観光ガイドふたたび
晶華「アッキー先生と……」
翔花「勇者ショーカの……」
Wショーカ『妖精郷ガイド、はじまりはじまり〜♪』
ケイPブラザーズ『最初のあいさつまで乗っ取られた!?』
晶華「さて、前回、中央エリアのおもてなし亭を出発した私たちは、スイーツ好きの魔法ネコ・ドリアさんの捜索を依頼されて、南西エリアの【風車の谷】に向かうことになったのね。その途中に立ち寄ったのが西エリアなんだけど、その冒険の顛末は、この記事を読むといいわ」
翔花「と言うか、ずいぶんと道に迷いすぎじゃない? 南西エリアでの冒険のはずなのに、どうして西→北西→北→北東まで遠征しちゃってるのよ? 真逆じゃない?」
晶華「それも妖精郷の不安定なところなのよ。道のつながっていないところに向かおうとしたら、移動判定に成功しないといけなくて、失敗すると目的地とは違うところに出てしまう」
翔花「まるで風の魔装機神のパイロットみたいね。どうして日本だけ避けて、地球を何周も飛び回るんだか」
晶華「お姉ちゃんだって、似たようなものじゃない? 修行で過去に向かったはずなのに、未来にPONと出て来て、仮面ライダーキカイさんの世界に影響を与えたり、オーマジオウさんの力をいつの間にかゲットしたり、何だかいろいろ時空を飛び回って、やりたい放題だったし……」
翔花「それは……運命のいたずらって奴よ。わたしが悪いんじゃなくて、運命の風に巻き込まれていっぱい苦労したんだから」
晶華「うん。私だって、妖精郷では運命のダイスに翻弄されて、寄り道たっぷりで苦労したんだから、おあいこね」
ケイP『ナイン君。妖精郷序盤の冒険は、おいらたちは経験しなかったので、うまく語れないよね』
009『ああ。最初は屋久島のセイリュウG様がGMで、サイバ役が令和NOVA、キャプテン役がジロー兄さんだったから、ぼくとイチロー兄さんは参加していなかったもんな』
ケイP『晶華ママの話を聞いて、おいらたちも物語の復習をした方がいいかも』
煙草好きの森
晶華「西エリアで最初に訪れたのが、煙草好きのエントレットさんのいる森だったの。パイプ草の煙が立ち込めていて、健康にあまりよろしくない場所なんだから」
翔花「ふ〜ん、森が火事にならないといいんだけどね」
晶華「とにかく、あまり大したイベントが起こらないから、お勧めポイントとは言えないわね」
009『ちょっと待った。そう決めつけるのは、まだ早い。ここでイベントが発生するフラグがまだ立っていなかったんだよ』
晶華「そうなの? どんなフラグ?」
009『それは教えられないが、フェアリーガーデンではレベルが上がることで、同じ場所でも異なるイベントが発生する地点が結構ある。レベルアップによって、新たなクエストが発生するケースがあって、この森もそういう場所の一つなんだ。さらに、中央エリアの【薬草園】とリンクしたイベントがある』
晶華「ああ。【薬草園】に寄り道していたら、ここでのイベントが発生したりするわけね」
009『その通り。脱出するまでは時間制限があるから、あまり寄り道している余裕はないけれど、ラクシアと妖精郷の行き来が自由にできるようになったら、いろいろ寄り道してイベント探しを楽しむことができる。そのための観光ガイドなんだ』
晶華「だったら覚えておくわ。【薬草園】と【煙草好きの森】はイベントつながりしてるって」
火柱の塔
晶華「ここはかなり重要な場所ね。攻略に苦労したし」
ケイP『この塔の攻略はよく覚えているッピ。最上階に登るのに目標値15の罠解除が必要なので、低レベルだと絶対に攻略不可だッピよ』
009『目標値15を期待値7で成功するには、基準値8が必要。パーティーのスカウトの器用度ボーナスが+3として、スカウトレベルが5以上は欲しいから、最低でも冒険者レベルが5は欲しいわけだ』
晶華「私たちが攻略した時は、5レベルじゃ無理で、7レベルだったわ」
009『毒と病気をバラまくポイズンモールドが厄介だったんだ。レベル8で、HP120で、毒抵抗18とか、病気抵抗16なんて敵に正攻法で挑んでも、まず勝てない』
晶華「毒や病気の胞子しか攻撃手段がないから、それらを無効にするゴーレムを活用すればOKってことね」
009『他には、動けない植物なので、部屋の外から飛び道具を撃ちまくれば倒せるんだけどな。要は乱戦エリアに入らなければ問題ないんだが、相手の能力を知らずに対策を立てなければ、かなり痛いめに合うモンスターだ』
翔花「でも、もうここは攻略済みでしょう? まだ何かイベントがあるの?」
009『ここには〈炎の水晶塔〉があるんだ。妖精郷には、世界の魔力を司る6つの水晶塔があって、その力を解放すると、何かが起こるらしい』
翔花「何が起こるの?」
009『さあ。今のところ、〈光の水晶塔〉しか解放していない。水晶塔の魔力を解放するには、それぞれの属性に対応した妖精鉱が必要とか。風と土と闇の妖精鉱は持っているけど、炎の妖精鉱は未入手なんだ』
晶華「それに今、妖精郷はマナの枯渇問題があるので、下手に魔力を解放すると、崩壊の危険を早める危険性が考えられるのよね」
009『力を得るためのジレンマという奴だな。その昔、平成ガメラが宇宙から来た強敵レギオンを倒すために、地球のマナを大量消費して必殺技のアルティメット・プラズマを撃ち放ったんだけど、その結果、世界各地に封印されていたギャオスの眠りを呼び覚まし、大量発生を招いて別の危機に至ったケースもあるし、力を封印するからには封印した理由があるってことだ』
翔花「よく分かるわ。わたしの神霊として得た力も、日常生活では危険だからという理由で屋久島に封印しているものね。必要もないのに、莫大な力を解放するのは双刃の剣に成りかねない。慎重に扱うに越したことはないわね」
晶華「ただ、光の水晶塔の力を解放していたから、アラマユ様の魂を呼び起こして、お姉ちゃんを吸血鬼の魔手から救うことができたという一面もあるのよね。魔女に対抗するのに、力の解放が必要なら、私たちはそれをしなければいけないと思う」
009『マナの枯渇問題と、水晶塔の力の制御問題は、これから研究を重ねて何とか解決したいところだな。【火柱の塔】を建造した魔動機師ダレスもそういう研究をしていたそうだし、転移の魔法陣を管理しているネコ妖精のフィットチーネもダレスと共同研究していたらしいから、妖精郷に戻ったら詳しい話を聞いたらいいな』
翔花「フィットチーネさんのくれるミッションにも、この塔は関係しているってことね。ここが本当に重要な場所だってよく分かったわ」
凍てつく山
晶華「ここはまだじっくり探索していないのよね。防寒具を用意していないとペナルティーを受けるし、非常に危険なドラゴンゾンビがいるみたいだし」
009『モンスターデータによるとレベル20だな、ドラゴンゾンビ。5部位モンスターで、各部位のHPが100を越えている。大妖精タイタンでさえ、レベル17の2部位だから勝てないんじゃないか。ぼくたちの今のレベル8で挑むのは自殺行為以外の何者でもない』
翔花「雪山登山は危険ってことね」
009『まあ、よくよくシナリオを読むと、ドラゴンゾンビが出現するのは最低でもレベル11以降のイベントらしいんだな。つまり、今のレベルで登山しても、ドラゴンゾンビに遭遇する危険はない。むしろ今のうちがチャンスとも言える』
晶華「シナリオをカンニングして、対策を考えるのって、ズルくない?」
009『GMの令和NOVAがガイドのためにシナリオを閲覧するのを許しているんだからな。攻略に必要な箇所をチラッと見て、物語の進行に役立たせるのは誰だってやるんじゃないか? まあ、攻略本や攻略サイトの情報のお世話になるのを拒むゲーマーさんもいるかもしれないけど、NOVAは攻略本に書いてる裏設定とか隠しキャラ情報とかを読んで、ワクワクするのが大好きだからな。未クリアなのに、攻略本だけ読んで分かった気になってるゲームも結構あるし、未プレイなのにTRPGのシナリオだけ読んでワクワクするのも当たり前』
ケイP『もっとも、ゲームマスターを名乗るんだったら、プレイ前にシナリオを読んでおくのは当たり前だッピ。ただのプレイヤーなら、先にストーリーを知っておくのは興醒めかもしれないけど、熟練プレイヤーは先にストーリーのあらましを押さえた上で、楽しみを深める方法を模索することも考えるッピね』
翔花「とにかく、今ならドラゴンゾンビに会わずに雪山に登れるのね。でも、わざわざ何のために雪山に登るの?」
晶華「ここには、4大妖精の水の大妖精ミーミルさんに仕える氷の上位妖精スカディさん(レベル15)がいるのよね。カシュミーラが妖精郷の女王になるためには、各地の大妖精の承認が得られないといけないんだけど、スカディさんもその一柱なの。だから、寒いけど頑張って登る必要があるのよ」
翔花「女王になるのって大変なのね」
晶華「神霊修行の方がもっと大変だと思うけど、まあ、いいわ。しっかり準備して、雪山登山に挑戦するわよ。大丈夫、ドラゴンゾンビに会わないと分かれば、雪山など恐るるに足りず」
009『雪山をナメるな。今のレベル帯だと、雪崩の危険がある。あと追加情報を一つ。この山には〈水の水晶塔〉があるんだけど、ドラゴンゾンビを倒さないと、そこに辿り着けないんだ』
晶華「もしかして、全ての水晶塔を解放するのって、非常に困難なクエストじゃない?」
009『ここの水晶塔解放は、6つの中でも最難関に近いだろうな』
凍結海
晶華「ここも防寒具が必要なのよね」
翔花「ここは確か、水の大妖精ミーミルさんがいる場所ね」
晶華「そうよ。大妖精のうち、地のタイタン様はパトロン役になってもらったし、火のイフリートさんと風のジンさんとは顔見知りになったけど、水のミーミルさんとはまだ出会えていないの。ここにいる氷の妖精フラウにスイーツを買って来てあげたら、ミーミルさんの宮殿に案内してくれるらしいから、プレイを再開したら早速、そのクエストに挑むのも悪くないわね」
009『一つ警告しておく。今のレベル帯でここに挑むと、フロストワイバーンの襲撃に合う可能性が高い』
晶華「そいつは強いの?」
009『レベル6の4部位モンスターだ』
晶華「何だ。今の私たちにとってはザコじゃない。部位数が多くても、範囲攻撃呪文を連発すれば、余裕で倒せると思うし」
009『ワイバーンって、うまく捕まえて飼い慣らすことができれば、騎獣にできるんだよな。それには〈騎獣縮小の札II〉が必要みたいだけど』
晶華「殺さずに、降伏させろってこと?」
009『GMが認めたら、の話だけどな。一応、ワイバーンはレベル7〜9の対応騎獣としてデータ化されている。パスタからレンタル料金4000ガメルで借り受けることも可能だが』
晶華「ペガサスって7レベルで成長が頭打ちなのよね。次の上位騎獣としてワイバーンは狙い目かもしれないけど、ミッションのたびに4000ガメルは難しそう。自分で仲間にしたフロストワイバーンなら、無料で使えないかしら?」
009『慣らしたりする訓練費用で謝礼を払わないといけないだろうけど、その辺もGMと要相談ってことだな。他の職業とのゲームバランスの問題もあるし、ライダーが騎獣のレンタル料金を無料にできるとなれば、あまりに強すぎるだろう。まあ、妖精郷は特殊な環境だし、折り合いを付けるための特例なんかを考えるのもありだろうけど、ルールがあるんだからルールどおりにプレイするのが無難だと思う。ルールを逸脱しても、物語に面白く貢献できるとなればGMも考えるケースもありだが、プレイヤーのわがままを拒む権利もGMにはある』
晶華「ルールを逸脱しても、許容されるような特別なメリットをプレイヤーが提示できるかどうかってことね。もちろん、ルールの範囲内で楽しむのがゲーマーの基本であって、最初からルールなんて気にしないようじゃ、ゲーマーを名乗る資格はない、と」
おまけ(読まなくてもいい駄文)
009『他人のルールに従えないなら、自分がルールを作って運用できる場所を自分で構築するしかないからな。もちろん、そのルールに従ってくれる他人がいて、きちんと場を運営できるかどうかは別問題だが。ライダーのルールで、騎獣にレンタル料金が必要だとされているなら、それを無料にしろというのは余程の特例だから、それが許される理由とかメリットやらをプレイヤーが提示できないと、その卓のGMを説得することはできない』
翔花「『自分のわがままに付き合ってくれれば、GMとしてのスキルアップにつながりますよ。それがメリットです』というような趣旨の説得をした掲示板の元客人がいたらしいけど?」
009『本人が、その要求をわがままと自覚していたかどうかも怪しいが、あまりに身勝手な理屈のために、掲示板を追い出されて、今後一切の関わりを断つと宣言されたのも去年の話だったみたいだな。今年は、本文がたった4文字の手抜き年賀状を寄越してきて、まだ関係性の維持に努めているみたいだが、「タイトル:年賀状です。本文:謹賀新年」というだけの中身のないメールにNOVAがいちいちレスする義理もないから、こんな手抜きで人と関係修復できるなど有り得ない……とぼくは思うな』
晶華「年賀状って、どういうことを書くの?」
009『そりゃあ形式どおりなら「明けましておめでとう」に相当する祝い文句から始まるんだろうけど、虚礼以上の交流を深めたいなら、「旧年の付き合いのお礼を述べて、新年の抱負、今年の付き合い方をどう考えているかなど簡潔にまとめる」んじゃないかな。一例を挙げると、こんな感じだ』
●昨年はスパロボやドラクエ、TRPGの記事など楽しく読ませてもらいました。今年も元気に記事書きされることを応援しています。できれば、コメントを入れさせてもらいたいのですが、また迷惑をかけるといけないので、メールのみで失礼します。
009『昨年、管理人の不興を買って、掲示板から追い出される不始末をやらかした後なんだから、それでも関係性の維持を望むなら、相応の反省や迷惑行為への謝罪などのにじみ出る文章を考えて欲しいのが人情というものだが、正月早々、「謹賀新年」の一言だけで中身のない手抜きをやらかしたわけだから、せっかくの年賀状もゴミクズと変わりない。まだ小学生の子の方が遥かに清々しい年賀状を送ってくるよ』
翔花「年賀状って、今年もお付き合いよろしくってあいさつ状だから、読んで気持ちが通じ合うものが望ましいってことね」
009『こじれた関係を修復する機会と思ったのかもしれないが、そこでいきなり手抜きの虚礼を見せられたんじゃあなあ。「今年も徹頭徹尾、手抜きで生きます」ってセリフが許されるのは、中村主水だけだ』
晶華「とにかく、NOVAちゃんはブログでも分かるように、総括とか今後の抱負とかが大好き人間だから、新年のあいさつにも、そういうのを求めるってことね」
009『というか、一年の節に過去をきちんとまとめて、自分の反省や達成できたこと、できなかったことを整理して、今年の目標を掲げたりするのが年末年始ってものだろう? 人間同士の関係でも、「去年はこういう付き合いができた。今年も、それを踏まえて、不愉快を戒め、互いに快を与えるように付き合いましょう」ってのが、新年のあいさつってものだ』
翔花「昨年の付き合いが、不愉快ばかりだったら?」
009『それを圧してでも付き合う理由がどこにあるかだな。ビジネス相手なら、感情を抜きにした利得で付き合う必要もあるだろうが、それでも慶事を共に祝うとか、節目を正しく形式の中にも細やかな心の交流を図るとか、迷惑や不愉快への反省を交えた仕切り直しの決意とか、指導ご鞭撻を賜るという部下としての立場の認識とか、対等の関係を望むなら自分の仕事や趣味作業のアピールとか、中身のある文はいっぱい書けると思うんだよ』
晶華「まあ、NOVAちゃんは書き過ぎだと思うけどね」
009『とにかく、年賀あいさつですら手抜きで失敗したわけだし、昨年末にもうんざりしたメールが来たらしい』
晶華「ええと、いつ?」
009『12月20日前後だったかな』
晶華「ああ、それはバカね。NOVAちゃんが一番忙しいタイミングじゃない?」
009『実際、すぐには読めなくて、後から読み直したけど、レスは入れなかったらしいんだ。興をそそられない内容だったみたいだからな』
翔花「どんな内容?」
009『タイトルが確か「あなたが興味を持つ情報です」って感じだったかな』
晶華「まるで詐欺師が人を釣るような怪しいセンスね」
009『中身は、「リアルのAIロボットの進化のニュース記事をネットで見つけた紹介文と個人の感想」なんだけどな。文章は流し読みした程度らしいけど、とにかくNOVA個人にとっては、ちっとも興味を持つような内容じゃなかったんだ』
晶華「どうして? AIロボットはNOVAちゃんの興味の範疇じゃなかった?」
009『タイミングをあまりにも外しているだろう? 年末仕事が忙しい時に、突然、降って湧いたようなAI話をされても応じられん。そもそも、この人物とはAIロボの話を今までしたことがないんだから、話の脈絡が皆無だ。たぶん、「ネットサーフィンをして、面白い話を仕入れた。この話なら、NOVAも喜んで、こじれた関係も修復できるだろう」と安易に考えての所業と推察するんだけど、この脈絡のなさとかタイミングの拙さで、失敗しているんだな』
翔花「確かに、NOVAちゃんはAIロボットに興味がある。だけど、その話題の旬は今じゃない」
009『ぼくはサイボーグだから、我が事のように興味あるんだけど、令和NOVAがAIロボに興味を示したのって、仮面ライダーゼロワンのヒューマギアの時だから、悪魔や温泉などが旬の今じゃないんだよな』
晶華「だけど、勇者ロボの超AIなんかは旬だったじゃない?」
009『ああ、令和NOVAが年末当時、一番、興味を持っているスパロボに話を絡めて、ワンクッション置いて、それからAI話に流れるなら、話の導入としてまだマシだったかもな。「相手の今の旬が何か」を把握しているのは、相手をよく理解しているアピールにつながるし、今の旬を共有できる関係が日常のお喋り相手ってものだろう?
『なお、AIには興味はあるが、NOVAが興味あるのは中身の学習能力とか人間の心も含めたデータ処理の部分であって、件の人物が話題に挙げたのはガワの部分。外見が人間そっくりで、 いかにもヒューマギアが近い将来、実現しそうとか、そんな感じの話だ。それはそれで彼独自の興味関心ネタとして自分の個人ブログの記事に挙げるのなら意味はあると思うが、NOVA個人の興味関心のタイミングとしてはどうしても2年遅いと感じるんだな』
翔花「おまけに、年末仕事の忙しいタイミングで、そんな脈絡のないメールを出されても、相手は応じられないって想像すらできないのかしらね」
009『極端に自分のことしか興味がなくて、相手の現在の動向には関心の薄い人間にありがちだな。いや、それならそれで、自分のブログに書けば問題ない程度の文章を、承認欲求が強すぎるから、いちいち他人へのメールに段取りもろくに考えずに事寄せて、レスを求めるところがある。ただ、やはりセンスの噛み合わなさが酷すぎてな』
翔花「センスの噛み合わなさって、例えば?」
009『「あなたが興味を持つ」ってタイトルの時点で、まあ、安っぽい宣伝ダイレクトメールめいた虚飾だよな。しかも、それで中身を見て、興味のタイミングを外した話題なら、タイトルがすでに自爆してるんだ。まだ、それだったら「AIの進化について」とか、ストレートな論文調の明快なタイトルの方がNOVA的には好印象だ。実際、そういうタイトルを付けたのは、過去に「掲示板という場に合わない話題を出しがちという指摘を受けての反省」もあるのかもしれないけど、仮に相手が過去に興味を持っていたテーマを書いているのに、中身がつまらない文章ってのは、センスという面で致命的なんだよなあ、何とも困ったことに』
晶華「何がどうつまらないか、を分析しても仕方なさそうね」
009『こればかりは、「本人が面白いと思っているニュースを、面白そうに紹介するセンスに欠けている」のかなあ、とか、単にNOVAという人間の興味関心とズレているのか、とか、いろいろ思うところはあるんだが、その前に大前提として、不愉快な点がある……らしい』
翔花「何?」
009『その人物は、その前のNOVAからのメールで、「冬場の野宿云々を要望して来たのが、気持ち悪くて、これ以上、関わりたくない」と拒絶されているんだ。まず、そこを解消して、「2度とそんなことは口にしない」と宣言した上でないと、まともに話も聞いてもらえないという状況をスルーして、話題逸らしのネタ振りをしている。これは、なあなあで済ませると、また、ほとぼりが覚めたと思って、相手がイヤイヤ我慢して応じているのを仲良くなったと勘違いして、また同じ気持ち悪い発言を繰り返すと見ている。自分に気持ちの悪い下心を持っている人間と仲良く付き合うというのは相当にハードルが高いと思うんだが、どうだろうか?』
晶華「そのハードルを越えないといけないのは、相手であって、NOVAちゃんじゃない。NOVAちゃんとしては、相手に節度を保った常識的な振る舞い方を求めているのに、相手の愚かしさがいつまでも止まないから、うんざりしている。それでも、懲りずにメールを送られるから、相手をとことんバカにすることで、精神衛生を保っている……ということでいいのかしら?」
009『まあ、他人をバカにして、悦に入るのはストレス解消になるらしいが、ちっとも建設的ではないんだよな。ただ、バカに絡まれて相手すると、生産性が失われるという話もあるし、こういうバカもいるよ、という読み物が人によっては面白い、と言うのもある』
翔花「だから、この項目は『読まなくてもいい駄文』ってことね」
009『時期外れの年末メールと、中身のない4文字年賀状は、令和NOVAにとってはゴミクズ程度の価値しかないのだが、この駄文の材料程度にはなったかな、と』
晶華「暇があったら、ダメ出し程度の文ってことね。でも、世の中にはダメ出しされても、相手してもらって嬉しいって感じる人もいるみたいだし、蓼食う虫も好き好きって話だし、駄文を楽しむ読者さんがいるなら、ラッキーってことかしら」
翔花「少なくとも、雪山登山とか冬場の無意味な野宿なんてのは、フィクションの世界で凍える姿を見ているだけでいい、というのがNOVAちゃんの見解ってことね。寒さに凍えながら、男同士で抱き合う趣味はないし、真っ平ゴメンだから、そんな願望持っていることを表明して、いつまでも取り消さない人間とは仲良くしたくないって結論を示しておきます」
晶華「件の人物が、この記事を読んで、納得してくれれば御の字だけどね」
(当記事 完)