ベムスター登場回。
「ドキュメントMATに2度、ZATに1度、出現が確認されています」との報告で、「おお、ナックル星人が操った再生版も登録されていたのね」と嬉しくなったり。
怪獣戦艦のベムズン*1は、さすがに登録されていなかったようですが。
ただし、ベムスターはあまり、話の中心ではなく、
どちらかというと、「ミライの心の成長」にスポットが当たっていました。
本来、『メビウス』は「新米ウルトラマンの成長物語」の要素があったはずなのですが、これまで「クルーGUYSの面々」や「ツルギ→ヒカリ」の物語が主流になっていたため、肝心の主人公「メビウス(ミライ)」が脇に回っていました。
さしたる葛藤もないままに、「ヒカリの置き土産」を受け取っただけで、「メビウスブレイブ」にパワーアップするわけだし*2。
そんなわけで、「メビウスブレイブ」になる前に、これまでおざなりになっていた「一応の心の成長」を描いてみたのが、今回の話だった、と。
ヒカリが去ったことに加え、「地球を守る同志」として信頼していたリュウ隊員の心ない言葉のために、孤立感を深めたミライ。何だか、「新マン」や「エース」でよく見られたストーリーパターンですね。リュウ隊員は、「岸田隊員」や「山中隊員」の役どころ。頻繁にいじめられていた「郷」や「北斗」の境遇を、ミライも一時的に経験することに。
そんな状況を解決するのが、隊長の役割。サコミズさんも、ミライをコノミちゃんとセットにすることで、フォローします。
7月4日(13話)に書いたように、コノミちゃんには、特殊能力として「怪獣や生物との共感・交流能力」がございます。科学的分析がテッペイの得意技とするなら、コノミちゃんのそれは感情的な心理分析とでも言っていいかな。ともかく、メビウスの心境を「プレッシャーに追い詰められて、焦っている幼児」のそれとして、ミライに話します。
そして、「さっきはケンカした幼児が、眠りながら仲良く手を重ねている姿」を見て、ミライは何かを悟るわけですね。
ミライの悟り、それは「ケンカしても、自分は一人じゃない!」と実感すること。
「自分は一人じゃない!」は、「ツルギ→ヒカリ」への解放でも語られたテーマの一つと思いますが、それをメビウス自身も実感することで、「ヒカリの力」を自分の力と融合させることができた、その姿が「メビウスブレイブ」だと考えます。
なお、今回の教訓。
リュウ隊員の発言は、「その場の勢い、脊髄反射で暴言吐いているだけだから、あまり深刻に受け止めないのが吉」かと(笑)。
PS:この回を見るまでは、ミライの心理ドラマよりも、「強敵大怪獣に対して、団結・協力して戦うメビウス&GUYSのバトルドラマ」を期待したので、
予想よりは燃えないストーリーにがっかりしたりもしたんだけど、
改めて考えてみると、「ミライの心の成長」はドラマ全体で必要なステップなので、そういう観点からは評価したい、と。
PS2:「自分は一人じゃない!」は、次回のジョージ編でもメインテーマになりそう、と思いつつ。