Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

妖精神の神聖魔法の研鑽話(レベル7まで)

夏休みのお勉強

 

NOVA「さて、海の夏、スポーツの夏、そして勉強の夏の到来だッ!」

晶華「じゃあ、私はこれで……」

NOVA「どこへ行く?」

晶華「いや、私の魔法研鑽(妖精魔法と森羅魔法)は前回、終わったから、今回はお休みしてもいいか、と……」

翔花「そんなのズルい。アキちゃんの森羅魔法研鑽にわたしも付き合ったんだから、アキちゃんも今回の神聖魔法研鑽に付き合ってもらうわよ」

晶華「でも、私はお姉ちゃんと違って、女神さまになるなんて大それたことは考えていないし」

NOVA「いいか、晶華。アシスタントガールとして、お前には重大な使命がある」

晶華「何?」

NOVA「俺と翔花の2人だけで研鑽記事を書くと、どんな悲喜劇が待っていると思う?」

晶華「悲喜劇? ええと、NOVAちゃんの寄り道脱線回路が熱暴走して、さらに、お姉ちゃんも寄り道脱線の遺伝子を強く受け継いでいるから、つまりW寄り道脱線警報が発令して、どこの時空に飛ばされるか分かったものじゃない?」

NOVA「そこまで推測できたなら、お前の役割は分かるな」

晶華「ええ。このブログが寄り道脱線トピア化するのを抑えるために、冷ややかなツッコミを浴びせて、話の軌道修正を図ることね。確かに、それは大事」

NOVA「うむ、今のゼンカイ脳な俺だと、一種のヨリミチワルドと化してもおかしくないヨリミチ」

翔花「そして、わたしはNOVAちゃんのせいで、ダッセンワルドに変えられてしまうダッセン」

晶華「ああ、NOVAちゃんとお姉ちゃんがトジテンドのワルド怪人になってしまったら、それはかなりの悲喜劇ね。だったら全力全開で、このブログ時空の平和は守らないと。じゃあ、今から私は太陽サンサン、ショウカイザーってことで」

NOVA「いや、だから熱暴走を冷やす役を頼んでいるのに、太陽サンサンはないだろう」

晶華「そういう名前を付けたのはNOVAちゃんじゃない? 今さら芸風は変えられないわ」

NOVA「いや、変えられる。お前の通称は、晶をアキとも読んで、アキちゃんとか、アッキーとも呼ばれているんだ。つまり、2ヶ月ほど先送りにして秋風ヒューヒュー、アキカイザーとでも名乗るがいい、今だけは」

晶華「仕方ないわね。今の私は、アキカイザー。そのうち、ハルカイザー、ナツカイザー、フユカイザーの4人で季節戦隊シキレンジャーを結成するんだから」

翔花「そんなのズルい。アキちゃんはメガネンジャーのシルバーでもあるんだから、一人でいくつも戦隊を掛け持ちするなんて」

晶華「目指すは当ブログ時空の宮内洋さん級のスーパーヒロインね。それが無理でも、伊藤幸雄さんか、大葉健二さんか、春田純一さんか、和泉史郎さんか、小川輝晃さんか……あと、誰か他にいたっけ? 複数戦士を掛け持ちした役者さん」

NOVA「声優さんも入れていいなら、ゴーカイイエローとワシピンクも入るが、アクターとしての戦隊ヒロイン掛け持ちは一人もいないんだよな。ヒロイン→敵女戦士なら、ダイナピンクとかファイブイエローみたいなケースがあるが」

翔花「と言うか、アキちゃんにも搭載されていない? 寄り道脱線回路」

晶華「……大丈夫。三人寄れば文殊の知恵って言うし、誰かが冷静にツッコミ入れてくれれば、暴走妄想事故は起こらないわ。……たぶん」

 

妖精神アステリアの特殊神聖魔法

 

翔花「さて、今回の研鑽記事の主役は、妖精神の神官戦士エマを担当するわたしなんだけど、別にアステリア様を選んだのは、わたしの意思じゃないのよね」

NOVA「ああ、シナリオ都合という奴だ」

翔花「だから、わたしはアステリアというのが、どういう神さまか分かっていないの。どういう教義なの?」

NOVA「ラクシアのエルフを生み出した古代神で、自然を愛する女神。また、第3の剣カルディアが砕け散った際に、世界に降り注いだマナを自然と結びつけて妖精を誕生させたという言い伝えもあり、自由と芸術、歌や音楽を司るとか、情熱的な愛情を尊重しつつ、束縛するのもされるのも嫌なので気まぐれな浮気性とか、それでも自由には責任を伴うべし、とか、いろいろな側面を示している。ギリシャの女神アルテミスとアフロディーテを足して2で割った感じだと思っているが、月の属性は持っていない」

晶華「3つの格言はこんな感じね」

●妖精神アステリアの教義

 

「風と共に、水と共に生きよ。大地は父母、火は友である」

「本能を愛し、直感を信じよ。それこそが自然なり」

「汝束縛するなかれ。汝束縛されるなかれ」

翔花「つまり、自分の思う通りにやっていいってことね」

NOVA「まあ、自然を大事にして、美しいものを愛して、自由を守ればいいって感じかな」

翔花「敵は、世界を破壊しようとする醜い奴ら。そういう相手は滅殺しても構わない」

NOVA「いや、アステリア自身はそこまで過激な神さまじゃないんだけどな」

翔花「だったら、その命、神に返しなさい、と言いながら、不死鳥の剣で燃やし尽くすってことで」

NOVA「お前、そこまで過激な性格だったっけ?」

翔花「荒んだ戦いの日々が、わたしを変えたのよ」

NOVA「一体、どんな試練を経てきたのか、俺には想像もできないが、微笑み忘れた顔など見たくはないから、愛を取り戻して欲しいものだぜ」

晶華「うん。今は世紀末じゃないんだしね」

NOVA「で、アステリア神の7レベルまでの特殊神聖魔法は、次の3つだ」

 

●レベル2:【コンフュージョン

●レベル4:【チャーム】

●レベル7:【インターナル・ディスコード】

 

晶華「順に混乱、魅了、仲違いって意味ね」

翔花「どれも相手の心を乱す系統ね。アステリア様って、小悪魔的なところがある?」

NOVA「混乱は相手の集中を乱すが、具体的には相手が1分以上かかる複雑な作業をしているときに妨害する術だ」

翔花「ああ、誰かがスポーツの大会で頑張っているときに、邪魔して失敗させるのに使う魔法ね。ライバル国にはメダルは渡さない」

NOVA「いや、スポーツマンシップに反する使い方はやめろよ」

翔花「じゃあ、ライバルが勉強に集中するのを邪魔して、成績を下げるとか?」

NOVA「人の成績を下げるより、自分の成績を上げろよ。ともかく、敵の何かの行動を妨害するような局面って、競技大会とかそういうシナリオじゃないと使うタイミングが見えないよな。普通は、敵だったら戦って倒した方が手っ取り早いし」

翔花「バトル中には使えないの?」

NOVA「その場合、《ターゲッティング》系の戦闘特技を使えないようにするので、間接的に攻撃魔法封じに使えるかもしれないな」

晶華「呪文や弓などの飛び道具を誤射させる可能性を作る魔法ね。後衛の飛び道具攻撃を使いにくくする効果は、うまくハマれば役立つかも」

翔花「魅了は、自分のことを好きにさせる魔法ね」

NOVA「相手が仲の良い友人のように振る舞ってくれるわけだが、当然ながら術者が攻撃的に振る舞ったり、術者を信頼して行動した結果、害が及ぼされた場合は、即座に呪文が解けてしまう。友人としての信頼を維持したいなら、攻撃的な振る舞いや、相手の損になるような過剰な要求を突きつけるのは、賢明でないということになる」

翔花「魔法の魅了でも、理不尽な振る舞い方で接すると、人は離れていく。ましてや、相手の親切心や好意は当然、無制限に利用できるものじゃないってことね」

NOVA「そして、仲違いの魔法はなかなか強烈で、乱戦中の相手に1ラウンドだけ、仲間を攻撃させる呪文だ」

翔花「ああ、自分の手を汚さずに、敵同士を戦わせるようなこともできるのね。アステリア様って、かなりえげつない?」

NOVA「精神操作系、眩惑系の呪文がやたらと多くて、戦場をかく乱するようなイメージだな」

晶華「敵のくノ一や女スパイが多用しそうね」

翔花「アステリアの聖戦士って、いわゆる王道パラディンではなくて、愛戦士的な方向性みたい」

NOVA「メレか。彼女はカメレオン拳の使い手だが、パワーアップして幻獣フェニックス拳の使い手にもなったんだよな」

翔花「だったら、不死鳥の剣士として、メレさんをロールプレイのモデルにしても一興よね」

晶華「イメージカラーも緑かあ。割と似合うかもしれないけど」

NOVA「半吸血鬼から転生した、不死鳥の剣を振るう妖精神の愛戦士かあ。どんどん闇堕ち方面に突き進んでいる気がするんだが」

翔花「でも、最後はメレさんって、ゲキレンジャーの味方になったんでしょ? だったら大丈夫よ。闇に飲まれたりはしないんだから」

 

レベル4までの復習

 

翔花「アステリア様の特殊神聖魔法は、相手の精神に働きかける癖の強いものだって分かったわ。初心者のわたしに使いこなせるかは分からないので、基本魔法を中心に考えるわね」

NOVA「レベル1〜4は、春ごろにコンパーニュで研鑽済みなんだな」

翔花「これもずいぶん寄り道脱線の多い記事ね」 

NOVA「作者の頭が、花粉症と仕事の忙しさでフワフワしていたからな」

晶華「今は?」

NOVA「W花粉症ガールと、仕事の忙しさと、夏の暑さとか、明日(22日)の映画鑑賞ワクワク気分でフワフワしている」

晶華「余計に悪化しているじゃない!?」

翔花「オリンピック気分は?」

NOVA「まあ、無事に開催されたなら万歳って気分はあるが、それが世間の時流だということも心得ているが、俺個人の時流ではない。まあ、世の中に背を向けるほどのひねくれ者ではないつもりだし、自分が楽しめないものに目くじら立てて批判したり、いちいち噛みついたり、バカにしたりするほど狭量でもないつもりだが、別に全ての波に乗っからないといけないって法はない。何を楽しんで頑張るかは、人それぞれ、俺の個性って奴だ」

晶華「まあ、NOVAちゃんはオリンピックよりも、コングの映画やスーパーヒーロー戦記を楽しみたがる特撮優生思想だもんね」

NOVA「ヒーロー戦記と言えば、これだな」

NOVA「来年は、ヒーロー戦記発売から30周年。それを記念しているわけじゃないだろうが、スーパーヒーロー戦記という名の映画が公開されるとは、当時は思いもしなかったぜ。ヒーロー戦記のメンツは、ウルトラセブンとブラックサンと1stガンダムと、ゲシュペンストのギリアムさん。その後、セブンさんは息子世代になって、ブラックサンはリメイク風な映画が予定され、1stガンダムスパロボ30に登場するようになり、ゲシュペンストだけは2年前のスパロボTに出て以来、音沙汰なしだが、OGの新作が出るならまた復帰するだろうヨリミチ」

晶華「ああ、ヨリミチワルドの出現で、ヒーロー戦記トピアへの時空に飲み込まれる〜」

翔花「なお、ギリアムさんの声を担当している田中秀幸さんは、現在、サザエさんのマスオさんの声を担当しているダッセン」

晶華「ああ、お姉ちゃんまで。こうなったら変身! 秋風パワーのアキカイザー。2人をソード・ワールドの世界に何とか引き戻さないと。ええと、こういう時は田中秀幸さんのパワーをお借りして、キン肉マンテリーマンさんじゃなくて、獅子座のアイオリアさんでもなくて、ゾフィー兄さんの声でもなくて、ええと、そうよ、これね。ロードス島戦記のスレイン・スターシーカーさんの声で2人とも正気に戻って」

アキカイザー「ああ、ヨリミチダッセントピアがまだ続いている。あたしの力じゃ2人を正気に戻せないの?」

NOVA「よし、ヨリミチ欲求が満たされたので、俺は正気に戻ったぞ」

翔花「NOVAちゃんが正気に戻ったので、つられてわたしも正気に戻ったわ」

NOVA「ん? 何だ、晶華、そのゼンカイザーをパクったような格好は? どこかのコスプレ大会にでも行くつもりか? 今年も残念ながら、夏のコミケは中止だそうだ。聞いたところによると、今度のコミケは99回になるそうだが、98回が去年のGW期に開催されて以来、延期を繰り返しているらしく、今年の年末に開催される予定は未定状態だそうだ」

アキカイザー「そ、そう。それは無事に開催されるといいわね。オリンピックも大事だけど、コミケをもっと大事だと考える人も多いんだから。どちらも大事な文化イベントよ。だけど、あたしは今、猛烈に悲しんでいる(涙目)」

NOVA「な、何だよ」

アキカイザー「どうして、この寄り道脱線現象が終わらないのよ(涙目)」

翔花「アキちゃんが変身を解除すればいいと思う。わたしもNOVAちゃんも正気に戻ったし、はい、スーパーヒロイン・アキカイザーのおかげで、ヨリミチ&ダッセンワルドは消えた。ありがとう、アキカイザー。さよなら、アキカイザー、また会う日まで。はい、コスプレヒーローショーは終わって、研鑽タイムに移りましょう」

 

●神聖魔法レベル1:【サニティ】【バニッシュ】【フィールド・プロテクション】

 

翔花「こういう時に役立つ呪文は【サニティ】ね。精神効果のバッドステータスを解除して、みんなを正気に戻す」

NOVA「そうだな。あとは不浄なものを追い払ったり、錯乱させる【バニッシュ】と、防御魔法のフィープロと言ったところか」

アキカイザー「さらりと話を進めてるし。あたしを放置したまま(涙目)。仕方ないわ、秋風の化身、アキカイザーは荒野を渡る風と共に未来に去って行った。変身を解除した私は、ただの花粉症ガールの粉杉晶華。これで狂った世界は元通り」

 

翔花「アキちゃんも元に戻ったところで、2レベル呪文に移ります」

 

●神聖魔法レベル2:【アウェイクン】【キュア・ウーンズ】【ディテクト・フェイス】

 

晶華「私に説明させて。【アウェイクン】は、気絶したり眠っている人を起こす魔法ね。普通は、HP0になって戦闘不能になったけど死んでない相手を復帰させるのに使う」

NOVA「目覚めよ、その魂って奴だな」

翔花「あとは、HP回復呪文の基本形と、相手の信仰が分かる呪文ね。NOVAちゃんにかけると、どうなるかしら?」

NOVA「まず、仏教だな。それから武士道、TRPG教、特撮優生思想とか、スパロボファンとか、いろいろ混ざって出て来ると思うぞ。さすがに一人の人間を形作る思想信条がたったの一つとは狭すぎるからな。強く影響を受けた主義とか信念とかいろいろあって、それらの間に折り合いをつけながら生きているつもりだ。

「もちろん、その時々の優先事項とか、時に矛盾して何を優先するか葛藤する場合もあるが、多様性は大事にしながらも根幹レベルで譲れない道徳観や理想、生き方の規範はある。例えば、自分のことを棚に上げて他人や他人の好きなものを悪し様に罵らないとか、よく知らないものに対して無闇に見下したり批判しないとか、趣味でも仕事でも勉強大事で、先達はあらまほしきとか、己の分はしっかり弁えようとか、他人の迷惑になるような真似は避けたいとか、いろいろだ。そして、そういう自分の規範から極端に逸脱している相手には、嫌悪感を覚えるわけだよ」

晶華「ええと、自分のことを棚に上げて他人様や好きなものを罵る輩とか、よく知らないものを雑に決めつけて非難する輩とか、無知から学ばないとか、先達を侮るとか、分を弁えないとか、人の迷惑を顧みないとか、そういうのは嫌いだってこと?」

NOVA「特定個人のことを言っているのではなくて、ごく一般的に、そういうのって趣味人として尊敬できないんだよな。まあ、感情が暴走して思わぬ暴言を吐いてしまうとか、後から自分の信念に反する行動を反省するとかはありがちだけど、人間が杓子定規にガチガチに生きているわけでないことも分かっているつもりだけど、道理とか物事に詳しくて一家言を持っている人間は格好いいと思うし、自分もそういう人間になりたいと思ってきたし、それに加えて融通無碍とか、それなりの多様性の幅は持ちたいし、『信念ある楽観主義』って言葉が好きなんだな。もちろん、何らの努力とか思考を伴わない楽観だけの主義はダメなんだけど」

翔花「うう。NOVAちゃんに【ディテクト・フェイス】をかけると、情報がたくさん入ってきて、かえって頭が混乱する〜」

NOVA「それでも、根幹は仏教なんだよ。3つの格言にまとめるなら、こんなところかな」

 

・この世の娑婆世界は仏道修行の場である。仏を目指して精進すべし。

・人との縁は順縁・逆縁あって、順縁の者とは仲良く振る舞い、逆縁の者は厳しく諌め、自他共に道理の会得に励むべし。

・人の好みは桜梅桃李、各人の個性に通ず。ただし、個性には善性・悪性ともにあり、花実となる善性は育て、実を枯らす悪性は抑え、不毛ならざるよう努めるべし。

 

NOVA「これが全てとは言わないが、自分の中の信仰観ってこんなところだと思うぜ。もちろん、趣味人としての信条とか、ここを土台に発展した考えもあるが、根幹を堅苦しく考えると以上って感じだ」

翔花「すると、この逆を考えると、NOVAちゃん的に悪堕ちってことになるのか」

NOVA「修行とか精進を怠るのは、怠惰に通じるな。疲れたから休憩をとるだけならいいが、とにかくダラダラ無駄な時間を過ごすのはイヤだなあ。遊ぶときは、とことん楽しみたいし、充実したいし、人付き合いでも有意義に、建設的に、互いに楽しく学べることを堪能したいわけで、良いキャッチボールで通じ合いたい、と。

「順縁・逆縁の逆ってのは、何だろう? どんな相手であろうと、一緒くたに考えて見下して止まないって感じかな。逆縁の相手とは付き合いづらいんだけど、それでもどこかで通じ合える部分はあるかもしれない。まあ、自分に抱えきれない縁は、どこかで切り捨てるしかない場合もあるんだけど、それでも仏性の欠片はあると信じるのが仏教だから、自らの道理を見失った切り捨て方はしたくないなあ。そこで怒りの感情だけで斬り捨てると、自分が修羅に堕ちてしまう気がするし、自分の今の感情が道理に基づいた慈悲か、悪道に基づく瞋恚(しんに)かは、省みるように心掛けている。そこを見失うと、怒りのスーパーモードで明鏡止水とは程遠くなるからな。

「そして、趣味や好みの多様性は大切に考えたいし、これが全てだ、これしかないと制限してしまうのは偏狭かな、と。もちろん、自分に合う合わないの主張はしていいけど、自分に合わなくても、それが合う他人だっているんだから、他人の好みは尊重するべきだろう。それが、世のため人のためにならない、社会性を欠いた趣味ならともかく。まあ、アングラ好みでドギツいものは適度にオブラートに包みつつ、TPOをわきまえるのも大切だけど。自分の中の闇を全て、ところ構わずさらけ出すような露出癖、露悪癖は場を選ばないと、猥褻物陳列罪と同等の嫌悪感をもたらすこともある。まあ、これについては、社会で何が許容範囲で、何がダメなのかは、それこそ時代や場所によって、意見対立が発生するし、感じ方は人それぞれだ。

「最近の事例だと、人はクーラーの温度調整で、寒すぎる、いや、これがちょうどいいと互いに罵り合うケースもあるし、寒いんだったら厚着しろとか、外行って走って来いとか、暴言エスカレートするのも人間だったりするからなあ」

晶華「何が快かは人それぞれかあ。体感温度が同じだったら、そういうもめ方はしないんだけどね」

 

翔花「それにしても、NOVAちゃんに宗教や信仰のことを語らせると、話が止まらないことは分かったわ。さすがは大学の卒業論文で、十字軍の宗教戦争のことを書くために、キリスト教イスラム教の歴史を調べまくっただけはある」

NOVA「神話・宗教は、文化文明の重要な基盤の一つだからな。まあ、ファンタジーゲームの個々の神さまは、物語で扱いやすいように、特徴を分かりやすくディフォルメされているわけだが」

晶華「それじゃ、3レベル行きます」

 

●神聖魔法レベル3:【キュア・ブラインドネス】【キュア・ポイズン】【フィールド・レジスト】【フォース】

 

翔花「順に、盲目治癒、毒治癒、属性攻撃への防護呪文、衝撃波の単体攻撃呪文で、それぞれの使いどころは割と明白ね」

晶華「次は4レベル」

 

●神聖魔法レベル4:【セイクリッド・ウェポン】【セイクリッド・シールド】【フェイス・インジケイト】

 

翔花「蛮族や亡者といった不浄な敵に対して、武器を強化したり、受けるダメージを3点減らしたり、敵プリーストの特殊神聖魔法を封じる魔法ね」

NOVA「蛮族の神官って、結構、強力な特殊神聖魔法を使って来るからな」

晶華「神官って、教義論争を吹っ掛けて来るだけで、ややこしいわよ。どうして、宗教者っていちいち言うことが説教くさいのかしら」

NOVA「そりゃあ、自分が所属する教団で、普段から教義に対する講釈を受けているからだろう。神仏の教えをしっかり学んで、理論武装しないと日常生活が送れない世界なんだから、それが人生の一部になっているのが宗教者って奴なんだよ。まあ、それが極端になると、自分の宗派の教えを理解しない者は悪、と決めつけて、寛容性を失うことになるんだが」

翔花「宗教者って寛大な人も多いと思うんだけど?」

NOVA「教義次第だな。まあ、同じ宗教内の同志には親切で、共に頑張ろうと言ってくれる。ただ、一度、宗教の敵だとなれば、言葉か武力かはともかくとして、過激になるケースも多々見られるな。元から過激な宗教もあれば、普段は温厚なのに節は決して曲げないとか、キレたら一変するケースもあって、良くも悪くも怒らせると怖い面もある。しかも、教義に基づいて、自分は絶対に間違えていない、間違えているのは世の中だから、それは断罪して、改善しないとってアクセル全開になるケースもあるから、良いも悪いも両極端になりやすいってことだな。だから、光と闇のドラマを考える上で、テーマを構築しやすいとも言えるんだが」

翔花「大地母神は比較的温厚よね」

NOVA「フォーセリアのマーファは、自衛のための戦いだけはOKで、農耕と自然の神はわざわざ他所へ戦いを仕掛けようとしないわけだ。あとは、知識神ラーダや商業神チャ・ザなんかも穏健派で、学問や商業活動に従事する者が好戦的とは考えにくいだろう」

晶華「そうとも限らないわよ。知識を探求するあまり議論好きで、言葉の暴力で切り結ぶ論客もいるし、利益のために軍事行動を扇動するような戦争商人みたいなケースもあるし」

NOVA「それは神さまのせいばかりとは思えんが、神の権威を利用して自分の大義名分の根拠にするような人間は、いつの世にもいるってことだな」

翔花「聖闘士星矢教皇さんみたいに?」

 

寄り道セイントピア

 

NOVA「ところで、星矢の最終版コミックも5巻まで発売して購入したんだがセイント」

晶華「また、寄り道怪人キター」

翔花「今度はセイントワルドみたいね。だったら私は女神で対抗するアテナ」

晶華「うかつに止めようとして、アキカイザーに変身したら、また梯子を外されて(涙目)になる未来が見えたから、しばらく放置ね」

NOVA「昔からツッコミ入れようと思っていたネタがあったんだが、どうしてギリシャ神話なのに教皇なんて役職があるんだ? 教皇って、ローマ教会の長であって、キリスト教関連であって、ギリシャは関係ないだろう? 何でもかんでも、宗教を混ぜてるんじゃないよ、車田さん……ってツッコミを入れたくなったのは、連載終了後しばらくしてからだセイント」

翔花「時を外したツッコミを入れても誰も喜ばないわよアテナ」

NOVA「うむ。単にツッコミ入れるだけじゃ、今さら面白くもないんだよな。創作家を名乗るなら、ツッコミを入れて終わりなんじゃなくて、そこからどう考察を膨らませるかが大切なんだ。そして、俺の中で長年、くすぶって来たこのネタにようやく最近、熟成された考えが思い浮かんだセイント」

翔花「へえ、それは何アテナ?」

NOVA「ギリシャと言えば、ギリシャ神話だけでなく、キリスト教史的にはギリシャ正教の時代もあるんだよ。星矢劇中ではあまり取り上げられていないから、盲点になっていたんだが、星矢の聖域(サンクチュアリ)には当然、世俗のキリスト教会の制度的影響があって然るべきだったんだよ。つまり、遠い神話の時代には、教皇という制度はなかったんだが、やがてローマ帝国が誕生し、その後、西ローマと東ローマに分裂。西ローマ帝国はすぐに滅びたが、東ローマ帝国ビザンツ帝国とも呼ばれるようになり、その皇帝は世俗権力と神権の両方を備えた権力者としてギリシャ世界からトルコを中心とした東部地中海周辺にかけて1000年近く君臨したわけだよ。

「ただし、その権力を裏で支えたのが聖域だ。聖域は表の権力者であるビザンツ皇帝とは別に、裏の権力者として教皇制度を取り入れた。つまり、西ヨーロッパの皇帝と教皇の権力者分立制度に習ったわけだな。もちろん、聖闘士の存在は歴史の表では知られていないので、表面上は皇帝一人が権力者であったかのように語られているんだが、とにかく聖域の教皇制度は西ヨーロッパのキリスト教世界の社会システムを時流に合わせて取り入れたわけだセイント」

晶華「だけど、東ローマ帝国も1453年に滅びるのよね」

NOVA「そりゃそうだ。東ローマを影で支えてきた聖域の力が、冥王ハーデスとの前回の聖戦(冥王神話の時代、1750年辺り)のさらに前の聖戦(詳細不明ながら1450年辺りと推測)で大きく削がれて行ったからな。多くの聖闘士を失った聖域は、東ローマを支えることを断念し、歴史の表舞台からは手を引くことを決断したセイント。これが俺が最近、考えついた聖闘士の補完歴史って奴だ。もっと早く考えられなかったものか、と思うが、アイデアのひらめきは突然、降りてくるものだからな。ところで、この件で思ったことは一つあるセイント」

翔花「何アテナ?」

NOVA「ツッコミってのは、何かの設定の穴を見つけて、『ここに穴が空いてますよ〜』と、囃し立てる行為なんだよな。それを聞いた周りが『うわあ、穴や〜。見つけた奴はすげえ』……と楽しめるとは限らない。そんなことで喜ぶのは、それこそ精神年齢の低い子どもだな。子どもは珍しいものに気付くと、それだけで盛り上がれるんだけど、大抵の大人は冷静に『なるほど、穴ですね。で、それで?』というリアクションにしかならない。ツッコミ芸を面白くするのは、穴を見つけて指摘して、それから後にどういうノリを持って来るかだと考えるセイント」

翔花「なるほど。穴を見つけて指摘するだけじゃ、つまらない、と。だったら、どうすればいいかアテナ?」

NOVA「まず、穴を一つだけ見つけて大騒ぎするだけじゃ、コントや記事としても、大して面白くはならないんだよな。ツッコミネタというのは、数を重ねて話を広げてこそ面白くなる。『おっ、穴発見。おっと、ここにも穴が。えっ、そこにも穴。うわっ、こんなところにまで! 一体、どんなけ穴だらけなんや? こんなに穴だらけの作品(または人間)、普通はあらへんで。穴は埋めてやらんとな。よし、埋葬』って感じで、下手なツッコミ、数打ちゃ当たるって勢いで、まくし立てないと面白くない」

翔花「ああ、ツッコミ芸って天丼(ネタの繰り返し)まで持ち込まないと、面白くないってことアテナ」

NOVA「例えば、ある人間を愚かと言う場合に、たった一つの失言や落ち度でバカにするのは、どうかと思うんだな。いっぱい偉業を成し遂げた人間が、たった一言の失言で信用を失墜するケースも確かにあるんだが、それは失言内容がその人に求められる社会的な立ち位置に見合わない場合に、現在進行形で問題発言になった場合に、マスコミがセンセーショナルに騒ぎ立てて、旧悪まで暴き立てるからこそ。要は、その人間が社会から認められる立ち位置に相応しくないから追放せよってことだな。そういうのを、ギリシャ的にはオストラシズム陶片追放)というセイント」

晶華「え? これって真面目な歴史の話なの?」

NOVA「セイント語尾以外は、真面目だセイント」

翔花「たった一つの穴で、名誉が失墜するってことねアテナ」

NOVA「いや、違う。マスコミが煽動する場合は、たった一つの穴で弾劾キャンペーンは張らないわけで。スキャンダルのネタを複数集め、繰り返し執拗に撃ち続けることで、穴をいくつも指摘したり、針小棒大に広げたりするわけで。その煽動キャンペーンに簡単に乗せられる大衆もいるわけだ」

晶華「つまり、悪いのは民衆を扇動するマスコミってこと?」

NOVA「それは時と場合によるから、断定はできないが、まずマスコミが著名人のスキャンダルを焚きつける手法はそういう構図があるってことだ。その上で、目立ちたい根性で、著名人のスキャンダラスな話をネタに、一発の煽動発言をした者がいるとする」

晶華「最近のどこかの掲示板での実話を元にした仮定の話ね」

NOVA「まあ、仮定だな。彼はどうもエンターテインメント(娯楽作品)とクリティシズム(批評活動)を混同しているところがあって、確かに批評精神は創作において必要な素養でもあるんだが、もっぱら、それは自分の作品の良し悪しを判断する自己批判と推敲作業に必要な資質なんだ。ただ、それは彼の創作家としての致命的欠点で、自己批評ができずに、自分の書く作品の長所と欠点が自分では分からないんだ。自分で味見ができない味音痴な料理人と同じで、彼の批評精神は己自身に働かない」

晶華「だから、他人の粗探しばかりしているってこと?」

NOVA「実はそうでもない。自分では他人の粗さえも見つけられず、匿名掲示板かどこかで見つけたネタを誰も知らない大発見と勘違いして、背景とかもよく知りもしないで話題にしてしまう。おそらく、それを読んだ人間が『感じ入る』ことを期待してな。

「そりゃ、感じ入ったさ。『どうして、この男はここまでアホなことを書いて、自爆できるのか?』って。悪気とかそういうのではなくて、強いて言えば、『著名人のスキャンダラスに思える事実を示すことで、自分がマスコミみたいにセンセーショナルな文章を書ける有能記者になったつもり』なのかもしれないが、そもそも、そのスキャンダラスに見えたネタはとっくに謝罪も済ませて、ファンの間では常識になっている(隠された事実ではない)のを、今さら突いても仕方ない。マスコミ的には、とっくに時効になってる話題で今さら叩いたところで、何の得にもならない話なんだな。俺が仮にそういう週刊誌の編集者なら、賞味期限切れでボツにしそうな話だ。

「これで、彼が真っ当なクリティシズムに徹するなら、当然さらなるネタ集めのために、話題の人物のサイトとか、最低でもWikipedia抜粋などの知識を仕入れて、背景情報を確認した上で、あれこれ書くべきかどうか考えるのが普通だったんだろうけど、出所不明の自分にとっては新鮮だと思い込んだネタに舞い上がって、やっちまったと俺は推測する」

翔花「根拠はアテナ?」

NOVA「ないよ。強いて言えば、俺の脳内での物語創作的プロファイリングだ。他にも考えられる心理分析はいくつかあるが、過去の彼の言動から推察して一番妥当性が高い物語と考える。まあ、事実は多少の誤差や思い違いがあるかもしれないが、いずれにせよ感想は同じだ。相変わらずアホなことをしているし、自爆テロみたいなことは他所でやれ、いつもいつも迷惑だって話。

「そして、彼が愚かしいのは、自分の言葉の信頼度が皆無に近いというのが現状なのに、著名人のスキャンダラスなネタを書いたら、信頼度が回復するかもと勘違いした点かな。インターネットの魔力かもしれないが、自分がマスコミみたいな影響力を持つと錯覚している人間はたまにいて、当然、世間的な著名人でもない限り、そのようなことはないわけだ。基本的に信頼度って、その人間の日頃の言動の一貫性とか、安定度とか、コツコツ言葉を重ねての地道さとか、後は場の管理人の保証とか、真面目さとか、ユーモア感覚とか、細かく挙げればいろいろあるけど、爆弾発言で目立つことは信頼度に全くつながらない。むしろ、突然現れて、何を言うとるねん? って感じにしか見えん」

晶華「でも、マンガとかだと、主人公がバーンと現れて、悪人の罪を暴き立てて、周囲の耳目を集めて、大いに賞賛されることもあったりするわよ」

NOVA「フィクションならな。どういう自己イメージを彼が抱いているかは知らんが、どう考えても、批判相手の藤岡さん以上のインパクトを持った主人公じゃないだろう、彼は? 場での信頼度をコツコツ積み上げていない人間が、おおむねファンから敬愛されているLEGENDの若き日の過ち(とっくに清算済み)を指摘したところで、自分が評価されるはずもないことは理解して欲しいよな」

晶華「少なくとも、管理人に信頼されていない客人で、迷惑ばかりかけていて、奇異な発言が目立つ人間だという自己認識は欲しいわよね」

NOVA「まあ、夏場で忙しい時期だと毎年、公言している人間に対しては、効果的かもしれない嫌がらせだったな。この恨みは一生消えないと思うが、その恨みを抑えてまで、彼と付き合うべき理由を彼は提示できるのかね。俺にはちっとも見出せないのだが」

 

NOVA「結論すると、クリティシズムに憧れるのは別にいいんだけど、それなら取材とか知識を仕入れることも大切だし、物を知らない人間による批評って情報価値がないんだから、物書きとしては明らかに勉強不足なんだよな。そして、ネット上でのクリティシズムにとって重要なのは、批評活動の基盤は自分で構築しないといけないこと。他人の掲示板やブログコメント欄を借りて、場の住人の趣味嗜好から外れた身勝手な批判をしても、周囲から受け入れられるはずがない」

晶華「本人は藤岡さんにケンカを売るつもりもなく、小粋なジョークとか、ちょっとした疑問を口にしたつもりだったとか?」

NOVA「破廉恥と他人様をバカにするような言い方は、小粋なジョークとか、ちょっとした疑問で収まる問題じゃないだろうな。藤岡さんにはケンカを売らなくても、結果として昭和世代からの特撮ファンとは相容れないセンスを示しちゃったわけだし、どこまで墓穴を掘るのか知れたものじゃない。墓掘り芸人の道を極めようとしているのかな?」

翔花「何でも、芸に見立てるわけアテナ?」

NOVA「おい、翔花。お前は、いつまでその語尾を続けるつもりだ? 俺はとっくにセイント語尾をやめたと言うのに」

翔花「はっ、もしかして、わたしだけアテナワルドを続けていたって言うの? まるでバカみたいじゃない(涙目)」

晶華「はしごを外されるって、こういうことね」

  

NOVA「とにかく、芸という観点で言うなら、クリティシズムを芸にするなら、事実関係の分析は正確に、というのが鉄則だし、ツッコミ芸はネタが一つだとつまらない。そして、これがおかしいと言うだけじゃ、ギャグにもならないわけだ」

晶華「ギャグにするには、これがおかしい、あれもおかしい、おかしいところだらけじゃないか、と矢継ぎ早に指摘することで、勢いづくのが大事ってことね」

NOVA「ああ、ギャグで勢いは大事だけど、そもそも他人をバカにするのがギャグとして面白いのか? という点で、俺には疑念があるわけだ。自分は人をバカにするような下品なネタで楽しめるからって、他の人間もそうだと思っていないかな。だったら、少なくとも、そういうネタでは俺は楽しめん」

翔花「でも、NOVAちゃんの説教芸だって、未熟な人の振る舞い方にツッコミ入れて成立するものじゃない?」

NOVA「まあ、未熟者にツッコミ入れるのはありだけど、説教芸の本質は、相手に未熟を悟らせ、その先の教訓や技を伝授させるためのフォローであって、読む者に、なるほど一理あるなあ、と感じ入らせるのが目的だ。何かや誰かをバカにして、だからお前はダメなのだ、とか、これは駄作だなあ、とか見下して終わりじゃなく、だったら、どうすれば改善できるのか、知恵を示すところまでを一セットにした技だ」

晶華「ああ、確かに教えを説くのが説教。ここが変だとか間違っているとか指摘するだけじゃ、 説教にまで至っていないわね」

NOVA「穴が空いているのを見て、うわあ、穴だ、というのが1発ネタのツッコミだけど、それだけじゃ面白くないから、穴をいろいろと見つけて、ほんまに穴だらけやな、と呆れたように、または感心したようにオチを付けるのもあり。これをギャグにするなら、その穴に自分もオチてみるのが一番ウケる。ツッコミ入れている本人が、最後にボケるのが上方漫才の伝統的な締め方で、自虐を伴わないツッコミだけだと、攻撃的で話がギクシャクするので、行き過ぎたツッコミをどうオブラートに包むなり、フォローするかが大切かな、と」

晶華「周りからバカだと思われている人間が誰かをバカにするとか、周りから恥知らずと思われている人間が誰かを破廉恥だと訴えるとかは、お客さんから、それはお前のことや、とツッコミ入れられるシチュエーションなんだけど。それも一種のギャグじゃない?」

NOVA「本人が狙ってやっているなら、笑えるところかもしれんけどな。ただ、自己愛性パーソナリティ障害と呼ばれる人間だと、自分の認めたくない性質を誰かのものだと投影的に見なして、攻撃しがちだと言われているからな。まあ、投影は多かれ少なかれ、誰もが持ち得る心理学的現象だし、精神障害レベルで相手を批判することは、自分にも返ってくる可能性があるから避けた方が賢明だと思うが、せめて、そのギャグが有効か、それとも顰蹙を呼ぶ性質のものか、想像力は働かせてもらいたいものだよ。想像力の欠如って、フィクション作家としては結構、致命的だし」

翔花「思いついたネタをどう膨らませて、料理して、読者を楽しませるものにするかがエンタメ作家の資質だもんね」

NOVA「文章は時として人の感情を刺激するわけで、自分の楽しい想像の世界で、人をワクワクさせたり、ハラハラさせたり、安心させたり、博識ぶりにうならせたり、格好いいと思わせたり、ギャグセンスに笑わせたり、そういうのが娯楽作品だと思う。ただ、彼の書く文章って、怒りとか、呆れとか、溜め息とか、品のなさとか、そういう感情しか伝わって来ないんだよな。

「藤岡さんが若手を激励したシーンに接して、破廉恥ではないかと思ったりするのは、彼ぐらいだろうし、そのきっかけは匿名の誰かの心ない批判言辞に刺激煽動されて、彼の内面でネガティブな方向に勝手に増幅されて発現してしまったものだと俺は推測しているが、過激思想にかぶれて勝手にこいつは悪人だと決めつけて良い人を斬殺してしまう悲劇を最近、大河ドラマで見たりもしたんだが、情報の少ない幕末ならともかく、今の情報社会で、そんな愚かしい勘違いをやらかすようじゃ、物書きという知識人としてはあまりにもお粗末だ。自分が一体、どういう人間になりたいのか。立派に生きているヒーロー俳優を破廉恥と悪し様に書くのは、小悪党の所業じゃないのか。まあ、悪の怪人として断罪されるのが夢ってことなら、俺の守る世界からは消えるべし、と断罪せざるを得ないんだがな」

晶華「人を呪わば穴二つって言葉もあるのよね」

NOVA「そして、俺の説教芸は穴を見つけて終わりじゃなくて、穴をきれいに埋めるところまでをネタにする。やっぱり、人が通る道に穴がボコボコ空いていたら迷惑だし、道の穴はしっかり塞いで、きれいな道にしたいよな。まあ、穴を掘って宝が出るならいいんだが、やみくもに掘るだけで埋めなければ害悪なだけよ」

 

晶華「それで結局、何の話だったのよ」

NOVA「穴の話だよ。星矢みたいな傑作マンガにも、設定の穴や嘘はあって、ただそういう穴を見つけるだけで喜んでも、ファンの酒飲み話ならともかく、穴があるから駄作だなどとバカにしても、そういう評価は正しくない。そういう瑕疵は、作品にパワーがあれば、多くの長所に埋没して消えるものだし、穴ばかりを気にして、作品を楽しめないのは損をしていると思う。もちろん、些細な穴ではなくて、根本的に穴だらけで擁護しようもない作品も人間も存在するわけだが、穴を突くだけでなく、その穴をどうやって埋めたら良いんだろうって考えるのも、創作センスってものだし、俺は目についた穴をきれいに埋めることのできる人間になりたいって話だ」

翔花「うん、それは立派な心掛けなんだけど、NOVAちゃんは穴じゃなくて、寄り道脱線の方を何とかしないといけないって思う。結局、信仰魔法の研鑽記事は終わらなかったよね」

NOVA「……ああ、だから週末に、この続きを書いて、レベル5〜7の信仰魔法を総括するぞ」 

 

(当記事 完。「続・神聖魔法の研鑽話」に続く)