Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

真語魔法の研鑽……から寄り道したD&D話

杖の精霊の研鑽タイム

 

009『おい、起きろ。ジョエル』

ジョエル『……』

晶華「ねえ、起きて。ジョエル君」

ジョエル『……仕方ありませんね。アッキーさんの命令とあらば』

009『何でだよ?』

ジョエル『当然じゃないですか。このボク、光の杖(ブリリアント・スタッフ)に命令できるのは、マスターNOVAを筆頭に、下位権限としてご息女の翔花さん、晶華さんに限られているのです。009さんは、ボクと対等の立場であり、命令権は備わっていません』

009『ぼくはNOVA2009なんだから、令和NOVAに準じる権限が備わっていてもいいはずだ』

ジョエル『そうやって、うっかりケイPマーク1さんを自爆させてしまったのを見ていましたからね。「NOVA2009の命令には従うべからず」という魔術プログラムが先日、施されたんです。ボクが間違えた命令でうっかり自爆したら、この塔が大惨事になってしまいますからね。危機管理はしっかりしないと』

009『くっ、過去の失敗により、権限が剥奪されたということか。……まあいい。今はミストレス・アッキーがいるから、その辺の不都合は何とかなるはずだ。とにかく、今回は真語魔法の研鑽をしないといけない。お前もサイバ☆リオンのプレイヤーとして付き合う義務がある』

ジョエル『魔法研鑽は杖の精霊としても、TRPG者としても関心あるテーマですが、サイバ・リオンのプレイヤーとしては、やはりボクよりもあなたがふさわしいと思いますよ。ボクがサイバ・リオンをプレイすると、ダイスをいちいちケイソンに振ってもらわないといけなくて、プレイが停滞することが以前の話で判明しましたから』

009『令和NOVAがGMをするなら、ぼくもサイバ☆リオンに専念できるんだけどな。仮に令和NOVAが仕事や趣味で忙しくなったときに、代役ンとして、ぼくたちが役割をシフトすることも想定しておかないと』

ジョエル『それなんですけど、緊急時にはボクがGMをすればいい、とマスターNOVAが決断して、そのためのプログラミングを施してくれました』

晶華「いつの間に、そんなことを?」

ジョエル『大したことではありません。マスターNOVAと光の杖は思念が同調できますからね。このボク、ジョエル・トレントはマスターNOVAが高校時代(1987年)に創作した少年魔術師をモデルに、当時のNOVAの思念を再現した存在。ただし、それとは別に、この塔の管理装置としての役割も備わっています。NOVA1987の知識は限定的ですが、杖の精霊としては皆さんのプレイの様子をこれまで見てきた記憶もありますし、そうした情報に自由にアクセスできるならGMを務めることも十分に可能。すなわち、マスターNOVAのGM代行はこれ以降、ボクが務めさせてもらいます』

009『ほう、それはいい。ぼくだってプレイヤーに専念したいからな。話の途中で役割をコロコロ切り替えるのは、正直なところ疲れる。しかし、ジョエルがGMをするとして、ダイスはどうするんだ? GMはプレイヤーよりもダイスを振る機会は多いはず』

ジョエル『ソード・ワールドでは、そんなことはありませんよ。難易度や敵の判定は2Dで7が出たものとして固定値を使用してもいいので、ダイスを振るのは敵の物理および魔法ダメージのみです。そこだけケイソンに振ってもらえば、GMの負担は極力減らせます。大体、シナリオの用意されたゲームなんだから、素養さえあればルールに詳しくなくてもマスタリングはできます。想像力がお粗末だとか、文章読解力が劣悪とか、独り善がりが過ぎて人の話を聞く耳持たない頑迷な人間を除けば、GMは可能でしょう』

晶華「そういう相手とは、いっしょにTRPGしたくないなあ。空想世界での物語を、みんなで楽しくお喋りしながら遊ぶんだから」

009『それとGMをするなら、ルール運用におけるバランス感覚も必要だけどな。特に、敵データの把握とか、時間管理能力とか、いろいろシステマチックな面での対応能力がな』

ジョエル『その辺は学ばせてもらいますよ。今回の魔法研鑽も、その一環ということで』

 

真語魔法の基本とD&D話

 

009『今さらながら基本を確認すると、ソード・ワールドの真語魔法はかつて古代語魔法とも言われていた。いわゆる古代魔法帝国の遺産である魔術体系が、帝国滅亡後に知識の一部が継承されたのが古代語魔法。それがソード・ワールド2.0ラクシア世界では、真語魔法を使うソーサラーと、操霊魔法を使うコンジャラーに分化したんだな』

ジョエル『もっと基本にさかのぼれば、ファンタジーRPGの魔法概念はD&Dの魔術師魔法と僧侶魔法の二体系から始まりますね』

009『攻撃的な魔術師魔法と、回復・防護的な僧侶魔法。学問としての魔術師魔法と、信仰心から発する祈りの力が具現化した僧侶魔法……という大まかな区分だな。もちろん、魔術師魔法にも防御的な働きをするものはあるし、僧侶だって攻撃的な術は使えるが、第一義としては攻撃担当の魔法使いと、回復・保護担当の僧侶というのが初心者にも分かりやすい区分だ』

晶華「妖精魔法は、それとは違った第3の体系になるのよね。元々は、フォーセリアの精霊魔法に起因する自然の中から生まれた魔法体系だけど」

009『学問と信仰以外に、野生の力に基づくシャーマニックな魔法体系だな。クラシックD&Dでは、エルフが人間の魔術師と同様の魔法使い魔法を使う種族として設定されたけど、その前のオリジナルD&Dで追加職業にドルイドが登場して、アドバンストD&Dに継承された。当初のD&Dは文字どおりダンジョン探索ゲームで、ダンジョンの外の野外世界(ウィルダーネス)は追加ルールで後付け実装された世界観だ。ウィルダーネスが実装されることで、野外活動の専門戦士のレンジャーや、未開の野生児バーバリアン、そして自然魔法の専門家ドルイドが追加される流れになる』

ジョエル『それらは全部、アドバンストD&Dの職業なんですね』

009『ここで誤解されやすいのは、クラシックD&DとアドバンストD&Dの関係だな。歴史を辿れば、オリジナルD&D→アドバンストD&D→クラシックD&D→アドバンストD&D2版→D&D3版以降……という流れなんだけど、日本では邦訳順がクラシックD&Dから始まったために、クラシックが1版で、アドバンストが2版、そしてホビージャパンの展開した3版以降……という誤解がまかり通っているみたいだ』

ジョエル『違うんですか? ぼくもクラシック→アドバンストの順番だと思っていましたよ。いや、アドバンストは87年当時、憧れていたんですけどね』

009『富士見書房ゲームブックや、ドラゴンランス、それにコンピューターゲームなんかで、元のTRPGルールが翻訳される前からプッシュされていたからな。ともあれ、オリジナルD&D(74年)が第0版で、最初のAD&D(77年)が1版、そして89年のAD&D2版から、2000年の3版以降というのが、現在の公式の扱い。

『ただし、これも時期によって変わり、D&D3版が出る前は、オリジナルが1版、アドバンストが2版、そこからアドバンスト用のベーシックルールが独自進化したエキスパートに通じる3版(81年)となって、日本で展開されてお馴染みの赤箱ベーシック→青箱エキスパート→緑箱コンパニオン→黒箱マスター→幻の金箱イモータル新和版が4版(83年)という扱い。その後、メディアワークスからSNE翻訳で出てきた文庫ルールは本国の5版(ルールサイクロペディア、91年)で、その後、94年に箱入りの「クラシックD&D」という形で最後に出たのが6版ということになる。日本語で出たクラシックD&Dは、箱入り4版と文庫の5版ということだが、オリジナルD&DとクラシックD&Dは別物というのは、この話題に参加する者にとっては常識だと宣言しておこう』

晶華「D&Dのややこしい歴史の話は置いておいて……」

ジョエル『そうですね。今現在の話を希望します』

009『今だってややこしいぞ。現在、日本のTRPG界で公式に展開しているD&D関連ゲームは4つあってだなあ。1つは、本家WotC社が自ら乗り込んできて年末から再展開する予定のD&D5版だ』

晶華「5版は2014年に本国で出て、2017年にホビージャパンから初邦訳。そして、今年6月にホビージャパンの翻訳権が切れて、その後の動向が心配されていたけど、本国WotC社が自ら日本展開することを発表して、今年末から再展開するって話ね」

009『この再展開から、2024年に向けての新版企画One D&Dが英文ユーザーにとっての一番の注目の的だな。One D&Dは5版とも互換性があるとの触れ込みだが、本国での50周年企画を日本でも同時に祝えるのは、まあ、めでたいと思う』

ジョエル『昔で言うなら、TSR社が自らD&D展開に乗り出すみたいなものですからね』

009『当時のTSRにそんな企業体力はないだろう? 仮に乗り込んできたとして、日本のTRPG界の発展に余計な圧力をかけて来られたりしたら、迷惑だったと思う。ともあれ、D&D5版は日本でも順調に展開していたんだが、それと対立するD&Dフォロワーが展開したのがパスファインダーだな』

 

D&D亜流の作品群

 

晶華「ああ、それはD&D3.75版の別名があるゲームね。まだ展開は続いているの?」

009『少なくとも雑誌でのサポート記事は続いているぞ』

ジョエル『パスファインダー……2009年に本国でD&D4版への版上げを嫌った3版ユーザーの支持のもと、3版の発展継承システムとしての地位を確保したゲームで、日本では2017年から翻訳展開が始まったそうですね。しかし、2019年に本国でパスファインダー2版が登場したことで、今後の展開がどうなるか継続が危ぶまれているとか……』

009『翻訳時期的にD&D5版の強力な対抗馬になるか、と思われていたが、ルールシステム的に5版ユーザーとパスファインダーユーザーは噛み合わないことが分かった』

晶華「何で? 同じD&Dなんでしょう?」

009『一口にD&Dと言っても、5版は複雑化したルールを簡単にして、その分、従来の世界観を復活させてノスタルジーを喚起したシステム。一方で、パスファインダーは複雑化した3版および3.5版を継承しつつ、世界観は新しく作り直したシステム。広い対象に一般化させたD&D5版と、マニア層に先鋭化させたパスファインダーと言える。どちらが好みかは人によるだろう』

晶華「どっちもマニアックなゲームだと思うけどな」

009『5版はそれほどでもないぞ。まあ、ルールブックが高くて、データの量が非常に多いという意味では大変だけどな。今のD&Dは昔のAD&Dだから、全貌を把握するのがとにかく困難。特に日本では言語障壁がデカいし。だけど、システムそのものは非常に簡単で、ルールブックを普通に読める層にとっては、非常にシンプルに判定できる。それに比べると、やはりパスファインダーは大変そうだ。ロールプレイや物語重視がD&D5版で、シミュレーションゲーム的なシステム重視なのがパスファインダーのプレイヤー層だと思う』

晶華「ふ〜ん、でも日本だとシステム重視派は少数だと思うけど?」

009『だろうな。だから、マニア中のマニアな翻訳ゲームのファンしか買わないから、商品が続かないんだと思う。一方で、その逆のファン層をつかもうとしたのが、第3のD&D亜流、パグマイア&マウだ』

晶華「いわゆる犬猫D&Dね」

ジョエル『2017年に本国で出て、2019年にグループSNEが翻訳版を出した。ある意味、メディアワークス版の文庫D&Dのリベンジになるのでしょうか』

009『プッシュしたのは、社長よりも翻訳担当のベーテさんらしいけどな。社長はもうややこしいD&D関連には関心薄くて、T&TとかAFF2版に夢中だったし。まあ、T&Tも本国の出版社の社長が亡くなったことで展開があやぶまれている感じだけど』

晶華「パグマウは簡易D&Dって感じだけど?」

009『買い物という概念をなくしたり、D&Dの大量のデータの一部だけを抜き出して初心者向きにしたり、魔法の使い勝手を良くしたり、キャラの育成自由度を高めたり……などが目立つ変化かな。基本システムは大体同じなので、世界観をアレンジしたらD&Dのシナリオをパグマイアに改変するのも容易そうだ。いや、その世界観アレンジが大変なんだけど。特に神々や信仰に関する部分がパグマウは独特で』

晶華「イヌは世界から消えたヒトを信仰し、ネコは偉大なヒトを下僕扱いして自分たちはヒトに愛された偉大な種族だとの誇りを抱き、トカゲは太陽神を崇めて、トリは天空王国の伝説に憧れるだっけ?」

009『パグマウの面白いのは、世界の秘密がまだ明かされていないことだな。これが一般的なファンタジーRPG世界だと、創世神話とか神々の位置付け、上から目線的なワールドガイドが提示され、GM視点だと謎が明らかになっていることが多いんだけど、パグマウでは現在進行形で新しい世界を構築中で、少しずつ世界を広げている感じがある。しかもプレイヤーキャラが知性をもった獣なので、人間にとっての常識を個々の種族目線で独自解釈するワールドガイド文章が新鮮に映る』

ジョエル『よく分からない広い世界を、少しずつ探索する展開なんですね』

009『よくあるファンタジーとは異なる、世界観や種族観が魅力で、ゲームシステムもD&Dなんだけど、世界観を反映する形でアレンジされていて、そのアレンジ具合を比較するのが楽しいと思っている。言わば、懐かしい世界でロールプレイや物語を楽しむのがD&D5版、システム重視でキャラ育成をストイックに楽しむのがパスファインダー、未知の世界や獣たちの異文化を満喫するのがパグマウと言ったところか』

晶華「そこに4つめのD&Dが登場した、と?」

009『こいつだな』

 

D&Dシステムと別の世界

 

晶華「D&Dじゃなくて、クトゥルフじゃない?」

009『いや、D&Dの版権を失ったホビージャパンが、「某有名RPGの第5版」通称「5eルール」に基づいて新展開したサプリメントだ。ぶっちゃけ、D&Dのシステムにクトゥルフ関連のデータを混ぜて遊ぶための本だ』

晶華「昔も、D20クトゥルフってあったよね」

009『それはD&D3版のクトゥルフアレンジルールだな。基本的な世界観は、「現在または過去の時代(1920年アメリカが定番)の地球の裏で、古代の邪神が蠢いて復活を遂げようとするオカルトホラー」な物語だ。

『一方、今回新たに発売された5eクトゥルフは舞台が現代ではなく、架空の(D&Dっぽい)ファンタジー世界にクトゥルフの要素を混ぜて楽しもうって作品だ。D20クトゥルフの登場人物が私立探偵とか考古学者とか作家とかなのに対し、5eクトゥルフの登場人物は戦士とか魔法使いとか神官とか退魔聖戦士とか迷信深い野蛮人とか、それにエルフとかドワーフとかファンタジー世界の住人だな』

ジョエル『クトゥルフの世界観をD&Dのシステムで再現ではなくて、D&Dのファンタジー世界にクトゥルフ要素を投入した作品ってことですね。ところで、D&Dのシステムを版権を持っていない会社が勝手に使っていいのですか?』

009『3版以降のD&Dは、「システムそのものはフリー素材として流用して構わない」という姿勢をとっているんだな。パスファインダーもそういう状況があるから生まれたわけだし、D&D版権はシステムそれ自体ではなくて物語の世界観やキャラクター、それに独自の固有名詞を持った神さまやオリジナルモンスターなどにある。そして今のホビージャパンはD&Dという名称が使えないので、フリー素材の「5eルールブック」を用意して、5eクトゥルフのおまけ(200ページの冊子)としてセットしたんだ』

晶華「5eルールブックって、D&D5版でしょう?」

009『どんな内容かと思って見てみたら、まさに5版だな。ベーシックルールかと思ってみたら、簡易版ではなくて割と本格的な内容。例えば、ネットで無償配布されているベーシックルールはクラシックD&D同様に、人間、エルフ、ドワーフ、ハーフリングの4種族と、ファイター、ウィザード、クレリック、ローグ(シーフ)の4職が掲載されているだけだ(初心者はそれで十分とも考えられる)。しかし、5eルールブックは、その他の種族でノームも、竜人ドラゴンボーンも、魔人ティーフリングも、ハーフオークも載ってるし、職業もウォーロックソーサラードルイド、バード、バーバリアン、パラディン、モンク、レンジャーなど全てある』

ジョエル『ベーシックだと思っていたら、実はエキスパートルールだった?』

009『いや、コンパニオンルールぐらいの充実感はある。つまり、5eルールがあれば、昔のAD&D2版のコアルールぐらいの遊びはできるんじゃないか』

晶華「昔のAD&Dと言っても、よく分からないんですけど」

009『キャラクターの職業の数が基本ルールで10種類ぐらいってことだ。それに対して現在のD&D5版の肝は、豊富なサブクラスによる選択肢の多さにあるからな。11種類の職業のそれぞれに3種のサブクラスが付いてきて、職業だけで33種類のヴァリエーションがあるのが5版。例えば、ローグのサブクラスにシーフ(盗人)、アサシン(暗殺者)、アーケイン・トリックスター(魔法怪盗)といった選択肢があるわけで。さすがに5eルールブックには、サブクラスが基本の1つしかなくて、プレイヤーズハンドブック(300ページ強)が必要ないとは思わないけど、それでも普通は11種類も選べる職業があれば十分だろう』

晶華「簡易D&Dのパグマイアで、1つのルールブックの職業6種類だしね。ソード・ワールドでも基本ルールブックIには……11種類かあ」

ジョエル『ファイター、グラップラー、フェンサー、シューター、ソーサラー、コンジャラー、プリースト、マギテック、スカウト、レンジャー、セージですね』

009『それに、ルールブックIIでエンハンサーとバード、フェアリーテイマーが加わり、ルールブックIIIでアルケミストとライダーが追加されて、コアルールで基本職16種類。あとはサプリメントで、ドルイド、デーモンルーラー、ウォーリーダー、ジオマンサー、そして最新のバトルダンサーが加わって、今の2.5は21職になったんだが、それはさておき、サブクラスはなくても11種類の職業を網羅した5eルールは思ってたよりも凄かったって話だ』

晶華「そこに、膨大なクトゥルフ系のデータが付いて来るのね」

009『ぼくに言わせれば、クトゥルフがおまけで、5eルールが本体と言えるね。まあ、クトゥルフ系のデータは膨大すぎて、まだ詳しく見ていないというのもあるけど。笑ったのが、新しく選べる種族に「幻夢境の猫」というのがあって、猫の魔法使いにだってなれる。そして猫の魔法使いは使い魔として人間を持つことができるんだ』

晶華「頭の良い猫が下僕の人間を使うの?」

009『ネコD&Dと言えばマウ連合だけど、あれは擬人化されたネコで、5eクトゥルフはマジに4つ足のネコだ。ネコ人になれるTRPGはそれなりにあるけど、ネコそのものを普通にプレイできるTRPGはレアだ(魔女ネコとして魔女をサポートする使い魔をプレイできるゲームは知ってるけど)。他の追加種族はグールとか異形すぎてプレイしたいとは思わないけど、ドリームランドのネコはいいなあ、と思った』

晶華「つまり、ホビージャパンはこれからクトゥルフの皮をかぶったD&Dもどきをプッシュするの?」

009『とりあえず、ルールブックの次はシナリオだな。ただ、クトゥルフ展開はスタートに過ぎない、と思っている』

晶華「どういうこと?」

009『クトゥルフよりも、ぼくが期待しているのは5eルールブックを利用して、他のD&D以外の世界観の商品をプッシュすることだ。具体的には、5eミドルアースが来るんじゃないかなあ、と思っている』

晶華「ミドルアースって、ロード・オブ・ザ・リングホビットの世界ね」

009『その昔、ホビージャパンは86年に「クトゥルフの呼び声」のボックスRPGを初邦訳し、翌87年に「指輪物語RPG」を出した歴史がある。その歴史が繰り返されるなら、5eクトゥルフの次の展開として5eミドルアースを考えていても不思議ではない。もちろん、願望混じりの予想なので、当たる保証はちっともないけど、可能性としては期待できる』

晶華「つまり、ホビージャパンさんがD&Dの版権を持っていれば、他のD&D亜流のプッシュをする余裕はないけど、D&Dの版権を失ったからこそ、D&D以外の5eサプリメントという形で、他の世界のゲームを発掘してくるってこと?」

009『ああ。そして、わざわざ、そういうことをするということは、マニア層が飛びつくようなタイトルじゃないと意味がない。その第一弾がクトゥルフだとすれば、第二弾がミドルアースであると見ているんだよ』

 

ジョエル『ところで今回はソード・ワールドの話じゃなかったのですか?』

009『ああ、ぼくもそのつもりだったんだけど、気がついたらD&D関連の話に夢中になっていたな』

ジョエル『仕方ないですね。あなたには仕切り役を任せることはできません。次はボクが仕切り役を担当して、しっかり真語魔法の研鑽を行いますから』

晶華「寄り道脱線な研鑽タイムは、次回に続く、と」

(当記事 完)