Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

今月の読書(後編)

 そろそろ6月も終わりなので、手遅れにならないうちに、読んだ趣味本をアップ。

仮面ライダーEVE後編

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 表紙絵がつながっているので、先月出た前編といっしょに張りつけておきます。
 内容は、ショッカー首領の核を埋め込まれたガイボーグが、その呪縛を断ち切り、仮面ライダーガイアとして覚醒するまでのストーリー……って、いきなりネタバレしてしまいました(苦笑)。
 原作コミック版の「仮面ライダー」の続編ですが、V3〜ZXまでのライダーも登場しています。ライダーマンが大活躍ってのも今風な感じ。


 あ、そうそう。
 雑誌連載を飛ばし読みだった頃は、「EVE」という名のライダーが登場する、と誤解しておりましたが、「EVE」は「仮面ライダー覚醒前夜の物語」という意味であり、また「異聞」を掛け合わせたタイトルと知った次第。
 なお、(OVO)という顔文字も何となく、ライダーっぽいと無邪気なことを描いてみる(笑)。


PS:ガイボーグのバイク、「マシンクルセイダー」。前輪が変形して、回転ノコギリになるのが、何だかパワーレンジャーのオリジナルバイクを思わせます。
 高性能だけど、飛行できない……という縛り設定が、好感持てますね。何でもできる万能マシンよりも、制限はあるけど知恵と工夫で補う劇中描写の方が燃えます。

ようやく読了

スクレイリングの樹―永遠の戦士エルリック〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)
 半年前に出た、エルリックサーガの新シリーズ2巻。
 ようやく読み終わりました。


 いや、ネット作業の合い間の待ち時間にチラチラ読んでいたんですが、なかなか加速できず、最初のウーナの章から脱出するのに、大分、時間が掛かった次第。
 このウーナというキャラ、前巻の『夢盗人の娘』のヒロインで、主人公ウルリックと結婚生活を営んでいたのですが、本巻で夫が謎のネイティブアメリカン部族の手で誘拐されてしまいます。夫を助けるために、彼女が「異世界の中世アメリカ」で探索を行なうのが第1部。
 で、このウーナに、どうにも感情移入できずにいたわけで。彼女の一人称描写も、語り口が淡々としていて、正直、つまらなかったです。


 続いて、第2部がエルリックの章。
 この部分に入ってから、一気に読み進めました。
 中世ヨーロッパ、十字軍の時代で活動しているエルリック
 ええと、設定としては、エルリックサーガ終盤の敵ジャグリーン・ラーンに捕らわれたエルリックが、脱出の力を蓄えるため、魂を<千年の夢>という我々の世界の歴史の中に送り出しているのですな。
 前巻はナチスドイツの時代。今回は中世ヨーロッパから、バイキングの船でアメリカに渡ることに。バイキングを率いる船長は、前巻の敵役ゲイナー公子の転生である「呪われし者グンナール」。本来は仇敵というべき彼とエルリックが、同盟を結んで探索行に出ているのが、この第2部の面白いところ。
 物語としては、やはりエルリックが淡々と語っている点から、盛り上がりに欠ける、と思ったのですが、異世界人であるエルリックの視点から我々の世界の騎士やバイキングの振る舞い方を批評交じりに語る部分は、楽しめました。


 そして、第3部で誘拐されたはずのウルリックの視点に映ります。
 彼の誘拐事件を仕掛けたのは、エルリックサーガでも登場したニレインのセピリズ。誘拐した目的は、例によって「多元宇宙の平穏を守るため」。
 このウルリックと、ウーナ、エルリックがそれぞれの旅から合流し、結局はグンナールたちの計画を阻止する流れになるわけですが、
 それまで淡々と進んできた物語が、終盤で一気に加速する展開に、今回は少し乗り切れなかった、と思います。


 現在は続編の『白き狼の息子』を読んでいますが、こちらは最初の語り部が、ウーナの孫娘の少女ウーナッハ。冷静な大人の女性よりも、感情豊かな女の子に語り部が代わっただけで、大分読みやすくなっている、と思います。
白き狼の息子―永遠の戦士エルリック〈7〉 (ハヤカワ文庫SF)
 改めて、「一人称文学」は語り部キャラの感情移入しやすさ次第で、読むテンポが変わるなあ、と感じつつ。