Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

ダークタワー4.5巻読了

外伝的ストーリー

 

NOVA「お盆を経て、ようやく読み終えたぞ」

晶華「4の後に、ちょっとだけ続くってのは、何だか影の幕末編みたいな感じね」

NOVA「あるいは妖精郷のEXODUSか。無理やり話をつなげてる感もあるが、とにかく4巻の読了から3ヶ月ぶりってところだな」

翔花「ところで、4.5巻ってどういうこと? 普通に5巻じゃないの?」

NOVA「ええと、4巻は1997年に出て、その後、5巻までの間に6年が流れて、2003年から2004年にかけて全7巻でダークタワーシリーズは完結した。その後、2012年に本書4.5巻が後出しで挿入された形になる。折しも、ゴーバスターズと仮面ライダーウィザードの年だ」

晶華「年数をニチアサヒーローで換算するのはどうかと思うけど」

NOVA「だったらスマイルプリキュアの年だ」

翔花「ニチアサヒロインに変えてもどうか、と」

NOVA「じゃあ、東京スカイツリーと、ロンドンオリンピックと、映画ホビットの年だな。それと悪夢の民主党政権が終わって、第2次安倍内閣が始まり、アベンジャーズの映画が公開された年でもある」

晶華「2021年の下2桁を並べ替えるだけで、ずいぶんと昔って感じなのね」

NOVA「何しろ平成だからな。この頃には、令和も、花粉症ガールも、コロナ禍も予想されていなくて、他には仮面ライダーストロンガーや超神ビビューンの荒木しげるさんが亡くなってガーンとなった年だ。……って、今年ほど俺に衝撃を与えた訃報は多くないな。今年はいろいろ訃報続きでキツすぎる(涙目)」

翔花「訃報でキツい時に無理して記事書きしなくてもいいんじゃない?」

NOVA「いや、そういう時だからこそ書ける話もあるってことで、とにかく、この4.5巻はダークタワーの主人公ローランドが身内の死で落ち込んでいる話の直後で、癒しを与えられる外伝話に当たるわけだ。4巻で、ローランドは自分の過去の話をして、恋人スーザンを殺され、実の母親も罠にはめられて自ら射殺してしまうという哀しみの物語だった。

「5巻はそこから『荒野の7人』を連想させる悪党集団から街を守るガンマンの話が展開されるようなんだが、その前の寄り道って感じで追加物語が展開される。その内容は、物語の中に物語があって、その中にさらに別の物語があるという入れ子構造になっていて、一冊の中に三つの異なる物語が話されるわけだ」

晶華「どういうこと?」

NOVA「例えば、俺たちが今、会話しているブログ時空の『花粉症ガールの日常物語』があって、その中で『妖精郷の物語』をゲームで楽しんでいるわけだが、さらに妖精郷の中にロードスモチーフの『リオン戦記』があって、いわゆる劇中劇の中の劇中劇が示されているわけだ。それに近い」

翔花「何だか複雑そうね」

NOVA「まあな。これまでもローランドが自分の過去を話す劇中劇は普通にあったんだが、三重構造は初めてというか、ずいぶん実験的だと思ったな。まず、世界1はローランドが仲間のエディたちと一緒にダークタワー探索の旅を続ける途中で、極寒の嵐スタークブラストから避難するために丈夫な廃墟の建物で暖をとりながら一夜を明かす。その中で、ローランドが自分の過去の話の続きを物語るんだな。

「世界2は、ローランドの過去の時代。まだ文明は健在で、鉄道が普通に機能しているんだが、恋人と母親を4巻で失った後の寡黙になった若き日のローランドの続きの話だ。領主の父親の命令で憂さを晴らすべく、地方の田舎町で起こった連続殺人事件の解決を任される、ミステリー仕立ての話。犯人は獣に変身する人間スキンマンでその正体が誰なのかを探ることになる。スキンマンの正体を見た少年ビルは、父親が殺され怯えているんだけど、スキンマンの手掛かりのために勇気を持って協力して欲しいというつもりで、ローランドは昔、母親が語ったおとぎ話『鍵穴を吹き抜ける風』を語って聞かせる。

「世界3は、おとぎ話の時代。木こりの父親を殺された少年ティムが勇気を出して父親殺しの犯人を見つけ、失明しそうな母親の目を癒すための薬を求める危険な旅に臨むファンタジー冒険譚となるのかな。最終的には悪の魔法使いによってトラに姿を変えられた善良な魔法使いを助けて、その力で母親の目を癒やし、ハッピーエンドとなる。危険な冒険を成功させた勇敢な少年ティムは、その後、銃使いの英雄として立派に成長するのでした、めでたしめでたし」

晶華「世界3のおとぎ話はめでたく終わったわけね。世界2の物語は?」

NOVA「ティムの勇気を学んだ少年ビルが、ローランドに協力して、スキンマンの正体を明かすための手助けをし、ローランドが獣人と化したスキンマンを射殺して終了。これもめでたしめでたしだが、その物語の最中で、ローランドは亡き母の真意を知ることになる。母親は不貞を働いた罪で、修道院に送られていたんだけど、結果的に敵の陰謀でローランドが母親を射殺してしまうという失態につながったのが4巻で語られ、それが一種のトラウマ状態だったわけだ。ただ、母は自分の裏切りの罪を罰してもらうために、覚悟の上で息子のローランドに撃たれる道を選んだことが分かり、母子の想い、互いの罪を許し合う関係性に昇華され、傷ついたローランドの心もようやく癒される形になった」

翔花「4巻から直接5巻だったら、自らお母さんを殺すという罪を背負ったローランドの悲哀は拭えないけれど、4.5巻を挟むことで、お母さんの件は許しが与えられたわけね」

NOVA「基本的にスティーヴン・キングの物語では、女性が魔物と化したり、悲劇で終わることが多く、そこに救いがもたらされるパターンは少なめというか、どちらかと言えば少年びいきで、少女の激情が事態を崩壊させるきっかけになるのが定番だったんだけど、21世紀になって作家の心情に変化が見られるようになったのかな。やはり、悲劇に終わった女性キャラにも癒しを与えたいって流れで、この4.5巻はダークタワーの物語には珍しく、綺麗なイメージで終わる。それまでが狂気と虐殺でヒャッハー系のクライマックスだったのが、世紀末が明けたからか、親を失った少年たちが勇気と愛で大切なものを守るという陽性な締めくくり方。まあ、一時の安らぎで、また闇方面のストーリーに5巻はなるのかもしれないけど」

晶華「5巻は読み始めたの?」

NOVA「ちょっとだけな」

NOVA「タイトルのカーラは、灰色の魔女じゃなくて、街の名前っぽい。そして、車椅子の黒人ヒロインのスザンナが妖魔の子を孕って、その影響で第4の人格が目覚めてしまい、今後の物語に暗雲をもたらしそうとか、かつてセイラムズ・ロットの街を支配しようとした吸血鬼から絶望して逃げ出したキャラハン神父が再登場するとか、魔物堕ち要素がじわじわと感じられる設定で、実のところダークタワーを読みたかった理由は、セイラムズ・ロットの続きの要素があるから、という点が大きい」

死霊伝説 完全版 [Blu-ray]

死霊伝説 完全版 [Blu-ray]

  • デヴィット・ソウル
Amazon

NOVA「ともあれ、秋になると読書熱も高まると思うので、読むスピードが上がればいいなあ、と思ってる」

晶華「不毛な質問なんかに邪魔されないといいわね」 

NOVA「まあ、不要不急で内容の薄い掲示板書き込みは、邪魔にならない限り、スルーしてもいいかな、と思うんだ。ブログを普通に丁寧に読めば分かる程度の質問とか、不謹慎で愚かなアイデアにいちいち応じる義務はないからな。他の人間の邪魔にさえならなければいいし、もしもしつこく邪魔をするようなら、その時こそ書き込み禁止処分を下せばいいかな、と。秋になってこちらも相手する余裕ができれば、相手するかもしれないけど、それまではこっちも仕事で忙しいんだから、楽しめない書き込みの相手はしないのが吉、と当面の放置を宣言」

(当記事 完)