メシアとの決着は、CG処理で決着。
巨大な敵に挑む等身大ヒーロー、という構図は、「クルーザーに乗ったXライダー対キングダーク」や「ライオン丸対ゴースン」に見られるような最終話カタルシスに満ちたもの。「巨大ロボVS怪獣・ロボ」とはまた違った魅力があります。
それだけでも、最終決戦として十分だったと言えるのですが、
その後の「転がるリング上」の対・牙戦は、CGと高度なアクションの融合という本作最大の売り要素をこれでもか、と見せつけてくれました。
メシア戦が前哨戦でしかないほどの長時間に渡る、丁々発止の剣戟は、最終的に「英霊」たちの加護と共に戦う牙狼の勝利に終わる、と。
ただ……勝利と引き換えに「ザルバが力を使い果たして消失する」場面は、心にグッと来ました。
そして、ラスト。
カオルや零とそれぞれ理解し合い、再会を期しつつも別れる場面は、他のシリーズ物特撮作品では味わえない未練を感じさせてくれました(戦隊やライダーでは、最終回の余韻よりも、次作品への期待が先立ちますからねえ)。
零が餞別に渡した「ザルバ2世」……これを見て、ホッとした反面、その前に「心にグッと来た気持ち」が空回りしたようで、視聴者的には何だか複雑な気分。でも、鋼牙が納得しているなら、それでいいのでしょう(所有者が納得しているのに、第三者があれこれ言うのは無粋なもの)。
それに、魔戒騎士の指には、やはり魔導輪がよく似合うってことで。
ともあれ、続編があれば、また見てみたい作品でした(4月26日発売のCDなんかも楽しみ)。
PS:カオルや零も、鋼牙に対して、以前はツンデレチックに振る舞っていたんだよなあ、と思いつつ。こう見ると、ツンデレって「対立→和解」という物語を描くには欠かせない、ずいぶん普遍的なキャラ属性か、と。