Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

映画からの帰還(ネタバレ注意)

ムービー帰りの雑談

 

NOVA「ただいま、帰った」

翔花「面白い映画だったわね。ドンブラはドンブラで何だかよく分からなかったし、リバイスはリバイスで母さんの中の悪魔が覚醒して、仮面ライダー五十嵐爆誕のシーンが凄かったし」

晶華「悪堕ちしたバイスやカゲロウやラブコフも、ママさん悪魔が出現すると正気を取り戻すって展開ね。あのママ悪魔には名前が付いているのかな?」

NOVA「今はまだ不明だな。しかし、最強悪魔を宿していたのがママさんだというのは、さすが元キュウレンジャーのカメレオングリーンと言ったところか」

晶華「それと一時的に助っ人に登場した仮面ライダーギーツさんが来期のライダーさんね」


NOVA「ドンブラで白虎が暴れるのに対して、ライダーは白狐かあ。ギーツって名前は6月から知っていたが、名前からは何も想像できなかった。だが、キツネ→キーツ→ギーツってネーミングだったとはな。キツネ面とか『呪う』『化かす』というトリッキーかつ和風オカルトの用語を連発しつつも、デザインはサイバーパンク風の近未来メカニック路線でいかにもスタイリッシュ。物語設定も、龍騎風のバトルロワイアルとヴァーチャルゲームの方向性で、ファイズっぽい雰囲気も。脚本家はエグゼイド→ゼロワンの高橋悠也さんとなれば、近年のライダーの常連王道と言ってもいいかもな」

晶華「よし決めた。お姉ちゃんがドンブラ推しなら、私はキツネ推しになる」

翔花「だったら、ドンブラ推しのわたしは、これで対抗するわ」

晶華「きつねにきつねなんて卑怯よ。赤いきつねに対抗するなら、普通は緑でしょ」

翔花「ドンブラには、たぬきなんて出てないもん。そのうち、たぬきの獣人でも出れば話は別だけど」

NOVA「何を訳の分からない戦いを勃発させてるんだ、お前たちは。しかし、今年のライダーは『仮面ライダーシノビ』だと思っていたのに、まさか敵役の『十六夜九衛門』の狐面からネタを持って来るとは思わなかったぜ」

晶華「今回も多人数ライダーだから、その中にシノビさんが混じっていても不思議じゃないけどね」

NOVA「ああ、スピンオフで『シノビVSギーツ』って出て来ても、不思議じゃないな。とにかく、俺としては『リバイス総決算の後日譚』映画として楽しめたので、この後のTV放送はそこに至るまでのVSギフ決戦消化試合程度の認識でいるぜ」

 

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2022夏映画と封印娘の話

ソーの映画感想は延期

 

NOVA「前回、ソー4の映画感想を書こうかと思ったが、延期することにした」

翔花「どうして?」

NOVA「いや、ソー4について書こうと思えば、これまでのソー1〜3についても書きたくなったんだが、時間と気力が足りなくてな。さらに、今週末はドンブラとリバイスの映画も見に行きたいし、映画の話は来月にまとめて感想を書こうかな、と。おそらく、8月の半ばは甲子園時空でニチアサが見られなくて、欲求不満状態に陥るので、その時期にあれこれ感想を書ける方が精神衛生上はいいだろう、と先を見据えた判断だ」

翔花「ドンブラの映画、わたしも見に行きたい!」

晶華「そうね。NOVAちゃんだけ映画を見に行って、アシスタントガールの私たちがいつまでも聞き役に回るのは、こっちも欲求不満に陥るわよ」

NOVA「そう言うだろうな。だから、今回はお前たちを映画館に連れて行く方法を考えようって話だ。先日……と言っても、もう2ヶ月ほど前になるが、アストとこんな話をしたんだな」

晶華「へえ。あたしたちを映画館に連れて行く方法を真剣に考えてくれていたんだ」

翔花「さすがNOVAちゃん。で、どうするの?」

NOVA「花粉症ガールのフィギュアを用意する計画は、間に合いそうにないし、そもそも俺は美少女フィギュアを所持していないんだよ。そういう趣味じゃないからな」

晶華「今どき、美少女フィギュアの1つや2つ持っていないなんて、立派なオタクって言えないわよ」

NOVA「そいつは偏見だ。世の中にはフィギュアよりも、映像データや音楽の方に興味を持つ者も多いし、俺には知識欲があっても、物欲はあまりないんだ。フィギュアを買う金があったら、書籍かTRPGのルールブックやサプリメントを買う男だからな。フィギュアよりも、こっちをお宝と見なすわけで」

晶華「美少女フィギュアよりも、そういうモンスターの絵に萌えるわけ?」

NOVA「さすがにブラッド・ビーストに萌えを感じるほどの上級者にはなれんな。萌え重視でゲームブックを買うなら、その昔にこれを買っている」

晶華「ゲームブック脳はそれぐらいにして、今は私たちを映画館に連れて行くための美少女フィギュアの話よ。私はこれがいいと思うな」

翔花「だったら、わたしはこれね」

NOVA「だから、美少女フィギュアも、ぬいぐるみも持ってないんだよ。大体、フィギュアを持ち歩く趣味は俺にはない」

晶華「だったら、どうするのよ?」

NOVA「俺が持ち歩く趣味があるのは本だ。よって、お前たちを映画館に連れて行くためには、本の中に封印するのがいいと見た。今からお前たちを本の中に封印する儀式を練習する」

 

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ダークタワー最終感想

訃報続きに気が滅入る

 

NOVA「前回までは、予定外に宙明さんを5記事に渡って偲んでいたわけだが、その後、映画監督の中野昭慶さんや、安倍元総理の射殺など、日本を揺るがす大事件が次から次へと発生して、いろいろと気が滅入るこの頃だ」

翔花「中野昭慶さんって、あの円谷英二特撮監督の下で監督助手を務めてきて、円谷さん亡き後のゴジラ映画を支え続けて来た人ね」

NOVA「ああ。特技監督としては円谷英二有川貞昌中野昭慶川北紘一と続くんだが、有川さんは2005年に逝去、川北さんは2014年に亡くなっているからなあ。これで昭和のゴジラ映画に関わった大物特撮監督が全員鬼籍に入ったことになる。

「あと、中野監督はゴジラ以外でも、ヤマトタケルの『日本誕生』(1959)で監督助手を務め、1973年の『日本沈没』で監督を務め、TVシリーズの『流星人間ゾーン』でもゴジラ登場回を中心に9本の回を担当した」

晶華「安倍元総理の逝去については、奥さんが私と同じ愛称アッキーなので、大変悲しいと思うわ」

NOVA「ここは基本的にフィクション中心のブログなので、政治的意見は差し控えるが、1993年に父親の安倍晋太郎氏の後を継いで衆議院議員となって、10回当選してきた平成を代表する政治家の一人となるな。2006年秋に小泉内閣の後を継いで第90代内閣総理大臣になるが、体調不良を理由に翌年退陣。その後、2012年に民主党の野田内閣の選挙大敗を受けて、自公連立の第2次安倍内閣が発足。以降、2020年まで総理大臣を務め、歴代最長記録を達成した。戦後生まれ初の総理大臣であり、戦後初の総理大臣暗殺事件にもなってしまった」

翔花「令和になって、時代が100年前にタイムスリップしたような事件が続いているわね」

NOVA「ロシアの戦争とか、元総理大臣暗殺とか、そのまま歴史の教科書に載りそうな事件ばかりだな。疫病蔓延は言うに及ばず。総理大臣経験者が他殺されたのは1936年の2・26事件以来(高橋是清、斉藤実)86年ぶり、現職国会議員が他殺されたのは2002年の石井紘基民主党所属)以来で20年ぶりの事件らしい」

晶華「他に、『遊戯王』の作者が亡くなったとか」

NOVA「高橋和希さんか。ジャンプでTRPGネタも題材に取り入れた回があったな。その後、TCG路線にシフトしていったが、原作は96年から2004年まで続いていたんだな。途中から読まなくなっていたや」

晶華「2004年以降は、外伝のRその他がVジャンプで連載されていて、高橋さんは原案・監修者の立ち位置で2019年まで連載が続いていたみたいね」

NOVA「マーベルとの絡みで、こういう作品も発表していたんだな」

NOVA「他には、3月に亡くなっていた村石宏實監督や、俳優の宝田明さん、作家の西村京太郎さん、そして4月に亡くなった声優の松島みのりさん、2月に亡くなっていた俳優の西郷輝彦さんなど、うちのブログで言及していないけど、個人的に大切な方々の逝去の報も拾い上げつつ、改めてお悔やみを申し上げたい気分になった」

晶華「今回も訃報記事が中心なの?」

NOVA「いや、予定していた『ダークタワー』の最終感想なんだが、これも結局は愛する者の死と新生がテーマになるし、ちょうど鑑賞した『ソー:ラブ&サンダー』も愛する者の死と、遺された者の惜別と復讐の念の浄化、そして未来への継承がテーマとなる」

晶華「ソーの映画を見たんだ」

NOVA「ああ。選挙に行ったついでにな」

晶華「私たちを置いて、一人で行くなんて!」

NOVA「仕方ないだろう。花粉症ガールは未成年だし、そもそも日本の戸籍を持たないから選挙権を持たないんだし、選挙会場に連れて行くわけにはいかん」

翔花「で、どうだったの?」

NOVA「ああ、この人に入れて来たぞ」

NOVA「別に俺は赤松氏のマンガの読者でも、アニメの視聴者でもなく、作品はネギまの実写ドラマを見ただけの縁だが、一度、TRPGリプレイの主役プレイヤーをやって、その王道主役プレイぶりとサービス精神に感じ入ったまでだ」

翔花「サービス精神かあ」

NOVA「うん、創作者にとっても政治家にとっても、大事だろう。読者への感謝と、有権者への感謝は同質のもの。そして自分を応援してくれる読者を喜ばせるために、作品を描いたり、政策提言する。少なくとも、マンガ界初の代表政治家になったわけだし、TRPGにも触れたことがある人だから、業界にとってプラスになることをしてくれるという期待感はある。うん、ただの勉強不足なタレント候補でもないしな」

晶華「ここでは政治的意見は差し控えるんじゃなかった?」

NOVA「フィクション中心のブログだからな。そして、創作界隈のクリエイターがフィクションを守るために政治家になって見事に当選したことまでスルーするつもりはない。とりあえず、訃報続きで気が滅入る夏だが、赤松氏当選については割とハッピーなニュースだったと思うぞ」

 

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宙明音楽、時代を超えて(平成&令和編)

宙明さん語りの完結編

 

NOVA「6月下旬の渡辺宙明さん逝去の報を受けて、今回で5記事めの音楽話だが、さすがにずっと続けるわけにもいかないので、この辺りで終わろうと思う」

晶華「ここまで語り続けてきた時点で、凄いわよ。普通、追悼記事って延々と続けるものじゃないでしょう?」

NOVA「いやあ、俺にとって重要な御仁だからなあ。語り出すと思い出話が止まらなくなってしまったというか、あれも書きたい、これも書きたいって想いが吹き荒れるんだよ。これこそが愛? って感じで」

翔花「NOVAちゃんの愛。確かに受け止めたわ」

NOVA「いや、お前に向けた愛じゃないんだから」

翔花「わたしが宙明さんに心酔して、一体化したら、NOVAちゃんの宙明愛はわたしのもの」

NOVA「俺の宙明愛は俺のものだ。誰にも奪わせたりやしない!」

晶華「2人とも何を言ってるんだか。とりあえず、今回は平成編よね。何から語るの?」

NOVA「俺が宙明さんを意識して追いかけるようになったのは90年代からだ。それまでは意識せずに作品内で聞いていたんだが、どちらかと言えば、昭和時代に活躍した過去の人って感覚だったんだな。ところが90年代は過去が現代に蘇ることが結構あって、その一つが平成ゴジラVSシリーズにおける伊福部昭劇伴の復活で、1991年のVSキングギドラ以降、俺は懐かしの劇伴音源を買うことに夢中になっていたんだ。そして、宙明さんの旧作も買い求める中で、初めて新作に触れたのが95年のオーレンジャーだ」

NOVA「オーレンジャーは戦隊20周年記念作品で、アオレンジャーとビッグ1の宮内洋さんが三浦参謀長として戦隊の司令になったり、ゴレンジャー〜ダイナマンの初期戦隊およびジュウレンジャーのナレーションを務めた大平透さんが前半ボスの皇帝バッカスフンドの声を担当したり、現在大河ドラマに出演中の関智一さんが皇子ブルドントの声として特撮初のレギュラー出演かつラスボスになったり、数々のトピックが語れる作品だが、その中で宙明さんが挿入歌のロボソングの作曲として、ゴーグルV以来12年ぶりに戦隊に帰還したわけだよ。俺の感覚としては、昔の人と思っていたのが『帰ってきた宙明さん』って思えたな」

晶華「オーレンジャーは、劇伴が横山菁児さんだから完全に帰ってきたわけじゃないでしょう?」

NOVA「TV特撮の劇伴は89年のジバンが最後で、それ以降はゼンカイジャーまでなかったんだ。まあ、近年は映画やVシネなどで新曲発表もあったからな。どちらかと言えば、宙明御大の挿入歌やイベント曲ってだけで価値がついたのが平成時代だったと言えよう。そして、95年と言えば、これだ」

NOVA「これは宙明さんオマージュのアレンジ曲だが、やはりハカイダーはこれだって感じだよな」

NOVA「そして、次に戦隊に宙明ソングが採用されるのは30作記念のときだな」


NOVA「35作記念はこれ」

NOVA「それから10年後の去年がこうなったわけだ」

NOVA「一方、ハカイダーオマージュのステイシー曲も傑作だな」

NOVA「ステイシーのために作られた曲だったのに、劇中ではハカイザー用に使われたということで、それはそれで素敵なオマージュだな、と」

晶華「ああ。こうやって、昔の曲とのつながりを比べる楽しみってことね」

NOVA「ああ。音楽は音を楽しむってことだからな。楽しむためには、今ある曲だけじゃなくて、音の歴史を楽しむことも時空魔術の奥義と言えるかもしれない」

 

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渡辺宙明さんを思い返す記事(メタルヒーロー編2)

特撮電子音楽の時代

 

NOVA「さて、今でこそレトロな伝統ミュージックとして宙明さんを考えがちだが、70年代から80年代にかけては、特撮アクションヒーローやスーパーロボットの時代を作り上げてきた人ということになる。そして、時代を作る=当時は斬新な試みをいっぱいしてきたわけで、その斬新さは『未来科学を感じさせる電子音を取り入れて行った』ということだな」

翔花「電子音?」

NOVA「それがデンジマン宇宙刑事の主題歌につながるイントロ部分だな」

NOVA「当時は、スターウォーズの影響で日本の特撮もハリウッドに負けないブラッシュアップが求められていた時期。スターウォーズスピルバーグ映画が日本の特撮ヒーロー番組の目指す目標として掲げられていたんだ」

翔花「ちょっと待って。TV作品で映画レベルを目指すというの?」

NOVA「そこが凄いんだな。TV作品なんだから、TV作品をライバルにすればいいんだが、それは60年代のサンダーバード→円谷のミニチュア特撮で通ってきた道で、次に70年代後半のスターウォーズの宇宙チャンバラが日本映画にも影響して、当時はとにかく特撮もアニメも宇宙というテーマで盛り上がっていた。アメリカのSFヒーローブームを追いかけるように、日本の意欲的なクリエイターが凄いものを取り込んでいってブラッシュアップして、発展した流れがある。ガンダムもそういう時代の産物だし、いかに未来と宇宙を感じさせるセンス・オブ・ワンダー映像を作るかがテーマとなり、それに音楽も相乗効果を付与していく。その流れで発展していったのが宙明サウンドと言っていい」

翔花「つまり、いわゆる宙明さんの音楽は70年代から80年代のSFムーブメントの産物なのね」

NOVA「そして、同時代の巨匠音楽家だと、ハリウッドではこの人になるからな」

NOVA「この巨匠ジョン・ウィリアムズも今年90歳になり、来年公開予定の『インディー・ジョーンズ5』で引退表明を最近したというニュースを聞いたんだが、90年代の『ジュラシックパーク』とかゼロ年代の『ハリー・ポッター』とか、その時代ごとの名作音楽を数々作って来た人。ただし、その評価は俺の中では2番めだ」

翔花「何ですって!? だったら1番は……って宙明さんか」

NOVA「そりゃあ、俺個人に幼少期から令和の今に至るまで、音楽面で影響を与え続けてきた人には、いかにジョン・ウィリアムズでも敵わないだろう。まあ、俺個人で順位を上げるなら、1位=渡辺宙明、2位=ジョン・ウィリアムズ、3位=冬木透、4位=伊福部昭、5位=菊池俊輔、6位=平尾昌晃、7位=すぎやまこういち、8位=久石譲、9位=渡辺岳夫、10位=川村栄二、次点=佐橋俊彦……ってなるかな。いや、京建輔さんや、田中公平さんや、矢野立美さんや、植松伸夫さんや、小林亜星さんや、三枝成章さんや、大谷幸さんや、ブラッド・フィーデルさんや、アラン・シルヴェストリさんなど、好きな作曲家を挙げればキリがないんだが、不動の1位が宙明さんであることに変わりはない。何しろ、スパロボと特撮ヒーロー関係で聞いた数が全然違う」

翔花「矢野立美さんや大谷幸さんも男性よね。女性作曲家はいないの?」

NOVA「う〜ん、大島ミチルさん、菅野よう子さん、中島みゆきさんぐらいかな、パッと出るのは。大体、俺のアンテナは一般歌謡曲よりも特撮アクションとか、SFロボットというジャンルに特化されているんだから、歌い手ならともかく、曲の作り手は限られて来るんじゃないかなあ。世間で有名な中島みゆきさんだって、俺の中では下位になる。その中で大島ミチルさんが別格だと思うけど、自分に影響を与えたというほどじゃない。普通に良い曲だからチェックしてみようって思うぐらいだ」

翔花「とにかく、そんなにいろいろと作曲家の名前を挙げても、不動の1位が宙明さんなんて、どれだけ好きなのよって感じね」

NOVA「そのレベルだと好きとか嫌いとかじゃなくて、魂にこびりついていると言ったところか。無人島に持って行ける作曲家の音楽と言われたら、迷いながらも宙明サウンドを選ぶだろうな」

翔花「迷うんだ」

NOVA「そりゃあ、ゴジラを聞きたいとか、ウルトラを聞きたいとか、ライダーを聞きたいとか、ドラクエ聞きたいとか、いろいろあるだろう。だけど、宙明さんの曲がなければ、人生の味わいを喪失するのは間違いない。考えてみろよ、キカイダーマジンガー、戦隊や宇宙刑事なんかが消えた世界を」

翔花「少なくとも、戦隊やメタルヒーローがなければ、今のニチアサヒーロータイムの歴史も消えそうね。仮面ライダーさんだって、BLACKさん以降はメタルヒーローの影響を受けているそうだし」

 

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渡辺宙明さんを偲ぶ記事(メタルヒーロー編1)

宙明さんの遺した伝説

 

NOVA「先週は、宙明さんの訃報に接したわけだが、SFロボットやヒーローに与えた功績の大きさに改めて感じ入っている最中だ。ゴジラ伊福部昭さん、ウルトラの宮内國郎さんと冬木透さん、仮面ライダー菊池俊輔さんと、それぞれの世界の大御所的な音楽分野の創始者がいるわけだが、昭和から平成を越えて令和まで、そのジャンルで作り続けた人となると、宙明さんの軌跡ってのは凄いよ。まあ、ウルトラセブンの冬木透さんは健在だが、ジャンルの最近作が2006年のウルトラマンメビウスのワンダバだからな。楽曲のコンサート活動は最近も続けてらっしゃるようだが、現役で曲を作り続けているようには思えない」

晶華「ウルトラ界は、Qと初代マンさんが宮内國郎さんで、今のシン・ウルトラでも楽曲がいっぱい採用されてスポットが当たっている人ね。それでも、セブンさん以降は冬木透さんの音楽がメインになった、と」

NOVA「昭和ウルトラではタロウを除けば、冬木さんだもんなあ。他にミラーマンやファイヤーマン……そして、2001年のコスモスでメイン作曲として復活したんだが、それはさておき、今回は宙明さんだ」

NOVA「俺が初めて宙明さんの曲に接したのは、幼少期のゴレンジャーかアクマイザーだが、音楽CDを初めて買ったのは、これだな」

NOVA「これは2016年に出た復刻版だが、オリジナルは平成の頭に出ていて、俺の宙明追っかけはそれぐらいから始まったんだな。最初はマジンガー宇宙刑事になるわけだ。で、同盤収録のマジンガー曲で一番好きなBGMはこれだ」

NOVA「当時は、主題歌を口ずさめても、マジンガーZの曲なんてものはちっとも知らなかった。スパロボもまだプレイしていなかったし、俺の記憶していた初マジンガーはZじゃなくて、グレートだったし、例えばZの主題歌を初めて、きちんと聞いた時の感想が、『前奏がキカイダー01っぽいな』ってもの」

NOVA「再放送の都合で、俺の視聴体験が先に01だったためだが、ZのTV作品を初めて見たのは平成に入ってからだと思う。先に劇場版のレンタルビデオを見て、後からTVで深夜に再放送していたのを見て、その間にスパロボ関連から勉強していたんだが、音楽を意識したのは先に宇宙刑事音楽とのカップリングCDからだな。宇宙刑事の方は耳に馴染んでいたので懐かしいなあ、と思って聴き、マジンガーの方は当時、出撃挿入歌の『Zのテーマ』すら分かっていなかったという」

翔花「つまり、このCDはマジンガーZさんよりも、宇宙刑事目当てで買った形?」

NOVA「何よりも白眉はこれだろう」

NOVA「あと、放送当時はそれほど意識していなかったが、CDを聞いてから好きになった曲がこれ」

NOVA「各放送回のクロージングに流れる曲は、耳に馴染んでいるにも関わらず、あまり口ずさんだりハミングしたりはしないから、さほど強くは意識しないんだよな。大体、歌曲で最初に覚えるのは歌詞付きのバトルソングとか、メカの出撃シーンに流れる曲。それで幼少期から主題歌はどんどん覚えるし、歌だけ知ってて中身は記憶していない作品も多い。懐かしの特番で、一部の回だけ知ってるとか、書籍で読んで内容だけ知ってるけど、現物は見たことがないとか。その場合、劇伴などの印象が分からないんだよね。作品を知っている人は、音楽を聴くだけでシーンが思い浮かんだりするんだ」

NOVA「この曲は、歌詞付きで知っている人は少ない(挿入歌込みのヒットソング集を買うマニアぐらい)と思うが、メロディーはゴレンジャーを普通に視聴していたファンならみんな知っているはず」

NOVA「これは選曲の人のセンスも素晴らしいわけだけど、ゴレンジャー以前は『必殺技専用BGM』なんて文化はなかったと思うんだ。例えば、ウルトラマンスペシウム光線のテーマとか、ライダーキックのテーマ、マジンガーのブレストファイヤーのテーマなんてものは存在しない。だけど、ゴレンジャーハリケーンの定番テーマは、挿入歌のインストを流用したわけだし、ギャバンのレーザーブレードも本来は敵側のマクー側の襲撃テーマとして作られたものを必殺技テーマに選曲することで、シリーズの定番になり、さらにアニメロボットの剣撃にも伝播していく」

NOVA「曲調もそうだけど、『必殺技専用BGM』という音楽文化自体、宙明さんの曲が生み出した伝統と言えるかもしれない。変身曲とか合体曲とかの伝統はそれ以前からあったかもしれないが、必殺技曲ってのはやはり宙明さんからでしょう、と」

NOVA「まあ、戦隊ロボの必殺剣技が作った伝統なのかもしれないがな。バトルフィーバーロボの電光剣BGMも、他の音楽の流用曲が必殺技テーマに昇格したわけだし、その伝統が、宙明さん以降の戦隊にも受け継がれていった」

晶華「渡辺宙明さんの話のはずなのに、田中公平さんにつなげるなんて」

NOVA「俺的には、公平さんも宙明さんのジャンル後継作曲家の1人だからな。シャイダースピルバンで作品に関わっているし、戦隊にもスーパーロボットにも関わっているし。まあ、先人の偉大さってのは、その伝統を受け継ぎ、発展させる人がいればこそ、遺るものだと考えるから。もちろん、息子さんのこの人もいい仕事をしているんだけどさ」

翔花「へえ。息子さんの渡辺俊幸さんが、平成モスラやゴーゴーV、ファイバード、それにシンカリオンさんの作曲家なんだ」

NOVA「ああ、ゴーゴーVのロボソングも好きでな」

 

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渡辺宙明さんの訃報に接して2(スーパーヒーロー編)

全力全開を超えて

 

NOVA「宙明さんの思い出を偲ぶ記事の2つめだ」

晶華「スーパーロボットの曲もいろいろ作った人だったけど、スーパーヒーローの曲もいろいろ作った人なのね」

NOVA「TVの変身ヒーローだと72年のキカイダーからだけど、実写アクションだと64年の『忍者部隊月光』、さらに映画も含めると57年の『鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)』シリーズからということになる。デビューが56年なので、デビューして1年でスーパーヒーローに携わり始めた偉人だな」

翔花「この時代は、まだヒーローが顔出しだったのね。仮面のヒーローじゃない、と」

NOVA「何しろ、ウルトラマン以前の話だからな。もちろん、日本最初の仮面ヒーローは58年の月光仮面になるのだろうが、スーパージャイアンツは一応、スーパーマンを目指し、プロ野球読売ジャイアンツにあやかったネーミングらしい」

晶華「でも、『鋼鉄の巨人』ってそのままスーパーロボットにも通じるタイトルよね」

NOVA「なお、宙明さんの遺作はゼンカイジャーかと思いきや、実はこの作品だということが後から分かった」

晶華「凄いわね。キカイダー伴大介さんや、全力全開にしてウルトラマンダイナのつるの剛士さんが出ている化け猫映画なんて」

NOVA「他に、特撮者としては斉藤麻衣さんと滝裕可里さんの名前が目立つな。まあ、でも、今回の話だと、やはりこの人にスポットが当たるわけだが」

 

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