Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

すぎやまこういちさんの追悼記事

また一つの巨星が

 

NOVA「今年は、帰ってきたウルトラマン50周年、ドラゴンクエスト35周年といった佳節なのに、偉大な作曲家の方がまた亡くなるなんて(涙目)」

晶華「昭和の仮面ライダー菊池俊輔さん、コン・バトラーVやこの木何の木などの小林亜星さんに続いての悲しみね(涙目)」

翔花「東京オリンピック2020の開会式や、ダイ大でドラクエ熱が盛り上がっている時期なのに(涙目)」

NOVA「ドラクエ関連では、ドラクエXのオフライン版が来年の俺の誕生日に発売予定とのことで喜ぼうと思っていたんだよ。だけど、今夜は哀悼の意を捧げねばならない。そのための一曲めはこれだ」

晶華「いきなり、イデオンさん?」

NOVA「タイミング的に今の俺はまだスパロボ脳だからな。すぎやまさんでスパロボだと、イデオンしかないんだ。後は、一応、レイアースの音楽監修もしてらしたそうだが、作曲ではないからな」

翔花「でも、普通はドラクエから始めない?」

NOVA「そんな普通に思いつくところから始めても、個人ブログとしては当たり前すぎてな。伝説の御仁として崇めるべき方なんだから、やはり伝説の曲から始めるのが礼儀とみた。そして伝説へ……は最後に流す予定だしな」

晶華「だから伝説巨神さんだと」

NOVA「あと、この曲はドラクエ6のとあるメロディーを聞いたときに自分の中でつながって、印象深いんだよ」

NOVA「他に追悼の初めにふさわしい、心に染み入る曲と言えば、これかな」

NOVA「他にも、ほこら系の曲とか、文字どおりのレクイエムとか、ドラクエには哀しみ系の曲もいろいろあるけど、それらは純粋に暗くなってしまうからな。故人の冥福を祈るには、哀愁と共に安らぎや雄大さが伝わる曲がいいかな、と」

翔花「とにかく、ゲーム音楽というものを偉大な芸術文化の域にまで高めた方なんだから、日本のゲーム音楽の父と呼称してもいい程ね」

晶華「うん、ゲームの物語に感動するのは、ドラマと同様に音楽の演出もありだと思うしね」

  

NOVAにとっての初すぎやまからドラクエ以前

 

NOVA「すぎやま先生の名前を幼少期に初めて見たのは、やはりこれなんだよな」

NOVA「俺は『帰って来たウルトラマン』と同じ71年生まれだから、当然、リアルタイムでは見ていないんだが、奇しくも俺が初めて見たウルトラマンは新マンの再放送で、初代マンよりもこちらが自分にとっての原点になる。だから今でも一番好きなウルトラマンは? って聞かれたら、新マンと答えるわけだな。後に、主題歌がすぎやまさんで、劇伴は冬木さんだと知って区別が必要と分かったんだけど、すぎやまさんの名前は何しろ平仮名表記されているからな。低学年でも普通に読めて認識できたんだな」

晶華「その次は?」

NOVA「これになるかな」

NOVA「う〜ん、ガッチャマンについては、亜星さんの時も振り返ったけど、まさか半年も経たずに、改めて振り返ることになるとは思わなかったよ(涙目)」

晶華「ガッチャマンの2作めは78年ね。初作は72年スタートだから、来年がちょうど50周年というのに、まさか主題歌の作曲家が御二方も亡くなるなんて」

NOVA「ああ、本当に残念だとしか言いようがない。そして、これが後にドラクエ6のエンディングに使われる曲だ。すぎやまさんは主題歌だけでなく、78年に上映された1作めの再編集映画のBGMも担当している」

翔花「まさか、ガッチャマンドラクエがこういう形でつながっていたなんて」

NOVA「で、ガッチャマンと言えば、ゴッドフェニックスだろう? ドラクエでも大魔王バーンの技がカイザーフェニックスで、いろいろつながって来るんだよな。そして、次がドラクエ風に編集された感のガッチャマン主題歌だ」

NOVA「他にも、すぎやまさんのガッチャマン関連の歌で、俺が傑作だと思うものを一つ」

 

NOVA「そしてガッチャマンの次は編曲だが、これになる」

NOVA「あと、リアルタイムでは見ていなかったけど、後からカラオケですぎやまさんだって知ったのがこれ」

 

NOVA「それから、伝説巨神に至るんだな」

NOVA「もう、イデオンの劇場版は壮大な破壊と殺戮と、そして再生の神話伝説をアニメでこれでもか、と表現した世紀の名作と言えるわけだが、その世界観の一角をすぎやまさんの音楽も担っていると思えば、これだけでもSFアニメ界の伝説と成り得た御仁なんだよな」

晶華「というか、噂には聞いていたけど、イデオンって作品が凄くない?」

NOVA「ゲームでは、イデオンの凄さは表現し切れていないよな。無限力イデが発動すれば銀河が滅びてゲームオーバーになるから、ゲームの世界では他のスーパーロボットの力を合わせて、イデが発動しないようにクリアしなければいけないんだ。つまり、バッドエンドを避けるためには、イデオンは本気を出してはいけないという縛りがある」

翔花「で、アニメでは本気を出したから、みんな死んじゃって、魂だけになって新たな宇宙で生命のやり直し、滅びた文明を経て新たな歴史が始まるってことね」

NOVA「当時は、今みたいなゲーム文化というものが未発達だったから、リセットしてやり直しという概念すら世間一般にはなかった。地球はただ一つのかけがえのない星だし、宇宙が滅びるアニメなんて物も類を見なかった。因果地平って何? とか、そもそも地球から遠く離れた星に移民するというSF設定もまだ新鮮だったし、ヤマトが地球を放射能汚染から回復するために遠いイスカンダルに行って帰って来て、地球を救うというのが壮大なスペースロマンとされ、地球そのものが壊滅し、全宇宙の知的生命体の文明が滅びるようなアニメはイデオンが初と言っていい。まあ、小説やコミックではすでにあったのだろうが、映像で見るインパクトとなるとな」

晶華「イデオン以前(70年代)とイデオン以降(80年代)では、SFアニメのスケール観が変わったってことね」

NOVA「で、その革命的アニメの作曲がすぎやまさんで、その後に、さらにもう一華咲かせて、新たな時代を牽引する音楽世界を創造する流れが80年代後半だと」

 

アニメからゲームへ

 

NOVA「イデオンに続いて、新たな伝説を生み出したのがドラクエ音楽になるんだが、それまではゲーム音楽をオーケストラで奏でたり、コンサートを催したりするなどは考えられなかったわけだ。それまでのゲーム音楽は、ただのアクションの背景に流れるBGMに過ぎず、スーパーマリオのようにリズム感はあっても、音楽でストーリーを紡ぎ上げ、映画のように泣きの音楽で感じ入らせることもなかったし、音楽を聞くだけで懐かしのあのシーンが思い浮かぶという共通体験も、ドラクエ以前ではなかったのではないかな」

翔花「NOVAちゃんがドラクエで最初に感じ入った曲は何?」

NOVA「怖いと思ったのはこれ」

NOVA「ドラクエIのラスボス竜王戦で、オーケストラ版はドラがゴーンッと鳴ってドラゴンという演出だそうだが、単調な恐怖音楽を何重にも積み重ねる曲は、実に不気味に響くわけで。ドラクエIの音楽はシンプルな分、怖いときは本気で不気味で怖いからなあ。普通の戦闘も、ダンジョンも」

NOVA「後の作品は次第にメロディアスになって行くので、ダンジョンの音楽も口ずさみながらリズミカルに楽しく冒険して行くようになるんだけど、ドラクエ1はシンプル過ぎて、口ずさんでも楽しくならない。だから、好き好んで聞くことも稀なんだが、やっぱり他と違って不気味で怖いなあ、と思う」

翔花「最初にドラクエで感じ入ったのが恐怖って意外ね」

NOVA「モノ哀しい雰囲気のフィールド音楽と、古式ゆかしい城と、にぎやかな街なんかは口ずさみやすいんだ。それらと対照的にバトル音楽とダンジョンは口ずさむことを拒絶しているような曲調。これが2になると、バトルもダンジョンも、新たに加わった塔もリズミカルになる感じだ」

NOVA「通常戦闘はテンポが速くリズミカルで、ラスボスのシドー戦はテンポがゆったりと不気味さを強調した感じで、やっぱり怖いかな」

NOVA「ダンジョンも塔も曲調こそ違うけど、1の洞窟に比べてメロディーに変化があって、浮き浮きするんだな。これはドラクエ1が一人旅で、ダンジョンは松明を付けないと真っ暗で狭いというのも影響しているのかもしれない。後のSFC版以降は、最初のファミコン版よりも洞窟が広くなったので、狭いよ暗いよ怖いよ感が薄れているかも」

晶華「恐怖以外で感じ入ったのは?」

NOVA「ドラクエ2で、仲間が3人になるとフィールドBGMが楽しそうに変わるのと、アレフガルドに来ると懐かしの曲に変わることに感じ入ったな」

NOVA「ストーリーの進行度に応じて、音楽のバージョンが変わるのは、TV番組の主題歌が新しいものに変わるのと同じぐらいのワクワク感がある。まあ、たまに前の音楽の方が好きということもあるんだがな。とにかく、音楽でストーリーが新しい段階に入ったと感じるのは好みだ」

晶華「アクションゲームでも、次の面で違う音楽に変わったりするけどね」

NOVA「ドラクエには、4までは面クリアって感覚がなかったからな。ダンジョンを突破して、次の冒険の舞台に進んだり、重要アイテムを入手したり、事件を解決するだけじゃ音楽は変わらないし。仲間が全員集まって音楽が変わるのが2と4の演出。また、冒険の舞台が懐かしのあの場所に来て専用BGMになるのが2と3の演出で、どっちも好き。その両方を満たしたのが11のこのシーンか」

NOVA「4は、静かな『勇者の故郷』から勇ましい『馬車のマーチ』に変わるのも好きだし」

NOVA「3は『アレフガルドにて』の伝説への幕開けと、格好いいラスボス戦『勇者の挑戦』が好き」

NOVA「もう、ドラクエの歴代ラスボス戦BGMでマイベストは『勇者の挑戦』で決定だ。これはもう別格の格好良さだよ。他は、ラスボスの恐怖をイメージした曲調が多いのに対し、これは正にラスボスと戦う勇者の雄姿を表現した名曲だ。そして、ドラクエ3の名曲は、これも捨て難い」

NOVA「ほこらのBGMから、ラーミア誕生を経て、ラーミア飛行BGMに切り替わるシーンが、ドラクエ初期3部作で最も感じ入ったシーンと言ってもいい。ドラクエで初めて、空を飛んだ瞬間でもあるし(風のマントでの落下を除く)」

翔花「思い出のシーンが音楽とともに甦るのね」

NOVA「その後、ドラクエ3の翌年に、すぎやまさんはこちらにも参加する」

NOVA「すぎやま平成伝説の幕開けとなった一作だな。ゴジラ映画のすぎやま作品はこれだけなんだが、ここで平成VSシリーズが本格的に起動し、そこから元祖の伊福部時代へのバトンタッチを果たして、ゴジラ新時代を構築したわけだな。正に伝説と言えよう」

晶華「何だか持ち上げすぎじゃない?」

NOVA「いや、持ち上げ過ぎどころか、これだけでもまだまだ語り足りていないほどだ。この後は、ドラクエもさらにいろいろな曲を続けていき、21世紀になっても感動を与え続けてくれたわけだが」

NOVA「ドラクエ8は、ラスボス戦BGMがラーミア曲のアレンジというオールドファン歓喜の代物で、これはこれで好きなんだが、この辺になると過去の遺産ありきという形になって、ノスタルジーを評価するかどうかという点になる。俺は懐古主義でもあるので、こういうのは好きなんだが、思い出ボーナスを評価しない視点では、評価が下がるかもしれない。ただ、ドラクエ11にも感動できたし、悲しくも故人の最後の作品になったドラクエ12を謹んでプレイできる日を待ち望みながら、伝説を堪能したいと思う次第」

(当記事 完)