虹の向こうに広がる魔界
GM(NOVA)「さて、迷走の続いた前回だったが、今回は迷いを断ち切って、全力全開に突き進むぞ」
ミリィ(晶華)「おお、最初からクライマックスモードなGMスタートね」
エマ(翔花)「全力全開に、緑に光ります」
サイバ(009)「何しろ、前回のラストは妖精郷のマップが全て埋まったもんな」
マークス(ケイP)「せっかくのクライマックス気分なのに、空気を読まぬ輩のせいで水を差されてしまいましたが、何とか物語を紡げるテンションに回復したってことですね」
GM「ああ、作家の気持ちはデリケートなものだからな。自分の世界を解する相手なら歓迎だが、そうでない輩の世界という不協和音に妨げられると、自分の物語を描くモードに回復するのに時間が掛かる。まあ、自己中な言い分かもしれんが、創造的な作業をしている際は、方向性違いの他人の創作に関わっている場合じゃない。タイミングの悪さはいつものことだとは言え、TPOに合わせられない男の書くものは異物だと断定しつつ、クロスセイバーに免じて愚痴はこれぐらいにしておく」
ミリィ「ちゃっかりバハトさんの剣まで貼り付けているのね」
エマ「早くも寄り道モードなのは気のせい?」
GM「自分の意思での寄り道は想定内なんだけど、他人の意思での寄り道は想定外だから、戻ってくるのに時間が掛かるんだ。いい加減、袂を分かって、趣味嗜好の異なる違う世界に生きていると理解して、それぞれの創作活動に不干渉な姿勢で臨みたい、と牽制しつつ。
「とにかく、君たちは前回の最後に【虹の根元】と呼ばれる地に思いがけず到着して、気がつくと妖精郷の全てのマップが埋まっていた。時は32日めの夜。本来なら暗いはずの時間だが、この地はそんなことがなく、空には極光(オーロラ)が漂い、まるで白夜のような輝きを示している。ただし、美しい空模様に反して、大地は赤茶けた荒野で、ゴツゴツとした岩が無数に突き出している。そして地平線の向こうに、虹のような七色の光の帯が空に向かって屹立しているのが見えるんだ」
ミリィ「オーロラと虹か。幻想的な光景ね。いかにもファンタジーって感じ」
GM「そう思うだろう? だけど、現在のソード・ワールド2.5では、オーロラというキーワードが出ると不吉の前兆を意味したりする」
エマ「あ、その話は知っている。確か導きの星神ハルーラ様が警告を発しているのよね。魔界に通じる奈落(アビス)が発生しているって」
ミリィ「何で、お姉ちゃんがそんなことを知っているのよ」
エマ「だって、前にハルーラ様のプリーストを作ったことがあって、その時にルールブックの神さま解説資料を読んだもの」
GM「ハルーラは2.5になって初めて登場した女神で、今プレイしているフェアリーガーデンは2.0時代のシナリオだから、当然ハルーラのオーロラについては記述されていない。だけど、ここが魔界に通じる地なら、ハルーラの警告があっても良かろう、と後付け設定に合わせた描写を加えたんだ」
サイバ「ハルーラはアルフレイム大陸の神さまだろう? ぼくたちはテラスティア大陸出身の冒険者だから知っていていいのかな?」
GM「ハルーラは大神設定だから、その信仰範囲は大陸規模だな。つまり、別大陸だと神の力は及びにくいわけだが、ここは妖精郷だ。よって、テラスティアにもアルフレイムにも所属していない。さらにアルフレイム原産の森羅魔法、ドルイドの秘術が伝わっている以上、アルフレイムの神さまの影響力が働いていても不思議じゃない。そうだな。別大陸の神さまの名前を知っているかどうかは知識判定をしてもらおうか。難易度15で、セージもしくはプリーストで知力判定をすればいい」
サイバ「余裕だな……って出目5なので、ぴったり15だった。かろうじて思い当たったってことか」
ミリィ「あたしは知識判定の基準値4だけど……出目11だから分かったわよ。さすがはあたし。別大陸の神さまの名前だろうと知っている」
マークス「神さまの話なんて、私は当然、知るはずがありません」
エマ「ねえねえ、わたしもダイスを振っていい?」
GM「許可しよう。無意識に、神の力に反応するかもしれないから」
エマ「プリースト技能が使えるのね。それなら基準値9だから……出目7で成功。すると、ハルーラ神の力を感じとって緑に光るんだけど、ハルーラ様のオーロラは魔界への警告。虹の向こうに不吉な力まで感じとって、黒いオーラも放ちます」
マークス「エマお嬢さまが緑になったり、黒くなったり、不安定です。これは一体?」
GM「エマは過敏に反応し、ミリィとサイバは話に聞いた別大陸のオーロラの伝承に思い当たる。遠い北の大陸アルフレイムは魔神の侵攻が盛んで、人々は恐ろしい魔神の恐怖に怯えながらも果敢に戦っている。そして、魔神との戦いを専門とする神々がいて、そのうちの一柱が奈落の盾神イーヴ。そしてイーヴを兄とする妹神がハルーラで、オーロラが輝くところ魔神の動きあり、と警告されるわけだ」
ミリィ「兄と妹だと、この剣を連想するわね」
GM「神代兄妹の剣はようやく玩具の発売が決まったが、発売されるのは10月とのことで、番組終了後みたいなので、よほどのマニアじゃないと買わないんじゃないかな、と思われ。逆に言えば、これらの聖剣を買うだけでマニアの証明になるという代物」
ミリィ「つまり、NOVAちゃんは買うのね」
GM「買わねえよ。俺は知識にこだわるマニアだが、物にはあまりこだわらないんだ。マニアにもいろいろな種類があって、さすがにこれを買うなら、他に金を使う。だけど、自分のブログに商品画像を貼りつけておけば、何だか物をゲットしたような気になれるじゃないか」
ミリィ「NOVAちゃん、それは妄想よ」
GM「そんなことは分かってるんだよ。とにかくイベントを進めるぞ。 君たちがオーロラとか虹とかを見ながら、この地の異常をどう受け止めようか考えていると、『大変だ〜、助けてくれ〜』と走ってくる一体のブラウニー」
ミリィ「ブラウニー6号発見♪」
マークス「残り4体でコンプリートですね」
サイバ「おい、何が大変なんだ? ぼくたちはドリアさんに頼まれて、各地のブラウニーを探して、助けて、おもてなし亭に行くようにと伝える冒険者だが、もしかすると……魔神でも出たのか?」
ブラウニー『そう、その通り。とにかく、あっしはあの虹の正体を確かめようと、好奇心に駆られて調査活動をしていたら、魔神召喚の恐ろしい事実に気がついて、そして魔神の手下にも気づかれて、追われている最中なんです。あっ、来た。インプが4体。助けて下せえ』
サイバ「インプだと? たかだかレベル2のザコじゃないか。はい、魔物知識判定も難なく成功して、弱点まで見抜いた。バトルをすればいいのか?」
GM「そのつもりだ。それと、このバトルにはエマも参加していい」
エマ「え? 意識を取り戻したの?」
GM「一時的にな。ええと、この地に漂う魔界の魔力が、エマの中の光と闇の両方を活性化させ、何だか無意識の闘争本能を掻き立てて来る。だから戦闘の間だけ、狂戦士、あるいは戦闘マシンのように活動していい」
エマ「それって、意識を取り戻したって言わないでしょう。でも、まあいいわ。緑と黒のオーラを明滅させながら、エマ・ショーカ、邪悪な魔神を退治します」
魔神壊滅を目指すには
GM「では、敵はHP16点のインプ4体だけど?」
サイバ「先制さえ取れれば、範囲攻撃魔法で瞬殺できるよな」
ミリィ「先制判定は14だけど?」
GM「こっちは9だ」
サイバ「勝ったな」
エマ「最初はわたしに任せて。本リプレイ初公開のグレネードを試してみたいの」
サイバ「こっちもファイヤーボールを試してみたいが、まあ、新キャラの初戦闘だからな。見せ場は譲るようにするよ」
エマ「ありがとう。じゃあ、乗っている馬、ノマちゃんだっけ、そこからゆらりと舞い降り、ふわふわと漂いながら、従者のマーくんの背後にスッと忍び寄ります」
GM「何だ、その動きは!? 幽霊か何かか?」
ミリィ「ちょっと怖いんですけど?」
エマ「あれ? ヴァルキリーって落下速度をコントロールできるのよね。だったら、これぐらいできても不思議じゃない」
サイバ「いや、理屈は確かにその通りなんだが、その演出は十分不思議のレベルに達しているぞ」
エマ「じゃあ、エマ・ショーカは不思議な少女、不思議ちゃんってことで。大丈夫、アラマユさんの魂に取り憑かれていたり、半分吸血鬼だったりするだけで十分不思議なんだし、これ以上不思議が増えても、小さな問題よ」
GM「いや、不思議にも限度があってだな。行き過ぎた不思議は、もはや人の世界を超越してるというか、読者が引くというか……」
エマ「花粉症ガールは元々、人の世界を超越してるんだから、今さら気にする方が負けよ。そう、NOVAちゃんとアキちゃんは日常生活に順応しすぎた。この辺りで、花粉症トピアの不思議な世界の感覚を取り戻す必要がありそうね。面白さは正義、不思議こそが面白さ、それこそ真の幻想ファンタジーってことで」
GM「うう、そう言われると、返す言葉もない。分かった、ゲームマスターとしての想像力の限界、最近、細かい理屈に縛られすぎていた俺の心を解き放ってくれ」
エマ「マーくん、ちょっとくすぐったいわよ……と囁くように言って、背中のマギスフィアに霊力を注ぎ込みます。さあ、今こそ変わるときよ」
マークス「はい、エマお嬢さま。ファイナル・フォーム・ライドでバイクモードに変わります」
エマ「颯爽とマーくんのバイク、そうね、名前を付けましょう、ええとマークストライカーに飛び乗って、淡々とつぶやきます。『目標、魔神インプ4体。妖精郷を脅かす敵、絶対許さない……殲滅あるのみ』と口にしてから、ニッコリ笑みを浮かべて言うの。『グレネードランチャー発射!』」
ミリィ「お姉ちゃん、演出が細かすぎるわ」
GM「ええと、グレネードのダメージは、威力10にライダー+知力を足した分。クリティカル値は10。4体とも射程範囲に入っているので、4回ダイスを振るといい」
エマ「ヒャッハー、汚物は焼却だーっと、モヒカントピア風味に叫びます」
GM「それはやめろ。不思議ちゃんは許す。ゴースト風味の演出も、無機質戦闘機械みたいなセリフもOKだ。だけど、世紀末ワイルドな演技はヒロインの一人として、度を過ぎている」
エマ「そうね。少しやり過ぎた気もするから、今のセリフはマーくんが言ったってことで。はい、マーくん、わたしの代わりにワイルドに叫んで」
マークス「私がですか? そうですね、ワイルドなのは私の担当。ヒャッハー、汚物は焼却だーッ。くらえ、お嬢さまの正義のグレネード!」
エマ「1発め、出目7なので3+ライダー6+知力2で、11点ダメージ。計算合ってるわよね」
ミリィ「ええ、大丈夫よ。威力表で出た数値に8を足せばいいわ」
エマ「威力10の表は最大値が7だから、HP16のインプを滅殺するには、どうしてもクリティカルが必要みたいね。2発め、出目6、ダメージは同じく11点。3発め、出目6で11点。4発め、出目5。残念、クリティカルは1回も出ずにダメージ10点。仕方ないから、不死鳥の剣ファルシオンをスッと抜き放ち、凄絶な笑みを浮かべて、全ては無に還れ、となぎ払います」
GM「いや、それは無理。ミリィの手番は、グレネード撃っただけで終わりだから」
エマ「ええ? ファルシオンでなぎ払いたい。初戦闘ご祝儀で、それぐらいさせてくれても罰は当たらないわよ」
GM「ルールはしっかり守れ。演出はどれだけ面白くしてもいいけど、一応はゲームのルールに則った戦闘をしようよ」
サイバ「とにかく、敵の残りHPは5点から6点なんだな。エマさんの不思議な挙動を警戒しつつも、敵を攻撃したんだから味方と思いつつ、ファイヤーボールを撃つぞ。くらえ、小説家の火炎攻撃。火球が龍の形に変わりながら、インプの群れを包み込む。ええと、出目4だと達成値13なんだけど?」
GM「インプの抵抗は11だから、まともにダメージが入るよ」
サイバ「ファイヤーボールの威力は20で、それに魔力の9を足すから、順に14点、12点、16点、10点で全滅だな」
エマ「ああ、ズルい。わたしに先に攻撃させて、傷ついた敵をトドメ刺す戦法なんて。後からグレネードを撃った方が、トドメ役になれたのに」
サイバ「別に誰がトドメを刺そうが同じじゃないか」
ミリィ「いいえ、違うわ。TRPGにおいて、自分で敵にトドメを刺すのと、仲間がトドメを刺すのとでは、喜びのレベルがずいぶん違うもの。やっぱり、自分の攻撃で敵を倒すのって、快感じゃない」
エマ「そうよ。次こそはわたしがトドメを刺すんだから……と思いながら、フラリとその場に倒れるの。敵が殲滅したので闘争本能が消えて、意識を失ったってことで」
マークス「お嬢さま、おいたわしや。バイクから元に戻って、麗しいお姿をお姫さま抱っこします」
サイバ「今のエマさんの行動をどう解釈するかだな」
GM「『そりゃ、邪悪な魔神に対して、アラマユさまが助けてくれたんだろう。心配することはない』とベルゼンは言う」
ミリィ「ああ、ベルゼンさんもいたのね。だけど、今のはアラマユさんじゃなくて、もっと別の意識が働いていたような気がする。アラマユさんは神々しかったけど、今のはどうも闇の波動に満ちた凶々しい感じだったような……」
サイバ「戦うだけの戦闘機械って感じだったよな。アルティメットというか、G4的というか、虚無的というか」
ミリィ「まあ、いいわ。今はもっと大事なことがある。戦利品判定いきます」
結果、自動取得の〈悪魔の血〉(100G)が4つ手に入っただけだった。ダイス目8以上なら、尻尾の毒(150G)が追加で手に入ったのに。
ミリィ「所詮、2レベルのザコだから、大した収入にはならなかったけど、チリも積もれば山となる。コツコツお金は貯めましょう」
GM「あと、このイベント戦闘で★2つをゲットした。それから、諜報員として行動していたブラウニー6号は、君たちがインプの群れを焼却したのを見て、感心しながら、ベラベラ入手した情報を教えてくれる。それによると、『虹の根元に魔神召喚の門が築かれ、妖精郷の平和が脅かされそうなこと』『この先の大地は、無限荒野の魔界魔法が施され、いくら歩いても虹の根元にたどり着けないこと』『そこに行くには、30分間の飛行能力が必要なこと』『魔神召喚の儀式を行なっている魔神の名前はフォルゴーンというらしいこと』をインプ同士の会話から知ったそうだ」
サイバ「6号は優秀な諜報員みたいだな。これまでの、腹が減って行き倒れていたり、のんびり眠っていたり、砂に埋まっていたり、本を盗み読みしてディーラに捕まっていたりしていたのとは格が違う」
ミリィ「あと1人は、ラナさんところでスイーツ作りの手伝いをしていたから、まだマシなんだけどね」
サイバ「とにかく、情報収集ありがとう。おもてなし亭でみんなが待っているから戻るといい。さて、魔神召喚の黒幕はフォルゴーンという名だが、ぼくは知っているのかな。魔物知識判定は16なんだが」
GM「それじゃあ分からない。だけど、ベルゼンさんが知っているので、教えてくれる。レベル13の3部位モンスター。赤黒い肌の巨人のような外見で、額から1本の角を生やし、ヤギのような下半身を持つ身長6メートル近い大魔神だそうだ」
サイバ「大魔神かよ。レベル13じゃ、今のぼくたちでも勝てないな」
GM「ガメラより先に大魔神が映画に復活するなど、令和も相変わらず混沌としているが、とにかく妖精郷の安泰を守るには、いずれ虹の根元まで飛んで行って、大魔神フォルゴーンと決着をつけなければいけないわけだ。妖精郷を維持する魔力を、魔神召喚の儀式で浪費させられているので、妖精郷の崩壊が早まっているのも事実だしな」
ミリィ「魔神は魔女の手下なのかな?」
サイバ「どうだろうな。もしも手下だったら、魔力を無駄に浪費するような真似はさせないと思うが。魔女の目的は妖精郷に魔力を集めて、そのエネルギーで自らが神となること。魔神を召喚するのはまた別の話だろう」
マークス「大量に召喚した魔神の魔力までも利用して、エネルギーを蓄えるつもりかもしれません」
GM「今の段階だと、どっちの解釈もありだろうね。答えを絞るには材料が足りなさ過ぎる」
サイバ「思いつきの予想をあれこれ口にするのは結構だが、あくまで考える材料が足りない状況では、仮説に過ぎないと控えめに述べるのが頭の良い人間の言動だな。こうとしか考えられないと早い段階で決めつけるのは、賢ぶったバカにありがちだ。賢者は、こうかもしれないし、ああかもしれないと幾つかの可能性を想定して、下手に決めつけずに検証する姿勢を崩さない。
「もちろん、決断が必要な場面では、どちらかを選んで行動しないといけなかったりもするが、その場合でも選ばなかった可能性は頭の片隅に残しておいて、そちらが正解だった場合に行動を切り替える指針は打ち立てておくのが望ましい。完全な想定外というのは、トップとしては言い訳にもならない失言だが、『想定はしていたが、あまりにも起こる可能性が低いことなので、すぐに対処できる状況ではなかった。至急、非常事態の想定案に基づいて、対策を練り上げたい。関係各所は国家の一大事ゆえに、足並みを乱さずに協力してもらえることを希望する』ぐらいの弁論はできるようになって欲しいものだ」
GM「確かにな。まあ、今の時点では虹の根元に到着できる方法もないし、到達できても、13レベルの魔神を倒す方法も……あるにはあるのか」
ミリィ「ええ、タイタン様の力を借りればね。それに今は騎獣として契約していないけど、ペガサスの飛行能力があれば、30分の飛行能力も何とかなる」
GM「ペガサスが運べるのは2人までだから、全員は無理だぞ」
マークス「練技のワイドウィングでは、30分も保ちません。魔動機術の【スカイバイク】が使えるのは、レベル11からです」
GM「シナリオ記述では他に、風の大妖精ジンや騎獣スレイプニールの助けがあれば、虹の根元に到達可能と書かれてある」
サイバ「ジンに会うには、やはりレベル11以上が必要。スレイプニールはレベル5のミッションを受注して、まず探して来ないとダメだな」
ミリィ「レベル11というのが、ここの仕事を果たすための最低レベルってことね。さすがに今の段階でレベル13のボスと戦うのは無謀だってことぐらいは分かる。魔神壊滅はいつするの? 今じゃないってことね」
エマ「いつやるの? 今でしょ……ってのは絶対じゃないってことかあ」
GM「それは、力をつけるための勉強のすすめであって、勉強はいつでもしていい。だけど、力が不十分なのに、ろくに勉強もしていないのに、後先かえりみず、いきなり難しいことに今でしょってぶつかって玉砕するのはバカの所業だからな。世の中には乗せられていいことと、悪いことがある。それを判断する能力が不十分な者、自分の力量をわきまえていない者がしばしば無茶な決定をして、バカを見ては他人に迷惑をかけるわけだ」
バカな話に寄り道回路
サイバ「ところで、あんたは最近、バカという言葉を使いすぎじゃないか? ぼくは他人をバカにする人間はあまり褒められたものじゃないと考えて生きてきたんだが、10年も経つと、そこまで価値観が変わったりするものか?」
GM「う〜ん、どうだろうな。まあ、バカと言えば、こういう本もあってだな」
サイバ「『バカの壁』は知ってるし、読んだ。しかし、『超バカの壁』なんてあったんだな。そいつは知らなかった」
ミリィ「どんな本なの?」
GM「少し寄り道になるが、まあいいか。人間が他人をバカにする理由はいろいろあるが、端的に言うなら『自分の知ってる常識、賢明な考えや行動を分からず、間違った考えや行動ばかりをとって、見るからに愚かしかったり、トラブルを起こしがちな者のことをバカな奴と見なす』わけだな」
エマ「失敗しない、分かってる人間は賢くて、失敗ばかりの分かっていない人間はバカってことね」
GM「TRPG的にはルールを熟知して、失敗する可能性を極力下げようとするのが賢くて、ルールに無知で使いこなせなかったり、自分や仲間が有利になる行動をとれないのはバカということになるが、一つの卓を囲んだプレイ仲間だったら、いちいち相手をバカにせず、賢明な行動を誰かが教えれば済むだけの話だ。
「そして、これは大事だが、わざとバカなことをしたり、言ったりして笑いをとるという考えもある。人を笑わせる人間は賢くて、人に笑われる人間はバカという芸の世界の名言もあってな。意図的に面白いことをやって、人を楽しくさせるユーモアの持ち主は賢くて、コミュニケーション能力も高い有能芸人だが、意図的じゃないところで変なことを言って、笑われる人間は『何だかバカだねえ』ということになる。まあ、そこでウケをとったと解釈することもできるが、自分に関わりのないところでは、誰かの失敗は蜜の味というか、バカな話も楽しいと思えるわけで」
マークス「TRPGでは、ダイス目で失敗することもあって、プレイヤーの運不運が思わぬ悲喜劇の元になることも多いですな」
GM「何で、そこでピンゾロを出すんだよ? ってダイス目で爆笑することが多かったり。そして、成功よりも失敗の方が、ハラハラドキドキしたりして、ドラマを盛り上げてくれることも多い。楽しむことが目的の遊びでは、真面目に頑張ってるのにダメな結果を出しちゃう人がペーソスを醸し出したりして、トホホ感が人情悲喜劇を引き立てることもある。お芝居だと『何だかバカだねえ』というセリフが嘲笑ではなく、しみじみと人間愛的な情感をもって語られることも多い。
「ただ真面目なだけじゃ芸にはならないけど、真面目だけどドジとか、それでも一生懸命だとかは人気者にもなれる。何だか応援したくもなるし、そんなキャラが成果を挙げると、おおって嬉しくなることも多い。ロボコンとか、不思議コメディーと呼ばれる作品には、その手の主人公ロボットも多いし、一つの愛される作劇手法でもあるな。完全無欠よりは、不完全なところがあって、それでも努力と根性、そして義理人情で乗り越えるパターンの話が、日本人は大好きだ。ただし、ここに一つの条件がある」
ミリィ「何なに?」
GM「ドジキャラが他人をバカにして嘲るようなことを言うと、『お前が言うな』と一気に嫌われる元になるんだ。失敗ばかりで成果を挙げていない人間が、成長したわけでもなく上から目線になったりすると、『人のことをバカにしている場合じゃないだろう。鏡を見ろ、このバカ』とツッコミを受ける元になる。要するに、自分のことを棚に上げて、人の落ち度をあげつらう人間は、愛されキャラたる資格を失うわけだ。まあ、大言壮語を口にしながら成果を出せないのは一種のギャグだが、『これは自信作です』『どこがやねん』って掛け合いはよくあるコンボというか何というか、そういうのを狙ってやってるなら、面白芸人と言ってもいい」
エマ「つまり、おバカな人は楽しいってことね」
GM「人の邪魔をする害悪でなければな。そして、物語を研究する人間としては、バカというのも当然、研究対象になるわけだ。バカでも真正直に、コツコツ勤勉に生きていれば、いつか報われることもあるさ的な寓話も多い」
サイバ「『イワンのばか』は有名な話だが、作者がトルストイだったのか。そいつは知らなかった」
GM「まあ、元ネタはロシアの民話があって、それをトルストイがまとめたので完全なオリジナル創作というわけでもないのだけど、誰かが語らなければ民話なんて消えてしまうものだからな。面白い民話があって、それに感じ入った有名作家が自身の脚色も含めて紹介したからこそ、歴史に残る昔話になったわけだ。やはり、良い物語は誰かが語って未来に残さないといけないと思うんだね。まあ、そういう良い物を発掘してくるのも、俺の趣味の一環なんだけど」
ミリィ「良い物を語り、悪い物はわざわざ語らない。それがNOVAちゃん流ってこと?」
GM「それでずっとやっていければ、幸せなんだけどな。まあ、何が良くて何が悪いかは人それぞれ基準が異なってくるんだろうけど、その基準を示すのも個性だと思うんだ。誰かが良いと言ったものが自分には合わないと考えるのも個性だけど、人が良いと言っているものの価値が自分には分からないといちいち主張するのも『分からない奴がどうしてそんなに偉そうに言えるんだ?』って気になる。たまにいるからな。『俺に分からない=価値がない』って堂々と言っている無知万歳な輩が。分からなければ出しゃばらなければいいのに、分からなくて当たり前なんて自分を正当化したいんだろうな。ある程度は分かってから物を言えよ」
サイバ「自分の専門分野で一定の権威を勝ち得た人が、天狗になって、自分の分からない世界を挙げつらって、『こんな物は知らなくても人生、生きていけます。何の価値もない』と高尚な文化遺産を貶める言動を口にしたりもするが(いわゆるカウンターカルチャー世代)、そりゃあ知らなくても生きていけるかもしれないが、知った方がより良く生きていけることだってあるんだよな。『自分が知らない=悪』と罵っちゃう態度は、少なくとも知識人を名乗る者にはあってはならない態度と思うんだ」
GM「俺は教育業な人間であると同時に趣味人でもあるから、一般教養もサブカルジャンル知識も同様に価値があるという立場だが、『サブカルジャンルの探求に専念したいから、一般教養とかに回せる時間はないし、興味もない』と個人的に考えるのは別にいいと考える。ただ、それを世間に向かって公言しちゃうのは恥ずかしい。人に語るためには、知らないよりは知っている方がいいに決まっているんだから、知らないものをバカにしちゃう態度だけは慎まないとって、知を愛する人間としては主張させてもらう。
「まあ、俺も当然ながら世の中で知らないことはいっぱいあるので、主義主張の偏りはともかく、なるほどな、と分かりやすく得意分野を解説してくれる人間は、その範疇においては敬意を表明するけどな。一人の人間にバカも知者も内包してるってことで、その点ではかく言う俺も全く例外ではない。他人をむやみにバカにしていいわけじゃないってことだ」
サイバ「自分がバカだって認めるのか?」
GM「バカじゃなければ、バカな話なんてできないって。だけど、同じバカなら愛すべきバカ、有用なバカ、世のため人のためになるバカを目指したいじゃないか。逆に、愛されない知者、無用な知者、人にも世にも益をもたらさない知者ってものにはなりたくない。そういうのを学者バカって言うのかな。で、『バカの壁』の話なんだが……」
ミリィ「今までのは『バカの壁』の話じゃなかったの?」
GM「違う。ここまでのは俺の人生経験における主観だ。『バカの壁』というのは、脳医学の見地から、人同士は感じとれる部分、見えてる世界、考える能力など互いに異なるのだから、話せば分かる部分、そしてどんなに話しても通じ合えない部分があって、その『通じ合えない部分=バカの壁』と定義して、誰の中にもバカの壁が存在する(著者自身にも)。だから、『人間なんだから話せば分かるはず、伝わるはず。伝わらないのは相手がバカだからだ』と考えがちな幻想は改めよう。人をバカにするあなただってバカなんだから……という趣旨だ」
ミリィ「人のことをバカと言った奴がバカってことね」
エマ「同じバカなら踊りゃな損々ってこと?」
GM「まあ、21世紀初頭は人工知能AIの発達する未来像も想定されて、やたらと脳科学者の知見が持ち上げられていたんだな。そして、同時期に『ゲーム脳の恐怖』という一面的かつ扇情的な研究書が流行して、そちらは『ゲーム(対人ボードゲームでなく、コンピューターゲーム)に過度にハマり過ぎると、脳の一部が異常活性する反面、別の部分が機能麻痺を起こす危険があるので、非常に偏頗な人間になる。そいつはヤバい』って趣旨の本で、子どもがゲームをやり過ぎて勉強しないという親世代には絶賛された。とりあえずの結論として、ゲームに限らず、どんなジャンルであれ、それ一筋にハマり込むと、脳がそれを処理するように最適化するから、偏頗な人間になり得る。ただ、コンピューターゲームは一人で時間を忘れて、延々と集中して続ける中毒症状に陥りやすい娯楽だから、極端なデータが観察されやすかったってことだな」
ミリィ「ゲーム脳は害悪ってこと?」
GM「ゲームしかしない偏った状態が害悪ってことだよ。別にゲーム以外の趣味でも、それ一本の狭い世界で偏っちゃ、変な人間になっちゃうってことだな。まあ、コンピューターゲームはそれまでの他の趣味と違って、人によっては1日10時間以上も平気で続けてしまえるぐらい強度な中毒症状に陥りやすいというのが問題なんだな。対人ゲームだと、さすがに毎日10時間以上も付き合ってくれる人間はそうそういないし、一人で延々と10時間以上も同じような作業を続けることのできる趣味って、それほど多くない。
「90年代から21世紀初頭は、ゲームプレイの長時間化が進み、面白い趣味としてどんどん発展していった時期だから、今のスマホゲーみたいに隙間時間にちょちょいといじってこなすゲームじゃなくて、没入度合いは全然違ったんじゃないかな。まあ、年をとるとゲームに要する時間も集中力も足りなくなって、他にも関心が広がったりすると、それなりにバランスのとれた脳になるのかもしれないが、何にせよ、○○脳と他人の頭の中身を世の風潮と組み合わせて揶揄するような批評本もどきが出る文化が生まれたのは、悪影響かもな、と思う。何というか、そういうタイトルの本で、世の中の流行を精神障害と引っ付けてネタにするって、自虐ならともかく、批評としては低俗すぎないかな? センセーショナルでインパクトはあるけど、品がなくて、失礼な物言い、と俺は考える」
ミリィ「でも、NOVAちゃんは寄り道脱線脳よね」
GM「寄り道脱線は、一本の狭い世界に偏らずに、むやみに話を広げちゃうから生じるものなんだ。それに、いくら俺でも、1日10時間以上も平気で寄り道脱線を続けてしまうぐらい、寄り道脱線中毒に陥っているわけじゃない。癖と芸と脳を一緒にするな」
ゲームの世界に回帰して
ミリィ「とにかく、TRPGはコミュニケーションゲームだから、単調作業を延々と繰り返すのではなくて、脳に多彩な刺激を与えるから、ゲーム脳の研究対象外ということよね」
GM「まあ、ゲーム脳関連の実験は、著者がゲームの多彩なジャンルに無知だということが分かって、あまり頭を使わない手先だけのゲームを延々とプレイさせた結果だからな。そんな単調なゲームを長時間プレイさせても、モニター自身が楽しまずに飽き飽きしながら、もう機械的実験のようにデータ取りに付き合わされていたんじゃないかな。
「ドラクエみたいなRPGなら、俺も若いときは1日10時間以上、平気でプレイしていた時期はあった。物語の続きが気になって仕方ないとか、キャラ育成をあれこれ考えて、次はどの職業に転職しようとか、楽しいプレイをすることは苦にならないが、同じことをテトリスや違うジャンルの単純ゲームで長時間延々とやってると、そりゃあ苦行というか過酷で飽き飽きとしてしまう作業で、ゲームの持つ想像力、創造力は実験で測れないところもあるだろう。子どもたちが(大人も)好きで楽しむ実像と離れた形で実験を行なっても、そういうデータが有効だとは思えない……と今さらゲーム脳批判をしてみるわけだが、TPOに合わない話なのも明らかなので、寄り道から帰還するぞ。今から、俺は妖精脳だ」
エマ「何よ、妖精脳って」
GM「言葉の意味はよく分からないが、とにかく話を進めようってことだよ。このままだと、結局、今回も【光の樹】に到着できずに、タイトル詐欺の上塗りをしてしまう」
サイバ「すると、続々・光の樹で、ゾクゾクしようってことだな」
GM「いや、頑張って【光の樹】へ到着してくれ。移動判定のダイスは、翔花じゃなくて、他の誰かが振れ。これ以上の迷走は読者が飽きる」
ミリィ「仕方ないわね。読者の皆さんを飽きさせないように、このあたしが一肌脱ぐしかなさそうね」
エマ「ちょっ、ちょっと、これからサービスシーンでも?」
ミリィ「イラストもないのに、サービスシーンを演じても仕方ないでしょう。当ブログは教育に良い記事を目指しているんだから。でも、説教だけだとエンタメにならないので、遊び心を忘れずに、ダイスを振って(コロコロ)はい、7。無事に【光の樹】にようやく到着したわ」
GM「でかした。これでタイトル詐欺にならずに済んだよ。時は32日めの深夜。鬱蒼とした森の中を歩いていくと、程なく小さな広場に出る。広場の真ん中には、1本の大木が立っていて、キラキラと輝いている」
ミリィ「ところで、ここには何しに来たんだっけ?」
GM「ベルゼンが『大丈夫か、こいつ?』って軽蔑の眼で見るぞ」
ミリィ「そんなことを言っても、寄り道脱線が続けば、話の展開を忘れるのも日常茶飯事よ。読者さんだって、そうだそうだって言ってるんだから」
GM「読者を味方に付ければ、何を言っても許されると思ってるだろう?」
ミリィ「当然よ。作家は読者の応援の声がなければ成立しない職業。作家が上で、読者が下だって考えるような慢心した作者は、読者の不評を招く。読者が尊敬するのは、『自分たちを楽しませてくれる作品を作れる人』であって、作家でござると威張ってみても、肝心の読者を楽しませるという意識に欠けていて、人を楽しませるサービス精神を文章技術とともに磨かないまま、独り善がりな態度が改まらないなら、そんな作家に価値はない。娯楽作家は、人を楽しませてこそ何ぼなんだから」
GM「そうだな。読者が作者にサービスするんじゃないものな。よし、サービス精神溢れるゲームマスターは、プレイを円滑に進めるために、重要情報のヒントを出すぞ。ここに来た目的は、とある大手ハンバーガー屋の名前を言ってみろ」
ミリィ「ええと、マク何ちゃら……って、ああ、そうそう。マクリール・ルーという名前の光の魔剣のヒントがここにあるって、ベルゼンさんから聞いたんだ」
エマ「マクリール・ルー。わたしにはファルシオンがあるけど、光の剣だって興味津々よ」
GM「そうやって、君たちがマクリール・ルーのことを考えていると、大木の方から10体の光が飛んでくる」
サイバ「それって攻撃魔法か? 【カウンター・マジック】を素早く掛けたいんだが」
GM「いや、飛んできたのは光の妖精スプライトだ。身長30cmほどの女性の姿をした発光妖精で、レベルは5。彼女たちは『盗まれた、盗まれた』と妖精語で騒いでいる」
ミリィ「それは聞き捨てならないわね。未来の女王のあたしの許可なく、勝手に盗みを働くのは厳罰ものよ。詳しく話を聞かせてちょうだい」
GM「カシュミーラがスプライトたちに近づくと『あ、犯人だ、犯人だ!』『お宝返せ、返せ!』と口々に言う」
ミリィ「失礼ね。お宝には興味あるけど、まだ盗んでいないわ。チッ、あたしのマクリール・ルーを盗むなんて、先を越されたみたいね。絶対に許さないんだから。妖精のものは女王のもの。女王の名の元に、盗みを働いた者には裁きを申し渡さないと。とにかく、犯人はあたしじゃない。自分のものを盗む意味なんてないじゃない」
GM「『だったら、あいつらだな。こんなことをするのは、あいつら以外に考えられない』とスプライトは非難の矛先を変え始める」
ミリィ「心当たりがあるのね。だったら、あたしたちに任せて。マクリール・ルーは必ず奪い返してみせるわ」
GM「『マクリール・ルー?』スプライトたちは怪訝な目でミリィを見て、それから次々と訴えてくる。『盗まれたのは違う。〈光の樹の実〉よ』『きっと、これは【闇の樹】に住むシェイドの仕業』『大切なお宝の〈光の樹の実〉を取り返してください』『そうすれば、マクリール・ルーの歌を教えてあげます』……だそうだ」
ミリィ「歌だけ?」
GM「光妖精の話では、マクリール・ルーはここにはないということ。彼女たちの知っているのは、マクリール・ルーにまつわる伝承歌のみ。『クエスト:スプライトのお宝を取り返せ』を果たしたら、伝承歌を聞かせてくれるそうだ」
サイバ「【闇の樹】は中央エリアにあるみたいだな。一度、戻ってお宝探しに行くか、それともエマさんの覚醒のために【大樹の森】に先に行くか、どっちがいいだろうか?」
ミリィ「【闇の樹】は闇パワーが満ちてそうなので、今の不安定な状態のエマさんを連れて行ったら、闇パワーが増大して暴走して、世界を無にしようとか言いそうね」
エマ「そんなことは……言いそうな自分が確かにいるかも」
ミリィ「だったら、ここは悔しいけど、お宝は後回しというのが女王らしい賢明な判断だと思う。自分の欲しいもののことしか考えられなくなったら、バカの壁に陥りそうなので、女王たる者、バカな判断で周りに迷惑はかけられない。お宝も大事だけど、エマさんの心はもっと大事。そういうことよね」
エマ「素敵な判断だと思うので、緑のオーラを放ちます。ありがとうね」
こうして、一行は先にエマの意識を取り戻すことを選択した。
果たして、不死鳥の剣を持つ少女は光の道に目覚めるのだろうか?
妖精郷の光と闇の混迷状態はなおもつづく。
●フェアリーガーデン第4部9話の状況
日数経過:32日め深夜(光の樹)
経験点:インプからブラウニーを助けた★2個
魔物退治分80点
収支:戦利品400ガメル分
妖精郷同化度3(カシュミーラのみ4)
ブラウニー発見数:6体
遂行中のミッション
・エマの眠りを覚ませ
受注したクエスト
・マルキのペンダントを故郷のロッテに渡す。
・ベルゼンをシーリィと再会させる(手紙配達と兼ねて)。
・凍結海のフラウにスイーツ5個買ってくる。
・光の樹のお宝を取り戻す。
その他の冒険目的&情報
「火柱の塔の魔力炉で〈妖精郷の鐘〉を鋳造できる」
「火柱の塔のエインセルにラナスイーツを渡せば、
〈炎精鉱〉をもらえる」
「火柱の塔に〈炎精鉱〉を持ってくれば、火の封印が解除できる」
「水晶塔の情報6ヶ所」(光は封印解除済み)
「大神殿の信者を解放できるよう成長」
「エマの吸血鬼化症状を治癒するため、【大樹の森】に向かう」
「アラマユの遺産、光の魔剣マクリール・ルーの手がかりは【光の樹】のスプライトに」
「雲海の岬でジンに会う」(レベル11以上で達成可)
「凍て付く山でスカディに会う」
「凍結海でミーミルに会う」
「ヒックリカエルはダジャレで世界をひっくり返し、闇に包む」
「雪山にドラゴンゾンビがいる」
「鳥籠の木には偽女王が捕まっている」
(レベル11以上でイベント発生)
「虹の根元には、魔神召喚の門が築かれている」
「魔女の名前はネアン。邪妖の女神を目指している」
「崩壊しかけている妖精郷を救う」
冒険達成度:合計37%
(当記事 完)