タイトルは、「メタルダー」のエンディングです。
いや〜、今の状況で、この詞はまた、意味深に感じます。
歌詞の趣旨は、コンピューターに「天使」と「悪魔」が宿り、「歴史をつなぐか、ピリオドを打つか」の選択を巡る争いが行われる。その決定のタイムリミットまで、あとわずか……といった内容。
何の話かといえば、今のぼくにとっては、放棄を決意した掲示板の顛末が、この歌の歌詞にかぶる、と。
まあ、歌の話はそれぐらいにして、ようやく、「メタルダー」本編の述懐をば。
メタルダーと言えばロボット。「怒る!」の掛け声で人間態の剣流星から、右半身・青と左半身・赤の戦闘スタイルに「瞬転」します。
その最大の特徴は「自省回路」にあります。自省回路……学習用AIの一種なんでしょうが、このメタルダー、善悪の判断を自分で悩みながら行い、むやみに相手の命を奪うことを良しとしない優しさを持っています。
自省できる……って、何てスゴいロボットなんだ、メタルダー。世の中には、自省の意志を示すことなく、なかなか成長できない人間がいる中で、成長するロボットのメタルダーは、次第に人間との友情を育んでいきます。また、メタルダーの優しさは敵にも向けられ、相手を許したこともしばしば。
「怒る!」と言って変身するのに、自省回路の作用で、相手の命を奪わずに救う、優しいロボット、それがメタルダーです(メカ系の敵は、命がないので、止めを刺すことも多いようですが)。
しかし、自省回路にも限界があったようです。番組中盤からの路線変更で、メタルダーの自省心は焼き切れてしまったのか、前半よりも敵抹殺を繰り返すようになります。すなわち、悪を倒す正義のロボットとして、従来の特撮ヒーローらしい成長を遂げるわけです(一部、それを堕落と称する向きもあるようですが)。
そして、ぼくがリアルタイムで見たメタルダーは、実は路線変更後の方。
メタルダーが放送されていた高校時代。電車通学で帰宅が遅かったぼくは、月曜夜に放送していた本作(および前作「スピルバン」)を見ていませんでした。
その後、路線変更とともに放送時間も日曜朝に変わってから、ぼくはメタルダーを見るようになったのです。ぼくの知っているメタルダーは、「レーザーアーム」で敵を抹殺する完全無欠のロボットヒーローだったのです。
そして大学時代に、レンタルビデオでメタルダーの初期話を見るに及び、その秘められた人間ドラマ(いや、ロボットですが)の重厚さに感心するに至ったわけですが。
ともあれ、自分はまだメタルダーの全貌を知らないので、DVDの発売を楽しみに待っています。
・「自省回路」の機能を発揮して、悩める優しいロボットのメタルダー。
・「自省回路」の機能を抑え、悪を倒すべく強くなったヒーローロボットのメタルダー。
どちらのメタルダーも、大切なぼくの青春時代の思い出、ということで、ブログの最初のテーマとしておきます。