Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

千葉真一氏の訃報に接して

偉大なアクションスターの冥福を祈ります

 

NOVA「仕事帰りのニュースで、いきなりガーンと来た(涙目)」

009『ああ、こいつは涙目に値するニュースだ(涙目)』

NOVA「コロナウィルスを憎む理由が新たにできたってもんだぜ」

晶華「先日、影の軍団の話をしたばかりだったのにね」

NOVA「こういうタイムリーは望んじゃいないわけで、それでも謹んで千葉さんの逝去の報に対して、哀悼の意を表明したいと思う」

翔花「わたしもNOVAちゃんの哀しみを痛切に感じるわ」

NOVA「もう、日本中の特撮アクションファンや時代劇ファンにとっての至宝と言える方だったからな。国内のみならず、海外でも弟子も数多く、まさかアベンジャーズのニック・フューリーを演じたサミュエル・L・ジャクソンも千葉さんのファンで、隻眼キャラのモデルに千葉さんの柳生十兵衛を挙げたりしているとは、今さっき知ったところだ」

晶華「国内だけでなく、国外のヒーロー映画にも影響を与えてたんだあ」

NOVA「ということで、今夜は千葉さんの思い出を涙と感謝と共に語りたい」

 

自分の世代の千葉真一

 

NOVA「俺は50歳で、千葉さんのことを認識したのは70年代後半から80年代なんだな。その時点での千葉さんはJACの創設者で、ギャバンの父親ボイサー役や、影の軍団の頭領役、つまり若手を率いるベテランの貫禄があったわけだ」

009『ぼくたちより上の世代の人たちだと、若い日の千葉さんのイメージがあって、例えば『新・七色仮面』や『アラーの使者』など初期の変身ヒーローを語れたりもするんだろうけど、自分にとっては頭(かしら)なんだよね。あと、八犬伝の道節さん』

NOVA「世代的には、千葉さんの直接の弟子に当たる真田広之さんや大葉健二さん、またアクションを学んだ宮内洋さんなんかが主役ヒーローで、その上の父親とか元締めという目で見てたわけだ。だから若い頃の千葉さんというのがイメージしにくい、と」

NOVA「やはり、80年代の千葉さんのイメージだと時代劇アクションを中心に考えがちだな。俺は『キイハンター』世代じゃないし」

翔花「世代じゃないのに、どうして知ってるのよ?」

NOVA「そりゃあ、千葉さんぐらいの有名人だと、アクションシーンを見たいために、いろいろ古い映像を見たりもするんだよ。ただ、やはり古い映像って感覚になるから、ああ、昔の千葉さんって感じなんだよね。服部半蔵柳生十兵衛などリアルタイムで見ていたものは、昔って感覚じゃなくて、俺の知ってる千葉さんって感覚で見ていられるんだけど」

晶華「そんなものなのかしら?」

NOVA「そんなものなんだよ。言わば、自分がリアルで見て感じ入った頃の記憶が強く心に焼き付いているというか」

NOVA「JAC創設は俺の生まれる直前の1970年なんだけど、70年代はどうしても子供向きの特撮ヒーローが自分にとってのアクション物という認識で、大人世代のアクションに目が行くのは80年代になってからだな。で、70年代の大人向き作品は再放送なんかで見る機会があればいいんだけど、その時期の物は一部を除いて俺にとって意外と盲点だったということに、今、改めて気づいたりする。やはり凄いレベルのアクションを見せてくれているんだけど、70年代と80年代のアクションは質も違うんだなあって気になった」

翔花「どう違うって言うの?」

NOVA「80年代はワイヤーアクションの技術が上がったり、映像が小綺麗になっていて、見栄えがするようになったんだな。一方、70年代は撮る側の技術がそこまで進化していないから、体を張った本気アクションを生々しく見せているって感じだ。良くも悪くも泥くさい汗くさいのが70年代で、80年代は軽やか鮮やかって感じ。

「で、90年代は少しずつCGとかが入り始めて、演出は派手さを増す一方で、生身よりもメカなどのギミックアクションが目立ってきて、どこか作り物みたいなイメージが出てくる。ゼロ年代から後はCGの技術が上がって、10年代になると映像のスピード表現が速くなって、自分の目が追い付かなくなることも増えてきたかな。まあ、年をとって動体視力が落ちた影響もあると思うけど」

009『で、ぼくたちにとって、一番、自然に受け付けるアクションって80年代なんだよな。それに比べると70年代は役者の体術が凄いレベルで、うおー、体を張ってるなあって感じることが多い。これは特撮ヒーローを見ていても思うけど、70年代はアグレッシブで、80年代は光学合成などで派手で煌びやかな印象なんだ』

NOVA「たぶん、肉体アクションという意味での千葉真一さんの最盛期は70年代じゃないかなあと思う。一方で、80年代になると時代劇が中心になるけど、ベテランとしての貫禄や風格、剣術を使った重々しい所作や型の美学なんかがハマっているのかな、と。その意味で、俺個人は肉体アクションキレキレの頃の千葉さんをあまり知らないってことになる。今にして、そういう自分が見落としていたものに気づくようになった次第」

009『で、自分にとっての千葉さんだと、やはりこの作品の印象が強いわけだな』

NOVA「その後はこれになるかな」

NOVA「改めて思うに、俺が見てきた千葉さんって、本当に氷山の一角でしかないんだなあ、とか、それほど熱心に追いかけて来たわけじゃないことに気付かされた。どちらかと言えば、千葉さんが作ってきたもの、育ててきたものに強い影響を受けた世代だし、若き日の千葉さんが多数出演した空手映画やヤクザ映画に関する思い入れがあまりない以上は、特撮や時代劇だけの切り口では一面的すぎて(俺にとっては重要なんだが)、凄さを十分語りきれない偉人だというわけだ」

翔花「じゃあ、話はこれでお終いってこと?」

NOVA「記事書きする前は、もっといっぱい書けるかなあ、と思っていたんだけどな。調べれば調べるほど、俺の先輩世代の方で、千葉さんへの思い入れが強い人がいっぱいいるだろうなあ、と考える次第。後は、俺が語れそうなのは、せいぜいこれぐらいか。JAC創始者で父とも呼べる俳優にして、影の頭領という大ベテランだったということです。一人の偉大なサムライ、忍者、ヒーローに対して、合掌」

(当記事 完)