大作曲家を偲ぶ
NOVA「翔花が帰ってきたばかりで悪いが、今回は哀悼の記事だ」
009『菊池俊輔さんが亡くなったのか。2021年4月24日、ぼくにとっては未来の話になるが、仮面ライダー50周年を迎えたばかりの年に亡くなるとは、全ての特撮ヒーローファン、SFロボットアニメファンにとっての巨匠として、慎んで弔意を表明するぜ』
翔花「昭和の仮面ライダー、ドラえもん、ドラゴンボールだけでも、日本の子ども番組に与えた影響は大きい人なのね」
晶華「暴れん坊将軍とか時代劇の音楽でも名高いし、60年代から80年代のTV番組を見た人で、この人の曲を知らない日本人はいないんじゃないかしら」
ケイPマーク1『ゼンカイジャーで渡辺宙明さんの作曲が話題になったときと、大河ドラマの話をしたとき。今年も2回ここで話題に出てきた人だッピ』
NOVA「本当はもっと早く追悼記事を書きたかったんだが、俺の精神状態もいささか暴走気味だったし、翔花救出に専念するとか、することが多くてバタバタしていたし、ゴールデンウィークが過ぎてから、少し落ち着いた頃合いに書こうと思った。とにかく、この人の曲がなければ、俺の少年時代の思い出がいろいろ欠けて、味気ないものになってしまうぐらい、いろいろと夢や熱血、ワクワクを与えてくれた恩人だ。今夜は感謝の意を表明しながら、いろいろ思い出の曲を聞いて涙するぜ」
昭和の仮面ライダー
NOVA「とりあえず、最初にドラえもんを流してから、次に仮面ライダーだな。もうZXまでの昭和ライダーは全部、菊池さんなので、何を選ぶかで迷ってしまうほどだが、集大成曲だと、これに尽きるだろう」
009『最初に一番美味しいものを持ってきて、後に続けるものがなくなるだろうが』
NOVA「いや、お前が好きな曲を入れてもいいんだぞ」
009『ぼくが好きなものだと、あんたも好きなんだろうが。とにかくストロンガー好きを公言しているぼくとしては、これも捨て難い』
スパロボだと
NOVA「俊輔さんはゲッターロボを始め、スパロボ系にも割と常連な作曲家なわけで、中でも集大成はこれになるな」
009『だから、いきなり集大成を出さなくても、もっとしんみりと来る曲を流してもいいじゃないか』
NOVA「バラード系か。じゃあ、何を流す?」
009『そうだな。ややマイナー系でこれなんかどうだ?』
晶華「同じ曲に、功さんと美都子さんが違う歌を入れていて、全力全開って感じよね」
NOVA「宇宙円盤大戦争の主題歌とEDが、グレンダイザーのEDと挿入歌に改編されたのは、まあマニアックだけど有名な話だな。で、グレンダイザーだと、この歌も好きなんだ」
翔花「でも、グレンダイザーさんだけじゃなくて、ゲッターさんも捨て難いんじゃない?」
NOVA「で、バラード系だと、これも付け加えたくなった」
時代劇なら
NOVA「暴れん坊将軍が一番メジャーだと思うけど、最近、大河ドラマの青天で同名のキャラが活躍している縁で、これを選択する」
NOVA「他に、特にメジャーなのはこれになるかな」
NOVA「杉良版の金さんは、ED主題歌のすきま風の作曲は京建輔さんだが、劇伴が菊池さんだからな。一応、ここでプッシュしておくべきだと思った」
翔花「もしかして、他にもいろいろな時代劇があるの?」
NOVA「ああ。時代劇も多いが、大人向きアクションドラマもいろいろだ」
実写ドラマなら
NOVA「一部、アクションじゃないドラマも混じっているし、ヤヌス以降の主題歌の作曲は別の人だったりもするが、OPを見ると、昭和の人気ドラマの劇伴で菊池さん抜擢数が非常に多いことが分かると思う。この人は、子ども向きの特撮ヒーローやアニメだけの人じゃなくて、とにかく昭和のドラマ史を語る上で、その貢献度が計り知れない偉人なんだ。絶対、過小評価されていると感じるな」
009『ふぇー、さすがのぼくも菊池さんがこれほどまで広く活躍されているとは知らなかった。大映ドラマ御用達の作曲家じゃないか』
晶華「菊池さんが凄いのは分かったけど、私たち子どもには全く付いて行けない世界に突入しているような気がするんだけど? もっと平成生まれの人にも分かる話をしてよ」
NOVA「仕方ないなあ。話のレベルを最近の子にも分かるレベルに下げるとするか」
比較的近年の菊池さん
NOVA「戦隊の挿入歌の作曲が近年のお仕事だったようだな。まあ、それでも10年近く前の話になる。そして映画での最終作はこれになるな」
翔花「選択基準がマニアック過ぎない?」
NOVA「いや、マニアとしては普通だろう?」
晶華「マニアじゃない人にも普通なのをお願いしたいんだけど」
NOVA「だったら、一番普通なのはこれかなあ」
NOVA「だけど、同じ西遊記ものだと、こっちをプッシュしたいんだよな」
NOVA「あと、ウルトラマンも忘れちゃいけないな」
NOVA「で、円谷の系譜だと、これだし」
NOVA「似て非なる巨大ヒーローはこれだし」
NOVA「怪獣映画だと、こうなるんだな」
翔花「NOVAちゃん、明らかに暴走しているよ。もはや、比較的近年じゃなくなっているし」
NOVA「だって、菊池俊輔さんのことを考えたら、比較的近年じゃ済まなくなるだろう?」
晶華「でも、今回は追悼記事なんでしょ? 最後は静かな曲で終わるといいんじゃないかしら」
NOVA「それは確かにそうだな。盛り上がるヒーローソングや夢ワクワクの音楽をいっぱいくれた人だけど、締めるときはレクイエムかな」
NOVA「締め方がこれでいいのか自分でもよく分からないが、湿っぽく終わるよりは、数々の歌曲への思い入れと感謝を伝えて、偉大な作曲家への弔意を示したい。心を育む豊かな曲をありがとうございました」
(当記事 完)