Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

大魔神カノン6話「加温」感想

 人間不信に陥ったカノンが、これ以上、傷つかないようにするために、「悪カノン」になることを決意。
 生まれ変わった彼女は、タイヘイを幻滅させるほどの悪行の限りを尽くすのだった。


 悪行の限りその1:買い物の荷物を道にばらまいてしまった女の人を助けてあげないで素通りする。


 悪行の限りその2:自転車置き場で倒された自転車を、立て直してあげない。


 う〜ん、カノンにとっては、「人に親切にしてあげる」のを我慢することが、一大決意を要するとは。
 本質的に、悪いことができない娘なんだね。つまらん(オイ)。
 

 ちなみに、自分の妄想イメージ。
 夜の繁華街に出歩いて、ケバいメイクと派手な衣装を身に付けて、昔の大映ドラマみたいにケンカ三昧で暴れまわるカノン。
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 あるいは、ミュージアムからガイアメモリを購入して、ドーパントになるカノン。
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 どうやら、そういうものを期待してもダメだということは、よく分かりました。


 さて、前回、期待したもう一つは、ハシタカさんの空中戦アクション。
 映像は悪くなかったです。撮影も相当、苦労したみたいだし。
 ハシタカさんのデザインも、デビルマンシレーヌみたいに、白い髪の毛が翼になって飛行できる点が好み。

 でも、ピンチ演出が、全然ピンチじゃないよ、これ、と。
 単に、コウモリ使い魔に空中でちょこっと絡まれただけ。何とか撃退するも、空中でバランス崩して落下。地上に激突する寸前にサワモリさんに助けられました。
 一応、これで「重傷」扱い? オンバケって、実は打たれ弱い? それとも、ハシタカさんが鳥なので、種族的に防御力に劣っている設定? 


 燃えるアクションとは程遠い出来でしたが、吊りおよびCG空中戦のスピード感も堪能できたので、そこは高評価。単にピンチ演出が思ったより軽かっただけの不満と。


 で、アクションメインの作品じゃないので、本題の評価をどうするか。
 一応、「カノンとタイヘイの絡みに、やっと進展が見られた」ということがメインイベント。
 カノンのストーカーを続けるタイヘイだけど、「人助けをしないカノン」を見て激怒します。
 「もっと心のきれいな娘と思っていたのに、なして困っている人を放っておぐか?」と一方的になじります。痛いところを突いてくるタイヘイに「何よ、あなた。これ以上、付きまとうと警察呼ぶわよ」と真っ当な抗議。しかし、人間社会の常識はタイヘイには通じません。
 ひたすら逃げ回るカノンと、しつこく追い回すタイヘイ。まるで、獲物を付け狙う妖怪みたいです……って、オンバケは妖怪か(苦笑)。


 「ヘヘヘ、人様に親切にしない悪い娘ごは、おしおきだべ〜」と、NOVAの脳内では、ナマハゲとドクロベー様の入り混じったタイヘイが映っています。
 それに対して、悪女のようで本質的に善人のドロンジョ様、もといカノンは、エッホエッホと逃げるしかない。こんな鬼ごっこを数分間見せられた挙句、疲れ果てて倒れるタイヘイ……って、普通はカノンの方が疲れ果てるところなのに。オンバケって、人間よりも持久力がないのか? 


 カノンの方が気になって物陰から観察していると、地面に横たわったタイヘイが、突然、祈り歌を歌い出す。ますます気になるカノン。
 そこにご都合主義的に、チンピラ学生出現。チンピラがカノンに絡んで、それを助けるタイヘイ……という構図ならごく普通の物語と思いますが、チンピラが絡んでいるのはサラリーマン風の男。それを助けるタイヘイ。でも、基本的に非暴力・無抵抗主義みたいですね。オンバケは人を傷つけてはいけない、という約束でもあるのかな?
 ヘラヘラ笑いながら、「悪いことさ、やめろや」と説教しつつ、一方的にチンピラに殴られるタイヘイ。
 殴られても殴られても、ヘラヘラ笑っているタイヘイに、チンピラの方が、「こいつ、おかしいぜ」って逃げ出す始末。確かにおかしな演出です。ヒーロー性を演出するなら、たとえばチンピラのパンチを片手で受け止めて、ギロッとにらみつけて相手がビビる描写でもいいところを、何というか、「オンバケは格好いいヒーローじゃない」って演出を追及しているような。
 「素朴で、必ずしも格好いいばかりじゃないけど、ふんわりいい奴で、決めるときは決める」こういうヒーロー像は、クウガの五代とか、響鬼さんとかとの共通点? 


 ともあれ、殴られて血流しているタイヘイに、カノンがさすがに見て見ぬ振りできずに、ハンカチ渡します。ここに至るまでが長かったです。
 で、カノンとタイヘイの距離が縮まっていく、わざとらしい演出描写をはさんで、二人の断片的な会話。もう、話が進んでくれるなら、どんなチャチな演出でも許さざるを得ない、そんな心境になっています。


 タイヘイとカノンのすれ違いの原因。それは、タイヘイが、祈り歌を歌うカノンに対して、「いい歌だ。誰が歌ってもいい歌だ」と言ってしまったために、「この歌は私のもので、他の誰の物でもない」という気持ちになっていたカノンが涙したのがきっかけ。いや、こう書くと、単にカノンのエゴにも聞こえますが、カノンにとっては、それだけ大事な歌だったと好意的に解釈。
 もっとも、カノンのエゴイストぶりは、「自分は親切なんだから、当然報われるはず。それなのに、何で周りの皆は自分の気持ちを分かってくれず、私の心を傷つけるの?」というところに表れている。「親切って、自分の心を満たすために行うもので、周りに対してどうこうってものじゃない」とは思うんだけどね。後は、「基本、親切だけど、こいつに親切にしても無駄とか、自分が楽しめないと思えば、親切レベルを下げつつ適度に調整する」なんて社交の基本じゃないか、と説教したくなる。カノンみたいに、「親切心が報われないから、親切心をゼロにするなんて極端な行動」はどうかな?
 ちなみに、ぼくなら説教するところを、タイヘイは、優れたカウンセラーみたいにうなずいて、ひたすら聞き役に回ります。それまでの「相手の気持ちの分からない一方的なストーカーぶり」がウソみたいだ。いや、まあ、それで話が進むなら、文句を言うべきでもないですが。


 そして、最後は、オンバケの拠点のラーメン屋へ行こう、ということで、つづく。
 やっと話が展開そうなことに、胸をなで下ろしつつ。