Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

指輪の脱出ゲームの話

脱出ゲームとは?

 

NOVA「さて、今日は脱出ゲームの話だ。参考資料として、こういう本もあったりする」

晶華「ええと、仮面ライダーギーツさんで、お城からの脱出をテーマにした回があったよね」

NOVA「11話と12話だな。あれは、なかなか面白い回だった」

翔花「じっさいに、ああいう脱出ゲームってあるの?」

NOVA「リアル脱出ゲームで検索するといいし、日本でこういうイベントの最大手のサイトはこちらになる」

晶華「体感型のゲームイベントね。面白そう」

NOVA「さて、ここで問題です。あなたたちは鍵の閉まった部屋に閉じ込められました。脱出するためには、部屋の中から鍵を開けるための暗証番号の手がかりを探さないといけません。部屋の中には本棚と、謎の宝箱と、鍵付き引き出しの付いた机と、その他いろいろな物が隠されています。何から調べますか?」

翔花「う〜ん、こういう時は慌てず騒がず、こう言うわ。秘技・花粉分解! これで、どんな小さな隙間からでも脱出可能」

NOVA「反則だ。そんなことが許されるなら、リレミトやテレポが使える魔法使いだと、簡単に脱出できてしまう」

晶華「あっ、盗賊技能の持ち主なら、鍵なんてなくても、盗賊道具で解錠できてしまうし」

NOVA「そういう特殊能力や魔法、特技なんかを活用すると、ゲームとしてフェアじゃないだろうが。あくまで出題者の用意したパズルを解いたり、暗号を解読したり、謎解きを頑張って脱出するんだよ。これがTRPGだったら、斧やハンマーで扉を破壊したりするのもありだが、リアルな脱出ゲームはもっとスマートな解法が必ず用意されているわけで」

翔花「でも、今回の話はリアルじゃない方の空想(妄想)脱出ゲームでしょ? 当ブログで、リアルなんてあり得ない」

NOVA「別にあり得なくはないんだが、まあ、ゲームブックとか、箱入りゲームでもいろいろと脱出ゲームはあるわけで、今回はそういう話だな」

 

ゲームブックだと

 

NOVA「幽霊屋敷からの脱出を扱った作品はそれなりにあるな。中でも有名なのはこれだ」

NOVA「あと、これも迷宮の奥から脱出するのが前半の目的になる」

晶華「普通の冒険者は、迷宮に外から侵入して、奥にある宝を手に入れたり、ボスキャラを退治したりするのが目的だけど、稀に敵に捕まって脱出するのが目的のシナリオがあったりするのよね」

NOVA「物語の逆転構造だな。ダンジョンRPGの老舗である『ウィザードリィ』は地下10階のダンジョンを1階から攻略して行き、最深部の10階でボスの魔術師ワードナを倒すのが一応のゴールだが、シリーズの4作めで逆転構造の脱出ゲームになった」

翔花「逆転構造ってことは、地下10階から上にどんどんぶらぶら昇って行くゲームね」

NOVA「無理やり、ドンブラネタにするなよ。まあ、とにかく、1作めで冒険者に倒されたワードナが墓から甦って、モンスターを召喚しながら、妨害する冒険者を倒して行くゲームだったりする。当時は相当センセーショナルなアイデアに、パソコンゲーム業界が打ち震えたものだ」

晶華「まさに伝説のゲームってところね。『敵役をプレイする』『モンスターを召喚して操る』『迷宮の中から脱出する』というアイデアの組み合わせは、それぞれ単独でも次代のゲームを生み出して行ったわけだし」

NOVA「逆転の発想は、それを作品として成立させるための整合性をあれこれ付与することで、アイデアの源泉になる好例だな。ともあれ、脱出ゲームの肝は、最初に捕まっている、閉じ込められているというシチュエーションだ」

晶華「それはどういう本?」

NOVA「俺が最初に買ったEXITのシリーズだな。先に箱入りゲームの方がいろいろ出ていて興味があったんだが、どんな内容か知るために値段が安い書籍版を購入。ゲームブックみたいなものを期待したんだが、少し違う。パズルブックと言った方がいい内容だが、中身は……まあ、つまらなかった」

翔花「つまらなかったんだ(汗)」

NOVA「ゲームブックのFFシリーズと比べてって意味だな。脱出ゲームの場合、『謎の人物に監禁された』とか『謎の遺跡に閉じ込められた』とか、そういうシチュエーションが先にあって、脱出のための手掛かりとなるパズル的な仕掛けがいろいろとある。これが果たしてリアルかと言えば、多分にリアルじゃなくて、あくまでゲームのための舞台装置でしかない。異世界冒険ファンタジーと違って、脱出のための当初の状況設定にハマれるかどうかが鍵となる」

晶華「それにハマれなかった?」

NOVA「まあな。ストーリー内容は、3人の学生が学園内の秘密の部屋に謎の人物の手で監禁される。ちょっとハリー・ポッター的だと思ったが、魔法は登場しない。学生3人が協力して、脱出のための手掛かりパズルを解きつつ、自分たちを監禁した人物が何者かを推理するミステリーみたいな要素もあるが、何というか、まどろこしい内容だった」

晶華「パズルだから、まどろこしいのは当然でしょう?」

NOVA「いや、そっちじゃなくてストーリー面だな。ゲームブックって基本、プレイヤーが主人公になって感情移入するのを楽しむものだろう? ただ、本書は3人の学生キャラの背景が濃密に描かれて、無個性ではないんだな。この場合、その学生たちのキャラに没入できるかどうかがストーリーを楽しむポイントとなる。視点キャラはそれなりに優秀で、かつ客観視点を持ち合わせているといい。あるいは、極端に主観的で、ギャグ的に誇張された人物が主役で、そのキャラにツッコミを入れる地味人物の目で彼(または彼女)の奇矯ぶりを描くスタイルもあるが、本作はどちらも違う」

翔花「ええと、客観視点を持った優秀なキャラでもなく、奇矯な人物が登場するわけでもない?」

NOVA「そもそも、学園の秘密の部屋に閉じ込められるというシチュエーションそのものが奇怪なんだな。つまり、その犯人そのものが一番の奇人にして奇矯ということになる。ミステリーだと、名探偵が一方の主役であるとともに、犯人がもう一方の主役となる。名探偵が犯人のことをあれこれ推理し、仕掛けられた謎を整理して提示し、読者はその謎(トリック)と犯人像を名探偵もしくは助手の視点で読み進める。ゲームだと、自分が名探偵の代わりに謎解きに挑むような楽しみ方ができるのが理想。ここまではいいな?」

晶華「つまり、ミステリー題材だと、犯人探しが焦点になるわけね」

NOVA「あるいはトリック解明とかだな。まあ、犯行の動機そのものがドラマの焦点になることもあるが、本作は『脱出のためのパズル解き』と『犯人当て』が有機的に結びついていない。犯人当ては主人公たちがストーリーの中で勝手に推測しながら進める一方で、パズルの解明は当然、読者がしてやらないといけない。パズルを解くとストーリーは進むんだけど、中には理不尽な仕掛けのパズルもあって、ヒントや答えをチラチラ見ながら、読み進めることになる」

翔花「パズルが難しすぎて、解けないからつまらない?」

NOVA「まあ、そういうパズルもあるにはあるが、う〜んと頭をひねらせて考えることは嫌いじゃないし、答えをひらめいたときの『やったね』って達成感と、答えが分からずに正解を見て『そんなの分かるか!』ってツッコミを入れつつ、作者の奇抜なアイデアにサプライズを覚える瞬間と、それでいて時には『ああ、なるほど。そういうことか!』とアハ体験に通じる秀逸な謎などに情緒を刺激される。喜びと怒りと感心の3つの感情がバランスよく提示されると、良いパズルということになる」

晶華「怒りも必要?」

NOVA「全ての謎がスラスラ解けて、何の悔しさも不満も憤りも感じないゲームは、逆につまらないと思うぞ。ただの単調作業も、まだ感情移入できれば(作業そのものにハマれれば)楽しい時間を過ごせるが、パズルという以上は、簡単すぎず、難しすぎず、自分に合った難易度で、かつ、答えを知ったときの感心が得られる方が望ましい。で、なるほどよりも怒りや悔しさをたくさん感じるパズルゲームは、その当人にとってのクソゲーだし、これは当人の気質の問題かゲームそのものの問題かはどっちのケースも考えられる」

翔花「当人の気質?」

NOVA「『なるほど、面白い』と感じやすい脳なのか、それとも『分からないと苛立ちを覚えて、癇癪を起こしやすい』パズル遊びには向かない脳なのか、という差だな。???という状態に、好奇心を刺激されていろいろ調べたくなる人間と、そうでない人間とでは、作品にも合う合わないってものがあるだろう。世の中にはいろいろな作品があるのだから、自分に合った作品と出会えたらラッキーだが、合わないからと言って、いちいち作者に不満を表明しても仕方ない。作者の提示する面白さを自分が理解できないのは、自分の資質がその作品向きじゃなかったぐらいに受け止めておくべきだろうな」

晶華「逆に、その作品の面白さを後から説明されて、『ああ、なるほど』と腑に落ちるケースもあるってことね」

NOVA「説明されても、やっぱり自分には分からんとか、自分には合わんことを理解したというケースもあるから一概には言えんが、???に面白さを感じられないと、暴太郎戦隊のハチャメチャさには付いて行けないと思うぞ」

翔花「どうして、そこでドンブラ? って、ああ、最近ついたキョウリュウジャーコメントね」

NOVA「匿名コメントがどういう背景の人物なのかは、短い文面のために全く意味不明なんだが、教師キャラとしては???を示されると、気になることもあってな。そもそも、彼もしくは彼女が、『キングオージャーやキョウリュウジャーのことを全く知らないズブな素人』であった場合、あの映画の感想文を読んでも理解できるはずがないだろう」

晶華「理解の前提となる知識がまったく足りていないってことだもんね」

NOVA「まあ、世の中には自分の知識不足や勉強不足を棚に上げて、自分に分からないのは人のせい、にしたがる人間がそれなりにいるからな。???を感じたときから探求の旅が始まることを知っていると、人生楽しめるとも思うが、自分に分からないものはダメなもの、攻撃してもいいと考える反知性的な輩もネットには徘徊しているようだ」

翔花「コメント主さんはそういう人なの?」

NOVA「知らん。考える手掛かりがほぼないからな。実はオニシスターみたいなノリで、変なものを見て『グヘぇ〜、訳分かんね〜∑(゚Д゚)』という称賛コメントかもしれないし」

晶華「私たちのことを『謎のオリキャラ』って言ってる時点で、それはないでしょ。そもそも、うちのブログタイトルを知ってもいないんじゃない? 『Shiny NOVA&Wショーカ』なんだから、他所から出張のカニコングさんならともかく、私やお姉ちゃんのことをそんな風にしか認識していないんじゃ、このブログの趣旨さえ理解していないってことになるでしょ?」

NOVA「まあ、当人も自分の無知さを恥ずかしがっているから、捨てハンの名無しなんだろうが、こちらからは相手の年齢層も分からんだろう? ネット活動自体が慣れていない子どもの勇気を出した初コメントかもしれないし、それなら多少の教育的指導を施してあげるのも親切心ってものではないか」

晶華「たった一行程度の匿名コメントに対して、一体、何行のレス返ししているのやら。相手が子どもなら、大人気なさ過ぎでしょ」

NOVA「気になったことは、とことん追及するのが俺のスタンスだからな。それに謎解きミステリーって、たった一行程度の暗号文の中に、時としていろいろな手掛かりが隠されていることもあるわけだし」

翔花「まあ、当ブログでは、わたしたち花粉症ガールが主役みたいな面もあるし、キョウリュウジャー記事については、そもそもうちのオリジナル・パロディ戦隊『明鏡戦隊メガネンジャー』と絡めて語っている部分もあるから、そういう前提を理解せずに読んでも???になるのがオチだと思う」

NOVA「その意味でのハードルの高さはあるわな。書き手の俺自身は、過去のブログ記事の延長で書いた感想で、その前提を踏まえた後だと、いろいろとネタが豊富な濃い記事だと自画自賛しているんだが、マニアック過ぎる記事には、読み手にも相応の資質を伴うのは否めない」

晶華「謎解きパズルゲームにも、人によって合う合わないがあるのと同じってことね」

NOVA「そもそも、例のキョウリュウ王様映画だって、TVシリーズを追ってないと理解困難な、初心者向きじゃないネタ豊富映画だからな。素人向きじゃない作品だし、そういう作品の感想文で、かつ、こちらのマルチバース話の一環で書いた記事だから、いろいろとリンクしている背景があるわけで、前提知識がないと読み解くことが困難な文章であることはまちがいない」

翔花「その意味で、???なのは決して間違った感想コメントじゃないのよね。ただ、ブログの主役ヒロインを称して、『謎のオリキャラ』なんて理解しかしていないのであれば、本当に分かっていないうえに、作者に対しても失礼極まりないし、読解力不足を揶揄されても仕方ないと思う。こちらにとって謎なのは、コメント主さんその人なんだから」

NOVA「不幸なファーストコンタクトかもしれんが、ホモっぽいスキンシップを求める人物の相手をするよりは、はるかにマシだと思うな。そこまで俺に過剰な執着を示す人物でもないだろうし」

 

晶華「それはともかく、EXIT本についての感想が途中よ」

NOVA「ああ。ええと、『謎解き本の評価は、謎に対する読者の資質によっても左右される』って話なんだが、俺はミステリーもパズルも大好き人間なので(マニアとまで言っていいかは知らんが)、EXIT本については俺の資質と関係なく、あまり高く評価しない。と言うのも、『脱出のための謎解き』と『犯人探しというミステリーテーマ』が有機的につながっていないうえに、登場人物に特に感情移入しない=自分が脱出ゲームのパズルを解く当事者感覚に欠ける作品だからな。あと、謎が解けたときの称賛(心理的報酬)が全くないので、謎が解けても全く嬉しくない」

翔花「ストーリーが先に進むこと自体が報酬じゃないの?」

NOVA「そのストーリーが面白ければいいんだが、思春期の少年少女の家庭事情が背景にあって、大人社会への鬱屈感からの犯人への同情交じりの推理劇なんて読まされてもなあ。ストーリーがパズルの邪魔をしているような気になった。謎が解けて、テンション爆上げになるような面白いストーリーとは言えなかったわけだな」

晶華「つまり、ストーリーとパズルがあまりリンクしていなくて、物語としては感情移入しにくい内容だったってことね」

NOVA「まあ、ドイツの思春期の子どもたちの考え方を知る資料にはなるかな。あまり現代ドイツの若者ストーリーに触れる機会が少なかったし」

翔花「ドイツの若者って、ボクシングでナチスに傾倒していたり、サッカーで皇帝と称されたり、ゲルマン忍者で変な覆面を付けてるって印象だけど?」

NOVA「そいつは、日本の古いコミックやアニメで偏向したドイツ像だ。俺もドイツは中世史のイメージと、インディ・ジョーンズの敵役めいたイメージが濃厚で、リアルな若者文化には疎いわけだし、EXIT本の面白さを理解するには知識不足だったことは否めない」

 

そして本家EXIT

 

NOVA「で、ファーストコンタクト自体はあまり良くなかったんだが、ちょうどコロナ禍でもあったし、SNEの雑誌が謎解きゲームをやたらと推してくるし、ものは試しとボックスの第一作を購入してみたわけだ。内容は、こちらの動画がいいぞ」

晶華「で、NOVAちゃんの感想はどうだった?」

NOVA「この手のゲームにストーリーは必要なかった。『謎の館に監禁された。脱出するために10個のパズルを解かないといけない』というシチュエーションだけで十分楽しめた。パズルの内容がアイデア満載で面白かったわけで。ただし、欠点はある」

翔花「何なに?」

NOVA「ブログ記事にする際に、パズルの内容ネタばらしを語るわけにはいかないんだよ。それを言ったら興醒めよって記事にはしたくないし、感想を書くにもあれこれ配慮がいる。そもそも、ミステリーで犯人が誰かを言うのがマナー違反であるのと同様、謎解きパズルで謎の答えを書くのは、その作品のファンほど毛嫌いする。映画の物語の感想であれこれ語りたいので、どこまで語って、どこから匂わす程度の(分かる人だけ分かればいい)感想に留めるか、あるいは文章を長文にして、熱心に読みたい人だけを相手にする(ネタバレが嫌なら途中で読むのを止めたらいい)とか、いろいろな手法がある」

晶華「ああ、ネタバレへの配慮で、感想書きにくいってことか」

NOVA「謎解きは謎解きそのものが楽しいのだが、その楽しさを感想で書くには、謎そのものを明かさないといけないし、その答えを書いたところで、プレイしてない人に楽しさを伝えることはまず無理ってことだな。せいぜい、こういうシチュエーションのゲームです、と表面上の紹介にしかならない」

翔花「でも、動画だと、商品の内容物を示すだけで、『何だかよく分からないけど、面白そう』と思わせることができるわね」

NOVA「そう思わせたら、ファーストコンタクトとしては成功だな。箱入りEXITの魅力は、暗号解読用の回転デコーダーと、カードに秘められた謎、それと種々のイラストを提示するブックの組み合わせ。第1作は、自分が閉じ込められた部屋の様子がブックのイラストで示され、本の中に種々の手掛かりが隠されているんだが、それだけではよく分からない。状況として分かるのは、部屋の中に10個の鍵で閉ざされた扉や引き出しや小箱なんかが提示されていて、どの鍵から開けられるのか(部屋の扉の鍵は最後になることが確定として)9つから推理分析する必要がある点」

晶華「解く順番は決まってないの?」

NOVA「決まっているぞ。ただ、プレイヤーには最初、それが分からないので、与えられた手掛かりの中で解けそうなものを見つけるところからスタートしないといけない。そして、3桁の数字やカラーの順番が見つかったら、デコーダーを回して、示されたカード番号をめくる。正解なら鍵が開いたことになり、次の謎を解くのに必要な手掛かりが与えられる。これを繰り返して、10個のパズルを解けば部屋から脱出できるのが、第1作『荒れはてた小屋』の概要だ。他の作品については、こちらを参照」

翔花「初級とか中級とかは、どういう違いがあるの?」

NOVA「俺は中級の1作めと、初級の指輪しか購入していないので、その範囲内の説明だと、初級は解くべきパズルの順番が決まっていて一本道のストーリー。中級はどのパズルなら今の情報で解けるのか、順番まで考えないといけない。第1作では、ヒントカードの最初に『この謎を解くためには、この手掛かりが開示済みでないといけない』ということが書かれてあって、ああ、今はまだ手掛かりが足りていないのか、と分かりながら試行錯誤を繰り返すことになる。それにしてもパズルで驚いたのは、カードとかブックだけでなく、ボックスの裏に手掛かりが仕込まれていたことだな。まさか、こんなところに! という発見に、感じ入ったわけで、箱重要ということは記しておこう」

晶華「それって答えになってない?」

NOVA「ヒントではあるが、答えではないな。内容物だけでなく箱そのものに仕込まれた謎、というのは、EXIT最大のサプライズと思えたわけで、もうこのアイデアに痺れたわけだよ。指輪でも、箱を利用したパズルがあって、ヒントなしでこんなの分からないよなあ、と感じ入った。まあ、箱をどのように利用した問題かはネタバレしないってことで」

翔花「箱の中に隠し扉があるとかそんな感じ?」

NOVA「まあ、裏とかに隠し情報があるな。もちろん、そこに導く手掛かりはカードの中にあるので、見つけた手掛かりに誘導されたりしながら、何かを発見できるサプライズがそれなりに」

 

そして指輪

 

NOVA「そして、探索の舞台をいろいろ変えた脱出のヴァリエーションも楽しいんだと思うが、だんだんゲームが進化すると、謎解きのゴールが脱出以外にも犯人探しになったり、何らかの事件の解決とか物語の目的パターンが増えてくる。ゲームの仕組みとしては、手掛かりの中に仕込まれた3桁の数字その他の情報をデコーダーで解析して、正解のカードを引き当てる形式が続くんだけど、ただの鍵の暗証番号探しから、どんどん異なる物語フレーバーが付与されて行く……らしい」

晶華「らしいってことは、実物をチェックせずに語っているってことね」

NOVA「さすがに1プレイ2時間のために3000円ってのは、コストパフォーマンスが悪いなあ、と思うんだよ。これがTRPGのルールブックやゲームブックだと、2時間しか遊べないということは絶対にないし、ブログ記事のネタとしても使いやすい。一方、謎解きパズル系のゲームって、ネタバレ禁止って考えると、ブログの話題に扱いにくいんだよな」

翔花「でも、そんな状況を変えてくれたのが、指輪のEXITだと」

NOVA「原作自体は、ファンタジー小説のバイブルみたいなもので、非常にメジャーな作品だ。20年前の映画で世界的に大ヒットもしたし、物語を知らない方がモグリ扱いされる大作だ。指輪のネタバレをして、怒られるようなことはまずないと言える」

晶華「パズルのネタバレは禁じ手でも、指輪の映画や原作小説の内容に絡めて話す程度なら問題ないってことか」

NOVA「そういうこと。パズルの中身ではなく、シチュエーション語りをするだけでも十分ファンは喜ぶ。そして、あの指輪とEXITのシステムをどう絡めるかに興味があったし、ファンアイテムとしても貴重。例えば、あるパズルを解くのに用いる『中つ国の地図』、これだけでも指輪およびホビットファンが喜ぶお宝だ」

晶華「地図に記された、色付きの点と数字がパズルの手掛かりなのね」

NOVA「こういうのが付いて来ると、ただの1プレイ2時間の消費アイテムではなくて、自分の中の指輪愛を再燃させてくれる、いとしいしとに相当するゲームに化けるわけだ」

翔花「ええと、ゴラムさんだっけ」

NOVA「いや、訳語は原作小説にちなんで、ゴクリになってるな。アラゴルンの異名も、ストライダーではなくて馳夫だし。映画のファンではなくて、原作小説からのファンを満足させる商品づくりで、それを語るだけでも記事ネタになるんだよ」

晶華「では、喜んでプレイしましょう」

NOVA「ああ、しかし、このプレイ記事は次回の楽しみにってことで。なるべく謎解きのネタバレは避けたうえで、シチュエーション語りに徹するつもり」

(当記事 完)