの娘である風と雨の小女神フルシルに分割されたという意見もある。また、フルシルが堅苦しい母親に反発して、自由奔放なアステリアを尊敬しているという逸話もあって、アステリアもまた自分を慕う娘神フルシルをお気に入りとして可愛がっているそうな」

晶華「ええと、アステリア様って美丈夫のティダンさんを巡って、シーンさんと恋愛戦争を仕掛けた過去があるそうよね」

翔花「恋愛戦争を仕掛ける過激な神さまだから、アステリア信徒のエマが燃えるファルシオンを持って、愛の心にて悪しき魔神を断つようなキャラになってもいいってことで」

シロ「ラクシアの神って、出自が人間の昇格した者たちって設定だから、フォーセリア以上に人間っぽいというか何というか……」

 

続きのプレイヤーキャラ紹介(サポーター編)

 

NOVA「さあ、俺がいつまでも出しゃばっていると、シロ君が遠慮して、GMらしく皆を引っ張ることができないから、この辺で俺は退場するわ」

シロ「せめて、サブマスターとしてサポートしてくれたらいいのですが」

NOVA「それなら、適任がいる。009、シロ君のサポートは任せたぞ。少なくとも、俺を除けば、お前が一番、GM経験が豊富だからな」

009『ブランク入って長いけど、ここでTRPG関連もいろいろリハビリもできたし、任されよう。NOVA2009こと、サイボーグの009だ。体は不定形のケイPマーク3のメカボディに、時空召喚されたNOVAのソウルメモリ(2009年版)がガッチャンコして、この令和の時代にやって来た不思議生命体だ』

シロ「自分で不思議生命体と自覚しているんですか?」

009『そういうロールプレイをしていると思えば、納得できた。それまでは人知れず葛藤を抱え続けたりもしたんだけど、よくよく考えると、サイボーグになりたい願望とか、未来に行きたい願望とか、少年時代からのいろいろな夢がかなって、まあ、こういう人生も一興と受け入れることにした。ぼくの紹介はこれぐらいにして、キャラクターのサイバ☆リオンだな。パーティの軍師魔法使いにして、小説家だ。元は令和NOVAのキャラだったのを、引き継いでぼくが使っている』

NOVA「サイバ☆リオンを一番上手にプレイできるのは、俺以外に考えられないからな。俺がGMをしないといけないなら、俺のコピーに任せるしかない、ということで、平成の過去から009を召喚したわけだ」

晶華「いわゆる代役ンね」

NOVA「009の性能は、時空魔術とか作者としてのメタ的な時空改編能力をオミットしただけで、知識面とかは2009年時点での俺ベースで構築されている。その後、こっちで後天的に学んだ知識(主に特撮とかスパロボTRPG知識)も加えると、十分、俺の代役が務まるわけだ。じゃあ、俺はこれで(退場)」

シロ「で、009さんとお呼びしたらいいのですかね?」

009『ぼく相手に敬語はいらないよ。ナインと呼び捨てでかまわないさ、シロさん』

シロ「シロさんかあ。何だかくすぐったい呼ばれ方ですね」

009『GMしてくれる相手に対する敬意は必要だ。それでサイバ☆リオンの自己紹介の続きだけど、カシュミーラを冒険に連れ出した張本人だったりする。夢は妖精郷の物語を小説化して、ご先祖のミッドウーノ☆リオン様の名声に負けない作家になることだけど、今はカシュミーラを未来の妖精女王に育て上げることを願望としている』

晶華「そうなの?」

009『まあ、ぼくは語り部キャラだからね。カシュミーラがイシャバーナのヒメノ様に相当するなら、こちらは執事のセバスとジェラミーを足して2で割ったぐらいのキャラで行こうと思っている。今の時代は、それが旬なんだろう?』

シロ「セバスとジェラミーを足して2で割ったら、どういうロールプレイになるのかは知らないけど、どんな技能を持っているのかな?」

009『今のメインは、ソーサラー9レベル、セージ7レベル、コンジャラー6レベルってところだな。《ファストアクション》で魔法を連発して、最強火力になるために今はスカウトを育成中。それ以外は、シューター、ウォーリーダー、レンジャー、アルケミストなんかをかじっているけど、リビルドできるならシューターがいらないかな』

シロ「8種も技能を持つなんて、贅沢ですね。人のことは言えないけど」

009『やりたいことが多いから、あれもこれもと手を広げているうちに、自分の本分が見えて来るんだよ。十分な経験点がもらえるなら、試行錯誤の楽しさは味わうべきだ。ただ、妖精郷では経験点がもらえる分、お金があまり稼げないシナリオなので、収入の多い魔神ハンターを羨ましく思っていたりもする』

シロ「魔神ハンターのリプレイを読んでいるんですか?」

009『マッスル太郎以来のファンだよ。シロさんの演じるホリー・カーシェインのイノセント溺愛ぶりも、萌え要素だな』

シロ「ありがとうございます。ここでは、サイバ☆リオンさんの軍師魔法使いぶりを大いに学ばせてもらいたいと思います」

晶華「考えてみれば、魔神ハンターのプレイヤーがGMをしてくれるなんて、素敵なコラボ企画ってことよね」

翔花「去年の夏に屋久島で、わたしとアキちゃんはコラボしたよね。シロちゃんのホリーさんとリトル君の……ええと、キャラクターの名前は何だっけ?」

晶華「グレンダールの神官戦士のデルニールよ。忘れると可哀想よ」

翔花「そっかあ。魔神ハンターのリプレイって、あまり読んでなかったから、マッスル太郎さん以外はよく分かっていなかったわけで」

シロ「え? 翔花は、ボクたちの話を読んでいなかったのか?」

翔花「だって、ドンブラザーズは出て来ないんでしょ? わたしに読んで欲しければ、桃井タロウさまを呼んできて欲しいもの。マッスル太郎さんは、同じタロウつながりで気になるけど。ガッチャードの宝太郎くんもタロウつながりで好みだし」

シロ「次にキャラを作るなら、ボクもタロウ名義にするべきだな」

晶華「はい、脱線はそこまでよ。NOVAちゃんが退場したのに、私たちまで寄り道脱線モードに入ってどうするのよ? リオン様の紹介は、もう十分よね」

009『ああ、だったら、最近、影が薄いジロー兄さんにバトンタッチするよ』

 

ケイPジロー『影が薄いは余計だッピ。ええと、アシスタントモンスターのケイPシリーズの次兄、ケイPマーク2、あるいはケイPジローとも呼ばれるようになったッピね』

晶華「元々は私のアシモンだったんだけど、お姉ちゃんのアシモンだったKPちゃんのマーク1がゲンブさんとの戦いで壊されたので、修復中に誕生した知性派アシモンだったのよね」

翔花「初代KPちゃんは、ナビ回路が搭載されたりして方向音痴のわたしをサポートしてくれる優秀な子だったんだけど、好戦的なバトル回路31859が搭載されているせいで、時々暴走して壊れてしまう癖があるのよね。今は屋久島で療養中だっけ?」

晶華「リバTちゃんのアシスタントをしているみたいだけど、最近はKPシリーズの出番が薄いようね」

翔花「キャラが増えすぎると、出番が減るのも仕方ないわね」

ケイPジロー『そう思うなら、せっかくのオラの出番に割り込んで、出番を削るようなマネは控えて欲しいッピ』

晶華「あら、KPちゃんが珍しく、この私に反抗するって言うの? だったら、久々にシーダー・ウィップでも生成して……」

ケイP『そ、それだけは勘弁だッピ。ミストレス・アッキーの鞭だけは、許して欲しいッピ』

シロ「おい、ケイP。お前はゲンブの弟子として、臆病な自分を鍛え直したんじゃないのか? 大体、不定形のお前がどうして物理攻撃の鞭を恐れる必要があるんだ?」

ケイP『トラウマなんてものは理屈じゃないッピ。魔神を倒した女がゴブリンを見ると何もできなくなるぐらい、オラにとってミストレスの鞭は恐ろしい(ガクガクブルブル)』

晶華「ちょっと、KPちゃん。どうして、私の鞭をゴブリンなんかに例えるのよ!? その例えじゃ、私がまるで小鬼みたいじゃない!」

ケイP『小鬼なんてか弱いものじゃなくて、もっと恐ろしい何か……』

晶華「つまり、鬼って言いたいわけ!?(ギロリ)」

ケイP『ヒッ、ヒーッ(ガクガクブルブル)』

翔花「アキちゃん、それぐらいでKPちゃんをイジめるのは勘弁してあげようよ。話が進まなくて、シロちゃんも困ってるみたいだし」

シロ「ま、まあな。慣れないGMなんだから、プレイヤーが上手く進行させてくれると助かる」

晶華「……仕方ないわね。さあ、KPちゃん、いつまでも怯えていないと、自分の役割を果たしなさい』

ケイP『おっと、そうだッピね(ふう、助かった)。ええと、オラはキャプテン・マークス。エマお嬢さまを守るための忠義の騎士ルーンフォークだッピ』

シロ「確か、キャプテンは最初にKPジローがキャラ作りして、一時的にマーク1のイチローがバトンタッチして、それからもう一度、ジローが復帰したんだったな」

ケイP『イエス。兄さんがプレイしたときは、ワイルドさが付与されたけど、基本的には理知的な機械人形キャラだッピ。所持技能は、ファイター、マギテック、エンハンサー、レンジャーの4種。タフな前衛の壁役として、斧とスパイクシールドで相手を粉砕する他、バイクに変形して、エマお嬢さまを載せて突撃するッピよ』

シロ「バイクに変形なんて、ソード・ワールドにそんなルールはないだろう?」

翔花「アルシャードにはあるんだけどね。そう言えば、わたし、妖精郷ではKPちゃんをバイクにして、ウルトロピカルでプレイしたアルシャード・ガイアではヒノキちゃんをバイクにしたんだっけ。バイクに縁ができているみたい」

シロ「アリナ様も喜んで、サポートバイクロボの役を楽しんでいたみたいだからな」

翔花「やっぱり、バイクに変形するロボって、ロマンよね」

ケイP『マギテック呪文のバイク生成呪文【オートモビル】を拡大解釈して、〈マギスフィア(大)〉を背中に装着したルーンフォークが魔動バイクに変形できるようにルール改造したッピよ』

シロ「ハウスルールって奴だな。覚えておくよ。後は何か申告しておくことは?」

ケイP『前回(1年前)の成長で、練技【ファイアブレス】を習得して、口から火を吐けるようになりました。あと、【ワイドウィング】で空だって飛べます』

シロ「キャラ設定は、いろいろ派手なんだな」

晶華「範囲攻撃による敵群殲滅能力が非常に高いパーティに育ってくれたわ。接近戦に突入する前に、敵を壊滅させることのできるチームって理想よね」

シロ「ゲームバランス的にはどうかと思うけどな。まあ、妖精郷は蛮族に支配された霧の街よりも、難易度が低いって評判だし、プレイヤー有利のバランスでも構わないのだろうが」

晶華「それでも、たまに百合吸血鬼とか、勝ち目のない高レベルの敵に出くわしたりして、どう切り抜けるか慌てることになるんだけどね」

シロ「霧の街の地下でも、稀ながらラスボスの翠将と出くわして、死にそうになったりするんだけどな」

翔花「2つのリプレイで張り合ったりしないで、今は妖精女王ズに専念しましょう」

 

シロ「分かった。では、久々再開の妖精女王ズの新たなミッションを示すとしよう。それはこれだ!」

 

★ネコ妖精ラザニアを探せ!

 

(当記事 完)