Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

仕事人2009・第14話感想

 前回のコメント欄での自分の発言。

 今後見たいのは、やはり「強敵に対する連携技」。レンの糸なんかは、三味線屋同様、相手の動きを封じる援護にも使えそうで、楽しみです。

 今回は、そうした自分の見たいものを、早速見せてくれたので、その一点だけで大いに満足です。
 まあ、お菊が色仕掛けで、相手の首の鎖帷子を外して無防備にするのは、若干蛇足だった気もしますが。「強敵に対して2人掛かり」というのは燃えますが、「無防備になった相手に対して2人掛かり」というのは、ちょっとやり過ぎの感も否めない。あくまで、相手が抵抗してくるのを、2人掛かりで何とか倒した、という形がいいわけで。
 それでも、曲がりなりにも往年の必殺の良さを再現しようという、スタッフの心意気は買います。この調子で、さらなる燃える映像を期待したいです。


 ともあれ、今回の燃え映像をまとめると、
・障子の影で、うごめく涼次のシルエット。これだけでも映像美。
・くるくる回す涼次の殺し道具。これはNOVA的には微妙なんだけど*1、役者的には気に入っているアクションらしいので仕方ないかな。
・レン、怪力自慢の目明しを、糸で手足を拘束していきます。もがいて抵抗しようとする相手の機先を制して、巧みに動き回って糸で絡めとるアクションは、かつての三味線屋さんのような「静の糸使い」とは異なる「動の糸使い」ぶりを発揮。
・涼次、レンのアクションに負けじと、拘束された目明しに、わざわざ蹴りを入れます(笑)。直後に、レンも蹴りを入れることで、ダブルライダーならぬダブル仕事人キックのお披露目。
・そして、とどめ。レンが糸で相手を絞める一方で、涼次の心臓刺し。
・BGMは、かつての秀&勇次連携を想起させる『想い出の糸車』。まさに曲のタイトル同様、想い出の糸をたぐり寄せるような殺し演出に乾杯。


 主水さんは、いち早く、ザコを始末しましたが、「親分が待ってるぜ……あの世でな」の一言は、前後が逆になったかな。脚本上は、「先に親分が始末されて、後から手下だったのかな?」とも推察したり。
 まあ、メインの2人連携殺しを後に持ってきたのは正解だと思いますが、だったら主水さんのセリフも「親分を迎えに行きな……あの世へな」ぐらいに直せたらよかったんですけどね。


 小五郎については、最近は、先に相手に刀を抜かせてから斬るのが主流になってきて、いい演出になっています。これで「強さが不明瞭な小五郎」の汚名が返上できたな、と思います。

ストーリー考察

 今回の脚本家さんは、岡本さとるさん。
 前回での評価では、レギュラーが積極的に動かず、被害者の方から事件が飛び込んでくる方向性。まあ、大体、今回もそういう話でしたね。
 小五郎は、同じ同心仲間の行動にあまり干渉せず、傍観者の立場。涼次は、まったく事件にタッチせず、如月を通じて間接的に物語に関わっただけ。レンだけは、如月を助けたり、仕立屋の仕事(花嫁衣裳の準備)をしたり、ドラマ的な見せ場は多いですが、被害者にも加害者にも縁遠し。お菊も、主水も、それぞれの立場で、強敵の親分に関わり、彼を仕留めるきっかけ作りにはなりましたが、ドラマ的には、それぞれ外枠に位置していた、と思います。
 その中で、一番、被害者にも、そして加害者にも接触した役どころが、如月。彼女が被害者の知り合いで、というパターンは何度かありましたが、基本的に涼次以外のレギュラーと絡みがなかった彼女が、今回初めてレンと絡むドラマが生まれました。如月は2009の中で一番「チャラチャラ動く」キャラなので、本当はもっとアクティブに動かして、仕事人が行動するきっかけを作ってくれればドラマ的にはベストなのですが、スケジュールの都合でセミレギュラーの座に留まっているのが残念なところ。
 如月がスリをして、小五郎に捕まり、涼次がやむなく頭を下げる羽目になる……とか、如月を通じて、いろいろドラマ的に遊べそうな気もするのですが。ともあれ、今回、レンとの関わりができたことで、もう少し如月を動かすきっかけになればなあ、と。


 ドラマ内容は、ストーカー役人につきまとわれた町娘の悲劇で、演出的には「ストーカーの恐怖」がしっかり描かれていて、総じて印象的な話になっています。ただし、脚本内容的には、さほど凝った仕掛けが施されているわけでもなく、まあ、可もなく不可もなく、でしょう。
 もっとも、脚本が普通の話だからこそ、撮影上の演出や、殺しの見せ場などが現場でいろいろ工夫できるのだ、とも思います。被害者のドラマとは別に、如月を通じて、涼次とレンのにらみ合いが勃発して、それでも連携仕事をやり遂げる、という展開は、完成品として見る分には非常に見応えがありました。もちろん、そうした要素が最初から脚本の中に仕込まれていたとするならば、それは評価すべき点だと思います。

*1:得物が大きすぎて、アクションがどうしても大きくなりすぎ。回すときの効果音も単純にブンブンブンブン回しているだけで、ここにギリギリギリギリとか、シャキシャキシャキシャキーンとか、ありえない感じの幻想的な金属音でも入れば、演出としてOK。そんなのリアルじゃない、という意見もあるだろうけど、あれだけブンブン回している時点でリアルじゃないし。演出なら、とことん追求すべき、という立場。