バットウーマンのドラマ開始
NOVA「少し遅れたが、この10月からフラッシュ第6シーズンを始め、DCTVドラマの新シーズンが本国で開始された。中でも、注目はこれかな」
Batwoman Teaser Promo (HD) Ruby Rose The CW superhero series
ケイP『こいつは……去年のハロウィン期にマスターが封印したバットクイーンか?』
NOVA「いやいや。バットマンの従妹のバットウーマンで、うちの創作ネタとは関係ない。関係ないが、まあタイムリーにつながったりして面白いと思いつつ、とうとうTVドラマが始まったんだよな」
ケイP『確か、このクロスオーバー作品で登場したんだッピ』
Elseworlds (The CW DC Crossover) Promo
NOVA「エルスワールドは、アローバースの年末恒例クロスオーバー話で、2016年末の『インベージョン!』、2017年末の『クライシス・オン・アースX』に次ぐ3作目。昨年末に全3話が放送されて、日本でも今年の夏の終わりにソフトがリリースされた」
ケイP『どんな話だッピ?』
NOVA「現実改変能力を手に入れた謎の敵によって、グリーンアローのオリバーと、フラッシュのバリーが互いに入れ替わる異変が発現。2人の能力が入れ替わるのみならず、周りの人たちの認識すらも変わり、オリバーはバリーとしてアイリスの夫に、一方バリーはオリバーとしてフェリシティとギクシャクした夫婦仲になっていたりする」
ケイP『確か、前年のクライシスで、それぞれのカップルが晴れて結ばれたんだったッピ』
NOVA「ああ、レジェンドのシュタイン教授の尊い犠牲を経た後にな。ええと、アローの第6シーズン、フラッシュの第4シーズンの話だ。俺は未見だが、今月から来月にかけてはそれぞれの廉価版ソフトが出る(出た)ので、買わないと、と思っている」
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NOVA「ついでに、こっちもな」
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ケイP『4作もか。よく買えるな』
NOVA「まあ、廉価版だからな。最新版のソフトは、それぞれ1シーズン先になる。本国での放送は秋スタートで夏前に終了のローテーション、その後、新シーズンが始まる時期に前シーズンのソフトが出て、同時に1つ前の廉価版が出る。例えば、フラッシュはこの10月で、6シーズンのTV放送が始まり、5シーズンのソフトが発売されて、4シーズンのソフトが安くなった。俺の追跡ペースとしては、2年遅れになるわけだな。まあ、YouTubeなどでハイライトシーンなんかはチラチラ見られるおかげで、昔に比べて断片的な情報は手に入りやすくなったんだが」
The Flash - Official Season 6 Teaser | SDCC 2019
ケイP『ちょっと話がややこしくなってきたので、整理して欲しいッピ』
NOVA「ああ、では見出しを変えて、まずは最近鑑賞したエルスワールドと、バットウーマンの話に集中しよう」
改めてエルスワールド
NOVA「まず、エルスワールドの物語は、フラッシュ5シーズン、アロー7シーズン、スーパーガール4シーズンのそれぞれ9話に当たる。俺はそれぞれ、2シーズン前の話、およびクライシスの話までしか見ていないので、それぞれの人間関係の変化とか一部補完しないといけないわけだが、ともかく、バリーの方はアイリスとうまくやっていて、オリバーの方はフェリシティとの仲がこじれたことが分かる(またかよ)。それと、アロー4で死んだローレル・ランスがどうも復活しているっぽいとか、細かい気になることはいろいろあるんだが、とりあえず今は割愛して、二人の能力と立ち位置が入れ替わって、いろいろ混乱しているところから話が始まる」
ケイP『つまり、オリバーがフラッシュに、バリーがグリーンアローになったりしているわけかッピ』
NOVA「俺たちでたとえるなら、俺がアシモンになって、お前がマスターになるようなものだなッピ」
ケイP『話がややこしくなるから、やめろ。NOVAッピ』
NOVA「とにかく、アローとフラッシュの世界アース1の住人は、2人の入れ替わりを認識できていないようなので、別の世界アース38の住人であるスーパーガールことカーラなら相談できるんじゃないか、ということで、彼女の助けを借りに行ったら、一緒にスーパーマンのクラーク・ケントまで付いてくることになった。4人のヒーローヒロインは協力して、フラッシュの街セントラル・シティで暴れているヒューマギアっぽいデザインのロボットを倒すことになる。こいつは、ヒーローたちの能力をコピーする強敵だったんだが、4人で連携して何とか撃退に成功するわけだ」
ケイP『入れ替わりの原因は突き止められたッピか?』
NOVA「それはまあ、シスコのバイブ能力(別次元を知覚し、次元門を開けられる)で手掛かりが分かった。犯人はゴッサムシティにいるらしい」
NOVA「そう。これまでのアローバースでは、バットマンの存在はあくまでフィクションネタとして、シスコがしばしば、時にバリーがジョークに使う程度。基本的にバットマンの物語の要素を、グリーンアローのオリバーが代わりに踏襲してきたわけだが、ここに来て、とうとうゴッサムシティとブルース・ウェインの名が出てきて、おおっとアメコミファンを興奮させて、フラッシュ回は終わり、アローの話に続いた、と」
ケイP『そして、晴れてバットウーマンのデビューになるわけだなッピ』
NOVA「そう。ゴッサムシティを舞台に、今回の入れ替わり事件の犯人を求めて、バリーとオリバー、カーラ(クラークは一度、自分の世界に帰還)が調査活動をしていると、トラブルに巻き込まれて、それをバットウーマンのケイト・ケインが『ただでさえややこしいうちの街で、余計な騒ぎを起こすな』と警告しながらも助けてくれる展開」
ケイP『バットマン本人はどうなったんだッピか?』
NOVA「3年前に街を出て、行方不明だそうだ。代わりに街を守っているのが、バットウーマンという設定。まあ、この回は顔見せデビューみたいなもので、彼女の物語が本格的に動き出したのが、この10月ということになる」
ケイP『それで、犯人の正体は分かったんだッピか?』
NOVA「ああ。ヒーロー願望を持つ狂った精神科医で、別次元の力ある存在モニターから現実改変能力を持った本を与えられ、自分がヒーローになろうと願ったら、本の扱い方に慣れていなくて、フラッシュとグリーンアローが入れ替わる結果となったわけだ。そして、ヒーローヒロインたちが彼を追い詰めると、改めて現実改変が起こり、バリーとオリバーは能力を失った犯罪者コンビにされ、カーラは囚われの身になり、精神科医が最強のヒーローであるスーパーマンになってしまった。そして、続く、と」
ケイP『ヒーローの能力を持った敵って、クライシスでもやっていなかったッピか?』
NOVA「まあ、やっていたよな。ついでに、アメコミヒーローのボスキャラの定番って、ヒーローの偽物が多いわけで。フラッシュに対するリバースフラッシュ(イオバード・ソーン)しかり、アローに対するダークアーチャー(マルコム・マーリン)しかり、スーパーマンの敵も同じクリプトン人のゾッド将軍だったり。まあ、DCだけでなくマーベルも、アイアンマンがアイアンモンガーと戦ったり、ハルクがアボミネーションと対決したり、アントマンがイエロージャケットと縮小合戦を繰り広げたり、ヒーローの悪しきコピーと戦うデビュー映画はいくつもある」
ケイP『その風潮が、昨今のダークライダーの台頭だったり、闇のウルトラマンの跳梁だったりにつながるかもッピ』
NOVA「ヒーローのダーク化と、女性化ってのは、最近ますます増えてきているよなあ。まだ、女性化されていないヒーローネタを探すと、面白くなるかもしれん」
ケイP『ロードスの姫騎士とか、女性型の鉄人28号とか、快傑ライオン丸子とか?』
NOVA「……公式でやってくれるとは思えないが、それを言うなら、ゲッターロボ斬とか、デビルマンレディー、キン肉マンレディーとかも登場するまでは、あり得んキャラと思われていたろうしな。それはともかく、エルスワールドの話の続きだ」
ケイP『悪のスーパーマンが誕生したッピ。それからどうした?』
NOVA「能力を失ったバリーとオリバーは、再び改変された世界を駆け回り、何とかマフィアのボスになっていたシスコを見つけ出して、次元門を開けて本物のスーパーマンのところへ駆けつけて、再度の助っ人を要請する。一方、スターラボのメタヒューマン収容所に閉じ込められたカーラは、囚人の監視をしているのが異世界の姉アレックスだと知って、何とか説得して脱出に成功。その後、いろいろあって、敵から現実改変能力を持った本を奪って、能力を取り戻すのに成功。まあ、その後は激しい戦いの末、精神科医を倒すことに成功するのだが……」
ケイP『元凶であるモニターはどうなったッピか?』
NOVA「そこは、きちんと解決しなかった。……というか、モニターは無数の世界を監視する神みたいなものを自称していて、将来にさらなる危機が迫っているため、それを乗り越えるための試練のつもりで、今回の騒動の起因をこしらえたらしい。そして、その将来の危機というのが、本年末のクロスオーバー・エピソード『クライシス・オン・インフィニット・アース』になるようだ」
DCTV Crisis on Infinite Earths Crossover Teaser (HD) 2019 Arrowverse Crossover
The Flash Season 6 Episode 2 Trailer - Crisis On Infinite Earths Teaser Breakdown
NOVA「そのタイトルは、原作コミックに基づくもので、そちらではフラッシュのバリー・アレンの死が描かれるとあって、クロスオーバーでもフラッシュの生死がファンの間で心配されているらしい。また、エルスワールドでは前のクライシスEXの4作クロスオーバーに比べて、レジェンドが外されたためにマイナーダウンしたような印象もあったが、今回のクライシスIEでは豪華5本立てで、しかも年末で終わらず年始まで持ち越す過去最大のクロスオーバーになることが発表されている」
ケイP『つまり、エルスワールドは、今年のクロスオーバーのための壮大な前振りだったということかッピ』
NOVA「まあ、そうなるな。さらに、今度のクライシスIEでは、スーパーガール版スーパーマンだけでなく、役者がレジェンドのアトム(レイ・パーマー)を演じてるリターンズ版スーパーマンと、成長したヤング・スーパーマンの3人で、スーパーマントリオを結成したり、DCヒーロードラマなのにアローバースに合流していなかった黒人親父ヒーローのブラックライトニングが参戦したり、何だかどんどん情報が膨れて盛り上がっているのが現状だ」
フラッシュ
NOVA「では、ここからアローバース作品を個別に語っていくとしよう。まずは、現在の多元世界の中心に位置づけられるフラッシュからだ。俺がアローバースを見るきっかけになったのも、フラッシュ第1シーズンがTV放送されたからだな。そこからアロー→レジェンド→スーパーガールまでハマり続けている。当ブログの花粉症ガール創作にも、結構影響を受けていると思う」
ケイP『時空改変ネタとか、パラレルワールドネタとかが豊富な作品だッピ』
NOVA「第2シーズンでアース2という異世界を出したり、アース38のスーパーガール世界に迷い込んだ辺りで、本格化したな。一応、第1シーズンの時点では、未来から来た敵とか、破滅的な事態に際して高速走行で時間をリセットする能力を得たりする展開とか、断片的な描写は見られたが。第3シーズンでは、フラッシュポイントという改編世界をテーマに、『自分の私的な事情で時間軸を変えてしまったことで、狂わせてしまった人々の運命に対し贖罪意識を持つ主人公』というテーマで、ラスボスが未来の自分という展開にまで至る」
ケイP『仮面ライダージオウにも通じるテーマだッピ』
NOVA「ジオウがフラッシュを意識したかどうかは状況証拠でしかないが、まあ、第4シーズンはこれから見るとして、今、気になっているのは第5シーズンだな」
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NOVA「クロスオーバーでの前作クライシスEXでは、バリー・アレンの未来の娘ノラ・アレン(バリーの母親と同じ名前)が顔見せ登場したんだが、そのノラが第4シーズンのゲスト出演を経て、本格的にドラマに絡むのが第5シーズンなんだ」
ケイP『ヒーローの父親が、スーパーヒロインとなった娘と共闘する話か。そりゃ、マスターが好きそうな展開だッピ』
NOVA「まあ、花粉症ガールの設定を考えたときは、フラッシュがこういう父娘ものになるとは、思ってもいなかったんだけどな。まあ、それを言うなら、アイアンマンにも娘ができたし、ホークアイやアントマンも娘をプッシュしていたし、マーベル側も負けてはいないんだが」
ケイP『フラッシュだと、育ての父親の息子のウォリーがキッドフラッシュになったり、アース2のハリソン・ウェルズ博士の娘がジェシー・クイックになったり、味方側のスピードスターも増えていったッピ』
NOVA「ウォリーがジェシーに惚れたんだけど、失恋したために、街を出てレギュラー落ちする展開とか、恋愛ドラマ面も割とシビアなんだけどな。とにかく、第4シーズンのクロスオーバーで主人公が結婚して、恋愛劇がひとまず完結したので、そこから未来の娘を主軸にした家族劇展開になる感じだ」
The Flash 5x04 | Nora Vs Barry |
ケイP『って、ノラがバリーと戦っているッピが?』
NOVA「娘が敵に操られているっぽいな。とりあえず、まずは第4シーズンを見てからでないと、大雑把な話しかできないので、そこからだと考えている」
ケイP『ところで、フラッシュと言えば、劇場版のジャスティス・リーグ版もいるわけだけど、今はどうなっているッピ?』
NOVA「撮影が遅れて、まだクランクインもしておらず、来年初めに撮影開始できたらいいなあ、ぐらいののんびりペースだよ。もちろん関係者の皆さんは、いろいろ二転三転して忙しないんだろうけど、こちらとしたら、マーベルに比べて不甲斐ないDCEUシリーズを気に掛けながら、TVドラマ版の方をメインに追っ掛ければいいかなあ、と思っている」
ケイP『今度の年末クロスオーバーで、スーパーマントリオが実現するなら、TVと劇場のフラッシュ共演が実現する可能性もあるかもッピ』
NOVA「スパイダーバースみたいに、フラッシュバースかあ。ないとは言い切れんのが今のアメコミヒーロー界だな」
アロー
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NOVA「さて、アローバースの元締めと言うべきグリーンアローの物語だが、今度の第8シーズンで終了することが決まった。いつもは23話で1シーズンなんだが、今度は10話で完結するらしい。つまり、クロスオーバーの時期を経て年末から年始に終了するようだな」
ケイP『だったら、アローバースという呼称はどうなるッピ?』
NOVA「さあな。フラッシュが後を継ぐ可能性が高いが、こちらもアイアンマンに対するスパイダーマンのように不安定な気がするし、スーパーガールとバットウーマンを基軸にするか、レジェンドの面々がメインになってチームアローがそちらにゲスト出演するか、予想だけなら、いろいろできる。まあ、そもそも今のアローの物語を十分追えていない俺が予想しても、まずは今を把握してからにしろよ、と自己ツッコミせざるを得ないわけで」
ケイP『追跡できていないッピか?』
NOVA「第4シーズンまでは見たんだよ。第5シーズンもソフトは買ったんだが、他のことに気を取られて未視聴だ。だから、第5シーズンの市長オリバーの物語は断片的にしか分かっていない。ましてや、第6シーズンがどういう話かも素では語れない。いろいろ調べて、にわか仕込みで語ることぐらいならできるが、そこまでの興味はないのが実情だ」
ケイP『ずいぶん、アローに対して辛辣な物言いだッピ』
NOVA「まあ、アローに関しては、アローバースの柱として、面白い作品だとは思う。ただ、ヒーローとしては地味だし、物語は重いし、そろそろ話がマンネリ化しているし、アローが居座っている限り、バットマンとの住み分けが困難だし、原作は食いつぶしているそうだし、クロスオーバー以外で続ける理由が薄いなあ、と感じていた。第6シーズン以降は、いつ終わってもいいとさえ言われていたんだな。
「フェリシティとの結婚が第6シーズンで語られ、まあ、その後、『今はヒーローとして活動しているが、かつては人殺しでもあった自分が、このまま幸せになっていいのか』という贖罪意識がもたげてきたのか、市長から転落して警察に自首した展開になったらしい(そういう重要な決断をフェリシティに相談せずに独断で決めたことで、エルスワールド時点で夫婦仲がこじれたッポイ)。とにかく、第6シーズンから第7シーズンは、過去の罪に対する贖罪のドラマみたいなんだな。ヒーロー物で、そういうドラマを見たいか、と聞かれたら、さあ、と肩をすくめるしかない」
ケイP『しかし、アローは必殺シリーズのノリを感じる、とマスターは評価していたッピ』
NOVA「まあ、テーマ的にオリバーの悩みは、中村主水のそれに通じるところはあるんだな。ただ、主水さんには表の顔であるコミカル芸があるが、オリバーにはそういうところがなくて、キャラとしては遠山の金さんなんだ。表稼業が大企業の後継CEOだったり、途中で落ちぶれたりしても市長に返り咲いたり、結局は権力側が表で倒せない敵を闇に裁いて仕置する方向性。遠山の金さんが陰鬱に必殺仕事人みたいなことをやってるような矛盾があって、そのギャップを楽しめるかどうかだよな」
ケイP『マスターは楽しめないッピか?』
NOVA「楽しむの意味がワクワクではなくて、ハラハラの意味だと堪能できると思う。ただ、フラッシュや他の軽い作品に比べると、見るのにエネルギーを使うので、どうしても気持ちに余裕がある時に限るな。どうしても、ヒーロー物には見ていてスカッとする後味の良さを求めるわけだし、見ていてジトッとかドヨッとかする作品は、後手に回る形になる。先にクロスオーバーで断片的な状況の変化を見て、そこに至る過程を知りたいという気持ちの上で、鑑賞したいと思う。よって、これだけは後追い追跡でも構わないと考えるわけだ。まあ、クロスオーバーの柱として、どっしり構えた重い作品があったのは良かったと思う」
スーパーガール
NOVA「そして、アローバースの中で、現在アローと対局の立ち位置にあるのが、この作品。女の子が主人公ということもあるが、とにかく明るく健全なスーパーヒロイン物だ。アローが初期の平成ライダーで、フラッシュが戦隊の方向性で、スーパーガールがプリキュアに例えるなら、この3作で見事にニチアサを構成できる」
ケイP『フラッシュが戦隊というのは違和感があるッピ』
NOVA「じゃあ、フラッシュは電王とかディケイド以降の後期平成ライダーの立ち位置で、レジェンドの方が戦隊になるのかな。とにかく、俺が言いたいのは、アローが重く、フラッシュは重さとヒーロー性もバランスが良く、スーパーガールは明るい。そして、レジェンドは破天荒で面白いってところか。何にせよ、バランス的にはフラッシュが中心に来るのは間違いないと思う」
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ケイP『だけど、スーパーガールもシーズンを重ねると、だんだん重くなったりはしないかッピ?』
NOVA「悪い宇宙人が大暴れしたので、スーパーガールも宇宙人として偏見の目で見られるような話があったりしたなあ。これについては、ウルトラシリーズとの比較論なんかも楽しそうだが、スーパーガールの場合、そこに恋愛劇の要素も加わってくる。そして、スーパーヒーローは結婚したりするのに、スーパーヒロインはどうも失恋傾向にあるようで、日本とは婚活事情が少し異なるようだ。従兄のクラークはロイス・レーンと仲良くやっているのに、カーラは周りの恋を応援するばかりで、そういうゴールには達しない、というか、第2シーズンで失恋して、仕事に生きるキャリアウーマン志向を突き詰める流れっぽい」
ケイP『まあ、スーパーヒロインは芸能界のアイドルと同じで、結婚しちゃうと市場価値が激減すると見られる風潮があるッピ』
NOVA「しかし、エルスワールドで笑ったのは、かつてはプレイボーイで情報収集のために昔の女(ゴッサムシティ在住)のところに行こうとしていたオリバーに対する、カーラの辛辣なセリフだな。『昔は遊んでいたと聞いたけど、そんな男が急に現れたとしたら騒ぎが大きくなるだけよ。あなたの人間関係に、私たちの運命を託すわけにはいかない』 真面目なバリーに対しては友達感覚で仲のいいカーラが、人間関係のトラブルがやたらと多いオリバーに対しては皮肉っぽく攻撃的なのが楽しい」
ケイP『オリバーは年長として仕切りたがる癖があるし、バリーもそれを受け入れるんだけど、カーラはオリバーの戦術眼を信頼しても、人間性に対しては不信気味ッピ』
NOVA「結局、クロスオーバーだと、バリーをリーダーとして立てようとする話の流れなんだな。一方、オリバーは戦術アドバイザー的な立ち位置として、要所要所で美味しいところを持っていく面も描かれ、クールなナンバー2の役どころも担っている、と」
ケイP『スーパーガールに登場するスーパーマンは、どういう感じだッピ?』
NOVA「第1シーズンでは、未熟なカーラを時にサポートし、時に励ますお兄さんと追う感じだな。元々は、カーラの方が年上だったんだけど、クリプトン星を脱出した際のコールドスリープとか、脱出船が時空の狭間に囚われた影響で、地球ではクラークの方が先に成長して、先輩ヒーローとして活躍していたという設定になる。クラークを支えるお姉さんだったはずが、出遅れた未熟なヒロインとして別の街で再スタートを切ったのがスーパーガールの物語。そして、スーパーヒロインとしても、メディア企業に勤める社会人としても素人だった彼女が、頑張って成長するドラマというわけだ」
「第2シーズンでは、カーラの成長もあって、クラークと共闘する回もあったりして、ゲスト出演のスーパーマンの描写にも比重が置かれるようになる。まあ、あくまで主役はスーパーガールなので、彼女の活躍を奪うほどではないんだけどな。そして、エルスワールドでは初めてクロスオーバー作品に出演し、アローバースのグリーンアローやフラッシュと初共闘したわけだ。まあ、他のドラマシリーズだと、ヤング・スーパーマンでオリバーがクラークの先輩ヒーローになっていたし、映画のジャスティス・リーグでもフラッシュとスーパーマンの共闘はあったがな」
ケイP『そして、次回のクロスオーバーでも、スーパーマンが目玉キャラの一人だッピ』
NOVA「ドラマや役者の印象だと、ジャスティス・リーグのクラークは強面で怖い印象が強かったけど、スーパーガール版のクラークはノリが軽くて、親しみやすいのが特徴かな。あと、ロイスに完全に尻に敷かれているようだ(笑)。スーパーガール版のロイス・レーンはエルスワールドで初登場したが、女性キャラの強い作品らしくて、実写作品では歴代最強のロイスじゃないかと思われる。しかも、エルスワールドの最後ではクラークの子どもを身篭っていたことが判明し、母体保護のためにクラークと一緒に宇宙のアルゴシティへ行く予定となっている。その後、無事に出産できたのかは今度のクロスオーバーで分かるんじゃないかな」
ケイP『スーパーマンの子どもか。それはすごいッピ』
NOVA「映画のリターンズ(2006)では、ジェイソンという息子が登場し、原作コミックでも最近(2015)、ジョナサン・ケントという2世ヒーローが誕生した。それとは別に、実写ドラマでも年少のヒーローチーム、ティーンタイタンズを描いたTITANSが去年開始されて、アローバースにも合流するという不確定な噂も聞こえる」
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NOVA「これで、気になるのはやはりバットマンの扱いだな。エルスワールドで、バットウーマンとゴッサムシティが登場したわけだが、それとは別にTITANSにもバットマンことブルース・ウェインが登場したわけで」
ケイP『TITANSのメンバーである主人公格が、バットマンの助手のロビンことディック・ウィルソンだからッピか』
NOVA「仮に、TITANSのアローバース合流が実現したら、バットウーマンの世界観とTITANSの世界観がつながるのか、それとも両者は別の時間軸のバットマンとして並立するのか、そこが気になる」
ケイP『そう言えば、現在公開中のジョーカーもそうだけど、今年は妙にバットマン推しだッピ』
NOVA「まあ、昨年はスーパーマン誕生80周年だったし、今年はバットマン誕生80周年だからな。あと再来年の2021年がワンダーウーマン80周年になる予定」
ケイP『来年は何かないッピか?』
NOVA「初代フラッシュのジェイ・ギャリック80周年だろう。2代めのバリーは1956年だから再来年に65周年という形だが、2021年だと仮面ライダー50周年という方がこちらでは盛り上がりそうだ」
ケイP『とにかく、今が本国でバットマンの一つの旬だというのは分かったッピ。アローバースが今後どうなるかは不明だけど、DCのTVドラマシリーズはこれからも盛り上がる予定ということだなッピ』
レジェンド・オブ・トゥモロー
NOVA「さて、最後にエルスワールドからはハブられたレジェンドだが、番組は順調に継続している」
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ケイP『タイムマシンのウェイブライダーに乗って、アローやフラッシュに登場した脇役ヒーローや悪役が時空を股にかけた大冒険を繰り広げる話だッピ』
NOVA「ああ。フラッシュでは時空改変によるトラブルが深刻な影を落としたりするが、レジェンドではもう当たり前に時空改変が起こってしまい、自分たちや敵役がしでかした時空改変の悲喜劇を何とか修復しようとする話なんだな。第1シーズンはまだまともにシリアスなSFしていた感じだが、第2シーズン以降、どんどん笑える方向に転がっていく。例えば、映画ネタでジョージ・ルーカスが登場したり、指輪物語のトールキンが登場したり、ゾンビが登場したり、アーサー王が出てきたり、パロディがいろいろで笑えた」
ケイP『第3シーズンは?』
NOVA「これは、仲間の一人のファイヤーストームの片割れシュタイン教授の死が、一番グッと来るドラマだな、と思う。その後、失恋して傷心のキッド・フラッシュがゲスト出演したりしつつ、魔術師コンスタンティンの登場から、物語がSFからオカルト方面に切り替わるらしい。仇敵ダミアン・ダークの娘ノラが敵役として登場して、その後もレギュラー悪になるとか」
ケイP『ノラと言えば、フラッシュの未来の娘では?』
NOVA「ノラ・ウエスト・アレンと、ノラ・ダークは別人だ。紛らわしいけどな。まあ、とにかく第3シーズンはこれから見て、シュタイン教授の最期にもう一度涙して、その後の物語を堪能するつもりだ。しかし、その先の第4シーズンも今は気になっている」
ケイP『いろいろ気になることの多いマスターだッピ』
NOVA「いいじゃないか。無関心でワクワクできない人生よりはよ。とにかく、第4シーズンは、レジェンドたちの時空修復劇も空しく、今度はおとぎ話の世界のあれこれが侵食してきたらしい」
ケイP『歴史ものだと思えば、ファンタジー世界に突入だッピ?』
NOVA「3シーズンでも、ギリシャの英雄伝説の話があったりしたが、今度はユニコーンとかフェアリーとかミノタウロスが現代に出現して、いろいろやらかすのを修復するらしい」
ケイP『もしかして、ドルイドンの仕業かもッピ』
NOVA「レジェンド4シーズンの放送時期は、2018年10月から19年4月。一方でリュウソウジャーは今年の3月からだからな。かぶっている期間は短いぞ。むしろ、関係があるのはジオウの方だと思うし、レジェンドで修復し損ねた時間軸の残党が、実はドルイドンという俺的解釈の方が納得できる。しかし、それよりも大きなイベントがあってな。第4シーズンではゴジラネタが出てくる」
ケイP『何と。ゴジラが登場する? それとも円谷英二さんか?』
NOVA「いや、本多猪四郎さんの方だ。とにかく第4シーズンの第5話は、1951年の日本を舞台にした怪獣ネタらしく、まあ、その事件がきっかけで1954年のゴジラ誕生につながるオチなんだろうな、と。ジョージ・ルーカスのスターウォーズもレジェンドの活躍が元ネタになってしまったわけだし」
DC's Legends of Tomorrow 4x05 Promotional Photos "Tagumo Attacks!!!" | DC Legends Season 4 Episode 5
NOVA「なお、レジェンドも含むDCヒーロードラマを追っていて思うのは、近年やたらとレズビアンな女性キャラが出て来るなあ、と」
ケイP『ええと、レジェンドのホワイトキャナリーことサラ・ランスが筆頭だッピか?』
NOVA「そう。彼女は元々奔放なキャラ設定で、アローのオリバーが姉ローレルと付き合っていた際に、オリバーと浮気して、話がややこしくなる元になったんだが、その後、難破して行方不明になったのを暗殺者組織に拾われ、キャナリーになったと思ったら、殺されたり復活したりした挙句、レジェンドにスカウトされて、結果的にチームのリーダー格になった経緯がある。オリバーとの男女関係に懲りたのか、暗殺者組織で仕込まれたのか、とにかくレズビアンな方面に走って、レジェンド劇中でもしばしば女性ゲストに手を出すプレイガール街道を突き進んでいるわけだ」
ケイP『男に媚びない強いヒロインを描こうとする方向と、それでも恋愛ドラマを描きたい方向がクロスして、女を誑かす女が増えているのが現在のアメリカンドラマの方向性かッピ?』
NOVA「さすがに、日本ではそういう百合ものはヒロインの主流ではないと思うが、一部アニメや二次創作のネタだと考える。俺としては、男同士のゲイホモよりはいいという立場だが、このサラ・ランスを筆頭に、スーパーガールの姉アレックスや、バリーの娘のノラや、バットウーマンなどレズキャラが、アローバースでどんどん増えているなあと思ったり」
ケイP『ホモキャラは?』
NOVA「クライシスEXでゲスト出演した、アースXのスナート(キャプテンコールド)と新ヒーローのザ・レイがそういう関係だったな。他には、フラッシュの上司警官がそういう描写があるぐらい。いろいろなバディコンビはあるが、別に性的交渉をしているわけではなく、レギュラーでのホモヒーローは見かけない一方で、戦うレズ女性が目立って来ていると感じる次第」
ケイP『マーベルでは、そういうヒロインはいるッピか?』
NOVA「少なくとも、MCUでは思い当たらんな。ブラックウィドウも、キャプテンマーベルも、そういう方向性の描写はないし。DCEUでも、ワンダーウーマンは普通に惚れた男がいた話になっている(死に別れたけど)。ともあれ、DCドラマでは、サラ・ランスが別格だと思っていたけど、とうとう単独女主人公のバットウーマンがレズビアンキャラとして台頭しそうな中で、それが主流になるのかどうかはドキドキしながら見守りたい気分だ」
ケイP『なるほど。マスターはレズ好き、百合好きだッピな』
NOVA「誤解するな。ホモよりは受け入れやすいかも、と言っているだけだ。まあ、男に媚びない強いヒロインを描写する=女に走る、という理屈は成り立つが、これが主流なのか、それとも一部オタクのアンダーグラウンドな趣味なのかは、若干判断に迷うところだ。フィクションにおけるLGBT表現を考える材料にはなるだろうが、俺としてはあくまで現在の傾向を述べる程度に留めておく」
ケイP『日本の戦隊ダブルヒロインがそういう方向に走ったら?』
NOVA「子供番組だ。過激な恋愛描写は自粛しろ、と主張する」
ケイP『牙狼の魔戒法師がそういう方向に走ったら?』
NOVA「そういうシーンよりも、対ホラーのアクション描写に時間を割け、と主張する。別に、俺は恋愛ドラマを見たいんじゃなくて、ヒーローのアクション活劇を見たいんだから。まあ、サラの場合は女をたぶらかす(現地での情報収集のためとか)のが若干コミカルに描かれているわけだが、この2年の間に、どんどん描写がエスカレートしているんじゃないかなあ、と思いつつ、まあ、これから少しずつ廉価版DVDを買って、追いかけて行こうと思う」
(当記事完)