第一章終盤を飛ばして
NOVA「気分転換のために、第一章のパート10以降を後回しにして、第2章の物語を始めてみた」
晶華「また、読者さんが混乱するようなややこしいことを」
翔花「まあ、過去に行ったり、未来に行ったりというのは時空魔術師にはよくあることだから。分からないことがあれば、質問すればいいんだし」
NOVA「つまらない質問はするなよ」
翔花「うん、記事の役に立つような質問をするよ。前回の記事の『火星の遺産と、カインの遺産』って何? 本編中ではあまりタイトルの説明がなかったと思うから、わたしも含めて分からない読者さんには分からないんじゃないかな?」
NOVA「ああ、相手の説明不足を補い、さらなる説明を促す質問はいい質問だ。確かに、前回の記事は、DD本編よりも雑多な懐古情報に気を取られていたからな。ええと、『火星の遺産』とは古代遺跡から発掘された超技術のアルドノアのことであり、また起動した戦艦デューカリオンのことであるのは、記事本編を読めば察することができるよな」
翔花「うん。そこはまあ。問題はカインのことよ」
NOVA「それはガオガイガーのことだ。ゾンダリアンたちがGストーンのことを『カインの遺産』と呼んで、カインとは何者か? というのがガガガの一つの謎として提示されたんだが、後で登場するキングジェイダーを『アベルの遺せし災い』と称するなど、カインとかアベルとか聖書絡みのネタがいろいろ流行したのが世紀末だったな。エヴァもそうだけど、80年代終わりからのファンタジーブームで、神話伝承の蘊蓄が90年代の流行にもなって、元ネタからいろいろと思わせぶりな単語を引用して、ファンの考察を呼び込むような時期だったんだ」
晶華「カインと言えば、ファイナルファンタジーに登場した裏切りの竜騎士の名前が有名だけど」
NOVA「カインは聖書において、弟のアベルを殺害した罪人で、人類の罪の象徴の一つとされている。すなわち、世界初の兄弟殺しの伝承だ。カインの名前は兄弟の不和をイメージするキーワードとも言える」
翔花「ガオガイガーさんには、やたらと物騒な称号がついてくる感じね。金色の破壊神とか」
NOVA「それまでの勇者ロボが、原色メインのいかにもヒーローロボットって感じのカラーリングだったのに対し、ガオガイガーは黒いカラーと悪役面と重厚感の塊だからな。素体ロボのガイガーが白ライオンだけに、合体すると対極的に色が変わるというのが一つのツボだ」
晶華「色の強調もポイントよね。白いロボット、黒いロボット、青と赤、紫のロボット、緑の石など、敵側も色付きで呼んでくるし」
NOVA「相手の機体の固有名詞ではなく、俗称で呼ぶのはガンダム以来の伝統かもな。『ますますやるようになったな、白い奴』とか」
翔花「敵が主人公ロボの名前を認知しているのがスーパーロボットで、名前を認知していないから独自のコードネームとか仇名で呼ぶのがリアルロボット?」
NOVA「それは例外も多いから絶対の法則ではないが、勇者ロボの中でも、とりわけ科学考察などリアルな用語を盛り込んだのがガオガイガーだからな。初期3作は宇宙由来とか遺跡から目覚めた伝説の勇者で科学のかけらもない。科学っぽくなったのは超AIのマイトガインやジェイデッカーで、次のゴルドランやダグオンはまた伝承とか宇宙由来に戻って、人類の技術考証ができるのはマイトガイン、ジェイデッカー、そしてガオガイガーの3作となる」
晶華「でも、ガオガイガーさんの技術は宇宙由来でもあるのね」
NOVA「少年が宇宙人と友だちになるのが第一作のエクスカイザーならば、少年自身が宇宙人の末裔というのがTVシリーズ最終作のガオガイガーとなる。ガガガは過去の勇者ロボのエッセンスをいろいろ融合させつつ、独自の神話を構築したからスパロボでも出て来るたびに物語の中心として扱われやすい」
晶華「で、ガガガさんの話はこれぐらいにして、今回は急に話を飛ばすんだけど、何を飛ばしたか、少しでも触れておかない?」
NOVA「それが親切ってものだな。とりあえず、獲得ユニットはこうなる」
・パート10:マジンカイザー
・パート11:ジャスティスガンダム
・パート12:ガンダムグシオンリベイク
・パート13:Hiーνガンダム
晶華「マジンカイザーさんと、Hiーνガンダムさんが主人公格で、他の2体が主役の頼れる相棒で大人気ってところかしら」
NOVA「ストーリー的には、パート13が逆襲のシャアで、アクシズ落としを阻止する決戦。それまでに、SEEDのオーブ戦と、OOの第一シーズンの決戦と、ギアスの第一シーズンの決戦をクリアしている形になる。それを受けて、第2章のパート1はSEEDの物語の決着が描かれた。新登場ユニットは全然関係ないこいつなんだが」
亡国のアキト(第2章パート1の7話)
NOVA「この作品は、俺もよく知らないギアスの外伝映画『亡国のアキト』(2012〜16、全5章)だな。最近は俺もロボアニメをいちいちチェックする機会が減ったから、スパロボで後付け的に知識を仕入れることが増えている。スパロボで知った→後から設定や物語を確認という意味では、若い子がマジンガーや宇宙世紀ガンダムの知識を後天的に習得するのと同じような作品の接し方をしている形だ。もちろん、シンカリオンやゲッターアークなどリアルタイムにチェックしている作品もあるが、それは掲示板で楽しく語れる相手がいるからだったりもするな」
翔花「定期的に、作品感想を付き合っているネット友人がいるからこそ、話のネタとしても追いかけるってことね」
NOVA「逆に言えば、定期的に追いかけている共通話題もなしに趣味仲間の関係性を維持するのは難しいってことだな。『この話題なら彼と話すのが楽しい』という機縁があるから、話が続けられるのであって、関係性の土台の構築と維持が人付き合いのポイントになるかな」
晶華「で、このアキトは、どういう話?」
NOVA「さあ。ええと、DDではたった1話しかプレイしていないので、詳細がまだつかめていないんだな。とりあえず、ブリタニアと敵対するEUの特殊部隊『wZERO』所属のアキトが一人だけ生き残り、追撃するブリタニア軍を撃退する話が描かれていた」
翔花「そこにゼンカイオーが現れて、全力全開でアキト君を助けるのね」
NOVA「そんな話じゃねえ。この新章パート1の最終話は、自軍が全く出現しないアキトの孤軍奮闘を描いただけのお披露目回に近い。言わば、おまけであり、ギアスファンにとっては『ついに来た、この時が。よし、スパロボにアキト初参戦だぜ。何年も待った甲斐があったってもんだ』って感じ? 一応、スパクロに期間限定イベントがあったらしいが、俺がプレイする前の話だからな。俺にとっては今回が初アキトだ」
晶華「つまり、よく分からない1話ってことね」
NOVA「一応、現在、アキトとカレンのギアス関連のイベントがDDで行われているんだな。俺にとっては全力全開の陰で埋もれたイベントだったが。そもそも、アキトの機体アレクサンダを2章パート1で手に入れていなかったのだから、イベントに参加してキャラ育成しようって話に意味がない。別に全てのイベントを味わい尽くすほどにはDDにのめり込んでいたわけじゃなかったし、その辺は自分がノレるイベントを楽しめばいいってことだろう」
翔花「でも、アキトさんを手に入れたんだったら、イベントに参加してもいいのでは?」
NOVA「一応、全力全開で参加して、ゲットできる育成素材はそれなりに稼いだんだけどな。よく分からないままに。ただ、そのイベントを極め尽くそうと思えば、アキト用のSSR武器と、カレン用のSSR武器をガシャで入手することが必須条件なんだ。こだわりのないユニットのためにガシャを回す気にはなれないってことで、ストーリー攻略の方に時間を割いたのが現状だ。しかし、アキトにこだわりはなくても、一つツボになるポイントがあった」
晶華「それは何?」
NOVA「アキト追撃のラスボスがこれなんだな」
NOVA「こっちはギアスの外伝コミックで、アニメ化はされていない。スパクロではメインストーリーに絡んできたので、それなりに勉強させてもらったんだが、DDではアキトVSオルドリンのコラボが行われていたんだな。ファンにとっては、非常に盛り上がるクロスオーバーなんだと思う。まあ、俺としてはアキトのことはよく知らんが、オルドリンについてはユニットも持っていたし、(スパクロのみとは言え)ちょっとした愛着もある。こういうキャラなわけで」
NOVA「ということで、オルドリンを使って、反乱軍のアキトを討伐するシナリオだったら、感情移入できたのかもしれないが、逆だからなあ。まあ、オルドリンは敵対側のブリタニア騎士であって、ギアスは基本、反体制派が主人公だったし、スザクとかオルドリンといった正統派騎士キャラが敵役になる作品だし」
晶華「確か、オズはもう一人、オルフェウスって兄さんが反体制側の主人公なのね」
NOVA「ああ、そうだ。体制側と反体制側のそれぞれに主人公を配置して、双方向の視点で戦場を描くというのは、2012年頃からある流れだな。これも、世紀末からゼロ年代にテロリスト主人公というのが市民権を得た後、その反動で『体制側の正義に殉じるキャラ』も格好いいんじゃねえ? って流れができて、だったら両方の視点でぶつかり合うドラマなら、面白くなりそうって動きが10年代の半ばに盛り上がる」
晶華「アベンジャーズでも、体制派のキャプテンアメリカさんと、自由主義者のアイアンマンさんの対立関係があったわね」
NOVA「シビルウォーの構図は面白くて、本来はマジメで祖国のために戦うキャプテン(スティーブ)と、快楽主義な企業主にしてアイデアマンの発明家のアイアンマン(トニー)と真反対の性格な彼らが、本来ならスティーブが体制派で、トニーが自由主義者に与するのが納得できるってもんなんだが、逆になったんだよな」
翔花「堅物キャラが反体制側で、遊び人が体制側に就くって考えてみれば変よね。どうして?」
NOVA「キャプテンは正義感の塊のような性格だから、ヒーローは法律で縛られなくても自分の強い意志でヒーロー活動を続けさせた方がいい。ヒーローから自由を奪うなって発想。さらに、自由を大切に考えるアメリカという国の象徴でもあるので、自由の側に立ったんだな」
翔花「すると、トニーさんは?」
NOVA「自分の発明品がトラブルを起こしたこともあったし、ヒーローと言っても自分も含めて自制できないことだってある。だから、平和の維持のためにはヒーローだって法で縛られないといけないって考える。どっちも、自分の性格から逆算して、法律に縛られなくてもヒーロー活動ができるか、あるいは制約が必要かを悩んで考えたわけだ。確かに、これは統治者の原理もあって、統治者がパーフェクトな人格者なら独裁でも上手く行くのかもしれないけど(「俺が法だ」ってキャラとか)、欠点のある人間が統治する以上、暴走を防ぐための縛りは必要というのが近代法の原則だからな」
NOVA「シビルウォーの原作コミックは2006年から07年に展開され、その10年後の2016年に映画のMCUシリーズでキャプテンアメリカ映画の3作目として、同タイトルの作品が公開された。原作と映画は、ヒーローチームの内戦という大枠(その象徴としてキャプテンVSアイアンマンという構図)を除けば、違いの多い映画だけど(よって原作というよりは原案と言った方がいいかも)、反体制側の正義VS法治による秩序という構図で対立するヒーローという視点では重要な作品で、こういう前例があればこそ、『スパロボZ』とか『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』みたいな作品の企画も成立したのかもしれない」
翔花「でも、ヒーロー対決映画って昔からあったよね。スパロボでも、戦隊でも」
NOVA「まあな。対立を経ての和解と共闘で、クライマックスの大ボスを倒すという展開は昔から定番だったけど、対立する際の哲学問答で、どっちが正しいのかを鑑賞者に考えさせる作品ってのはなかなかないと思うぞ。少なくとも、作り手が片方の主張を是として、バランスを欠くような描き方をしたら、受け手としては全くの興醒めだ。『どっちの言い分にも一理あるけど、自分の立場なら、こっちを応援するな』と受け手に考えさせる物語にするなら、作り手は偏った主張を抑えて『どっちも正しいが、君はどっちを選ぶ? 好きにしたまえ』って姿勢で作品を提供しなければならない。どちらかに贔屓してしまうような描き手には、面白く描けないような構造だ」
晶華「作者が片方の正義や主張に与している姿勢が明らかなら、必然的に対立相手が悪となって、W主人公の意味が薄れるものね」
NOVA「まあ、対立構造にどういう落としどころを付けるか、あるいは徹底的に戦い合って、両方相討って終わったところで、真の敵が登場して『ははは、愚か者め。全てはお前たちを互いに戦い合わせる計略だったのよ。まんまと引っ掛かりおって』と勝ち誇ったところを、実は生きていたWヒーローたちが『お前を誘き出すために一芝居打ったのだ』と強引な理屈(昭和の物語にはこういうのが多い)でクライマックス戦闘に突入とか、いろいろな物語パターンがあるが、対決劇を煽っておいて、本気でぶつからないのは却って白けるというのもある」
翔花「ヒーロー同士の対決って魅力的な題材だけど、それだけに料理する側の技量が問われるってことね」
NOVA「逆に、ゲームというインタラクティブ(双方向性)な物語だと、プレイヤーが好きな側を自由に選べると評価が上がるんだな。この場合、反体制のクール主人公アキトよりも、純粋可憐な真面目騎士少女のオルドリンを操作できる方が、俺は楽しめたろうが、アキトって獣みたいに暴走してオルドリンを圧倒するんだよな」
晶華「獣になって、女騎士を襲う陰キャラかあ。アキト君って、そんなキャラなの?」
NOVA「まあ、物静かで生真面目な少年が追い詰められて、秘めたる力に目覚めて暴走するって話は、厨二病的に人気があるからなあ。いい年したおっさんは、自分の昔を想像して苦笑するような話だが」
翔花「ピンチに際して、感情が爆発して真の力に目覚めるってのは若者の特権ね」
NOVA「一方、それに対して、おっさんキャラは『昔はもっと凄かった』ってキャラ付けをしたがる。まあ、実際、若い時に比べて気力や体力が落ちているのを実感すると、『昔はこれぐらい簡単にできたのに、随分と鈍ったなあ』と思いつつ、昔の自分を美化したり、あるいは力をセーブと言い訳したり、それでも一念発起して頑張ったら上手くこなせて『まだまだ捨てたものじゃない。現役でも十分通用するな』と言いながら、後で筋肉痛とか腰を痛めるなどの後遺症になって、オチをつけるキャラに感情移入してしまう」
晶華「おっさんの話に夢中になるのはこれぐらいにして、今は暴走陰キャラのアキト君の話でしょ」
NOVA「分かった。これだな」
NOVA「ラピスの声は仲間由紀恵さんなんだが、さすがに収録はしていただけなかったか」
翔花「今は、押しも押されぬ有名女優さんだものね」
NOVA「彼女は21世紀になってからTRICKやごくせんで大ブレイクしたからなあ。その前の世紀末にロボットアニメのヒロイン声優していたことなんて、半分黒歴史みたいなものだよ」
晶華「で、そのアキトさんを出すなら、トリガーのアキトさんもネタにするんじゃないでしょうね」
NOVA「火星の遺跡ってだけで、ネタにできるんだけど、今はそれよりもこっちの話題が旬だろう」
NOVA「ギャラクシーファイト3来たー。グリージョダークネス来たー。来年が楽しみだ〜って感じだな」
晶華「スパロボ話に、ちゃっかり混ぜて来るなんて」
NOVA「セレンディピティって奴だろ。それはともかく、アキト絡みで考えたことがある」
翔花「何?」
パート1は四季ネタを採用
NOVA「この2章のパート1は、そもそも全力全開ばかりで飽きが来たから、新鮮な気分を感じるために、低難易度をいいことに編成メンバーを変えようって思惑から始めたんだ」
翔花「うん、それで?」
NOVA「アキトがメインだったら、Wアキトが面白いだろうと思い、ブラックサレナを編成に入れた。次にアキトの相方だったら、ハルトがいいと思ってヴァルヴレイヴ1号機を加えた」
翔花「なるほど。ハルカイザーと……」
晶華「アキカイザーに絡めたのね」
NOVA「うむ、そうしたら、ゼンカイジャーの公式がハカイザーなんてものを出して来たわけだ」
翔花「ハルカイザーからルの字が消えて、ハカイザーさんね」
NOVA「まあ、ハカイザーはさておき、ここで問題が発生した。DDにはナツトもフユトも存在しない。いや、夏とか冬とかの名前のロボットキャラって誰かいたっけ?」
晶華「冬なら、エヴァの冬月先生がいるわ」
NOVA「ロボのパイロットじゃないから却下」
翔花「夏だったら、坂本千夏さんがザンボットのパイロットの声を入れているわ」
NOVA「ドラえもんの代わりだな。しかし、DDにはザンボットは出ていない。さて、夏と冬をどうしようか、と俺は悩みに悩んだわけだ」
晶華「また、つまらないことに悩むんだから〜」
NOVA「そして悩んだ結果、夏といえば太陽、太陽といえばダイターンという連想で、万丈さんを採用したわけだ」
翔花「ふ〜ん。で、冬は?」
NOVA「冬で連想するのは、雪とか氷。おお、そう言えば、氷竜ってのがいたな。よし、ゼンカイオーの左右合体と、勇者王の代役としては、同じく勇者ロボの一員である超竜神に登場してもらおう、と考えた次第」
NOVA「で、新たに編成した部隊の戦力はどれぐらいかなあ、と思いきや、ブラックサレナもヴァルヴレイヴ1号機もダイターンも戦闘力2万越えで、普通に使って行けると思ったんだが、超竜神だけは1万3000で弱いのが目立った次第」
晶華「ガシャで良い武器が当たらなかったの?」
NOVA「いや、そもそも超竜神は良い武器が用意されていないんだな。他のメカはSSR武装で強くなれるのに、超竜神にはSR武装までしか用意されていない。基本武装のダブルガン、R武装のダブルトンファー、SR武装の一斉射撃止まりなんだ。できれば、SSR武装のイレイザーヘッドを用意してくれないだろうか」
晶華「イレイザーヘッドは確か武器ではなくて、爆発の威力を宇宙に放出して減衰させるツールだから、スパロボでは武器として採用されていないって聞いたけど」
NOVA「そうなんだよな。イベントでガオガイガーのピンチを救うシーンはあるんだけど、イレイザーヘッドの使用シーンがスパロボで映像化されたことはない。だが、超竜神にもSSR武装を用意して欲しいんだが、一体、どうすればいい?」
晶華「風龍さんと雷龍さんが後から出てきて、彼らと組み換え合体して、幻竜神さんと強龍神さんになればいいと思うわ」
NOVA「企画ボツ案では、飛行ユニットの翔竜ってのが出てきて、翔超竜神になるそうだが、TVでは不採用になった。今度のスパロボ30には登場するのかなあ、と期待している俺がいる」
翔花「翔超竜神さんかあ。わたしの名前を採用したんだから、強くなること確定ね」
NOVA「いや、確実に登場すると決まったわけじゃないからな。あくまで願望に過ぎん」
翔花「願望だったら、この機体に願えば実現するかも」
ワールド6からの来訪者
NOVA「さて、第2章の初めに、ワールド6のキャラとの対面イベントがある」
翔花「グランゾートさんと、ワタルさんと、獣神ライガーさんと、ダルタニアスさんの4作品が加わったのね」
NOVA「小学生だらけのチームなので、戦争行為にはあまり駆り出さないように、ブライトさんが言うところに良心を感じたり」
晶華「ベラリオスさんとギャレオンさんの対面はあったの?」
NOVA「直接の対面はないけど、胸ライオンロボットという点で、GGGはダルタニアスに興味津々なようだ。一方、楯剣人は自分と同じ異星人ハーフということで、レイズナーのエイジに興味を持って話しかける。そして、早速、第1話だが、敵はコンVのガルーダだ。ビッグガルーダに乗って前線に出撃して、あっさり倒される」
翔花「まずは小競り合いってところね」
NOVA「で、負けて帰ったガルーダを、オレアナが慰めつつ、自分を生身だと信じ込んでいる滑稽な機械人形を嘲笑うシーンで、後のガルーダの悲劇に通じる伏線が張られた。今回はそれだけだな。そして、2話から6話まではSEED尽くしの展開になる。基本は原作の通りだが、ところどころクロスオーバー改編が行われていて、それは素直に面白いと思った」
翔花「へえ。どんな改編?」
NOVA「それが今記事の目玉だ」
SEEDの完結
NOVA「まずは、オーブから脱出したアークエンジェルと、もう1隻、カガリが指揮するクサナギが合流する。さらに、ラクスのエターナルが出陣するのが2話めだ」
晶華「エターナルの艦長は、確か砂漠の虎のバルトフェルドさんよね」
NOVA「第一章では彼の登場シーンは割愛されていて、残念に感じたんだが、いつの間にかキラと顔見知りになっていたようで、しれっと普通に登場してくる。原作を知らないゲームだけのプレイヤーは、いつの間に知り合ったんだ? という展開。さらに、一章で死ななかったシーゲル・クラインが今話で結局、暗殺されたことが語られる。つまり、一章との話の食い違いが目立って、原作準拠になった感じだ」
晶華「プロデューサーさんが代わって、方針が変わったってことかしら」
NOVA「この後は、ナタルさんがドミニオンの艦長になって、アズラエルの下で望まぬ戦いを強いられ、ほぼ原作どおりの展開になりつつ、ナタルさんは無事に生き残った。そこはクロスオーバーとして大拍手だ」
晶華「誰が助けたの?」
NOVA「サイボーグ凱とデビルマンだ。それと鋼鉄ジーグの宙が等身大で宇宙で活動可能とのことで、ドミニオンにこっそり侵入したりする。アズラエルと勇者王は声優さんが同じなので、この対峙は面白いし、負傷したナタルさんを救出した後、一人残ったデビルマンがアズラエルを処刑するシーンは笑った。『お前のやっていることは悪魔以上に残酷だ!』とか何とか」
翔花「アズラエルさんって天使の名前よね。それが悪魔に殺されるなんて、皮肉な話」
NOVA「ただ気になったのは、地球軍の3ガンダムが登場して来ないんだな。カラミティ、レイダー、フォビドゥンが登場しないので、ゲームとしてはただただザコMSを倒しているだけだった。連中はオーブでも登場しなかったのだろうかね」
晶華「後で確認する必要がありそうね」
NOVA「そして、アニメ劇中でクルーゼに殺されたフレイも、DDでは生き残った。刹那のエクシアがトランザムして、フレイの乗った脱出艇を救出して、原作の悲劇を未然に防いだんだな。クロスオーバー様々って展開だ。さらに、アスランもキラとともに戦い、敵陣の潜入工作は彼の代わりに、フルメタのミスリルの面々が引き受けてくれた。おかげでジャスティスも自爆させずに済んだわけで」
晶華「ナタルさんとフレイさんが生き残ったのは、SEEDのIFとして後味いいわね」
NOVA「ああ。だけどフラガさんはアークエンジェルを庇って……」
晶華「彼は死んでないわ。デスティニーで再登場するもの」
NOVA「そうだな。ともあれ、ナタルさんはマリュー艦長に謝り、フレイはキラたちに謝り、そこにカズイもいたりして、きれいに終わったSEEDでした。さあ、ここから続編のデスティニーに話がつながるかどうかは不明だが、トールとニコルの死以外は概ねハッピーに終わったと思う。原作準拠もいいけど、それだけだとゲームとしては面白くないからな。ハッピーなIF改変が望ましいというのが俺の意見」
(当記事 完)