マジンエンペラーGの話
NOVA「うむ、〈光の杖〉のメンテナンス終了。機能には問題ない。杖の精霊はしばらく休ませておけばいいだろう」
009『へえ、杖のメンテナンスって、そうするのか』
NOVA「あくまで自己流だけどな。要は、使い手の精神に上手く同調させればいいわけだから、呪文を使う要領が分かれば、調整するのは簡単だ。もちろん、違和感を感じたなら、何が原因かを特定するのに手間取ったりもするが、違和感がなければ正常に働いていると見なしていいだろう」
009『もしも、使い手にも感じられないほどの問題が蓄積されていたら?』
NOVA「健康診断とか、パソコンのウィルスとかだと、そういうこともあるだろうが、魔法の杖の場合は、物理的な破損よりも、精神的、霊魂的なチェックで何とかなるからな。お前もジョエルに対して物理的な攻撃を仕掛けたわけじゃなく、単に藤田さんの逝去というメンタルダメージを与えただけだろう?」
009『ダメージを与えたなんて、人聞きの悪い。たまたま、過去記事を読んでいたら、知っただけだ』
NOVA「意図的であれ、不可抗力であれ、精神的ショックを与えたことに変わりはない。特に、精霊ってのは精神力がそのままHPみたいなものだからな。まあ、大事にならなくて良かったが、しばらくは俺が管理しないと、ここは回りそうにないことが分かった。それで、今回はスパロボDD3周年を祝うんだったな」
009『明日21日には、パート12が実装されて、この機体が登場するそうだ』
NOVA「ほう。鉄也さんの新機体か。ええと、確かスパロボオリジナルで、マジンガーZEROに対抗する機体だったな。ん? それって真マジンガーの話で、OVAマジンカイザーとは世界観が異なるはず」
009『つまり、今回はDDの世界観に合わせて、OVAマジンカイザーと共演する形でマジンエンペラーGが新設定で登場することになったんだ』
NOVA「一応、スパロボXで、マジンカイザーとエンペラーGの共演もあったが」
009『とにかく、3周年記念として、マジンエンペラーGも登場するって話だ。次のパート12でな』
NOVA「そうか。ならば、パート11もさっさとクリアしないとな」
009『いや、それなんだがクリア済みなんだ、実は』
NOVA「何だと? じゃあ、どうして記事に仕上げないんだ?」
009『仕方ないだろう。聞き役のジョエルがスパロボのことを知らないので、話が噛み合わない。話が噛み合わない人間とのお喋りが面白い記事にならないことは、あんたもよく知ってるはず』
NOVA「まあ、お前が教師役として、素人ジョエル君に教えてあげる形式なら何とかなるかもしれんが……」
009『そういう記事にしても、第2章のパート11は向かないんだ。何しろ、テーマがギアスR 2とナデシコだからな。あいつが知ってる作品がなさすぎる』
NOVA「87年か。スパロボDDだと、コンV、鋼鉄ジーグ、ダンバイン、Zガンダム、ボルテス、ダイターン3、グレンダイザーだけか」
009『マジンカイザーや真ゲッターも知らん。逆シャアも知らん。つまり、スパロボ伝統の御三家すら、話に付いて行けないのが、昭和の高校生だ。一応、OVAデビルマンを知っているのかな?』
NOVA「原作コミックのデビルマンは当時、エログロデーモン描写にドキドキしながら読んでいた記憶はあるが……確かに話が弾むとは思わんな。分かった、スパロボ番を任せていたケイPイチローの欠如で、お前がスパロボ話を展開できなかった状況は。ジロー、お前なら改めてスパロボ番をできるか?」
ケイPジロー『スパロボDD。確か1章のパート2で話が止まっていたッピね』
NOVA「情報が古すぎる。その後、去年の9月から全力全開で一気にプレイを進めたんだ。お前は先に過去記事を読んで勉強しておけ」
ケイPジロー『了解だッピ。この辺から後のスパロボDD記事をチェックすればいいッピね』
11の世界
009『では、改めて2章パート11の話だ。パート10の時に、各多元世界に番号を付けて呼称しようって話になったのは覚えてるか』
NOVA「ああ、ゲームの上ではワールド1〜6までが設定されていたが、物語の上では語られていないのを、改めて番号表記しようってことだったな」
009『一つのワールドの中に、さらに複数の小世界があって、ややこしいのを整理し直したわけだ。その結果、新たに第1〜11世界までが定義された。以下がそのリストだ』
★第1世界:ワールド1とほぼ同義。マジンカイザー、デビルマン、鋼鉄ジーグ、コン・バトラーが存在。
ダンバインのバイストンウェル、OVAダンバインの未来バイストンウェルも存在するが、それは固有の名を元から持っているので、番号は付けられていない。
★第2世界:ワールド2と同義。宇宙世紀とガオガイガー、真ゲッター、ボルテス、エヴァの世界。一つの世界に含まれる作品数は最大で、自軍ディバイン・ドゥアーズの中心世界でもある。
★第3世界:ワールド3その1。ガンダムSeedとフルメタル・パニックの世界。
★第4世界:ワールド3その2。ガンダムOOとコードギアスの世界。
★第5世界:ワールド4その1。鉄血のオルフェンズとヴァルヴレイヴの世界。また、外宇宙からの来訪者として、レイズナーとボトムズの世界も加わっている。
★第6世界:ワールド4その2。ゼーガペインの世界。
★第7世界:ワールド5その1。アルドノア・ゼロの世界。ダイターン3とグレンダイザーの物語も関わっている。
★第9世界:ワールド6その1。獣神ライガーの世界。魔神英雄伝ワタルの異世界「創界山」と、グランゾートの異世界「ラビルーナ」にも通じている。
★第10世界:ワールド6その2。ダルタニアスと鋼鉄神ジーグの世界。
★第11世界:スパロボDDオリジナルのディーダリオンや、メグたちの出身世界。ディバイン・ドゥアーズのメンバーが訪れたことはまだない。
NOVA「3周年記念で、新たなワールド7が来るかなあ、と予想していたが、それは外れだったみたいだな」
009『ああ、当面、今ある世界をこれ以上、増やすつもりはないようだ。もちろん、新たな参戦作品が加わってくる可能性はあるわけだし』
NOVA「第3世界で、Seedの続編のデスティニーが加わるとか、そんな感じだな」
009『今のところ、第2期の物語が始まったのが、ワールド3のフルメタル・パニックで、次いで今回からギアスのR2の物語が開始したことになる』
コードギアスR2開始
NOVA「1期の最後で、ゼロことルルーシュや黒の騎士団が敗北した形で終わったんだな。黒の騎士団の多くのメンバーはテロリストとして監禁され、ルルーシュは皇帝シャルルに記憶を消されて学生生活を送っている。しかし、ゼロとしての記憶を取り戻したルルーシュが再び立ち上がり、捕まった黒の騎士団のメンバーを救出し、中華連邦と手を結んで、ブリタニアへの反乱を再開する流れだと」
NOVA「ええと、ギアスの1期の最終決戦ブラックリベリオンが描かれたのは第1章パート12で、ここまで長かったわけだが、その間もDDではコツコツ外伝の物語を描いてきたわけだ」
009『第2章のパート1で、「亡国のアキト」が顔見せと機体だけ参戦を果たし、パート6で一気に完結。その後、パート10で「双貌のオズ」の物語が語られたわけだ』
NOVA「大体、今のDD展開ペースは一月1パートが基本みたいだから、平均して4ヶ月に1つの外伝作品を消化したのがギアス関連。そして1期と2期の間のエピソードを一通りクリアしたから、いよいよ本格的に2期に突入したんだな」
009『ところで、ぼくはあまりギアスの物語に詳しくない人間なんだが、ルルーシュってTVシリーズのR2の最後に死んだんじゃなかったのか?』
NOVA「2019年の劇場作品『復活のルルーシュ』で生き返ったんだ」
NOVA「まあ、俺もギアスはアニメをあまり見ておらず、第2次Z以降のスパロボ知識しかなくて、ストーリー的によく分からないところをWikipediaその他で補完している人間なんだが、15周年とかで息の長いシリーズになったな、と思う」
009『そうか。15周年になるのか』
NOVA「で、15周年記念でアニメの再放送が昨年秋から深夜アニメ枠で2クール分行われ、特別に新主題歌まで作られた。さらに、現在、7月からR2再放送も展開中。つまり、ギアスファンの間では現在進行形の非常に旬なコンテンツということになる。まあ、俺も今さら知って、へえ、そうなんだ、と感心しているわけだが」
009『7月配信のパート10で、ギアスR2の物語がスタートしたことも、アニメの再放送とタイミングを揃えたわけか』
NOVA「で、ギアス素人の俺は、音楽が中川幸太郎さんだと知って、いろいろとつながってしまったんだな、これが」
009『中川幸太郎さんと言えば、ガオレンジャーやボウケンジャーの劇伴じゃないか』
NOVA「それだけじゃない。ディケイド、W、オーズ、ウィザード、ドライブ、リバイス、そして風都探偵……と俺の中では立派に旬な音楽家だ。ギアスの戦闘音楽はスパロボでもよく聞いていたのに、中川幸太郎さんの作曲だとは知らなかった。知ってみると、ギアスの曲と平成から令和ライダーの音楽がいろいろ頭の中でつながって来るわけだな」
NOVA「それと、平成ライダーの主題歌で中川さんだと、これか」
NOVA「まあ、ファイズの主題歌は作曲ではなく、編曲だけなんだが。それと平成ライダーは電王の鳴瀬シュウヘイさんとの共同作曲が多いから、どの曲が中川さんなのか確信は持てなかったりもするが、一応、自分のイメージで。あと、こちらは確実に中川さんで印象深い」
009『というか、ギアスの話をしていたはずなのに、いつの間にか特撮ヒーローの話になっていないか?』
NOVA「仕方ないだろう。音楽世界がつながってしまったんだから。今後、俺はギアスの音楽を聞くと、平成ライダー、特にディケイドとつなげたく思う。きっとルルーシュとディケイドには通じるものがあるんだ」
009『しかし、今はスパロボに戻る。ギアスR2の次は第8世界のナデシコの物語に流れる』
Wアキトの邂逅
NOVA「ナデシコと言えば……」
009『仮面ライダーにつなげるなよ』
NOVA「くっ、釘を刺されたか。だったら素直にこうつなげるか」
009『ストーリーとしては、パート6で語られた劇場版ナデシコの話の続きで、DDオリジナルの要素だと、ギアス外伝のアキトと、ナデシコのアキトの対面が描かれることを除けば、ほぼ原作の中盤だな。ルリ艦長が火星の後継者に対抗するために、新戦艦ナデシコCのクルーとして旧ナデシコの面々を集める場面と、墓でアキトの悲劇を聞く場面までが描かれた。火星での決戦は今後の予定だ』
NOVA「これまでのスパロボで何度か料理されている展開だな。具体的にはR、MX、W、Vの4回ぐらいか」
009『ぼくはV以外をプレイ済みだ。この部分はあまり真新しさを感じなかったな』
NOVA「じゃあ、次に行こう」
ヒミカが復活させたもの
009『ナデシコの第8世界の次は、第1世界で事件が起きた』
NOVA「ワールドで考えると、今回は3→5→1という流れで、奇数番号ということだな。昭和トピアで何があった?」
009『鋼鉄ジーグのヒミカが呪術であるキャラを復活させた』
NOVA「竜魔帝王か? 原作だと復活させた竜魔帝王にヒミカが殺されてしまうわけだが」
009『いや、ヒミカが復活させたのは、あしゅら男爵だ』
NOVA「何と。俺のあしゅら男爵が地獄から蘇って来ただと? そいつは素晴らしい」
009『ちょっと待て。あしゅら男爵がいつからあんたのものになったんだ?』
NOVA「それを知りたければ、この記事を読めばいい」
NOVA「スパクロでのあしゅら男爵が、非常に格好良い扱いでな。俺のハートの一欠片はあしゅら男爵に持って行かれたんだよ。それ以来、俺はあしゅら男爵がまた味方にならないかなあって願っていたんだが、DDでは残念なことになってしまった。俺の哀しみはこの記事を読むといいぞ」
NOVA「うおっ、この記事を読み返すと、マジンガー祭りで、しかも渡辺宙明さんのことにもいっぱい触れられていて、本当に哀しみがもう一度こみ上げて来た。あしゅら男爵どころではなくなって来たや。ヒミカがあしゅら男爵を蘇らせたのは嬉しいが、どうせなら作曲家の宙明さんも蘇らせてくれたならなあ(涙目)」
009『いやいや、現実を見ようよ』
NOVA「涙で目が曇って、何も見えません。と、とにかく、あしゅら男爵が俺のために蘇って来てくれたってことだな」
009『あんたのためとは思わんが、ヒミカがあしゅらを蘇らせたのは事実だ。そして、マジンカイザーはタイミング悪くオーバーホール中で、甲児くんは昔のマジンガーZで出撃するんだ。しかし、復活あしゅらの操る地獄王ゴードンは強く、甲児くんのZを庇ったグレートマジンガーも大ダメージをくらった上、鋼鉄ジーグの司馬宙も邪魔大王国に拉致されてしまうんだ』
NOVA「ほう。その展開はなかなか面白いじゃないか。原作そのままじゃなくて、上手くアレンジしている」
009『結果的に、外様のあしゅらに手柄を立てられるのが気に入らない邪魔大王国側の妨害もあって、脱出したジーグと甲児くんの連携のおかげで今回の窮地はかろうじて切り抜けることができた。裏切られたあしゅらは邪魔大王国を見限り、一人でどこかへ旅立って復讐を誓うのだった』
NOVA「それはそのうち、ダンバインのジェリルたちと合流するんじゃないかな」
009『そんなわけで、あしゅら男爵が復活し、グレートマジンガーが壊れた状況で、次のパート12に続くんだな』
NOVA「なるほど。それで鉄也さんがマジンエンペラーGに乗り換えるわけか。原作に縛られがちな他の世界に比べて、昭和トピアは物語の自由度が高くて、燃えるダイナミックな展開がいいなあ。とにかく、あしゅら男爵が蘇ったってことは、スパクロの時みたいに味方になる可能性もゼロじゃないってことだな。ちょうど、キン肉マンも今はアシュラマンの試合が展開中だし、正にあしゅらがマイブームふたたび、ということか」
009『ある意味、元祖半分こ怪人だからな。つまり、風都探偵とあしゅら男爵のコラボというのも一興……ということになるわけか』
(当記事 完)