前回の続き
NOVA「さあ、泣いても笑っても、2022年は本日で終わりだ」
晶華「『泣いても笑っても終わり』ってフレーズはよく聞くよね」
翔花「『怒っても浮かれても終わり』って言い回しにはならないよね」
NOVA「まあ、一年の締めくくりで、泣いたり怒ったりはしたくないんだが、とりあえず、泣いて終わるなら悲劇で、笑って終わるならハッピーエンドか喜劇ってことだな。それと、浮かれるのは年明けの正月で、大晦日はしみじみ感じ入るのもありだと思う」
翔花「今年もいろいろあったわね」
NOVA「前回も、それを総括したんだが、疲れていたからか、うまくまとまった気がしない。同じ総括記事なら、こっちの記事の方がまとまりがいい感じだ」
晶華「秋以降は、NOVAちゃんがゲームブック脳だったから、ここだけだとあまり何も成し遂げていないって感じだけど、ゲームブックはいっぱいやり遂げたんじゃない?」
NOVA「まあ、『魔神ハンター』にしても、『妖精女王ズ』にしても、サクサク終わらないけど、ゲームブックはサクサク終わるもんなあ。今年クリアしたゲームブックを挙げると、こうなる」
1.火吹山の魔法使いふたたび(6月、新作)
2.火吹山の魔法使い(6月、ダイアンナ)
3.バルサスの要塞(6〜7月、ダイアンナ)
4.盗賊都市(7月、アスト)
5.危難の港(8月、新作)
6.運命の森(8月、ダイアンナ)
7.魂を盗むもの(9月、新作)
8.さまよえる宇宙船(9〜10月、アスト→ダイアンナ)
9.地獄の館(10月、カニコング)
10.サイボーグを倒せ(11月〜未完、アスト→ダイアンナ→NOVA→カニコング予定)
NOVA「作者としては、攻略記事を書くに当たって新作も旧作も全部解いたり、解き直したりしてるんだが、記事を書くに際しては『NOVAは新作のみ解いている』『旧作はゲームブック初心者のダイアンナを始め、ウルトロピカルの面々が解いている』という形式をとった。昔、解いた作品だったら、俺はストーリーや攻略手順をある程度、分かっているんだが、そういう視点で記事書きしても面白くないんだよな。やはり、ゲームブック初心者プレイヤーが悪戦苦闘して成長する物語が面白いのであって」
晶華「やり込み派が超絶テクニックを披露するのも面白いんじゃない?」
NOVA「それはeスポーツみたいな感覚だな。魅せるプレイとかに通じるが、ゲームって勝ったり負けたり、ドジって失敗するのも楽しいんだ。特に、『負けたからコンティニューだ〜』を持ち芸にするのもあり。まあ、さすがに負け続けて物語がなかなか進まないのは、読み物としてイライラしたりもするから、不毛な再プレイの繰り返しは記事として避けるべきだが、『負けてリベンジを誓って、攻略法を見つけて、頑張ってクリアする』という展開は、勝負事のエンタメとして面白いと思う」
翔花「で、ゲームブック記事ばかり書いてると、『妖精女王ズ』が進まなくなったのが秋ってことね」
NOVA「こう言っちゃ何だが、『魔神ハンター』も『妖精女王ズ』も長期連載で惰性になっていたし、切り替わりが欲しいと思っていたんだよな。で、ゲームブックは1作が短く終わってサクサク進むし、何よりもFF40周年って熱気があって、時流に乗ってる感があった。さらに嬉しいことに、同じゲームブック攻略ブログを書いてる御仁からの『いいね』をいただくと、励みになったりもしたし、趣味を通じて人とつながる感覚はいいものだ」
モンスターの逆襲について
晶華「それでゲームブック脳のNOVAちゃんが、『妖精女王ズ』を書くモードじゃないので、私たちは『モンスターの逆襲』を最近、プレイしてるんだけど……」
翔花「ポンポコポン」
NOVA「実は、この辺の時期から、いつか取り上げたいと思っていたんだけどな」
NOVA「問題は、初期状態のゴブリンをプレイしたい状況が思いつかなくてな。プレイヤーも、アシスタントモンスターのケイPに任せようかって考えたりもした」
ケイPジロー『ケピッ?』
NOVA「だけど、不定形で変身できるモンスターが同じ変身モンスターをプレイしても、あまり面白くならないと思って、う〜んと思っていたら、PONとタヌキが出てきたわけだ」
晶華「ゴブリンをタヌキに置き換えるだけで、見えてくる景色が違ってきたわね」
NOVA「で、実はタヌキ少女の妖怪物語は、作者の山本弘さんも書いているから、あながち縁がないわけじゃないと」
009『主人公格の少女、守崎摩耶の親友の井神かなただな』
NOVA「まあ、かなたのことを思い出したのは最近で、別にイースタの元ネタってわけじゃないんだが」
晶華「というか、元ネタはスレッタ・マーキュリーでしょう」
NOVA「公式じゃなくて、同人ネタのタヌキの方だけどな。とりあえず、年末は『モンスターの逆襲』を短期集中で終わらせようと思ったら、水木一郎さんの訃報が飛び込んで来たものでな。頭の中がグチャグチャになって、ゲームブックどころじゃなくなってしまって、気づけば仕事がバタバタしたりもしながら、何とか年末に漕ぎ着けたわけだ」
翔花「来年は、これも早々に終わらせたいわね」
NOVA「第3章の『戦士ブリンケン編』が中途半端なので、今から記事書きしてもいいと思っている。今年最後に、何かを完結させられるとしたら、『モンスターの逆襲 第3章』か『スパロボDD 第2章パート14』だろうからな」
晶華「本当に今からやるの?」
NOVA「まあ、その前に……前回の記事で中途半端になっていた部分を補足しておこう」
趣味や思想の布教について
NOVA「前回の記事で、『作品愛を共有する間柄は信頼できるし、その評価基準があまりにズレていると話が噛み合わない』って話をした」
翔花「うん、ドンブラ愛について話したよね」
NOVA「翔花がドンブラにこだわりを持つのはいい。だけど、ドンブラ愛が暴走して、他の作品を過剰に攻撃するようになると、相手がドンブラを好きになることはないだろうってことだな。つまり、ドンブラ最高、他はダメってことを言い始めると、『ドンブラがどれだけ面白くても、自分と関わったドンブラファンがイヤな奴だから、好きになれない』と拒絶反応を起こすわけだ」
翔花「ドンブラは最高なのに?」
NOVA「それは翔花視点だな。俺にとっては違う」
翔花「NOVAちゃんにとっての最高は何?」
NOVA「そりゃあ、元祖の秘密戦隊ゴレンジャーだろう。何せ、俺にとっての初戦隊だ。ただ、長年シリーズファンを続けていると、各作品の個性というのも分かって来るし、それぞれの良いところを愛せるようにもなる。もしも元祖パワーレンジャーの恐竜戦隊ジュウレンジャーを好きだという外国人に対して、『お前たちは何が元祖か分かっていない。ゴレンジャーを見ろ』って押しつけるのは、どうかと思う」
晶華「まあ、『お前は分かっていない』と上から目線で主張するのは、マニアにありがちだけどね」
NOVA「自分の知識を武器に、マウントを取りたがる気持ちはよく分かる。知識を伝えたい気持ちがエスカレートしているわけだし、それだけのこだわりやジャンルに懸ける信念もあるのだろうが、だからと言って、それは他人の愛を否定していいという理由にはならない。人の愛を否定する輩は、他に魅力やしがらみがない限り、友だちをなくすだけだな」
翔花「わたしはドンブラが好き。だけど、他の戦隊が好きって人を否定しないし、バカにもしない。みんな違って、みんないい……って言えばいいってこと?」
NOVA「いや、これはダメって作品もあると思うけどな。その場合でも、単に個人の好みに合わなかっただけで、ダメな部分を愛するファンもいることを忘れてはいけない。また、世間一般でダメだと思われている作品を愛して、その魅力を語り尽くせるニッチなマニアも俺は好きだな」
晶華「それが反ワク思想であったとしても?」
NOVA「いや、それは作品じゃないだろう? 『趣味として興じるのが目的の、面白いフィクション作品』と『現実の思想や政治主張』を混同して語ると、話がややこしくなる。まあ、現実の思想、特に反○○主義というのは、何かを否定することから始まるからな。極端な話、すでにワクチンを打ってる人間は、それが社会生活を営む上で必要だと考えて打っているわけで、それに対して否を訴えられても、同意できないわけだ」
翔花「ドンブラ好きな人は、反ゼンカイジャーってわけじゃなくて、ドンブラもゼンカイもどっちも好きって言えるけど、そうは言えない主張もあるってこと?」
NOVA「ワクチン派も、反ワクチン派も、どっちも好きっていう風にはなれないな。これは二者択一になるだろうが、例えば『ワクチンは大切だと思うけど、体質的な事情があって打てない。だから、せめてマスクは付けて防疫を心掛けているとか、飛沫感染の元凶にはならないように気を使っている』とか、いろいろなケースがあって、ワクチンを打った人間が打っていない人間を拒絶するようなことがあってはいけないと思うんだ。ただ、反ワク教はゼロかイチ思考で極端な主張をしがちだから、過激な言動には付き合えんってだけで。
「俺は別に『ワクチンを打たなきゃ人じゃない』と過激なことは言わないし、この件については『俺は打ってるが、お前が打ってないことをとやかく言うつもりはないから、お前もいちいち反ワク思想を訴えてくるな。反ワク思想が暴走して問題行動を起こしている人間を英雄扱いするような言動には与しないし、理解を求められても困る。この件に関しては、反ワク思想を理解してくれないというお前の家族の方に、俺は理があると考える。お前が反ワクを主張し続ける限り、それは俺の周りの日常生活を脅かし、攻撃するような態度だから、俺はお前を否定するしかない』と言わざるを得ないわけだ」
晶華「それでも、定期的に理解してくれってメールが来るのね」
NOVA「しかも、こっちの仕事が忙しくなる時期を狙って来るかのようにな。相手するのも疲れるし、基本はスルーするようになってるが、時々は『それが無駄だし、ますますイヤになってる』って吐き出さないと、ストレス過多になっちまう。普通は『相手の嫌うテーマや言動』だと学べば、人間関係を維持するために話題を切り替えるのが社会人のマナーだが、彼にはそういう常識がないようだ。『常識がないから、反ワク思想にハマる』というモデルケースに見えてしまう」
翔花「常識を知らないから、NOVAちゃんを通じて、常識を学ぼうとしているのかも?」
NOVA「学んでくれたらいいんだけどな。とりあえず、俺の常識としては『反ワク思想には同意できない』『コロナをバラまく国や人間は社会の敵だと考える。自粛すべき』『雪山登山は拒絶する。何度も断られたことを未練がましく訴えかける輩は、対人学習能力の欠如を疑う』『中身のない手抜き丸出しな年賀メールを出して来ても、返信はしないし、ゴミだと思って捨てる』と言ったところかな」
翔花「反ワク思想のどうしようもない人は捨て置いて、趣味ジャンルの立派な宣教師になるにはどうしたらいいの?」
NOVA「相手を選ぶ。当たり前だが、相手のツボを突かない、琴線に触れない、興味を引かないジャンルに対しては、いくら訴えかけてもムダだ。だから、相手のツボを知るとか、相手の嗜好に訴えかけるネタを選び、共通の話題の土台を構築する。その上で、一歩踏み込むなり、自分の関心に引き込むなり、いろいろと駆け引きはあるが、大切なのは相手の大切なものを攻撃しない。もしも、うかつにそうしてしまった時は、前言撤回や謝罪をすればこじれるケースは少ないが、『自分も楽しめ、相手も楽しめる話題は何か』を模索しつつ、謙虚さが大事ってことだな」
晶華「宣教師に謙虚さは必要なの?」
NOVA「『傲慢な態度のインフルエンサー』というのも一つの芸風ではあるし、それが格好いいという風潮もあるが、それには相応の知識と話術が必要になる。傲慢で許されるのは、それだけの見識と実績、そしてフォローしてくれる人脈とか、彼らに利益を与える能力と、物惜しみしない大らかさが伴ってこそだな。で、傲慢な人間に追従する金魚の糞みたいな人間が、傲慢さだけをマネしてしまい、中身がないのがバレたら、誰からも相手にされない。鼻につく態度だけで嫌われる原因になる」
晶華「NOVAちゃんも気を付けないとね」
NOVA「俺って傲慢か?」
晶華「時々ね」
NOVA「まあ、サイトの管理人やゲームマスターや創作者を長年務めると、時々は全てを支配しているような思い上がりに駆られることもあるが、そんな時は自分がプレイヤーになって、ゲームで惨敗すると謙虚さを取り戻せるのかもしれない。まあ、『傲慢でも面白い奴』ってのはいいが、傲慢で攻撃的な態度は敵も多く作るからなあ。好戦的な宣教師ってのは、バトルプリーストって感じで、自らが前に立つことで皆を奮い立たせる指揮役ってところか」
翔花「それって、わたしね」
NOVA「そうか? ……って、ああ、エマ・ショーカは前線で戦う神官戦士だもんな」
晶華「お姉ちゃんはそう。でも、私が目指すのは後衛魔法使いだし」
NOVA「俺もそうだ。まあ、俺はプリースト技能も備えた賢者を自認しているが」
翔花「大魔法使いじゃないの?」
NOVA「いや、そこまで自惚れちゃいない。ダイ大で言うなら、主役格ではない三賢者のアポロか、せいぜい頑張っても北の勇者ノヴァってところだろう」
晶華「NOVAちゃんがノヴァ好きってのは分かるけど」
NOVA「ロン・ベルク師匠との関係性がいいんだな。ダイ大に続編があるなら、鍛治剣士として成長したノヴァが見てみたい」
晶華「そう言えば、ノヴァさんも最初は傲慢でいけ好かないキャラだったけど、負けたことで謙虚さを備えるようになったわね」
NOVA「謙虚さって、自分はまだまだ未熟だと思って、学び続ける姿勢にとって非常に大切なスタンスなんだよな。宣教師にとって大切なのは『自分もまだまだ未熟です。共に神の素晴らしい教えについて学んで行きましょう』とか、そういう態度であって、『神に反する異教徒どもめ。滅殺する』って方向性ではない」
翔花「共に学ぶかあ。NOVAちゃんにとって、それが大切ってことね」
NOVA「それと、共に楽しむとかだな。趣味を共に楽しみ、あれこれ学ぶともっと楽しめるのが理想か。そういう楽しさや素晴らしさの味わいを教えられるのが、いい宣教師で、楽しさをろくに伝えられもしないのに、『この価値が分からないとは愚かなり。もっと目を開き、覚醒した者だけが到達できる真理がある』と権威ぶった物言いしかできないのは宣教師たり得ない、と」
晶華「宣教師で有名なのは、ザビエルさんね」
NOVA「俺は信長と関わりの深いルイス・フロイスが好きだけどな。宣教師による日本紹介の歴史記述者としても重要人物だ。そして、宣教師の資質で大切なのは、『対象となる土地の文化や思想に適合した形でキリスト教を伝える』と定義されていて、要はその土地の風俗を理解し、受容しながら、自分の教義を宣揚すること。決して一方通行の上から目線ではないんだ」
晶華「郷に入らば郷に従えってこと?」
NOVA「郷に従わずに、教えを押しつけるのは侵略行為と変わらないからな。文化習俗を理解して、異人ながら場にうまく合わせることができて初めて、自己の信念を受け入れてもらえる。そういう苦労も経ずに、短絡的に相手を否定するだけの態度じゃ、趣味も思想も伝えることはできないさ」
翔花「うん。ドンブラの良さを伝えるには、わたしがもっといろいろ勉強しないといけないってことだね」
NOVA「そう。ドンブラザーズは46番めのスーパー戦隊。先達のセンパイジャーからバトンを引き継いで今に至るんだし、次のキングオージャーにバトンを引き渡してこそ、栄光あるスーパー戦隊の歴史に組み込まれるんだ。その意味を忘れて排他的になってちゃ、いけないって話だ」
翔花「ん? もしかして、TTFCでドンブラと先輩戦隊の共演が見られるの?」
NOVA「ああ、そうみたいだな。だから決めたんだ。来年は俺もTTFCの会員になろうって。先程アプリをインストールしたんだ」
翔花「わあい、TV以外でもドンブラが見られる♪」
NOVA「まあ、課金はまだなんだけどな。年明けを迎えて、冬の講習が終わって、時間の余裕ができたらってことで」
(当記事 完)