明日から仕事だぜ
NOVA「まあ、仕事の準備とかは、昨日のうちに済ませたので、今日は最後ののんびりモードだ」
翔花「お正月休みの間にやりたいことは全部終わった?」
NOVA「いや、やりたいことリストをざっと上げてみるが、どうやら正月休みの間には無理だな」
・モンスターの逆襲(当ブログ)
・妖精女王ズ(当ブログ)
・ゴブリンスレイヤー外伝イヤーワン3感想(コンパーニュ)
・魔神ハンター(コンパーニュ)
・ガイア・グランプリ(ウルトロピカル)
NOVA「『妖精女王ズ』と『魔神ハンター』は簡単に終わらない連載記事なので、取っ掛かり程度と思っていたが、とにかく勢いがついた時に面白い記事が書けるようにテンションを上げて行くつもりだ。時流なんかも意識しながらな」
晶華「時流と言えば、1月8日の日曜日がいろいろ波乱っぽいわね」
NOVA「ニチアサや水星魔女の第1部完もさることながら、大河ドラマの新作や必殺仕事人が楽しみだったりする」
NOVA「他には、この3ヶ日の間に、こういうものが話題に上がった」
晶華「へえ。スパロボでもお馴染みのボルテスさんが海外で実写映画化されるのかあ」
NOVA「いや、映画じゃない。全80話近いTV放送として、今年スタートするらしい」
翔花「ボルテス愛に満ちたフィリピンの人って凄いわね」
NOVA「ああ、フランス人のグレンダイザー好きとか、日本人以上の盛り上がりがあるらしいからな。外国人が改めて日本のロボットアニメや特撮作品を盛り上げてくれると、この趣味を続けて良かったと感じることもあるんだ。なお、フィリピンの陸軍の軍歌がボルテスの主題歌だという話も聞く」
NOVA「ロボットアニメファンの視点では、ボルテスがマイナー呼ばわりされるのは口惜しくもあるが、比較対象がマジンガーやガンダム、それにエヴァなど社会現象を引き起こした作品群だとすれば、まあ、マイナーなんだろうな。OPが堀江美都子さん、EDが水木一郎さんと言うだけで、アニメファンには神作なんだが」
NOVA「ともあれ、フィリピン人におけるボルテスは、ナデシコの木連におけるゲキガンガーに近いような印象を覚えるんだが、こういうのを見て『ボルテスVが軍国主義アニメだ』という誤解が広まるのはイヤだな」
晶華「でも、前番組のコンVさんよりは、軍隊が前面に出てくるわよね。岡防衛庁長官とかもろに軍人だし」
NOVA「軍人とか自衛隊を見ただけで、軍国主義と短絡的に決めつけるのはどうかと思うがな。軍国主義云々を言うなら、後番組のダイモスの三輪長官を例に挙げるべきだ。ボルテスもダイモスも、最後は侵略者との和平を勝ちとる平和主義の主人公たちの苦闘と勝利を描いた作品で、決して軍国主義を是とする話じゃない。中身を知らずに、表層だけでバッシングする文化破壊主義者はおそらく『軍国主義と文化破壊がリンクしがち』ってことを認識して欲しいものだ」
翔花「そこから、差異を乗り越える愛がテーマになるのがダイモスさんと」
NOVA「まあ、最近はスパロボでダイモスが出る機会がなくなっているので、そちらも流したくなるわけだがな」
晶華「ダイモスさんの代わりに、ダルタニアスさんが超電磁トリオ扱いだもんね、DDでは」
宇宙船の話
NOVA「コンV、ボルテス、ダイモスが通称・超電磁3部作、またダルタニアスを入れて4部作と言われることもあるが、この中でコンVだけに欠けているものがある」
晶華「ええと、敵が主人公たちの身内じゃないってこと?」
NOVA「おお。想定していた答えではないが、それも正解だ。さすがは我が娘。よく勉強しているじゃないか」
晶華「えっへん、伊達にアシスタント・ガールを長年続けていたわけじゃないんだから」
翔花「わたしは勉強不足なので、解説して欲しいんだけど」
NOVA「ボルテスは、主人公の剛健一と3号機の大次郎、4号機の日吉が剛3兄弟で、父親の剛健太郎が本名ラ・ゴール、敵宇宙人のボアザン星人の王族だったことが中盤過ぎに明かされるんだが、ラ・ゴールがボアザン時代に作った子供が敵の前線司令官のプリンス・ハイネルだったという秘密が終盤に明かされるんだな。つまり、母親違いの長男がハイネルで、次男が健一という秘密を、最終回で2人が認知する皮肉な顛末だ」
晶華「宿命のライバルだと思われたのが、実は兄弟同士の悲劇の対決だと分かって、戦いの虚しさを訴えかけるのよね」
翔花「倒すべき敵だと思われたのが、運命の悪戯で別れ別れになっていた兄弟だったなんて、とてもドラマチックな話」
NOVA「そう。だから、ボルテスは女性のアニメファンからもドラマ面が絶賛だったんだ。その流れが、ダイモスからガンダムのシャア、そしてゴッドマーズに至る。ここまでは、敵の若き美形司令官が主人公やヒロインの兄というパターンが続く」
晶華「ダイモスの場合は、主人公の一矢さんと、恋人のバーム星人エリカさんの関係がロミジュリってるのよね。敵司令官のリヒテルさんがエリカさんの兄で『妹は貴様のような下劣な地球人にはやらん!』と執拗に恋の邪魔をして来るの」
NOVA「言ってることは間違えていないが、それだとリヒテルが何だか私怨で一矢を目の敵にしているみたいじゃないか」
翔花「私怨じゃないの?」
NOVA「戦いのきっかけは、和平会談中に地球の大使(一矢の父)と、バーム星の指導者(リヒテルとエリカの父)が陰謀で暗殺されて、互いに相手が悪いということで決裂したんだな。最終的に、陰謀を企てたのはバーム側の主戦派オルバンだと分かって、改めて和解に流れるんだが、真実が判明するまでに多くの戦いや葛藤のドラマが展開されながら、一矢とエリカの関係が二転三転する、後のトレンディードラマや韓流ドラマで散見される話作りをしている一方で、ロボットは当時流行の空手アクションで派手に活劇していたわけだ」
翔花「つまり、恋人の兄と死闘を繰り広げる空手男子の物語ね」
NOVA「そう物語を略すと、何か誤解してないかと心配になるんだが、まあいい。次にダルタニアスだが、敵の司令官が美青年ではなくて、美中年という少し変化球を見せる」
晶華「クロッペンさんね」
NOVA「彼の正体は、主人公の父親のクローンということで、結局、ボルテスとダルタニアスは主人公の父が王族で、ダイモスはヒロインの父が王族に近い立場。一方、コン・バトラーだけはそういうしがらみとは一切無縁の庶民の物語ってわけだ」
翔花「敵の司令官やエースパイロットが身内だと、ドラマが盛り上がるってことね」
NOVA「で、この項目はそういう話をしたかったわけではなく、タイトルにある通り、『宇宙船』の話をしたかったわけだ。これらの作品で、コン・バトラーだけが劇中で宇宙に飛び出したことがない。つまり、最終回に敵の地球侵略の前線基地を破壊したら、敵の母星で勝手に革命が起こって、平和勢力との間で和平が締結されて、めでたしめでたしってエンディング。
「この革命部分を掘り下げて描いたのがボルテスとダイモス。そして革命が父親世代の話で、『てやんでい。そんなの、こっちの知ったことか。それよりも人の命を大切にしないで、上の連中が勝手にドンパチ始めたせいで、みんなが迷惑してんだ。そんな奴らをこらしめてやるのが江戸っ子の心意気ってもんよ』と庶民派街道を突っ走ったのがダルタニアスってことになる」
翔花「王族の息子さんが庶民派宣言しちゃってるのがダルタニアスさんね」
NOVA「で、王族が江戸っ子そのもの(エドン国王子)なのがダイオージャになるわけだ」
晶華「で、そこからキングオージャーにつながるのが今年、と」
NOVA「少し気が早いが結果的にそうつながるな。とにかく『宇宙船』だ。ボルテスはソーラーバードと基地ビッグファルコンが合体して、宇宙船ソーラーファルコンで敵の星に乗り込む終盤だ。また、ダイモスでは元宇宙船のダイモビックが基地であり、ダルタニアスでもアダルスという宇宙船が基地になっていて、いずれも終盤もしくは中盤以降に宇宙に飛び出すことになる。コンVの基地・南原コネクションだけは宇宙に飛び出す機能がない」
翔花「どうして?」
NOVA「どうしてって、作ってないものは仕方ないだろう」
翔花「でも、コンVさんって、宇宙人の侵略から地球を守るために作られたロボットよね。相手が侵略するって分かってたなら、どうして相手の星に攻め込む準備を整えなかったのかしら」
NOVA「そりゃあ、当時のロボット番組は、攻めて来る敵から専守防衛で迎え撃つドラマが基本だからだろう。そこから宇宙の敵の背景にドラマの焦点を当てて、軍国主義の敵が革命によって崩壊する流れ、そこから主人公の立ち位置が革命にどう寄与するかの流れを生み出すドラマに進化して行った。そして敵星の革命に参加するには、赤の他人だと内政干渉になるので、主人公の身内が革命の当事者として関わって来るようになるのは、もしかすると、この作品の影響があるのかもな」
晶華「もしかして、黒いチューリップの歌って、水木一郎さん?」
NOVA「当たり。まあ、『ラ・セーヌの星』が『ボルテスV』に与えた影響というのは、富野由悠季さんが参加した以外は、強く断定できるものではないが、作品ジャンルは違えど、アニメのドラマの深化という意味で75年半ば以降の歴史は特筆に値するものと言えるな」
改めて『宇宙船』の話
NOVA「で、実は宇宙船から、こっちに話を展開しようと考えていた」
晶華「なるほど、キングオージャーね」
NOVA「その辺は大して新情報があるわけじゃないけどな。たったの2ページだし。それよりも、俺がへえって感心した情報はこれだな」
NOVA「3月の映画は知っていたけど、その前に総集編映画が2本公開されるんだなあ」
NOVA「去年の今ごろは、スパロボ30効果でグリッドマン熱が高まっていたが、またグリッドマン熱をじわじわ高める頃合いだと感じさせてくれた」
晶華「何? 結局、スパロボ話に戻って来るの?」
NOVA「雑誌が出たのは年末らしいが、買ったのは昨日なので、まだじっくり読んでいないんだ。ビジュアル的に目についたところをサッと流し見しただけなので、目玉のメイキングとかインタビュー系の記事はまだだし。ただ、懐かしのヒロインの話はゾーンエンジェルだった」
NOVA「今年は流星人間ゾーン50周年であり、特撮グリッドマン30周年であり、アニメのグリッドマン5周年という記念すべき年なんだ」
晶華「そんなことを言ったら、毎年が何かの記念すべき年になるんだけどね」
NOVA「毎年、何かを記念できるって凄いことじゃないか。花粉症ガール誕生5周年でもあるしな」
翔花「それは、このブログにとって凄く記念すべき年よ。スペシャルDXグレートダイナミックゴールデンデリシャスメモリアルイヤーってことで」
NOVA「ボスボロットのパンチかよ。とにかく、今年もまた重要な年として、後年も記念してもらえるような一年でありたいってことで」
(当記事 完)