Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

商売人16話「殺して怯えた三人の女」

 う〜ん、週刊ブログになっているなあ。
 必殺だけでも何とか維持しているけど、大怪獣バトルが手つかずなのが気になる。大体、夜に仕事から帰ってきて、そこからメールチェックとか、いろいろ。で、ビデオ撮りした夜は、それを見て、直後に書くことはできず、1日、2日、間を置く形になる(だから、月曜夜の必殺が水曜になりがち)。
 で、大怪獣バトルの方は、木曜の夜に見ているんだけど、書くとしたら、金曜夜か土曜夜。でも、それらの夜は、翌朝、見たい特撮番組があるので、早く寝るようにしているわけで。
 さらに、この時期、受験に備えて休日が仕事でつぶれがち。仕事的には、ウィークエンドの方が忙しかったりする(ま、例年のことだけど)。そして、日曜の夜か月曜の夜は、特撮番組の感想を掲示板で書いている(あとターミネーターSCC)。とりあえず、うちのサイトの作業スケジュールは現状こんな感じ。
 その他、空き時間に他所の掲示板に遊びに行ったりしている。それはそれで、人付き合いとか、話に興が乗ったりとかで、刺激的に感じている。まあ、何かを削れば、「大怪獣バトル」ぐらい書けると思いつつ、ずるずる溜め込んでいる形だなあ。


 で、大怪獣バトルと、必殺と、どちらを優先するかとなると、やはり毎週、コメントをくれるお客さんがいる後者になるわけですな。大怪獣バトルは、読者がいるのかどうかも定かではない。レッドキングファンを表明してくれた人もそれ一度きりだし。明確な需要と供給のバランスは、とっていかないとね。
 案外、うちって、「〜〜してください」って直接の要望は、近年、少なかったりするんだよなあ。あいさつメールとか、自分語りメールはあるんだけどね。サイトの感想なんかは、近年、ほとんどなかったりする。そういうのがないと、自己満足だけで記事を書くしかないってことで。
 ま、差し当たって、不満が表明されないだけ、よしとしましょう。たぶん、皆さん、こちらが忙しいと思って、遠慮しているんだろう、と善意に解釈。

 ずいぶん、前置きが長かったですが、ようやく感想。
 まあ、サブタイトルそのままの内容ですが、今回の話を一言で表すなら「怪作」。
 一応、ラストで必殺らしく「悪人殺して、恨みを晴らして終わり」なんですが、途中の展開が二転三転。必殺シリーズというよりも怪談話に、無理矢理、必殺的なオチをつけた感じですな。


 まず、最初の状況がすごい。
 大店の奥さん(後添い)と、その義理の娘と、女中。以上がサブタイトルにある「三人の女」なんですが、彼女達がみんな一人の色男番頭とこっそりいい仲になっている、というアンモラルな状況。
 ええと、番頭を主人公にすれば、何だか18禁ゲームによくあるシチュエーションです。ちょっと舞台をいじれば、洋館の奥様と、お嬢さまと、メイドの3人のヒロインを攻略するハーレムモードって感じですな。中学時代に商売人を見たときは、ドラマ部分はほとんど見ていなかった(あるいは理解できなかった)と以前に記述していたのですが、この話もまあ、見なくて正解でしたな。何せ、シチュエーションが18禁ですから。お子様視聴禁止ですよ。
 でも、今の自分はお子様じゃないので、ぼそっと「エロゲーかよ」とつぶやいたまま、じっくりストーリーを堪能。
 当然、純愛系ゲームではなくて、主人公の番頭は鬼畜。もう男女の関係を終わらせたい3人を脅しながら、関係を継続させようとします。ですが、どこで選択肢を間違えたか、バッドエンドに突入。それぞれ脅された女たちが結託して、番頭の殺害を図ります。メイド、いや、女中に袋叩きにされ、簀巻きにされて池にドボン。完。


 そして、ここから第2部。怪談話に突入。
 番頭の幽霊(らしきもの)が、3人の前に夜な夜な出没するそうな。
 ついには、恐ろしさのあまり発狂したお嬢さまが、錯乱したまま出刃包丁を振り回し、番頭の幽霊と誤認して、奥様を刺殺。ここまでが雰囲気たっぷりに、おどろおどろしく描かれます。
 和風エログロ満載な展開だったわけですな。


 これに、レギュラー商売人がどう絡むか、ですが、まず奥様が実は元芸者で、おせいや新次と顔見知り。女中は、正八が好意をもって、ちょっかいをかけております。そして、八丁堀は……行方不明の番頭の件で、奥様に事情聴取、いや吟味と言うべきかな、とにかく「殺されたかも」と水を向けると、奥様は「悪い噂が立つといけないから」と口止め料を払います。う〜ん、さすがは悪徳役人。まあ、口止め料をもらったので、八丁堀は番頭の行方も探らないまま、放置プレイ……って、プレイじゃないし。
 で、番頭の幽霊に怯えた奥様は殺される前に、おせいと新さんに事情を話して、「番頭の供養料」を託して、自首することを決意するわけですが、まあ、前述のとおりの悲劇に。


 こんな話に、どう必殺的な決着をつけるかというと、「実は」の種明かしがあったわけですな。
 全ては、番頭と女中の仕組んだ狂言。女中が番頭を殺したように見せかけて、死体も自分が始末したように装っていたわけです。そして、幽霊話で娘と奥様を怯えさせ、自滅に追い込んだ。全ては、大店乗っ取りの陰謀だったのです。
 いや、まあ、文章で書くと、それなりに納得できると思うのですが、じっさいの映像は怪談調の雰囲気やミスディレクションの方を重視したためか、もう一度、最初から見ると、ツッコミどころ多いです。どう見ても、番頭、本気で女中に殴られて死んでるやないか、とか、娘が奥様を刺殺なんて偶然の結果で計画性に欠ける陰謀やないか、とか、物語の整合性を考えると穴が見られます。たぶん、ビデオで繰り返し見られることを想定しないで、映像インパクトと意外な展開だけで話を組み立てたような感じ。
 で、こんな整合性のない脚本を書いたのは誰か? と思ったら、中村勝行氏と原田雄一氏の合作。ええと、原田雄一氏は監督も兼任してまして、傑作・新仕置人最終話の「松が植物人間になって、鉄が右手を焼かれるなどのえげつない描写」をした人。あと、オカルト時代劇である「うらごろし」の全23本中10本を撮るなど、怪談調の映像表現を得意とするようですな。商売人22話の「死人を生き返らせる」京極とかの描写もこの人。
 中村氏の脚本を、現場でもっとおどろおどろしく描き直した? 実際はただの大店乗っ取りの話だったのを、怪談調にアレンジしたのでは? と勝手に推理してみる。当たっていたら凄い、と思いつつ、外れていると主張するのも困難だろうなあ、と*1
 物語的な大転換は、いかにも無垢そうに見えた女中が、実は悪女だった点。彼女に好意を持っていた正八が、探索の最中にそれを知って驚く表情が印象的。でも、まあ、似たようなパターンで、殺されちゃった無印・仕事人の密偵半吉のパターンもあるからなあ、と思ってみたら、あ、同じ原田監督だ。虎の元締めを裏切った吉蔵など、裏切り映像のうまい監督という印象も抱いたり。


 そんなわけで、ラストは、主水が番頭を斬り、おせいが女中に声を掛け、「自分は悪くない。あの女たちは勝手に死んだのよ。大体、あんた何様のつもり? 偉そうなことを言うんじゃないわよ」と悪態をついているところを背後に忍び寄った新さんが首筋差し。
 このシーンの女中のセリフは、中村氏か、原田氏のどっちの文なのかな? 合作だと、そういう部分が妙に気になったりします。答えは出ないと思いつつ、稀にネットには情報を持った人が現われたりするからなあ。気になることは書いてみるのがよろし。

*1:まあ、無責任な推測なので、根拠を求められても困るんだけどね。文章にすると大筋としてはまとまっているんだけど、映像表現とのギャップを感じて、怪談的要素は後から付け加えられた可能性が高い、というのが判断理由。