White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSF、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

文庫版『岳飛伝』完結(一旦完結編)

さて、昨夜から始めて、朝も書いて、とうとう夜まで掛かったよ。
最初は、単純に「北方大水滸伝そのものの総括感想」ぐらいでまとめようと思ったんだけど、
この10年の来し方をあれこれ語る契機になってしまったようです。


最近のぼくは、ビルドのパンドラボックスの影響で、「封じられた記憶ボックスが開く」という表現をよく使う。
仮面ライダービルド DXパンドラパネル
ギリシャ神話のパンドラの箱には、いろいろな悪意や不幸が封じ込められていて、それが世界中に蔓延したものの、箱の底には希望が残されていた、って感じのエピソードなんだけど、
自分のイメージとしては、「何が飛び出してくるか分からないビックリ箱」的に捉えている。良いものも悪いものもいっぱい詰まっていて、物語をかき回す仕掛け装置を称して、「何ちゃらボックス」っていう感じ。


ガンダムUCに出てきた「ラプラスの箱」も、その手の仕掛け装置だし、
機動戦士ガンダムUC episode3「ラプラスの亡霊」(映像特典付)(セル版)
京極夏彦にも『魍魎の匣(はこ)』という小説がある。
文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)魍魎の匣 スタンダード・エディション [DVD]
中身の話の方は記憶も曖昧なので割愛するけれど、要は、封じ込められた箱をわざわざ開けると、いろいろカオスな状態になることが予想されるが、それでもドキドキワクワクの気持ちで開けたくなっちゃう、夢と悪夢の両方が詰まったサプライズ生成装置である。


このまま、箱について雑多な考察を積み重ねていきそうな勢いだが、ブレーキを踏んでおいて、本筋に戻すと、要は北方大水滸伝について語ろうとすると、いろいろな記憶ボックスが連動して、パカリと開くようになっていた仕掛けである。
仕掛けて仕損じなし。
仕掛けて殺して日が暮れて。
必殺仕掛人 下巻 [DVD]必殺仕事人 中村主水 (藤田まこと)1/6(全高さ約30cm)サイズ

うん、「仕掛け」という言葉だけで、つられて、こんな記憶がポンポン飛び出してくる嫌な楽しい脳である。どこを押したら何が飛び出してくるか持ち主ですら分からない、使い方を間違えると超危険な脳である。
OH、Mr.ブレイン!と突然、大月ウルフの声が聞こえてくる、天然一人ブレインストーミングができちゃう脳である。
大鉄人17 VOL.1 [DVD]
思わず、OH、NO! と叫びたくなっちゃうわけだが、ここは一つ、こう言ってみるべきでしょう。

何てこった。こいつは伝説の脳になるぜ。
S.H.フィギュアーツ ハカイダー(魂ウェブ限定)
何で、脳からハカイダー、という連想になるのか、分かる人にしか分からないが、とにかく凄い話題転換だ、と我が脳ながら感心しきり。


だけど、そろそろ、本筋に入らないかな、とイライラしてる読者の声も聞こえたようだし(たぶん、気のせいじゃないと思う。念波には過敏なエスパー脳なんだ、きっと)、
何よりも、今夜は牙狼VLのほぼクライマックス回だから、箱や脳の話に夢中にならないで、きちんと岳飛の話をしないと。
牙狼<GARO>-VANISHING LINE-Blu-ray-BOX1牙狼<GARO>-VANISHING LINE-DVD BOX2
このままじゃ、この間のグランクレストみたいに、書くのに集中しすぎて、おや、気づけば、こんな時間だ、ギャア、グランクレストを見逃したーってことになりかねません。
って、一体、普段は何時まで起きてるんだ?
グランクレスト戦記 10 始祖皇帝テオ (ファンタジア文庫) [ 水野 良 ]
アニメを見逃したお詫びに、最近出た小説、最終巻を貼り付けておきます。まだ手に入れていないけど。
ついでに気にしてる、こちらも。
ログ・ホライズンTRPG 拡張ルールブック キミだけの世界を創れ! [ 橙乃 ままれ ]


頭の中がもはや、岳飛脳じゃなくなってる気もしますが、この取り留めのない前書きで、NOVAが言っておきたいことはただ一つ。

ええと、昼間は一体化していた『楊令伝』と『岳飛伝』の記事を、文章の肥大化によって、また二つに分けました。

ただそれだけ書けばよかったのに。

今は、岳飛

岳飛伝 1 三霊の章 (集英社文庫)
経済圏構想の途絶から幕を上げた3シリーズ目。
文庫が出たのは2016年秋からで、1年半ほど掛けて、この度完結。当然、まだ全部読めていないので、どう、まとめていいのやら、と考えてみて。


ええと、この話、一言で言うのなら、「水滸伝から活躍してきて、まだ生き残っているキャラたちの最期の活躍と、後継者への託される想いを描ききった壮大な大作完結編」となるのですよ。
うん、文庫にして3シリーズまとめて50冊以上。今から全部読め、と言われてもなかなか難しい。これを10年かけて、じっくり読みきっただけで、「俺って凄え」って自画自賛したくなります。
いや、まだ、読みきっていないけど。
それに、作者はもっと凄いけど(ここで意味もなくヨイショしてみる)。

で、自分にとっては、この小説読んでると、経済運が巡ってきたのよ、ホント。
楊令伝の時は、経営状態が悪化して、いろいろ鬱屈してダメになりかけたのを、待ったをかけて、立て直しに走っていたけど(比喩。歩けるようにはなったけど、走れません。少しずつリハビリを重ねながら、普通に大都市に買い物に行けるようにはなってはいますが。)、そして少しずつ持ち直して、赤字は免れて、経営状態は何とかトントン。
それが岳飛伝を買い始めると、あら不思議。客がうまく集まり始め、この2年で一気に黒字回復いたしました。うん、だから、この2年はそこそこ裕福で、『アロー』を始め、いろいろとアメリカのTVドラマを追跡できたわけで。
ARROW / アロー 〈ファースト・シーズン〉 コンプリート・ボックス(4枚組) [Blu-ray]ARROW/アロー 〈セカンド・シーズン〉 コンプリート・ボックス(4枚組) [Blu-ray]ARROW/アロー<サード> コンプリート・セット(4枚組) [Blu-ray]ARROW/アロー<フォース> コンプリート・セット(4枚組) [Blu-ray]
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これに先日紹介した『フラッシュ』を加えたのが、DCヒーローズのTVドラマ、通称「アローバース」と呼ばれる作品群である。
これらと岳飛の間にどんな関係があるか、と尋ねるならば、岳飛伝を読んでいる間は、何だか仕事も順調で、「アローバース」の作品をあれこれ買い揃える余裕もできた、と。


うーん、しかし、NOVAの金銭運がこの2年よかったというのが、岳飛伝のおかげと仮説を立てるならば、今回、完結して読み終えたりした場合、一気に金銭運が下落してしまう可能性が心配だ。
関羽は商売の神様だけど、岳飛にそんな属性あったっけ?
部屋に招きネコならぬ、招き岳飛を飾ってたら、もっと収入増えるかな?

岳飛を調べてみたら、こんな中国のTVドラマも見つけたんだけど、
中国三国志水滸伝 豪傑武将 岳飛 豪華版フィギュア1/6
他には、こんなフィギュアもあるそうな。
学費と書いて、ガクヒと読む、と言葉遊びもしたくなるぞ。


ただ、NOVAはブログ上では、こんな怪体な文章を書いて、悦に入っているようなところがあるが、
経営においては、あまり特異なセンスの持ち合わせもなく、真面目に堅実にコツコツやるしかない、まあ、地味な人である。

そして、岳飛伝のストーリーも、それまでのバトルや裏社会での陰謀劇はメインではなくなり(クライマックスではあるけど)、基本は開墾と交易に従事する人々の日常ドラマ。
昔の梁山泊の漢たちは凄かった、という話をしながら、今の若造は腰が座ってねえ、と若者を激しく鍛える爺さんやら、何て爺さんだ、あんたにゃ敵わねえ、師匠になってくれと付いて行く一途な若者とか、
楊令さんや、呉用さんは本当に凄かったんだな。俺たちは遠く及ばねえけど、遺された書物から学ばせてもらい、未来につなげてみせます、という文人キャラとか、
年寄りの技術を学びながら、新しいアイデアを考案し、これからはお前たちの時代だ、好きにしな、と親方からお墨付きをもらう温故知新な職人ストーリーと、
これからは戦の時代じゃねえ、交易の時代だ。金になるもの求めて、南のジャングルを開墾しては甘蔗糖を作り、東の日本に船で出向いては昆布をゲット、西の砂漠地帯の部族抗争をまとめ上げてシルクロードの安泰を図り、北からはモンゴルが刻々と迫って来るような世界観。
まあ、モンゴルは次のシリーズへの布石だと言われているけどね。
チンギス紀 一 火眼


ともあれ、最初は中国の宋一国だけの話だったのが、巻を重ねるにつれて、どんどんワールドワイドに広がっていくのは、一つの醍醐味とも言えますね。
よって、主役のはずの岳飛も決して、物語、いや、世界を大きく動かす中心人物ということではなく、むしろ世界を動かすという意味では、歴史上、彼のライバルであり、悪役と評されることも多い南宋の宰相・秦檜の方がそういう役割を果たしている。
そして、普通に岳飛の物語を書くならば、「豪快な戦バカの英雄・岳飛と、陰険な智謀家・秦檜の対立劇」になるのが分かりやすいのだろうけど、本作では、岳飛も秦檜も互いに憎み合っているわけではないのですね。



秦檜「岳飛くん、私は君の武勇を尊敬している。抗金の志も理解している。だが、今は武力で抑えつけるだけの国力は、南宋にはない。もう少し時をくれんかね。南宋がまずは内政・経済で国力を蓄え、その上で、君の武力を私に貸してくれたら、お互いにWINーWIN の関係になれると思うのだがね。どうだ、手を組まないか」
岳飛「お言葉ですが、秦檜どの。俺は戦い以外のことはよく分からないのです。あなたの言うことは正しいのかもしれない。しかし、俺には金国の蹂躙によって苦しめられている彼の地の民衆の心の叫びが常に聞こえます。あなたのやり方では、時間がかかりすぎて、彼らの苦しみを救うには間に合わないかもしれない。俺は、今すぐ兵を率いて、金に攻め入る覚悟です」
秦檜「そんな勝手を許していては、国が立ち行かん。岳飛くん、君が望むなら、南宋の軍のトップとして南宋軍を自在に動かす権限を与えようじゃないか。条件は一つ、私の言葉を受け入れ、自重してくれることだけだ。君が戦える舞台は、私が必ず用意する。そこまでの時間の長さが不満なら、少しでも短くできるよう努力しようじゃないか。私は君の真っ直ぐな想いの強さが好きなのだ。君さえ協力してくれれば必ずや……」
岳飛「俺なんかのために、そこまで仰っていただけて光栄です。しかし、俺は一歩たりとも引くつもりはありません。俺の道は唯一、今すぐ金に攻め入り、一刻も早く民を救うことです」
秦檜「ええい、分からず屋め。君があくまで己が意志を曲げないならば、私は宰相として君を拘束し、場合によっては処刑しなければならないんだぞ。そうはさせないでくれたまえ」
岳飛「それがあなたの仕事なら、そうすればいい。俺に言えることはただ一つ。自分の意志を曲げずに、抗金を貫くことのみ。一人でだって成し遂げる覚悟です」
秦檜「もういい。岳飛、君を拘束する。抵抗するか?」
岳飛「……漢人相手に、余計な血を流したくはありません。しかし、部下の処遇は……」
秦檜「おとなしく軍の解体に応じるならば、身の安全は保証するつもりだ。軍に残りたいなら、南宋軍に入るという道もある」


とまあ、岳飛はこういう通説どおりの頑固一徹なキャラだけど、北方さんの秦檜の描写が変わっている。歴史上は悪役として酷評されることの多い人物であるに対し、北方秦檜は、岳飛に対して親愛の情を抱きながら自身の理想とする政治のために、処分しなければならない葛藤を描き出している。
内政に才を示す、潔癖な人物が為政者としての苦悩に直面し、いかにもリアルな人物として巧みに描写されている。彼は文人キャラであり、体を鍛えた武人ではないので、最近アンチエイジングに真剣に悩んでいる姿まで読んだ。自分も近年、50を間近に意識するようになり、まあ、精神的な柔軟さは備えているつもりだけど、体力的にはやはり若い頃よりも無理ができなくなっていることを意識し始めるようになった。
だったら、夜更かししてグダグダつまらないブログを書いてるんじゃねえよ、とお叱りの声も聞こえた気がするが……って、え、このまま行くと、いつか、ボケてるのかしら、お爺ちゃんは、と言われるような年になるのか(苦笑)。


何だか、秦檜に感情移入してしまうと、老け込んだ気分になっちゃうので、やはり老いてなお猛々しい岳飛の方に憧れてみるわけでさあ。
ええと、この話、最後は岳飛も、秦檜も死んで終わりなのか、と気になるけど、今、読んでいる16巻は各地で梁山泊軍が金や南宋の軍隊と全面戦争状態になり、三つ巴の戦いの中で、次々と歴戦の勇士が散って行く。
まるで、Zガンダムの最終決戦前夜の如し。
機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-

とりあえず、敵味方各キャラの散り際や、かつての敵であった梁山泊に命を救われて共闘している岳飛の最後を気にしながら、自分の経営状態も落ち込まないように気に掛けながら、のんびり5月の連休頃に読了できたらいいかな、と。