俺の星矢始め
NOVA「さて、前回の記事は、当初の想定とは違った方向にブレたと考えているので、今回が、俺が本来、書こうと考えていた星矢記事ということになる」
晶華「うん。ネガティブな特定個人向けの説教交じりな記事もいいけど、やっぱりNOVAちゃん自身が自由に作品愛を語る記事の方が、当ブログの趣旨にかなっていると思う」
NOVA「まず、こう言っては何だが、俺は別に星矢の追っかけをずっとしていたわけじゃない。だから、星矢マニアかと自問すれば、疑問符がつく。例えば、リンかけは友人のところで読ませてもらって、ファンになった。その後、俺が積極的に買ったジャンプコミックスは『風魔の小次郎』『キン肉マン』『ウイングマン』『3年奇面組→ハイスクール奇面組』ということになるな。他の作品は、友人のところで読んだり、ジャンプの立ち読みだけで追いかけたり、とまあ、いろいろ。『Drスランプ→ドラゴンボール』『北斗の拳』『キャプテン翼』などは友人ところで読んだわけだ」
晶華「今も輝く80年代ジャンプ黄金時代ってところね」
NOVA「この辺の話を語ると、また記事ネタがいろいろ広がることになるが、車田マンガで80年代に買ったのは、小次郎だけで、星矢の方はリンかけ同様、世紀末から新世紀始めに文庫版で買ったわけだ。その段階では、懐古気分で買った形だな」
晶華「だったら、80年代にアニメが放送されていた時期は、それほどハマっていなかったの?」
NOVA「いや、ただコミックを購入していなかっただけで、その時期のお金はゲームブックとか小説とかに費やしていたんだ。一方で、ジャンプの立ち読みで星矢は最初から追跡していた。逆に小次郎と星矢の間にある車田作品の『男坂』が、当時の自分のツボにハマらなくて読んでいない。別に、当時は車田さんだから読む、という風に考えていなくて、必殺技で相手をぶっ飛ばすマンガだから読むって感じだった。男坂は、リンかけの必殺ブローや、小次郎の忍者アクションに比べて、リアル寄りなのが刺さらなかったんだろうな」
晶華「ふうん。つまり、NOVAちゃんの中では、リンかけ→小次郎→星矢とつながっているんだね」
NOVA「ああ。星矢以降は、92年の『SILENT KNIGHT翔』や、94年から2000年まで続いた『B’T−X』に至るのだが、その辺の作品には、自分はとりたててハマったわけじゃない。その時期は、ほぼ車田マンガから卒業していて、TRPG方面がメイン。コミックとしては、JOJOの追っかけとスパロボ関連に目が行っていて、車田さんは懐古の対象になっていたわけだな。『B’T -X』については、ロボット物という触れ込みだったが、いわゆるスパロボとは違ったカテゴリーで、当時の俺には響かなかったし、今だに俺に『B’T -X』の魅力を聞かせてくれた論じ手に出会ったことはない。その辺、件のコメント主にも期待してはみたんだが、彼は自分の好きな作品について、それを知らない人間に理路整然と語るようなことはできないんだな。俺はいまだに『スパロボにB’T -X参戦希望』という彼の主張の根拠を分かっていない」
晶華「どういうこと?」
NOVA「例えば、スパロボファンって、参戦希望を言う際に、この作品とこの作品が絡めば面白そうとか、声優つながりとか、シリーズつながりとか、キャラデザインつながりとか、テーマつながりとか、そういうコラボをいろいろ語りながら、想像や妄想を広げるんだよな。つまり、脳内で夢の共演イメージがあって、それを語ることで、同士とイメージを共有できるのが楽しいんだ。それこそ、シンカリオンとマイトガインが新幹線ロボつながりで出会ったら面白いね、とか、スパロボTでクロスボーンガンダムとキャプテン・ハーロックとGガンのアルゴが宇宙海賊つながりしたとか、共演するだけの理由がイメージできるから、話として面白い。だけど、B’T -Xって仮にスパロボに出たとして、誰とどういう接点で話に絡めるのか、俺にはちっとも分からん」
晶華「それは、NOVAちゃんが作品を知らないからであって、彼の中では確固たるイメージが見えているのかもしれないわ。ただ、それを言葉にして伝える能力に欠けているだけで」
NOVA「能力が足りないのか、言葉が足りないのかはともかく、俺も原作マンガはざっと読んで概要は理解しているんだよ。ただ、アニメで動くところは見ていないからな。この期に、動画くらいはチェックしてみるか」
鋼鐵神兵 OP - 遥か〜SAILING FOR MY DREAM〜
晶華「何か分かった?」
NOVA「絡めるとしたら、エスカフローネかクロスアンジュだな。ただ、どちらも乗機が変形して人型になるが、B’T -Xの場合、人型に変形せずに、搭乗者が常に乗機の上にむき出しなのが厳しい気もする」
Super Robot Wars Compact 3 - Escaflowne All Attacks (English Subtitle)
スーパーロボット大戦X ヴィルキス 全武装 | Super Robot Taisen X - Villkiss All Attacks
NOVA「まあ、エスカフローネもクロスアンジュも、スパクロでも出てるし、他にも、本来ロボット物とは見なしにくい舞Himeやバトルスピリッツが出てる以上は、B’T−Xがスパクロに出る可能性は十分に考えられるな。まあ、その時は、ここで話題にしてもいいと思う。が、今は星矢に戻ろう」
晶華「原作で星矢さんを追っかけていたNOVAちゃんは、すぐにアニメにもハマったわけね」
NOVA「いや、違う。番組が始まった時には、いろいろと気に入らなかったんだ」
晶華「え、どうしてよ?」
原作と異なるアニメ星矢
Pegasus Fantasy - ペガサス幻想 OP 聖闘士星矢
NOVA「星矢といえば聖衣(クロス)なんだが、この聖衣のデザインが原作と比べて、格好悪いように感じられたんだな。何だか頭部のマスクが馬の頭そのままで、立ち絵を見るだけで嫌だった」
NOVA「なお、原作の聖衣はこんな感じだな」
NOVA「この赤いカラーリングとマスクの形状だけで、アニメ版は子供向きにアレンジされた駄作に見えていたのが、高校時代の俺だ。それまでも、キン肉マンとかウイングマンで、好きな原作がアニメ向きにアレンジされて、それを受け入れがたく感じながらも、友人がハマり込んだりすると、まあ、いいかと受け入れる流れはあったんだが、高校だと環境も変わって、あまりアニメの話はしなくなって、星矢のデザインの変化については不満を口に出すこともなく、ただ腹の中では溜め込んで行ったわけだな」
晶華「それが変わったのはいつ?」
NOVA「いつだろうな。デザインそのものを肯定的に受け入れるようになったのは後年、玩具関係の裏話を本で読んだりして、例えば男の子向きの着せ替え人形が売れるのか、という発売前の状況から、ロボット玩具が高額になったり、売れにくくなっていった状況で、新機軸の装着型製品である聖衣がヒット商品になり、その素体に変形パーツが装着される流れがあったからこそ、戦隊ロボのスーパー合体(1号ロボがパーツに分かれた2号ロボを装着することで強くなる)が生まれていった話を知り、自分がパッと見た目で気に入らないと決めつけていたものの影で、アイデアがこのように発展していったんだな、と知ると、安易で硬直した思い込みや決めつけは愚かだということを90年代に知るに至って、その辺りでデザインや設定が生まれた裏話などを好んで探すようになっていったりする」
晶華「うん。でも、それはアニメ放送中の話じゃないよね。アニメにハマるきっかけは?」
NOVA「実は、原作を改変しまくった白銀聖闘士編の時期や、鋼鉄聖闘士が出る話は見流して、きちんとアニメをじっくり見るようになったのは、聖域で黄金聖闘士と戦うようになってからなんだな。今、調べると87年の夏休みを利用して、星矢をじっくり見るようになったんだと思う。それまでは見たり見なかったりだったけど、そこで見てから、のめり込んで行って積極的に追いかけるようになったんだな、アニメは」
聖闘士星矢 聖域十二宮編#6「シャカ!神に近い男」【PS2】 | Saint Seiya: The Sactuary - Shaka
NOVA「とりあえず、昔のアニメの画像で良いものがないか探してみたが、ゲームの攻略動画ばかりが引っ掛かるので、そこから俺の好きな一輝兄さんとシャカの対決を選んでみた次第」
晶華「星矢さんはゲームにもいっぱいなっているのね。NOVAちゃんのお勧めは?」
NOVA「知らん。俺はゲームまで追いかけるほどの星矢ファンじゃない。世の中にはもっと熱い星矢ファンがたくさんいる。もちろん、その中には瞬が弟ではなく、妹に改編されたことに不満を持つ者も数多くいるだろうな。だからと言って、星矢ファンの全員がそれを怒っているわけではない、ということだ。
「少なくとも、俺にその手の怒りをぶちまけて、同調することを期待されても、俺は、だからどうした? 嫌なら見ずに、自分が好きな星矢を昔のアニメやゲームで探せばいいだろう、と言うだけだ。俺は、もしも瞬が女性キャラになったら? という公式IF同人誌みたいな目で新作を見るかもしれないし、それはそれでリョナ的な楽しみを覚える人間もいるだろうし、妹・瞬に対して一輝兄さんがどう振る舞うかも、距離を置いて冷静に見届けたいと思う。
「しかし、シャカ戦の後で『今度生まれ変わった時は、もう一度、兄と弟として会おう』と言い残した一輝兄さんが、パラレルワールドで妹になった瞬に対して、本当にどんな反応をするかは楽しみだ」
Netflix版「聖闘士星矢」で“アンドロメダ星座の瞬”が女性化 ファンの批判に脚本家「全員男性には違和感」
俺の好きなアニメオリジナル展開
NOVA「さて、十二宮編からアニメにもハマるようになった後、俺を大いに喜ばせる出来事があった。それがこれだ」
晶華「聖衣のデザインが、原作に近い感じに変わったのね」
NOVA「そうだ。アニメオリジナルの北欧編から、ダサい(と当時は思っていた)聖衣が格好良くバージョンアップしたと高校生の俺は、内心で拍手喝采したものだ。しかも、北欧編では声優がまた凄くて、女帝ヒルダの声が堀江美都子さん、神闘士筆頭のジークフリートが神谷明さんとなっていて、何だか制作スタッフの力の入れようを感じたわけだよ。まあ、元々は劇場版のストーリーを修正したもの。すなわち、宇宙円盤大戦争がグレンダイザーになったようなものか」
晶華「その例え、昔のロボットファンにしか分からないんですけど」
NOVA「分かる人だけ共感すればいい。とにかく、北欧編はアニメオリジナル展開の中でも、俺が最も好きな話になったわけだ」
NOVA「北欧編が放送されたのは88年。その時期に、俺はちょうどTRPGにはまり込んでいて、世界各地の神話をあれこれ調べるのが趣味になっていたので、実にタイムリーにつながったわけだな。アニメの作風も、低年齢層を意識していた序盤に比べて、北欧編は年長者を意識したストーリーで、非常に密度の濃いオリジナル展開が半年続いた。作り手の技術も円熟していったんだな」
Saint Seiya, saga asgard, Full Opening
NOVA「北欧編で音楽的に最も印象的だったのは、敵の神闘士の一人ミーメが奏でる竪琴の音色。元は劇場版第1作の敵オルフェウス用に作られた曲の流用らしいが、必殺技のストリンガー・レクイエムと共に、俺にとってはミーメの方が印象深い」
Saint Seiya OST - Mime's Harp - Enter! Steps of Evil
晶華「この映像は、劇場版の方ね」
NOVA「ミーメの方は、ゲームの動画を持って来よう」
Saint seiya - Mime's harp " best version " 聖闘士 星矢
NOVA「そして、このミーメという竪琴弾きを見たとき、俺はこのキャラも連想したわけだが」
CAPTAIN HARLOCK 「まゆのテーマ」 Ocarina cover
NOVA「そして、星矢のミーメのハープ曲と、ハーロックのミーメのハープ曲(実際は『トチローの娘のまゆのオカリナ』とのコラボ)が頭の中でつながってたんだよな。このリンクがどういうことなのか当時は分かっていなかったんだが、後年になって納得した」
晶華「曲を作ったのが同じ横山菁児さんだったということね」
NOVA「そう。ハーロックの『まゆのテーマ』を聞いたのが78年、星矢で『ミーメのハープ』を聞いたのが88年。その関連付けに一つの答えを得たのが、95年のオーレンジャーがきっかけだったわけで。しかも、俺はハーロックの音源は歌しか持っていなくて、この曲が『まゆのテーマ』という名前だと知ったのは、今なんだ。ずっと、ミーメの竪琴の曲と認識していたので」
Mayu's Theme - Captain Harlock
NOVA「とにかく、俺の中でこの横山さん作曲の2曲が明確な形を持ってつながったので、非常に満足している。ハーロックについて記事を書いて良かったや」
晶華「いや、ハーロックさんじゃなくて、星矢さんの記事だから」
NOVA「あれ、そうだっけ? 俺の中では、これでハーロックの曲を流して終わるモードになっているんだが」
そして海皇編
NOVA「あれ、ハーロックのEDできれいに終わっていいんじゃないか」
晶華「ダメ。アスガルド編の後は、星矢さんの海皇ポセイドン編なんだから、そこまでは続けないと中途半端じゃない」
NOVA「いや、海皇編で終わるのも中途半端だと思うんだがな。最後まで語るなら、冥王ハーデスとの決着まで語らないといけないんだろうが、それにしても瞬が女性化すれば、その体を憑代にしたハーデスも女性化してハーデスたんになったりしないかな」
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晶華「何よ、ハーデスたんって。大体、今回のアニメ化で、冥王編まで続くと思う?」
NOVA「たぶん無理だと思うが、このネフリ版星矢が受け入れられたら、今後はシャカが女性化したり、ポセイドンが女性化してネプチューンと名乗ったりしながら、その度に物議を醸して、何だかんだ言って話題が盛り上がり、ギリシャ神話がワンダー・ウーマンのアマゾネスの国に侵食されてしまうかもしれん」
晶華「だったら、いっそのことゼウス様も女神になればいいと思う」
NOVA「まあ、黄金聖闘士では前のCG映画でも、蠍座のミロが女性になったりしているんだけどな。ミロ子がOKなら、その流れで瞬がうっかり女性になって、ジュネさんと百合な関係になっても……って、ジュネさんは出るのか?」
晶華「そんなの私が知るか! それより、海皇編よ、海皇編」
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NOVA「海皇編か。アニメだと、昭和から平成に切り替わる時期に放送して、あっさり終わった印象なんだよな。一応、見ていたとは言え、俺も大学受験の真っ最中で印象が薄い。そもそも原作に忠実なエピソードだったから、普通に消化試合みたいな感覚だったと思う」
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NOVA「とりあえず、ゲームのプレイ動画で、ポセイドンとの最終決戦の記憶を呼び起こしたところで、今回の話はこれで終わりにしておくか」
晶華「ハーデス編の話はしないの?」
NOVA「ああ、ハーデス編は原作を読んだだけで、後にOVAで作られたアニメはきちんと見ていないんだ。だから、俺の懐古話としては、これでおしまい。まあ、また時間があれば、ネット動画で何やら補完するかもしれんが、昔ほどワクワクして見ることもないしな。今は今の楽しみがあるし、やるべき仕事もある。義務感だけで、星矢の追っかけをしてもつまらないし、今さら星矢マニアを気取るつもりもない。
「もちろん、車田さんの原作とか小次郎の新作は読むが、アニメやゲームは俺の今の追っかけ対象じゃない。それでも、今回、十分思い出話は楽しめたし、今後の星矢バースの動きにも、チラチラ関心の目を向ける程度だな。そして新たな時代の星矢を、老害が否定することなく、面白い作品になればいいな、と温かく見守るぐらいが俺の楽しませてもらった作品への愛情表現ってことで。自分の気に入らない作品になったからって、けなして良しとするのは、作品シリーズへの愛とは思わないから」
晶華「では、最後に星矢さんのEDを流して終わるね。NOVAちゃんも明日からのお仕事頑張って」
NOVA「おお、記事の書き込みは、お盆休みまでできなくなるかもしれんが、まあ、ジオウの夏映画とか、ちょっとしたネタができれば、細々と書けたらいいな。ではまた」
(当記事 完)