Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

ドラクエビルダーズ2のその後

妖精郷はちょっと待って

 

NOVA「さて、今日はドラクエビルダーズの話だ」

晶華「妖精郷じゃないの?」

NOVA「それも大事だが、物事には順番というものがある。俺の抑えきれない今が旬のドラクエ熱を冷まさなければ、妖精郷気分にはなれないんだ」

晶華「じゃあ、頑張って冷ましましょうよ」

NOVA「いや、完全に冷めてしまうのも哀しいものもあるんだが、とりあえず記事ネタとしてプレイを進めた部分までは書き記しておきたい」

晶華「で、どこまで進めたの?」

NOVA「モンゾーラ島から、オッカムル島、監獄島を経て、ムーンブルク島までクリアして、後は1章分ぐらいでストーリーは終わりそうだ」

晶華「ええと、固有名詞だけ並べられても、未プレイの人には分からないんですけど?」

NOVA「既プレイの人や、動画や攻略サイトを見るのが趣味の人なら分かるだろうけど、分かる人にしか分からない記述じゃ不親切ってものだな。何かの面白さや、自分がどれぐらいハマっているかを伝えるには、その作品を経験していない人にも分かる程度の説明は必要になる」

晶華「当然よね」

NOVA「と言っても、全てを詳細に説明することは困難なので、プレイ前の自分に分かる程度の説明を意識する訳だ。ドラクエ経験者だけど、ビルダーズ2を未経験な人に分かる程度の説明で頑張るつもり」

晶華「なお、本記事を読む前に、ビルダーズ2について記した3月の記事をチェックするといいと思うわ」

whitenova.hatenablog.jp

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ひらめキングなビルダーの話

 

NOVA「さて、ビルダーズ2は主人公がものづくりのアイデアにひらめいた時に、『ひらめキーング』と叫んで、アイデアノートにいろいろ書き込むシーンで有名なんだが」

晶華「たぶん、『ひらめキーング』と叫んだりはしないと思うけど。それは妄想よ」

NOVA「ああ、妄想だな。俺のプレイングキャラは、レミって名付けた女の子なので、キングじゃなくて『ひらめクイーン』と叫ぶべきだ」

晶華「キングでも、クイーンでも、妄想は妄想だと思うけど。ビルダーズ2を未プレイの人に誤解させるような嘘はよくないと思うの」

NOVA「いちいち細かいなあ。じゃあ、妄想を抜いて、事実を淡々と書くと、ビルダーズ2は主人公がものづくりのアイデアにひらめいた時に、ピカーンと電球が光って、嬉しそうな歓声を上げて、アイデアノートにいろいろ書き込むんだ。とにかく、レベルアップしたり、ものづくりレベルが上がったり、素敵な物を作ったりするたびに、可愛らしくイエーイとはしゃぎ回ったりして気分を活性化してくれる。うん、可愛い」

晶華「可愛いんだ」

NOVA「うん、お前がわーい♪ と喜んでいるのと同じぐらい可愛いぞ」

晶華「その喩えは……本当に可愛いみたいね」

NOVA「いろいろと達成感を演出してくれるゲームって、プレイ意欲をそそられるよなあ。念のため、前作を確認してみたが、ひらめき演出は電球だけだった。基本的には1人旅だし、2をやってから1に戻ると、少し味気ないな。比べてみるに、いろいろとシステムや演出が改善されていることもよく分かった」

晶華「ドラクエ1は一人旅で、ドラクエ2は初のパーティー制が売りだったけど、ビルダーズも同じような進化を遂げたみたいね」

NOVA「ああ、1では武器や防具に耐久度が設定されていて冒険中に壊れたりするし、基本的にアイテムは1つずつしか作れないけど、2では武器や防具が壊れることもなく、アイテムも複数まとめて作れるようになって、便利に進化している感じだな。物事の進化を感じるには、やはり比較考察は欠かせない」

晶華「だったら、1より2の方が良いゲームってこと?」

NOVA「単純に考えれば、後に出たゲームの方が前作の欠点を改良して良くなっているといえるが、ストーリーゲームの場合は単純にそうとも言えない。システムは不便でも物語は傑作とか、それぞれの時代背景における思い出とかもあるからな。とにかく、2をプレイしたら1にも戻りたくなるのが、俺の良い癖なんだが、そればかりだとゲームが終わらないのが問題なので、とりあえずは2の話に専念だ」

晶華「うん、ドラクエ11Sとか、ブレイブリーデフォルト2とか、フェアリーガーデンも待っているからね」

 

モンゾーラ島の話

 

NOVA「それで、主人公は最初、ハーゴン教団の船で奴隷みたいに捕まっているところからスタートするんだ。奴隷からのスタートってのは、自分的にマッスル太郎を思い出して笑ったけど、チュートリアルみたいに魔物の命令で操作の仕方やアイテム作りの初歩を学んでいるうちに嵐に巻き込まれて難破。その後、相棒のシドーやわがまま少女のルルと3人で、空っぽ島に流されて、無人島サバイバル生活が始まる」

晶華「無人島サバイバルかあ。アウトドア街道まっしぐらって感じね」

NOVA「とりあえず、野宿はゴメンなので、船の残骸の木材とかを利用して、仮ごしらえの寝所を作ったり、昆布とか貝を火で炙って焼き昆布や焼き貝などで飢えを凌いだり、いろいろしているうちに、島の精霊っぽいおおきづちのシロ爺に導かれて、島の外の世界に出る方法なんかを教えてもらえる。空っぽ島を開拓しながら、開拓のために必要な農業や鉱山開発などの技術を持った住人を探して、世界各地の島に旅立つ流れだ。

「前作がアレフガルド各地の街や地方を復興させながら、やがて王城のラダトームに至り、闇堕ちした勇者のやり損ねた竜王打倒を果たして、アレフガルドに光をもたらすゲームだったのに対し、2ではハーゴン教団の妨害や破壊神信仰から人々を解放し、創造力を目覚めさせることが目的となる。前作が物理的に人々を助けるのに対し、2ではより心のドラマになっていくんだな」

晶華「心のドラマかあ」

NOVA「まあ、破壊神の教団の中でも、こっそりものづくりに惹かれていたり、他人が創って希望を抱いたところを破壊して絶望させるような嫌らしい戦略をとる者もいて、敵側がただの物理的な破壊者ではなく、心の闇に引き込むようなストーリーになっている。その中で、主人公はいつでもニコニコ、緊張感のない顔をしばしば指摘されて、要するに、どんな時も前向きで希望を失わず、アイデアの光で周囲を盛り立てるクリエイターとして描写されているんだな」

晶華「それがビルダーのキャラ性なの?」

NOVA「どうかな。前作では、ぼんやりした顔と言われて、人の話を聞いていないようなキャラ性だった。まあ、大地の精霊ルビスの声を受信していたり、聞こえないものが聞こえ、見えないものが見えるなど電波系のキャラで、しかも夜に寝ているときに勇者の記憶が混ざったりして、ちょっと危ないところのあるキャライメージ。寡黙で、何か悩んだかと思えば、突然ものづくりを始めて、内気な職人クリエイターだけど人の頼みは断らないタイプだった」

晶華「2では違うの?」

NOVA「相棒のシドーがいるおかげで、感情表現が豊かになったというか、夢を見る電波なところもシドーが引き受けてくれたり、乱暴者だけど頼り甲斐のあるシドーと、のんびり屋でマイペースの慎重派アイデアマンの主人公というナイスペアになっている。そして、シドーが好奇心旺盛でいろいろ引っ張ってくれる反面、トラブりやすいので、主人公が仲裁役として機能する。どこかコミュ障的な描かれ方だった1主人公に比べて、2主人公はキラメンタルに満ちたキャラ性として描写されているわけだ」

晶華「だったら、シドー君が闇堕ちしたりする流れ?」

NOVA「敵の策略にはまって、シドーの孤立と主人公との関係性の亀裂が描かれる流れだな。それはともかく、最初のモンゾーラ島は農業メインのストーリーで、いわゆる第一次産業の世界観。そこで腐った大地を元の緑の世界に変えるために、作物をいろいろ育てながら、やがて闇に蝕まれた世界樹の残された光の精髄を回収し、新たな世界樹をビルダーのものづくりパワーで再構築することでミッション終了となる」

晶華「世界樹なんて創っちゃうんだ。それって、ずいぶんと大変じゃない?」

NOVA「一人で全部創るんだったら大変だろうな。幸い、主人公の用意した設計図どおりにビルダー魂に目覚めた人々が代わりに創ってくれるので、主人公が手を入れるのは、要所要所のレアアイテムが必要な区画だけ。この設計図どおりに住民が建造物の大部分を創ってくれる点が、前作からの改善点の一つだな。しかも、敵によって破壊された箇所もバトル終了後にはその多くを修繕してくれるし、前作のストレス要因が明確に軽減されている部分を感じると、そういうシリーズは応援したくなる」

晶華「確かに、前よりも難解になるのは発展系だから許せるとしても、遊びにくくなる方向に発展するのは嫌だと思う」

NOVA「ゲームの難易度と、単純に不親切な仕様とは意味が異なるからな。ともあれ、モンゾーラ島での冒険は基本的にウィルダーネス(野外)が舞台で、広い島の各地を素材求めて探索する形。章が変わると、明確にプレイイメージが変化するのも、前作に比べて飽きさせない点になっている」

晶華「前作は飽きやすいの?」

NOVA「章が変わっても舞台が変わるだけで、やっていることは大差ない感じだな。序盤は、食料や薬草などの補充アイテムの素材を入手しつつ、新たに武器や防具を作り直したりするが、そもそもレベルアップの概念がなかったので、キャラを育成している感じが薄い。ドラクエやってるよりも、モンハンみたいに武器やアイテムを育てている感じで、スパロボDDもそうだけど、自分はやはりキャラ自身を育てたいって感じるんだな。分からない人間には、キャラを育てるのも、武器やマシンを育てるのも結局は同じじゃないか、と考えるだろうし、理屈は確かにそうなんだが、プレイしていての感覚ってのは理屈と違うからな」

晶華「そういうのは感性ってものね」

NOVA「自分の感覚を、理屈で説明するのは難しいよな。食べ物の味や舌触りなんかで微妙な好き嫌いが生じるように。ただ、武器を育てるのとは別の意味で、キャラを育てる醍醐味は、ビルダーズで章が変わる時に強く感じる部分だ。アイテムなんかは新しい島に合わせて没収されるのに対し、キャラの能力は据え置きなのが2では安心感があるわけで」

 

オッカムル島の話

 

NOVA「モンゾーラでのミッションが終了し、農耕好きの人たちを連れて、船で空っぽ島に帰還。この空っぽ島はフリービルドのできる土地として自由に開拓できるんだが、ストーリーモードの中継地点にもなっている。次のオッカムル島に行く前に、荒地を農業のできる土地に開墾したり、無限に水が湧き出る渇きの壺を使って大河を築いたり、土地を大改造するイベントがあって、それをクリアした後、新たな土地へ向かうわけだ」

晶華「オッカムル島も、ドラクエ2ではない土地名ね」

NOVA「モンゾーラのフィールド音楽がドラクエ6なら、オッカムルはドラクエ4武器商人トルネコのテーマで、どことなくコミカルなムードを漂わせている。トルネコと言えば、スピンオフの『不思議のダンジョン』でも有名だが、このオッカムルでの冒険は鉱窟ダンジョンに潜って、銅や鉄、宝石や銀、金などを採掘するのが主要目的となっている。最初は廃坑だったダンジョンを探索しながら、壁とかを順次掘り進めたり、壊れたトロッコを修復したりしながら、どんどん掘り進めていく。そして、鉱山に荒くれを呼び込み、みんなのアイドルヒロインである酒場のバニーの女の子の依頼を聞きながら、街にゴールドラッシュを呼び起こすのが目的。一応、食べ物になる獣の肉や、飾り物の花を入手するために街の外の野外を探索する局面もあるが、基本は地下の広大なダンジョンを探索することが中心だ」

晶華「アウトドアな野外中心のモンゾーラと、ダンジョン中心のオッカムルか。確かに、章ごとにゲーム性が全然違うわね」

NOVA「ああ。鉱窟の奥深くには古代神殿とかマグマ溜まりとかがあって、それぞれを攻略する手順に悩みながらも、いかにもRPGをやっている感じがしたな。ゲームとしては一番豊富な仕掛けとコミカル陽性な雰囲気で楽しめたと思う。まあ、これの攻略中は仕事で忙しい時期とかぶっていたので、プレイ日数は一番長かったとも思う。その分、結構苦労しながら、眩惑ムードでプレイをしていたな。これで話が暗かったら、プレイを断念していただろう」

晶華「ダンジョン探索だから、画面の上では暗いものね。でも、ゲームとしては楽しく、ストーリーも陽性だと」

NOVA「終盤、章ヒロインが魔物によって石化させられて、荒くれどもの士気がガタ落ちになるんだけど、主人公のビルダー精神と、ヒロインを愛するストーンゴーレム→ゴールドマンの光で、魔物を倒してヒロインの石化を解除する目的で町民が団結するシーンが盛り上がりどころ。ゴールドマンを象徴する巨大酒場の建設で、魔物ボスを地下の闇から誘き出しての一大決戦は、ゴールドマンに主人公が騎乗し、何だか巨大ロボ戦をしているような感覚で堪能できた」

 

監獄島の話

 

NOVA「オッカムル島の探索が終わると、再び空っぽ島に戻って、今度は素朴な農村からゴージャスな観光地に向けての開拓が始まる。そして、観光名所として巨大ピラミッドの建造が始まったりするんだが、その途中で、ハーゴン教団の手の者が出現して、みんなをまとめるビルダーの主人公を拘束しようとするんだ。船で脱出しようとするんだけど、人質をとられて監獄島に捕まってしまう。そこからの脱出物語が展開される」

晶華「囚人生活、ということは暗いわね」

NOVA「ああ、暗い。道具も食料も不足していて、武器も取られて、過酷な労働生活に喘ぎながら、昼間は情報収集、夜は地下の穴掘りとかでコツコツ脱出作戦を敢行する流れ。その中で、魔物を仲間にするためのエサをゲットしたり、自分の代わりに凶暴な囚人魔物のおおきづちに壁を壊してもらったり、敵の見張りの目をかい潜ったりしながら、いろいろと制限されて自由のない状態からの解放を目指す流れ。それまでが実にゴージャスで豪快な雰囲気を楽しんでいたのに、ずいぶんとせせこましい感覚のプレイになったが、まあ、春期明けの浮かれた気分があったから、ちょっと頑張ってクリアできた次第」

 

ムーンブルクの話

 

NOVA「で、空っぽ島で巨大ピラミッドを完成させた後、ついにムーンブルクに来たわけだ」

晶華「それは正にドラクエ2ね」

NOVA「ああ、BGMはこれな」


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NOVA「ビルダーズ1もフィールド音楽は1→4→2と来て、最後は3版のアレフガルドから冒険の旅と流れるわけだが、俺は第3章で中断した男だから、この2BGMで止まったまんま、ようやく追いついた気分になっているわけだ」

晶華「ドラクエ2のBGMは、NOVAちゃんにとってどんな思い出があるの?」

NOVA「2のBGMは、フィールド音楽が勇ましさを強調した『遥かなる旅路』が好きだな。オーケストラ版だと、曲の出だしが静かな曲調から始まるのが現在のアレンジの定番だけど、SFC版以前に発売されたクラシックCDは出だしがもっと力強かったんだよな。で、静かなアレンジもいいけど、FCの勇ましい系の原曲も大好きだ」


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NOVA「なお、3人揃った後の楽しそうなBGMは、ちょっとドラクエっぽくないというか、アレフガルドの静かな曲とも、3の勇ましい系とも違う曲調で、好みとは言い難いけど、まあ2のポップな音楽の雰囲気にはかなうかも。ある意味、2は音楽的にドラクエらしい定番とは何か模索していた時期だからな。音楽的にも、いろいろ実験的な作品だった」


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NOVA「で、このムーンブルク編はドラクエ2の雰囲気を楽しむ章なんだけど、残念なのは王城のテーマがドラクエ4なんだよな。まあ、4の王宮のメヌエットはいかにも王城らしい雰囲気はある名曲だと思うけど、2らしさだとこれだろうと思うわけで」


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晶華「4の王宮のメヌエットって?」

NOVA「これだ」


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NOVA「たぶん、ドラクエ王宮テーマのベストを挙げるとしたら、1のラダトームを除けば4がベストだと思うんだけど、やはり2のイメージとは違うんだな。なお念のため、歴代王宮テーマを挙げると、こうなるか」


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晶華「よく、王宮というテーマだけで、こんなにヴァリエーションが作れるわね。さすがは作曲家のすぎやまさんってところかしら」

NOVA「おお、お前にも分かるか」

晶華「正直、後半になるとマイナーチェンジというか、曲の違いがよく分からないけど。トランペットとホルンとオーボエって楽器を変えただけじゃない?」

NOVA「いや、俺もロンドとメヌエットの違いは分かるんだが、ガヴォットって言われてもよく分からんというか、 7以降は音楽CDも買わなくなったからな。PS時代以降の曲は、FCやSFC以降に比べると口ずさむこともなくなったし、7以降の曲は聞いていても、あまり懐かしさを感じなくなったかな」

晶華「ただ一つ言えるのは、2の王城テーマって、他の曲に比べて静かで地味よね」

NOVA「お前な。その静謐さが高貴な雰囲気でいいんじゃないか」

晶華「でも、宮廷音楽ってもっと華やかなものじゃない? 2の音楽はどちらかと言えば、教会みたいな感じ」

NOVA「うっ、そう言われてみれば。ついでに、ドラクエビルダーズ2のムーンブルク城は戦争の真っ只中だから、静かな曲が似合わない」

晶華「つまり、2らしくはあっても、ビルダーズ2の雰囲気にはそぐわないってことじゃない」

NOVA「そうだな。戦う城ってテーマだと、こっち系なんだよな」


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晶華「ドラクエじゃないから却下」

NOVA「まあ、ドラクエビルダーズのBGMにFFから引用するのは間違っているって分かっているけど、好きな曲なんだよ。王族の戦争ってイメージだと、これが出て来るんだから仕方ない。とにかくムーンブルク編のテーマは、戦争と城砦再建なので、やたらとバトルが多くて、しかも雪国で陰鬱な雰囲気だ。その中で敵の襲撃を切り抜けるために、籠城用の城壁を築いて立て篭もり、兵士用の武器を量産したり、食料供給とか薬草などの回復施設とか、緊急に作らないといけないものがいろいろあって、しかも作っている最中に敵が襲撃して妨害してくる。ある意味、壁を作りながら、敵が襲撃して来たら安全地帯に逃げ込んで敵の撤収を待ち、ちんたら作業する苦行の時間を耐え忍ぶしかない」

晶華「戦って、相手を撃退するわけにはいかないの?」

NOVA「敵の数が多すぎて、しかも結構強いから、どんどんHPを削られる。これまでの冒険で、それなりに戦い慣れたと思ってはいたんだが、改めて自分が戦闘のプロじゃないと感じさせてくれる。そこで敵を効率よく倒すために、いろいろとトラップを考案したり、敵の弱点に合わせた魔法装置を開発するのが、ムーンブルク編の目的となる。元来、ムーンブルクは魔法の盛んな国で、城の資料と敵の弱点情報を組み合わせて、デインバリアやギラ、バギ、ヒャドの他、究極兵器ミナデイン砲を作って、悪霊の神の一人アトラスを倒すまでの話。

「それにしても、ドラクエビルダーズ2が1と違うのは、アクションが苦手でもバトルに勝てることだな。何しろ、主人公が積極的に戦わなくても、仲間の兵士に強い武器さえきちんと装備させていれば、勝手に戦って敵を倒してくれる。後方支援で爆弾を大量に作って投げていたり、戦闘不能状態の兵士を担いでベッドまで連れて行けば、勝手にHP回復して戦場に復帰してくれるし、積極的に戦うプレイも可能なら、城壁の上から爆弾投げたり、戦場の後ろでコソコソ動き回って、魔法使い系の敵だけ暗殺して回ったり、いろいろな戦い方で勝利に貢献できる。終盤では、主人公が指揮官役になって、旗を振るっているだけで周囲の兵士の能力がアップするので、そっちの方が効率いいんじゃないかな」

晶華「ビルダーは戦闘力が低いの?」

NOVA「同じ武器なら、城の兵士の方が攻撃力が高いように思えるな。少なくとも、自分が戦場で活躍しようと思えば、シドーとの合体連携攻撃をうまく活用したり、敵の動きを見抜いて攻撃をうまくかわしたり、ヒット&アウェイ戦術をとるなど、アクション技能が問われるが、それでも敵の数が多すぎて(味方も多いけど)、そこで無双状態のプレイは困難だ。だから、味方が攻撃して、とどめを刺せそうな状態に限り、戦場に飛び込むとか、味方が敵に阻まれている間に遠隔攻撃してくる魔法使いを仕留めるとか、そういう知恵が必要だな」

晶華「っていうか、魔法使い狙いって戦術が気に入ったみたいね」

NOVA「だって、魔法使いって止まっているから、魔法を使う隙を見計らって近寄れば、大して苦労せずに倒せるんだぜ。たぶん、HPそのものも低く設定されているんだろうなあ。つまり、嫌らしい魔法使いさえ倒せば、味方兵士が前線で大活躍してくれるから、俺の仕事は戦場の暗殺者となることだ、と判断した次第」

晶華「つまり、ビルダーは侍じゃなくて、忍者ってことなの?」

NOVA「まあ、ムーンブルク編での立ち回りって、敵の弱点を探る諜報任務とかも多くて、敵も獣魔兵団とか飛行兵団とかデーモン兵団とか、何だかダイ大の軍団長を相手にしているようで、とにかく、それっぽい雰囲気を楽しめたわけだ」

晶華「本当に楽しそうにプレイしていたわけね」

NOVA「当たり前のことだが、楽しめていないことは記事に書いたりしないからな。俺は他人の愚痴も読みたくないし(稀にポロッと漏れる愚痴ならともかく、それが常習だと付き合いきれんな)、自分の愚痴で他人を不愉快にさせたくもない。こうやって楽しんだって内容で、人に楽しそうだな、と感じ入ってもらえれば勝ちだと考える」

晶華「不満はなかったわけ?」

NOVA「このムーンブルク編で一番面倒だと思ったのは、城壁の修復や建造のために大量の大理石が必要だったことだな。だから大理石の採掘のために各地を掘りまくるんだが、結局、大理石を300個以上は軽く掘ったと思う。その単調作業が面倒臭かったと言えば、面倒臭かったわけで。でも、その面倒臭さがあるからこその達成感もあるわけで。俺としては、この達成感の方に読者さんが感じ入って欲しいんだよ。面倒臭さを強調してしまえば、台無しになる」

晶華「面倒臭いことをやりきって、よく頑張ったなって言ってもらいたくはないの?」

NOVA「仕事なら、そういう声を掛けてもらうと嬉しいけど、趣味だろ? 遊びで、他の人に頑張ったなんて言ってもらえると思う方がおかしい(もちろん、遊びでも思わず、頑張った、こいつは凄いと感嘆したくなるほどのレベルはあるし、その熱意が想像できると称賛したくもなるが)。遊びはまず、自分が楽しむことが目的だからな。面倒臭い苦労の中に楽しみを見出すことが、遊びの王道よ。楽しめないゲームならしなければいい。義務感だけで楽しめなければ本末転倒だ。仕事なら頑張ることは当たり前で、その頑張りの結果、何を成し遂げたかが重要視される。エンタメ系の仕事なら、その頑張りを見た人間を楽しませられるかがポイント。下手なりの工夫とか、試行錯誤が上手く行ったことを示しての喜び喝采とか、自己演出をどう見せるかだな。楽しさを共感して欲しいけど、面倒臭さとか、面倒臭いことを頑張った自分に共感して欲しいとは思わないわけで」

晶華「アピールするのは、楽しく充実している自分であって、そのための影の努力は人知れず秘するが花ってことね」

NOVA「作家が『頑張って書いたから読んで』と訴えるのは、あまり好きじゃないな。ゴブリンスレイヤーの作者はそのタイプの後書きなんだけど、嫌いになれないのは何だろうと分析してみたけど、『頑張ることを楽しんでいる』ことが伝わる文章だし、自分の頑張りを支えてくれる人々への感謝の想いが溢れていて、書くのは大変だけど、それを楽しく提示できているから悲愴感はない。好きなことを頑張るのは、俺的に当たり前だし、人生充実のための必要条件ではあるが十分条件ではない。『楽しく頑張ることのできる人間だから、人を楽しませるものを見せられる』んじゃないかなあ」

 

NOVA「ともあれ、ムーンブルク編は城砦建築と戦争を体現したシナリオだったけど、俺的には大規模な城砦建築や、そのための大量の素材集めはそれほど楽しいとは思わなくて、むしろ戦場の中で自分が楽しめる役割を模索しながら見出していく過程が結構、楽しかったってことだな。自分以外に戦ってくれる兵士がいるなら、自分は何をすればいいのか、そういう試行錯誤のできる、ゆとりのあるゲームは面白いし、最適解が一つだけという幅の狭いゲームにはビルダーズ2はなっていなかったので楽しめた、と」

晶華「ストーリー部分は?」

NOVA「やはり、このムーンブルクが本来の史実と異なる並行世界の幻だとロンダルキアの地で暗示されたことだな。また、裏切り者の罠にはまってシドーとの関係性がこじれて、邪神への覚醒が始まったことで最終章に突入するわけだが、まあ、続きをプレイする前に、妖精郷の第4部を立ち上げないと、目標のみどりの日に終われなくなりそうだ」

晶華「やりたいことが多いから、何から手をつけるか自分の気持ちを定めないとね」

NOVA「当然、しないといけないことを優先で、次にしたいこと、できることを考えることになる。逆に、しなくてもいいこと、したくないこと、できないことの優先順位は下がるってことで」 

(当記事 完)