さて、前座のヤッターマンの次は、本命のレスキューフォースに参ります。本作も、最近は劇場版予告とか、次回の主人公スーツパワーアップとか、いろいろワクワクさせる方向に盛り上がってきています。
そろそろ「非メジャー系作品」という呼称も返上してもいいかも、と思いつつ。
16話「レイと寿里 火事場の友情パワー」
ダブルヒロイン編。
ビークルを持たない彼女たちを元気付けるために、夕食をおごったりした石黒隊長。その大人な振る舞いに、にわかに惚れ込んだダブルヒロインが恋仇として競い合うギャグ編ですな。
相性の悪い二人が競い合う中で、かえって友情を深め合う話。まあ、ベタな話なんですが、仲直りした二人がケンカの原因である「石黒隊長への恋心」まで忘れ去ったのは、ちょっとひどいや、と思ったりも。
17話「よろこぶ顔が見たい それぞれの魂」
チャリンコに乗ったセーラームーンが、R1と対立しながら、互いの仕事に対する情熱を認め合っていく話。
まあ、チャリンコガールは、単に自分のわがままを押し通して、レスキュー活動を邪魔しているだけに見えましたが、前しか見えない情熱無鉄砲ぶりがR1の琴線に触れたってことで。
18話「新人それとも大先輩? R5登場」
そして、NOVAが大いに期待していたR5登場回であります。
その豪快な暴れっぷりは、R1がおとなしく見えるほどで、見ていて爆笑物でした。
もう、レスキュービークルを全機出撃させるという映像的インパクトを見せつつ、現状でどの機体が効果的なのか後先考えずにやっていた、というオチには大拍手。
細かい理屈を、「格好良ければそれでいい」「インパクトがあれば何でもいい」と勢いで弾き飛ばすキャラ像は、この作品の個人的評価を大いに高めてくれました。
19話「総司令の心配 突貫する石黒隊長」
R5登場編のつづき。
スーツを着装すると、日頃の冷静沈着な指揮官ぶりが一転、勢いだけの猪突猛進モードが止まらない石黒隊長。
その性格を心配した総司令が、部下のレスキューフォース4人に隊長の面倒を依頼したりします。日頃は司令室から映像のみの出演の早見優女史ですが、「南部奈津乃」という役名を自己紹介。あだなは「ナンシー」だそうですが、彼女のアイドル時代の歌はよく分かってないので、ツッコミはパス。
さて、それよりも暴走する隊長の性格を良く分かっていたダーエン様が、隊長を罠にはめようとするところを、まさかのR1が隊長を諌めることで窮地を乗り切る、というオモシロ展開。
この辺りで、第1クールとの作風の違いについて触れていくと、第1クールは「子供の巻き込まれた多彩な災害に対して、救助活動に邁進するひたむきなレスキューフォース」という王道パターンがありました。まあ、単純で分かりやすい話を、次々と登場するビークルの面白さで魅せていた感があります。
しかし、第2クールに入って、「ダーエンの登場による因縁のドラマ要素」が投入されます。災害ネタは基本的に、「エネルギー波を発して、周囲の人間の意識を奪い、やがて時間と共に砂塵化を引き起こすテラリセッター」一本になり、映像的インパクトは薄れましたが、その分、ストレートにファイナルレスキューさせないためのダーエンの罠が毎回、仕掛けられ、単純な力押しだけでは解決できないトリッキーな展開が続出。
ダーエンの知恵に対して、力技に、メカ連携などの工夫を組み合わせて、事件を解決する展開が飽きさせません。
後は、ドラマから子供が登場しなくなる代わり、レスキューフォース隊員各人の個性がより掘り下げられるようになってきています。その分、ギャグ描写も増えているのですが、ダーエンがシリアス分をしっかり発揮しているため、バランスはとれている、と。
このダーエンに注目していると、しっかりした縦糸が紡がれていることも分かります。16話で石黒隊長を個人的に知っていることを明かし、17話でR1に関心を持つようになり、18話で人の姿を明かしてR1の前に登場し、19話で石黒隊長を陥れる。その後も、ダーエンのドラマは続きます。
20話「ガラスのくつを覚えてますか? 寿里の初恋」
ヒロインの一人R4の初恋→失恋話。
初期メンバー4人中、半分が女性というレスキューフォースにあって、ヒロイン話の比率が高くなるのは必然なんですが、第1クールはR1中心に描かれていたため、第2クールのヒロイン盛況ぶりが一際印象的に感じてます。
まあ、物語的には、「惚れて幻滅→怒りの鉄拳制裁」という身も蓋もないオチ話で、特筆することはありませんが。どうも、16話と比べてみても、R4って恋愛ごとには熱しやすく冷めやすい娘なのかな、という印象。どうも、ヒロインもコミカル描写が目立つので、素直に「萌え〜」となる話はないなあ。
「隊長燃え〜」話はいっぱいあるんだけどねえ。今後とも、そっち方面に期待してみるってことで。(つづく)