Shiny NOVA&晶華のNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

アフター20周年イベントの話

16日の数日後

 

晶華「いやあ、大変だったねえ、20周年イベント」

NOVA「これから日常生活に戻るのが大変だよなあ、と思いつつ。戦場になったクリスタル湖周辺のスギ林は完全に荒廃して、どこかの採石場みたいになってしまったが、大地母神ガイアさまの不思議パワーで元どおりに」

晶華「その後は、シーさんの用意した美味しい料理(バトルの後で、私もちょこっとだけお手伝いしたんだけど)を中心に、みんなでパーティーをやって、その後で、見逃したクウガさんやニチアサ録画分を処理したと思ったら、すぐに次の回の放送を消化しないといけなくて……」

NOVA「俺たちの戦いと同時並行するみたいに、ウィザードがディケイドと共演する最終回を迎えたり、クウガが雷ライジングパワーでビリビリしだしたり、アバレンジャーが京都編だったり、牙狼がクライマックスだったり、Z様もクライマックスだったり、いろいろ盛り上がっている頃合いだなあ」

晶華「過去と現在がいろいろ入り混じっているんですけど」

NOVA「YouTubeが旧作祭りになっているからなあ。それはともかく、2020年を生きながら、いろいろな時代の作品も追っかけていると、今が何年かが分からなくなってくるというか、違う時代の作品なのに、妙なところで種々の要素がリンクしたり、自分のブログ時空との意図しないリンクが見られたりすると、ヒーローと共に時代を生きてるって感じがするよ」

晶華「ゼロさんがラビタン∞(インフィニティー)に乗るような話を書いた直後に、ギャラクシーファイトの主題歌が『ZERO to INFINITY』になっていて、NOVAちゃん、驚いていたもんね」

NOVA「まあ、ずっと作品世界を追っていると、阿吽の呼吸みたいに通じ合える感覚が生じるのかもな」

晶華「ヤプールとの戦いで、時間が止まったのも、まるでプリキュア映画みたいだったしね」


映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』特別オープニング映像


『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』予告編


『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』スーパーグレース編

 

NOVA「まあ、俺は10年分ぐらいのプリキュアファンだが、映画を見るほどのマニアじゃないので、この作品は未見なんだけど、コロナ禍のせいで『止まった時間の針を動かすために戦う物語』ってテーマは、TVの『地球を蝕む病原菌を模した敵と戦い、お手当てするヒロイン』というテーマも含めて、実にこの2020年のリアルにシンクロしている感じなんだよな。感情移入というレベルを越えて、作品世界内の事象が生々しく感じられるわけだよ」

晶華「で、来年のプリキュアのタイトルはもう出たの?」

NOVA「例年だと、1月に終わって2月から新番組開始となるんだが、今年は4月から6月の間に2ヶ月分の放送が飛んだ(再放送で穴埋めした)からなあ。いろいろスケジュールが変わる可能性も否定できん。来年3月の春映画が『ヒーリングっどと、YESプリキュア5GOGOとのコラボ』とのことだが、すると4月に新作かも、という可能性が出てくる。きっと、春映画に新プリキュアの顔見せ登場があって、ヒープリとGOGOと新作の3作品コラボかな、と思うわけだ」

晶華「新作プリキュアがまだ発表されていないから、とりあえずはGOGOの方を話題にしておこうということね」

NOVA「一方、例年ならプリキュアと同時期に終わる戦隊の方は、新作タイトルが『機界戦隊ゼンカイジャー』という形で挙がっているっぽいが、全開あるいは全快、であって、前回じゃないよなあ」

晶華「『前回のゼンカイジャーは……』って、毎度のあらすじナレーションで語るとか?」

NOVA「ライダーは2話1が多いから、前回の話を語ることも多いけど、戦隊は基本的に1話完結で、たまにピンチでつづくぐらいだから、毎回、前回のあらすじを語ることはしないと思うが」

 

晶華「……と、もう普通に日常雑談をしているんだけど、私たちの周りは何もかも元どおりってわけじゃないのよね」

NOVA「あれだけのバトル展開を経た後で、何も変わらずに日常に還るのは、ドラえもん時空のような成長しない物語だもんな。花粉症ガールの物語はそうじゃない。大きなイベントの後では、変わらない部分もあるけれど、それよりも変わることが多いんだ。幸い、再起不能な壊れ方をした者はいないが、何もかも前と同じような日常に戻るわけじゃない。それぞれの成長や、立ち位置の変化、そして犯した罪の清算なんかもしなければならない」

晶華「ヤプールにそそのかされて暴れた蟹キングさんの始末をどうするかってことね」

NOVA「鉄太郎さんの制止を振りきって、こっちに来て、状況を悪化させたんだからな。その責任はとってもらわないといけない」

晶華「とにかく、今回は16日の楽しいパーティーの後、それぞれの人たちがどんな日常に戻ったのか、あるいは新たな状況になったのかを、ショートストーリー集で語る内容です」

 

翔花の描く物語

 

晶華「お姉ちゃん、もう行っちゃうの?」

翔花「うん。私は2019年の粉杉翔花だし、この時代は私の帰る場所じゃないと思うから」

晶華「たった一年なんだから、気にせずに残ればいいのに(涙目)」

翔花「そういうわけには行かないわ。私は平成31年の粉杉翔花で、これからモスラさんの力を手に入れないといけないんだし、NOVAちゃんのことは、あなたがいれば大丈夫だと思うから(笑顔)」

晶華「だけど、お姉ちゃんだって、本当はNOVAちゃんと離れ離れになるのは辛いんでしょ? それなのに、どうして笑顔で時空を翔び回る旅に戻れるの?(涙目)」

翔花「もう、泣かないでよ。花粉症ガールの武器は別に涙だけじゃないんだし。笑顔だって武器になるんだから。はい、スマイル、スマイル。太陽サンサンに曇り顔は似合わないわよ」

晶華「うん、『スマイル』なプリキュアはいるけど、『涙目プリキュア』なんていないもんね」

翔花「メンバーの中に、たまにいるけどね。涙もろい娘とか。涙がテーマの映画だってあったみたいだし」


プリキュアの涙が狙われた!?映画『映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』予告編

晶華「涙の力がインフィニティーリングを生み出したこともあるわけで、涙目魔法なんてものが考えられるかも」

翔花「強い想いや感情が魔力に通じるという話もあるし、その辺の原理はよく分からないんだけど、涙は水が戻っちゃう感じなので、明るい明日を目指すなら笑顔が一番よね」

晶華「未来が明るいとは限らないけど、それを明るく変える力も希望の魔法なのかも」

翔花「うん。それに希望は一つじゃないことが、今回の戦いで分かったし。世界のために戦う使命を帯びたのは、私だけじゃない。NOVAちゃんだって、アキちゃんだって、明鏡戦隊メガネンジャーとして戦っているのに、私一人だけ自分の為すべき使命を放ったらかしにして、甘えるわけにはいかないわ。お姉ちゃんなんだし」

晶華「いつも戦ってばかりじゃないんだけどね。たまに日常を壊す悪霊が現れるから、仕方なく退治しているだけだもん」

翔花「そうやって、帰るべき日常を守ってくれるアキちゃんたちがいるから、私も勇気を出して、時を翔ける修行ができるのよ。アキちゃんは私の希望なんだから」

晶華「じゃあ、お姉ちゃんは私の、ううん、私たちみんなの勇者になってね。それに、もしも帰って来れなくなっても、私とNOVAちゃんが必ず助けに行くから。どんな時でも希望は捨てないで」

 

NOVA「じゃあ、二人の話はこれで終わりだな。シロ君も翔花に話したいことがあるそうだ」

シロ「え? 新星さま? ボクは別に……忍びらしく黙って見送れたら、それでいいのです」

NOVA「言いたいことがあったら、溜め込まずに言った方がいいぞ。……それで壊れてしまう関係ならそれまでだ」

翔花「なあに、シロちゃん?」

シロ「ボ、ボクは……翔花に付いて行けるものなら……付いて行きたいんだけど……」

翔花「え? シロちゃんも一緒? わ〜い」

ガイア(それはなりません、遠き娘よ)

翔花「どうしてよ、ガイアちゃん? 一人より二人がいい。二人より三人がいい……ってサンバルカンさんだって言っていたわ」

NOVA「お前がシロ君を連れて行くと、時間軸が大きく捻じ曲がってしまうんだ。さすがに、それは俺も看過できん。シロ君には『魔神ハンター』の物語で頑張ってもらわないといけないしな」

翔花「ああ、シロちゃんにはシロちゃんの物語があるのね。だったら、今はそれを頑張って。私も私の物語がある。そのうち合流することを楽しみにしているわ(ニッコリ)」

シロ「そ、その言葉と笑顔だけで、ボクにとっては十分だ。元気でやれよ、翔花。また会おう」

翔花「うん、またね。じゃあ、行くわ」

NOVA「その前に最終確認だ。例の数字は覚えたか?」

翔花「ええ、バッチリよ。1961、64、66、68、飛んで1992、94、96、97、98。時空の旅で迷子になったときは、以上の数字を辿ればモスラさんに会える。そして最後の98から恐竜時代に飛ぶゲートを通れば、エターナルな力が得られるってことね」

NOVA「そうだ。なお、2001、03、04は寄り道ルートになるので、行く必要はない。18は大外れで、もう一回未来に飛ばされる。19はそもそもゴールだし、その時代のモスラを追いかけると、屋久島に帰って来れなくなるので、とにかく平成ライダーの時代に迷い込んだと思ったら、さっさと過去へ戻ることを勧める。できるだけ速やかに用事を済ませて、余計な寄り道はしないように」

翔花「ええ、私は自分の物語をきちんと創り上げるから」

NOVA「では、ガイア様、お願いします」

翔花「必要ないわ。私にはオーマジオウさんの力があるんだし、自分の力で翔ぶことだってできる。じゃあ、行くね」

NOVA「えっ、おい……」

 

PON!

閃光とともに消失す。

 

 ただ、翔花の言葉が時空の風に乗って、伝わってきた。

 

翔花「私が主役の物語。タイトルは『花粉ライターJUHO』よ!」

NOVA「何だと? そ、それは、まずいでしょ」

晶華「お姉ちゃんを呼び戻せないの?」

NOVA「……チッ。何てスピードだ。見失ってしまったぜ。さすがはオーマジオウの力か」

 

 こうして、翔花の時空改変能力によって、『花粉ライターJUHO』の物語が生まれる時間軸が発生し、令和の時代を脅かすことにもなったのだが、それはまた別のエピソードである。

 

類似と感染(古典的魔術の原理)

 

NOVA「さて、邪神Kを倒して、ケイPマーク1とマーク3、それに触手キングから元に戻ったクラブキングを助け出すことには成功したんだが……」

ケイPマーク1『……』

ケイPマーク3『……』

クラブキング「……」

晶華「みんな、一言も喋らないのよね」

NOVA「マーク1が喋らない理由は、妖精郷フェアリーガーデンでボディ部分に当たる〈エマの帽子〉のみをゲットして、メンタル部分に当たる〈エマのハンカチ〉を俺たちがまだ入手していないからだ」

晶華「大体、どうして妖精郷で消息を絶ったはずのKPイチローちゃんが、ケイソンやヤプールに憑依されたりしたのよ」

NOVA「妖精郷は俺たちがプレイしているTRPGの物語で、ゲームの異世界と、悪霊の世界と、ウルトラ時空がつながってしまったんだろうな」

晶華「どういう原理で?」

NOVA「一言で言えば、魔法だよ。魔法の研究では、ジェームズ・フレイザーの『金枝篇』という書物がお薦めらしいが、俺は原本を読んだことがない。だから解説書などによる抜粋的な知識で申し訳ないが、金枝というのはヤドリギのことで、ドルイド魔法にも使われる霊力を帯びた寄生植物だな」

金枝篇(全5冊セット) (岩波文庫)

金枝篇(全5冊セット) (岩波文庫)

 

晶華「何だかややこしい説明になりそうね」

NOVA「まあ、ドルイド魔法については別の機会に語るとして、ここでは『金枝篇』で提示された、二つの魔法原理、すなわち類感魔術と感染魔術の二つについて詳しく見ておこう。ゲームじゃないリアル世界でのオカルト魔法を考える上での基本的原理になるからな。現実に魔法を使う手法というよりは、『人々が魔法や宗教の儀式という幻想をイメージするに当たって、古今東西の文化で幅広く用いられている魔法っぽさ、呪術っぽさとはどのような特徴があるか』という考察を文化人類学的視点で、実例の収集、分析を試みたわけだ」

晶華「何で、そんな面倒そうな話を始めたのよ?」

NOVA「お前が、ゲームの異世界と、悪霊の世界と、ウルトラ時空がつながった原理を質問したからだろう? 一番簡単な答えは、魔法だから。次に簡単な答えは、不思議時空とかアンバランスゾーンが発生したから。これだけの答えで、お前は納得してくれるのか?」

晶華「『どういう魔法よ?』とか『不思議時空とか、アンバランスゾーンが、何故発生したの?』とツッコミ入れたくなるわね」

NOVA「それを説明する上で、後者だとSF科学タームを連発すれば、説明になっているようでなっていない、だけど何だか凄いことが起こったんだなあ、という気にさせられる。大体、ファンタジー異世界とか、悪霊とか、異次元人とかが絡んでいる時点で、科学的な常識では解説困難だろう? そこで、魔術関連の用語を使うしかないわけで」

晶華「じゃあ、類感魔術って何?」

NOVA「似たものは影響を与えやすいという類似の原理を利用した魔法だな。例えば、折り紙で鶴を折ると、その鶴が本物みたいに飛んでいくとか。絵を描くことで、その絵が本物のように動き出すとか。指で鉄砲の形を作って、そこから弾丸が発射されるようなイメージを強めると、本当に弾が出たら魔法だろう」

晶華「花粉症ガールの目が赤いとか、涙目という特徴も、『花粉症』という現実の出来事に基づいているから、イメージ的に納得しやすいってこと?」

NOVA「後は、クウガさんが武器を生成する際も、長い棒からドラゴンロッド、拳銃からペガサスボウガン、トライアクセラーからタイタンソードにモーフィング変形するような描写は、かなり類感魔術に近いわけだ。あれも科学というよりは、呪術的、オカルト的描写だからな。もちろん、イメージがイメージを呼んで連鎖するということもある」

晶華「たとえば?」

NOVA「スーパーマンはどうして空が飛べる?」

晶華「そりゃ、宇宙人だし、マントがあるからでしょう?」

NOVA「マントがあったら、飛べるのか?」

晶華「……普通のマントじゃ飛べないわね。吸血鬼の黒マントか、スーパーマンの赤マントか、そういう特殊なキャラクターがまとうから飛べるということで」

NOVA「コウモリや鳥が飛べるのは事実だな。すると、それらの生き物の翼に準じたイメージがあれば、飛行の魔法にも説得力がつくわけだ。その結果、『マントを付けたキャラは鳥のように飛んでも不思議じゃない』という文化的常識が社会で共有される。実際は不思議なんだけど、マントを付けていれば飛べるという魔法が生まれたわけだ」

晶華「ああ、社会的なイメージの共有があれば、どんな不思議なことでも許容される、それが魔法ってこと?」

NOVA「そういうことだ。次に、ウルトラマン。彼はマントなしに飛べるという新たなイメージを作り上げた。どうして、そんなことができたか分かるか?」

晶華「そりゃ、ウルトラ一族は宇宙人だから……って、スーパーマンも宇宙人よね」

NOVA「そう。人間よりも凄い能力を持った宇宙人だから、飛んでも不思議じゃない。逆に、ウルトラマンに似た姿のミラーマンが何故飛べないんだ? って話になる」

晶華「え? ミラーマンさんは飛べないの?」

NOVA「飛べないんだな、これが。要するに、一度イメージが定着すると、似たような姿のキャラは同じようなことができるだろうという風に思え、できない方が不思議に思ったりもするほどだ。これが類似の法則の応用。要は、形やイメージを似せればそれでいい」

晶華「なるほど。現実的にそれができるかどうかではなく、それができるとイメージ的に納得されられるかどうかってことね」

NOVA「フィクションでの設定を考える上で『見立てる』という考え方に通じるわけだな。ウルトラマンは空が飛べるけど、仮面ライダーは空が飛べない。じゃあ、空飛ぶ怪人にはどう対処したか?」

晶華「ジャンプした? バッタだから」

NOVA「まあ、それも半分正解だ。もう一つは、ライダーらしくバイクを使ったんだ。バイクの名前はサイクロンとか、ハリケーンとか風をイメージした名前が付けられているし、さらに飛べるイメージを付与するようにカウルに翼状のパーツを装着し、Xライダーのクルーザーはプロペラ、アマゾンのジャングラーに至っては後部に翼を付けて、ライダーのマシンは空を飛べるイメージを構築した。何となく、翼っぽいもの、プロペラっぽいものがあれば飛べるだろう、というイメージだな」

晶華「そういうのは全部、類感魔術というわけ?」

NOVA「もちろん、フレイザーは18世紀から19世紀の人だから、スーパーマンウルトラマン仮面ライダーなんて知るわけがないだろうがな。彼が研究したのは、未開人の儀式や歴史伝承に残っている魔術の儀式を人々が信じる精神的理由、文化背景の話だからな。当然、我々は未開人ではないけれども、それでも科学的根拠のないものをイメージだけで安易に信じたりもする。そういうイメージ源を創作の設定として考える上でも、フレイザーの理論は役に立つという話だ」

晶華「つまり、元ネタがあって、それに似ていることを納得させればOKってことね」

NOVA「ただし、似てないものを似てると言い張っても、何の説得力もないんだけどな。似てるというからには、どこがどう似ているのかを納得できるように説明できて、初めて言葉の上での魔術が成立する。術者が『これは○○に似ている』と言っても、誰かが『似てねえよ』と反論してしまえば、魔術はかき消されてしまうわけだ。何が何に似ているかを言うには、その人のセンスと言葉の説得力など、いろいろな要素が必要になるな。あとは、双方の文化的背景が通じていることも望ましい」

 

晶華「とにかく類感魔術は分かったと思う。似てるものをつなげようってことね。もう一つの感染魔術は?」

NOVA「似てないものでも、一度接触してしまうことで影響力を与える関係を成立させることが可能という原理だな」

晶華「ウィルスとかそんな感じ?」

NOVA「それもありだろうが、例えば『以前に師匠から教えてもらった技』というのは、説得力あるだろう? 直接、教えてもらわなかったとしても、『以前に見たことがある』と言ってしまえば、学習能力の高いキャラは、どんな技でも使えるわけだ。まあ、物語的には『伏線を張る』ということだけど」

晶華「ええと、それが魔術とどうつながるの?」

NOVA「翔花は以前に『クウガの技で、ゲンブを倒している』んだ。そういう経緯があるから、翔花が『オーマジオウの能力を習得』しても説得力はある」

晶華「いや、ないでしょう。チートもいいところよ」

NOVA「チートなのは間違いないが、『翔花は未来に飛ばされて、オーマジオウに会ったことがある』『以前に、仮面ライダーキカイに影響したことがある』『翔花の父NOVAは、オーマジオウならぬ妄魔時王になると予見されたことがある』『サイト20周年と、平成ライダー20作という関連性』など、しっかり伏線をばらまいているんだよ。さらに、翔花がオーマジオウになって、俺がウォズになることで、うまく話がつながった、と」

晶華「ストーリーの組み立て方で、話をどうつなげるかって手法の紹介なのは分かる。だけど、魔術の説明にはなってないわよね」

NOVA「魔術的には、相手の体の一部(髪の毛や爪、体液など)を素材にすることで、本体に影響を与えることができるとか、逆に自分の体の一部を組み込むことで共感性を後付けで与えるとか、一度、血を吸ってしまえば精神的リンクが構築されるとか、相手の持ち物を通じて魔術をかけるとか、そんな感じだな」

晶華「名付けみたいな契約も含まれる?」

NOVA「ありそうだな。まあ、名付けは言霊魔術の範疇だが、他に何らかのアイテムを使って、そのアイテムの前の持ち主との間にリンクが生じるのも感染魔術に分類されるかもしれない。要は直接似ていなくても、間接的につながりを持たせる手段ということだ」

 

晶華「KPちゃんって、ケイソンに似てないよね」

NOVA「Kつながりというのと、実は花粉症ガール最初の敵がケイソン、そして2体めの敵が暴走ドゴラちゃんだったので、両者は関わりが深い。さらに、このクリスタル湖畔のスギ林で、俺たちはケイソンと戦い、さらにドゴラちゃんを発見し、戦うことにもなった。その後、最初のケイソンの正体だったNOVA1983からもらったKカプセルにドゴラちゃんを収納し、新たにケイPと俺たちが契約を交わしたわけだ。つまり、類似的にはKという文字しかなくても、感染的にはいろいろ関わりを帯びた関係ということになる」

晶華「そう言えば、花粉症ガールの1号怪人がケイソンだとするなら、2号怪人というか怪獣がドゴラちゃんだったっけ?」

NOVA「ああ。花粉症ガールの物語を始めるに当たって、『まずは日常生活を過ごしているNOVAのところに不思議な精霊少女が現れて、そのままだとすぐに消えてしまうはずなのに、契約呪文によって父娘の関係性が生まれた』というのが第一話としよう」

晶華「よくある不思議コメディよね」

NOVA「そして、単に父娘がNOVAの趣味話でダベっているだけでも、俺としては楽しいんだけど、そこから花粉症ガールでバトルするとか、冒険するとどうなるだろうとか、そういう妄想が湧き上がって、いろいろ気の向くままに言葉を紡いで行ったら、たさ氏が初期の段階でイラストとかアイデアの種を付与してくれてコンパーニュの設定ができたり、後は台風とか、ブログのサービス終了に伴うお引っ越しとか、リアルも交えて物語に組み込んでいった。つまり、花粉症ガールの物語は、作者NOVAのリアルと妄想の境界線にある物語と言ってもいい。完全なフィクションでもなく、だからと言って完全なリアルというわけでもない。それこそ半信半疑、半真半擬な不思議ストーリーとなっているわけだ」

晶華「なるほどね。だけど、当初はバトル創作ヒロインの1号お姉ちゃんと、日常アシスタントガールの2号の私が出てきて、役割分担していたはずなのに、何だかその辺の境界がごっちゃになって、私までバトル創作に巻き込まれちゃってるし」

NOVA「お前が、『お姉ちゃんばかり冒険してズルい』とか言ってなかったか? だからメガネンジャーとか、お前がメインになるヒーロー物語を構築したのに」

晶華「それって、単にNOVAちゃんがヒーローの皆さんとより密接に関わり合って、戦隊司令役をやりたいから書いた話じゃないの?」

NOVA「アイデアの種をお前がくれて、後は気合と妄想で楽しく書き上げるって感じだな。そうしたら、こちらの描いた物語に合わせるように現実のヒーロー物語まで展開していくように感じられたから、そこからさらにフィードバックして、連鎖反応を起こしているように思えてな。

「俺が時空魔術云々と書いていたら仮面ライダージオウが始まって、

 俺がメガネンジャーに仮面ライダーブレンを登場させたら公式も本当に登場させたり(まあ、ブレンがライダーになるのは『仮面ライダーハート』の最後のオチセリフだったので、完全にNOVAオリジナルでもないんだが)、

 俺がお笑い芸人云々と言っていたら、ゼロワンが始まったり、

 俺が小説家主人公の『花粉ライターJUHO』なんて考えたら、公式も小説家ライダーを出してきたり、

 何だろうな、これ、ワクワクって感じているんだよ」

晶華「偶然にしてはでき過ぎよね」

NOVA「そこに言霊魔術的な因果関係が発生しているのか、それとも長年ヒーロー番組を追っかけているから俺が上手く空気を読めているのか、難波重工のスパイが潜り込んでアイデアのネタを盗み取っているのか、単に俺がいっぱいネタを書いているから下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる状態なのか、よく分からないんだが、自分が妄想で書き散らしたことを公式が映像化してくれるように感じるのは、すごく快感なわけだよ」

晶華「すると、そのうち『花粉症のキャラが悪霊と戦う物語』が誕生しても不思議じゃないわね」

NOVA「というか、ヒーリンぐっどのプリキュアとか、主人公と怪獣が花粉症で苦しんでいたZ様の1エピソードとか、そこまでリンクするか? と非常に笑った。公式→俺→公式という感じに、何だかつながって生きてるって感じがして、アマチュアブログ作家冥利に尽きるって気分だよ」

晶華「そこまで自意識過剰に、ハッピーな妄想に浸れるなんて、NOVAちゃんもおめでたい人間ね」

NOVA「もちろん、有言半実行な男だから、言ったこと、書いたことが全て現実になるとは思っちゃいないんだが、的中率が3割から5割弱でも、そこからまた話を膨らませて、いろいろアイデアを連鎖させる才覚はあるんじゃないかなあ、と自認している次第だ。そういうのも、ちょっとした感染魔術の応用じゃないか、と」

晶華「つまり、何らかの関わり合いがあれば、そこから因果関係が生じて、魔法の対象になるってことね」

 

NOVA「以上のことから、魂のないケイPボディにケイソンの悪霊が取り憑くことは、十分な因果関係をもって成立するわけだな。そして、さらにケイソンの悪霊とヤプールの悪霊が、悪霊同士のつながりで接触したとしても、類感魔術の原理で納得ができるわけだ。魔術の素養があれば、その辺の因果関係は読み解けるというものだよ」

晶華「それで納得できない人は?」

NOVA「魔術のセンスがないと判断して、この世界から足を洗うことを勧める」

晶華「ここまで長々と説明してきて、結局、結論は『魔法だから』で終わるのね」

NOVA「魔法も創作も、大切なのは頭の中の想いを現実っぽくなるよう、因果関係とかあれこれ考えて、人々の心に通じ合わせることだからな。それができれば、現実をも改変する力となるかもしれない。後は、世界に散らばるマナ(魔力素)次第ってところかな」

晶華「魔力素が枯渇した世界は魔法が使えないけど、今の世界は?」

NOVA「俺の実感では、魔力素が満ち過ぎているんじゃないかな、と考える。魔力素が多すぎると、世界は混沌状態になって安定を欠くというのは、多くのファンタジー世界共通のルールなので、日常の非日常化という現象が社会を支配するのは厳しいだろう、と」

晶華「誰かの笑顔や居場所、かけがえのない日常を守って戦うのがヒーロー・ヒロインってものだものね」

NOVA「夢あふれる世界はいいけど、悪夢あふれる世界は勘弁して欲しいものな」

 

罪と罰

 

晶華「創作と魔術による因果関係、それがいかに現実社会に影響を与え得るか、という話は、たぶん納得したと思う。それで、この悪霊の手から解放した3つのKたちはどうしたらいいのかしら?」

NOVA「マーク1は簡単だ。フェアリーガーデンで、〈エマのハンカチ〉をゲットすればいい。それをセットすれば、すぐに元のケイPマーク1として復帰するだろう」

晶華「マーク3ちゃんは?」

NOVA「こいつは元々、仮面ライダーブレンの器として誕生したんだけど、ブレンたちロイミュードが公式に回収されたので、魂の抜けた状態で放置されて、それが蟹キングと融合した形で、この1年続いたわけだが、とんだトラブルの元になってしまったわけだなあ。だから、改めて、こいつのボディに『平成NOVAメモリ』をインストールすれば、『俺の代役ン』になるわけだ」

晶華「ああ、壊れたマーク2ちゃんはドクターさんに修理をお願いしたもんね。じゃあ、これからはマーク3ちゃんのボディが『平成NOVA2009ちゃん』のボディになるわけね」

NOVA「気になるのは、平成NOVAの人格に『触手好き』が加わったりしないか、ということだが。あるいはロイミュード=ブレンの残留思念が加わったりとか、とにかく、試験運用はしてみないと何とも言えん」

晶華「じゃあ、早速試してみるわね」

NOVA「後にしろ、後に。先に蟹キングをどうするか決めてからだ。もう、起きているんだろう、蟹さんよ」

 

クラブキング「気付いていたでごわすか?」

NOVA「まあな。お前さんが寡黙なのは分かっている。元来のお前が武人魂に溢れた漢で、この度の失態を痛烈に恥じ入っていることもな」

クラブキング「ヤプールの悪意に取り憑かれ、邪神Kとして迷惑をかけた事実は何となく覚えている。吾輩はとんだ過ちを犯してしまった。どのような罰をも慎んで受けるでごわす」

NOVA「罪を憎んで人を憎まず、とは言うが、それでも他人に迷惑をかけた者には何らかの罰が必要なんだろうな。それこそが管理する立場の責務というものだ。ところで、お前さんがどうして触手キングになったのか、分かっているか?」

クラブキング「それは、念願のドゴランアーマーと融合したためでごわす。しかし、吾輩の精神力ではドゴランアーマーの思念を封じ込めることはできずに、言動に変貌をきたしてしまった」

NOVA「仮面ライダーレンゲル上城睦月が、カテゴリーAのスパイダーアンデッドに操られたようなもんだな。同じ『かみじょう』でも、カリバーの上條大地が自分の意思で真理の探究者になったのか、それとも何かの意思に影響されているのかは、まだはっきりしないが、とりあえず触手帝国云々は、お前の意思ではなく、ドゴランアーマーの意思だったということでいいのか?」

クラブキング「言い訳はせん。全ては、吾の未熟の致すところでごわす」

NOVA「罪の意識を感じるのはいいけどな。とりあえず、この場で大切なのは、責任能力の有無なんだよ。ケイPマーク1は、そもそも魂を持たない器だけの存在だったので、罪はない。魂をゲットすれば元に戻るはず。問題なのは、お前とケイPマーク3の関係だ。ケイPマーク3も魂のない器だけの存在だが、お前さんに悪影響をもたらしたとなれば、安易に罪はないとも断言できん。しばらく、平成NOVAメモリの器として、どう動くか様子を見ないといけないだろう。それでトラブルの元になるようなら、廃棄処分あるいは別の対策を立てる必要もあるわけだが」

クラブキング「鎧の返却はしてもらえないのでごわすな」

NOVA「当然だ。ところで、言霊魔術の話になるが、触手キングという名前は何に由来するか分かっているか?」

クラブキング「そ、それは去年のクリスマスパーティーの折に、彼の偉大な怪獣王に賜った名前でごわす」

NOVA「そうだな。確か、この記事か。セイリュウことゴジラ様が、お前さんに『触手キングの名で3年暮らせ』と命じたのは。しかし、どうやら一年続かなかったようだ」

クラブキング「シクシク」

NOVA「いくら触手キングだからって、『触手とか、クトゥルフ系の話しかできない』というのでは、会話に幅が出ないだろう。お前は、もっと格好良い武人キャラだったはずなのに、触手に夢中になる余り、自分の大義を見失ったのではないか?」

クラブキング「しかし、触手キングが触手愛を語って、何が悪いでごわすか?」

NOVA「では、お前の名前に隠されたもう一つの秘密を今こそ明かすとしようか」

クラブキング「吾の名前に秘密だと? それは一体?」

NOVA「お前は蟹キングとも呼ばれていたが、『蟹』の字から刀と牛を抜いてみろ」

クラブキング「刀と牛を抜くと、角と虫が残り、おお、『触』という字になったでごわす」

NOVA「つまり、触手の『触』の字は、元々『蟹』の中に含まれていたんだ」

クラブキング「何と。ならば、刀と牛はどこに消えたでごわすか?」

NOVA「さあな。そこら辺に転がっているんじゃないか?」

クラブキング「刀と牛が? ならば、吾輩は今度は刀と牛を探す旅に出ないといけないのでごわすか?」

NOVA「必要ないだろう。牛は放っておいても、年が明ければやって来る。丑年なんだからな🐄」

クラブキング「刀は?」

NOVA「お前さんの腕のハサミ✂️は、刀じゃないのか? 触手にかまけて使っていなかったようだが」

クラブキング「腕がハサミや刃だったら、TRPGのプレイが困難でごわす。字を書くことも、ダイスを振ることもままならん。だから、ハサミを手に変えて……」

NOVA「それで触手というわけか。必然性があったんだな」

クラブキング「なるほど。どうして、蟹が触手に換わったのか、合点がいったでごわす」

NOVA「しかし、お前は再び蟹キングに戻ったのだ。ケイPマーク3と分離して、触手がなくなったからな」

クラブキング「そうでごわす。吾輩が再び触手を取り戻すにはどうすればいい?」

NOVA「いや、もう触手に捉われるのはやめにしろ。今のお前では精神力が弱すぎて、触手の力に飲み込まれるだけだ。もっと、自分の精神を鍛えねばならん。幸い、怪獣王さまがお前の身を案じて、屋久島の大地母神ガイア様の元で、修行をつけてくれるとおっしゃられた」

クラブキング「怪獣王さまが? 吾輩に修行を?」

NOVA「まあ、屋久島ではハイラスが力仕事のできる部下を探していたし、幸いお前さんは蟹という海産物ゆかりのキャラクターだからな。海の男であるドクター・ウルシェードも関心を抱いてくれているらしい。お前さんの次の赴任先は、屋久島だ。そこでヤプールに負けない強い精神性を身につけ、いつか自分の意思で触手の呪いを制御するなり、別の可能性を追求したりすることだ」

クラブキング「おお、これは何たる僥倖よ。罪を犯した吾輩に、このような寛大な計らいをしていただけるとは。さすがはお奉行さま(土下座)」

NOVA「まあ、昔風に言えば、島流しの刑ということだが、別に屋久島は流刑地というわけじゃないからな。ただし、お前は怪獣王の前に出るのに、キングという称号はおこがましいゆえ、罰として、その称号は剥奪するものとする」

クラブ「吾輩からキングがなくなれば、ただの蟹になってしまわないか🦀」

NOVA「だから、代わりの称号コングを与える。お前は今日からクラブコング、いや、蟹コング、カニコングだ」

カニコング「触手キング改めてカニコングって、変わりすぎではごわさんか?」

NOVA「バトルスピリッツにもいるらしいな、カニコング」

カニコング「おお、カードゲームが元ネタでごわすか」

NOVA「いや、俺としてはメカニコングからメを抜いたカニコングのつもりでいるんだが」

キングコングの逆襲  [東宝DVD名作セレクション]

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  • 発売日: 2015/07/15
  • メディア: DVD
 


【SF交響ファンタジー第3番】23 「キングコングの逆襲」メカニコングのテーマ

 

NOVA「とにかく、クラブキングという名前だと、ヤプールの超獣属性とか、仮面ライダーレンゲルみたいに操られてしまいがちだろうから、むしろゴジラ様に鍛えられて、コングとして一皮むけるのが望ましいのではないか。来年は、今年から延期したコングの映画も楽しみだし」


EVOLUTION of KING KONG in Movies (1933-2020) Godzilla vs Kong trailer movie scene leaked footage

 

 こうして、触手キングはカニコングと名前を改め、屋久島の地にて一からの再出発を誓うのだった。

 

(当記事 完。「アフター20周年イベントの話2」につづく)