文化の日に際して
NOVA「ふう、ハロウィン記念のGMから解放されて、ホッとしている俺がいる」
晶華「まだ、今回のミッションのキャラ成長を残しているんですけど」
NOVA「少しは休ませろよ。TRPGの妄想リプレイ記事を書くのも、結構大変なんだからよ。おまけにフェアリーガーデンは道に迷ったり、妖精のいたずらで飛ばされたりして、ストーリー展開が読めないこともあって、これで終わりだ、と思っていたら、思わず長引くことがあって、ゲッてなるわけで」
晶華「そういう、ままならないダイス目は見て見ぬふりをして、なかったことにすればいいのに……」
NOVA「そういうズルをしたら、ゲームそのものが楽しめないだろう? ランダムに思いがけないことが起こるから楽しいんじゃないか」
晶華「だけど、ランダムに思いがけないことが起こって、文句を言ってるじゃない?」
NOVA「その思いがけないことに意味を感じて、充実できたら面白い。だけど、ランダムが単に時間の浪費とか、自分の完璧な計画とかスケジュールと思ったものが醜く歪んでしまうと、不満だって出る。俺が求めるのは、セレンディピティって奴なんだ」
晶華「何、そのセレブパーティって?」
NOVA「セレブはセレブリティの略で、著名人・有名人の意味だが、日本だと金持ちの意味で使われがちだな。しかし、セレンディピティってのは「金持ちの宴」って意味ではなくて、「思いがけずに飛び出した幸運」「掘り出し物」、インターネットだとブラっとネットサーフィンしていたら舞い込んできた興味深い情報だな。例えば、気まぐれに誕生日ネタを調べた時に、『へえ。この人の誕生日は今日だったのか』と思ったりとか、先月、ゲッターロボのネタをブログであれこれ書いて記憶がまだ新しい段階で、来年夏に『ゲッターロボアーク』のアニメ化が発表されて、非常にタイムリーな想いを味わったりして、自分が時流に乗れていると感じたときとかは、セレンディな気分になれる」
晶華「へえ、YouTubeさんはゲッターロボOVA配信祭りをやっているのね」
NOVA「まあ、俺は一通り見ているからいいんだが、それでも世の中のゲッター線濃度が高まって、人類の敵コロナウィルスを死滅させてくれるなら、俺はゲッターロボに融合したって構わないって気になるぜ」
晶華「そうなったら、どうなるの?」
NOVA「ゲッターロボNOVAって作品はまだないはず。俺の名を冠するゲッターが出れば、何だか自分が無敵のロボになったみたいで、嬉しくならないか?」
晶華「ロボになったら、日常生活はどうするのよ?」
NOVA「格納庫で待機して、いつでも出撃できるように準備しているんだろうなあ。時々、メンテナンスされたりして、旧式化すれば博物館に飾られたりもする」
晶華「それがNOVAちゃんにとっての幸せなの?」
NOVA「う〜ん、何だか少し違うような気がする。ロボになっても、特撮ヒーローやTRPGやスパロボを楽しんだりできるんだろうか?」
晶華「スパロボを楽しむロボ? 意味がよく分からないんですけど」
NOVA「勇者ロボとか、トランスフォーマーみたいな自意識を持ったロボなら、自分たちの活躍を描いた作品やゲームを楽しむかもしれないぞ」
晶華「だったら、NOVAちゃんが夢見るロボって、普段は人間のように暮らして、敵が攻めて来た時にロボになるタイプね。クリスタリア宝路さんみたいな」
NOVA「そいつはシャイニーでワンダーだな。他には、融合合体のダグオンとか、ロボに乗るよりも、ロボになる方に親近感を感じそうだ。どうも、操縦タイプだと操縦技術が追いつかなくて、敵に勝てそうにない。操縦するにしても、脳波コントロールとか、AIが基本動作をやってくれ、俺は技名を叫んでいるだけの機体がいい」
晶華「……って、文化の日にこんな話をしちゃうところが、NOVAちゃんらしさなのね」
NOVA「ロボもまた、文化だからな」
ゴジラさんとジェットジャガーさん
ハイラス「NOVA殿?」
NOVA「おお、ハイラスか。ゴジラ様には連絡がとれたか?」
ハイラス「本日、11月3日に当ブログにゲスト出演して欲しいという依頼でござるが、『他にもいろいろと予定が詰まって忙しいので、無理だ』とのこと」
NOVA「そうか。まあ、ゴジラ様もいろいろ引っ張りだこなんだろうな。向こうが来れないなら、こっちで配信された情報をチェックするとしようか」
TVアニメ『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』PV/#ゴジラSP
晶華「へえ。ゴジラ様が今度はTVアニメになるんだあ」
NOVA「まあ、ゴジラ様はよく見る顔だから、いつものことって感じがして、新鮮味を覚えないんだけどな。スパロボでマジンガーZが出ましたと言っても、大して話が盛り上がらないのと同じだ。シンカリオン映画にゴジラ様が出たら、盛り上がったわけだけど」
晶華「だけど、ゴジラ様がTRPGのゲームマスターをしたら、いつものことじゃないから盛り上がるよね」
NOVA「まあ、ゴジラ様じゃなくても、マジンガーZがゲームマスターです、とか、ゲッターロボがゲームマスターですとか、伝説巨神がゲームマスターとかだったとしても盛り上がりそうなんだが」
ハイラス「伝説巨神さまの宅だと、パーティー全滅が必至だと思うでござる」
晶華「というか、普通ゲームマスターをするとしたら、ロボットじゃなくて、中の人でしょう? 兜甲児さんとか、流竜馬さんとか」
NOVA「それはそれで、モンスターに勝てそうにないような気がする。ゴブリンが殺意満点のトマホークを投げて来たり、防護点がすごく硬いホブゴブリンが出て来て、鉄拳を飛ばして来たり」
晶華「アムロさんがGMだったら、ピキーンと光が走って『見える』とか言って、ダイス目がすごくて、攻撃が全て回避されそうなんですけど」
NOVA「『アムロさんがGMだったら』と書くと、ガンダムの量産型の機体に乗ってそうだけどな」
ハイラス「そんなことよりも、本日はゴジラ様の話をするのでは?」
NOVA「いや、ゴジラ様の話は割といつでもできるんだよ。現に今、ゴジラでブログ内検索をすると150近い記事が出て来た。さすがに同じGでも、ガンダムの300越えには及ぶべくもないが、マジンガーZの3倍近い人気者と言えよう」
ハイラス「念のため、ガメラさんはどうなっておる?」
NOVA「ガメラさんは36で、ラドンさんは22。それにモスラさんは33。まあ、それと比べても、ゴジラ様が圧倒的なシェアを誇っているのは間違いない。しかし、それだけにゴジラだけでは、話題に新鮮味が感じられないのだが、ここで超レアキャラのジェットジャガーさんが登場したことで、一気にマニアの注目度数が上がったことになる。マニアは、話のつかみとして、一般に知られている存在を挙げる一方で、レアキャラ、マイナーキャラの登場に価値を覚えるものだからな」
晶華「ねえ、ジェットジャガーさんって、どんな怪獣?」
NOVA「怪獣じゃないよ、スーパーロボットだよ。開発者の名前は伊吹吾郎」
晶華「ああ。シンケンジャーの爺を演じた人ね」
NOVA「それは格さんや畷左門さんを演じた俳優さんだ。ジェットジャガーを開発した伊吹吾郎は役名で、演じたのは佐々木勝彦氏。元々は等身大で遠隔操作型のロボなのに、何故か良心回路が勝手に起動して、自分の意思で行動し、しかも突如、巨大化してしまうという理屈では考えていけない存在、それがジェットジャガーだ」
晶華「ええと、それって、素体のジェットジャガーさんのボディーに宇宙生物か何かが取り憑いて、スーパーロボットになったって設定じゃないの? 勇者エクスカイザーさんとか、その手のロボットヒーローは多いんだし」
NOVA「まあ、ビーファイターのインセクトアーマーだって、人間の科学で作った素体アーマーに未知なる昆虫パワーを注ぎ込んで完成したわけだから、同様にジェットジャガーにも、そういう不思議パワーが宿っていたのかもしれないな。劇中で解明されていなかっただけで」
ハイラス「昆虫パワーと言えば、ジェットジャガーと戦ったメガロという怪獣も謎でござるな。どうして、海底王国シートピアの守護神が虫なのか」
NOVA「あのシートピア人は、ガイガンを作ったM宇宙ハンター星雲人と馴染みだったらしいし、ハンター人の正体は巨大なゴキブリだったから、ああいう虫みたいな形に親近感を抱く民族だったんじゃないか? シートピアの起源は、古代に沈んだレムリア大陸にあるそうだが、海底に沈んだ超文明が宇宙人と関連づけがあるという設定は70年代にありがちで、しかも宇宙人といえばタコ型、虫型などいくつかのデザインネタが見られる。つまり、虫=宇宙=海底というリンク発想も当時のSF世相だとありではないか、ということだな」
ハイラス「宇宙の海とか言っている博士もござるわけだから、宇宙と海がイメージ源として、つながってくるという説はありかもしれん」
NOVA「セミ人間とか、クール星人とか、虫タイプの宇宙人は数々いるし、海にだってカニとかエビといった甲殻生物はいるだろう。メガロだって、虫に似たカニの改造生物かもしれんし、まあ、その辺は何とでも理屈は成り立つ。問題は、やはりジェットジャガーだ。どうして奴は巨大化するんだ?」
晶華「ウルトラ一族だって巨大化するんだし、別に不思議はないんじゃないの?」
NOVA「ウルトラマンは宇宙人だからな。大体、宇宙とか超古代文明とか放射能とか未来科学とか、そういう名目上の理屈が付けば、巨大化しても許されるのが当時の(今も?)SF界だ。しかし、ジェットジャガーは普通に現代人の科学で製作された設定なので、それだけでは巨大化はあり得ないんだよ。すると、必然的にジェットジャガーには科学以外の何らかの力が加わったと考えられる。いや、それ以外に理屈づけは無理だろう」
晶華「科学以外の何らかの力って?」
NOVA「そうだな。普通は巨大化しないはずのものが巨大化するってことは、こいつじゃないか?」
晶華「ええと、仮面ライダーJさん?」
NOVA「そう。大地の精霊エネルギーJパワーで巨大化する設定だが、ジェットジャガーにも大地の精霊エネルギーが集まったのではないだろうか。名前もJだし、Jパワー説を唱えてみるぞ」
晶華「Jパワーは生物に働きかけるもので、ルーンフォークは妖精や獣の精霊体が感知できないんだから、ジェットジャガーさんを巨大化させることはできないんじゃない?」
NOVA「ジェットジャガーをルーンフォークと結び付けるには多少、無理があると思うが、精霊はロボには干渉できない、干渉させようと思えば、ラ・ギアスの錬金学みたいな魔導科学の背景が必要ということだな。だったら、ロボが巨大化する原理として、シンクロン理論を提案するとしよう」
晶華「それって、確か、銀河旋風とか……」
NOVA「ブライガーは乗用車が変形、バクシンガーはバイク5台が合体して巨大ロボットになる仕様だが、その際、シンクロン理論というSF物理学が適用されて、質量を別宇宙との間で融通しているから巨大化可能という説明だ。ただし、第3作のサスライガーだけは、蒸気機関車が変形するロボでシンクロン理論が適用されずに、機体サイズが前2作よりも小型という設定だが、とにかくロボが巨大化という理屈にシンクロン理論を適用しても良かろう」
晶華「だけど、そのシリーズって未来宇宙の話でしょう? ジェットジャガーさんとは世界観が全然違うじゃない。適用するにも無理があると思うわ」
NOVA「やっぱりそうか。J9シリーズだからJつながりで、ロボの名前も○○ガーだから、行けると思ったんだが」
晶華「Jつながりとか、ガーつながりって、ただの言葉遊びでしょ」
NOVA「俺は科学者じゃなくて、言霊魔術師を自称しているから、似た言葉なら類似の法則で、魔法理論が適用されると考えたんだが」
晶華「魔法で巨大化がありなら、悩む必要ないわね。ジェットジャガーさんをオカルトロボにしてもいいわけ?」
NOVA「精霊もダメ、シンクロン理論もダメ、魔術もダメなら、どうやってジェットジャガーの巨大化を説明すればいいんだ?」
ハイラス「もしかすると、シートピア人が高度な科学力で、ジェットジャガーに何かの仕掛けを施したのではなかろうか?」
NOVA「確かに、劇中でシートピア人はメガロを誘導する目的で、ジェットジャガーを奪って侵略の尖兵に利用しているんだよな。しかし、何でわざわざ巨大化させる必要があるんだよ?」
ハイラス「シートピア人が決して一枚岩でないとしたら? メガロを使って地上を攻撃しようと企む主戦派の陰で、地上人の核実験に報復まではしたくないと考える反戦派がいて、こっそりジェットジャガーにメガロを止めるための仕掛けを施したとは考えられぬか?」
NOVA「なるほど。今、『ゴジラ対メガロ』をリメイクするとしたら、シートピアの設定を掘り下げて、メガロを操る敵役の主戦派と、地上人に味方してジェットジャガーを対メガロ用スーパーロボットに強化してくれる平和派がいて、平和派の想いに応えてジェットジャガーの良心回路が奇跡を……という展開はありかもな。大体、怪獣倒してドラマが終わったので、その後、シートピアがどうなったんだろう、という部分が放置されたままだし」
晶華「ということで、ゴジラ様の日に熱くジェットジャガーさんについて語るNOVAちゃんであった」(暴れん坊将軍EDナレーション風)
(当記事 完)