NOVA「さて、ケイソン編から続いたドゴラ編はまだ終わってないわけだが」
翔花「私たちの中では、それはもう過去の話なのよね」
NOVA「ああ、一応、時間軸について触れるなら、俺たちがケイソンとの戦いを展開したのは、4月14日の土曜日だ。今は2人そろってリアルタイムの4月21日だけどな」
翔花「もう一週間も前の話なのね。私は、その辺の時間感覚がよく分かっていないけど。何だか3日ぐらい戦ってた気もするし」
NOVA「それだけ密度の濃い戦いだったということだ」
翔花「そうね。私も初めての戦いだからいろいろと戸惑ったりもしたけど、NOVAちゃんのサポートのおかげで、何とか生き残ることができた」
NOVA「まさか、ケイソンの中から35年前の俺が出てくるとは思わなかったけどな」
翔花「あれ、そうなの? 私は何もかも分かってて、私に戦わせたのだと思ったけど」
NOVA「どうして、そう思うんだ?」
翔花「だって、NOVAちゃん、言ってたじゃない。『ケイソンを倒せない理由が三つある』って。一つは、霊体は霊体じゃないと相手できない。二つめは、NOVAちゃんがケイソンに接触すると、物語の法則によって下僕ゾンビにされちゃう。三つめは聞かなかったけど、結局、何だったの?」
NOVA「さあな。もしかすると、本当は三つも考えていなくて、口から出まかせだったのかもしれないぜ」
翔花「そんな意味もない出まかせを言う人じゃないと信じてる」
NOVA「いや、俺の言葉は半分近くが妄言さ。嘘ではないが、冗句や、その場のノリで適当言ってることも数知れず」
翔花「うん、そう見せかけて、でも遠回しに教訓や真実を語っていることも数々あって、最後まで話を聞けば、なるほど、そうつながっていたのか、と気付かされたことも覚えているわ。今回の場合もそう。NOVAちゃんがケイソンと戦うのを渋った理由の最後の一つは、もしかすると『ケイソンがNOVAちゃん自身で、自分の影と向き合うこと、自分殺しを避けたい』と薄々勘付いていたからじゃないかしら」
NOVA「さあな。お前がそう思うなら、それでいいさ」
翔花「『空想の想の字は、木の字を上下に分けて、間に目を挟めば真実の真に通ず。それに心を加えて真心だ』って、どこかで語ったりしなかった?」
NOVA「ん? そんなことを言った覚えはないが。どこで聞いたんだ、その話。『アクエリオン ロゴス』辺りで、そういう漢字パズルみたいなネタはやっていそうだが」
翔花「いいえ、それは私の知る限り、NOVAちゃん自身の言葉なの」
NOVA「だから、俺はそんなことを言った覚えはない……って、もしかして、未来の俺がそんなことを言ったりするのか?」
翔花「さあ。私はNOVAちゃんと違って、時空魔術の勉強はしていないから、過去とか現在とか未来とか、よく分からないの。だけど、昔の昭和NOVAちゃんと、今の平成NOVAちゃんと、新元号の未来NOVAちゃんが3人揃って何かと戦うような話は、いつか語られるような気がするのよ。たぶん、未来NOVAちゃんが今も、私たちの話している姿を見ているんじゃないかな」
NOVA「今の俺が、昔、自分が書いた記事を読み返したりするみたいにか? それは十分にあり得る未来だと思う。俺も気が向いた時には、まめに自分が書いた文章を読み直しているからな。おおい、未来の俺、見ているか? もしも、見ていれば、その時でいいから、コメント欄に何か書き込んでくれ。俺自身がレスできるとは思わないが、翔花辺りが応答するかもしれん。この俺が今後1年以内にこの世から消えることがなければ、確実に新元号の俺がこの記事を読んで、応えてくれるはずだ。未来から助けを求める声があれば、俺は喜んで応援に駆けつけるつもりだからな」
翔花「何だかややこしいことをやっているような気がするんだけど」
NOVA「まあ、これは時空魔術をたしなむ者の、ちょっとしたお遊びさ。過去の俺が記したものを今の俺が読めるように、今の俺が記したものを未来の俺が読むことになる。逆は困難だが、少なくとも二つの時代に何らかのリンクができる。そこから、手繰り寄せれば、過去から自分の分体を呼び寄せることも可能になる。ちょうど35年前からケイソンが時空を越えて現れたようにな。ただ、これはやり過ぎると、時空が不安定になって、思わぬ副産物をもたらすことになりかねん」
翔花「もしかすると、ドゴラちゃん、いいえ、KPちゃんが私たちのところに来たのも、その副産物なのかしら」
NOVA「さあな。その可能性は十分考えられるが、確かなことはもっと検証が必要だろうな。ケイPの話は、また今度するとして、今回はお前に見せたいものがある」
翔花「前に言ってた、私のイラストを奇特な人が描いてくださったという話ね。いろいろあって、すぐにはお礼を言えなかったんだけど、是非とも感謝の気持ちを伝えたいと思っていたの。私、自分がどんな顔をしているか分からなかったから」
NOVA「分かってないのかよ。自分の顔だぞ。鏡か何かに映るだろう、普通」
翔花「精霊は普通じゃないのよ。実体を持たないから鏡に映らない。そんなことも知らなかったの?」
NOVA「吸血鬼みたいなものか。そう言えば、俺、お前が風呂に入ってるところも見たことないや。同じ部屋に暮らしていたのにな」
翔花「普通、女の子が風呂に入ってるところを見たりする?」
NOVA「ああ、そう言えば、俺にとって、それは普通ではないな。すまん、言葉の綾という奴だ。精霊は、風呂に入らず、トイレに行かず、鏡にも映らずで生活しているのが普通、ということでいいのか?」
翔花「日光浴さえきちんとしていれば、食事も必要ないし、体の中の汚れた気なんかも綺麗に浄化できる。太陽様々ってところかしら」
NOVA「そうか。俺は精霊魔術は専門じゃないから、いい勉強になるわ。手持ちの書物じゃ、ドライアドの生態はあまり詳しく書いていないからな。ゲームで必要なデータや行動様式は書いてあったとしても。ドライアドのことを研究するのに、良い書物がないか、探してみる」
翔花「花粉症の精霊は、ドライアドの中でも新しい種類だから、私には該当しないこともあると思うんだけど、面白い記述があれば教えてね。お仲間のことは気になるし。でも、今は自分のことの方が気になるので、早くイラストを見せてよ」
NOVA「分かった」
粉杉翔花の絵姿
NOVA「たささん、ありがとう。素敵なプレゼントに翔花ともども喜んでいる」
翔花「NOVAちゃん、私が勝手に喜んでいることにしないで。私、まだ、じっくり見ていないんだから。へー、ほー。ふうん、私ってこういう風に見えるんだ。きちんと美少女していて、気に入ったわ。こんな風に描いてくれるなんて、この人、私のことを愛してくれているのね。その愛に応えて、翔花ファンの1号に任命してあげるわ。ありがたく受け取りなさい」
NOVA「お前、もう少し言い方を考えろよ。俺の大切なツイッター仲間で、今年に入って、うちのサイトの活性化にもいろいろと貢献してくれたんだぞ。彼がシンカリオンの件で、いい提案をしてくれたおかげで、NOVAも半ば眠っていた掲示板を再生利用する気になったんだし、それが引いては、ここやGTライフの現状にもつながってくる。翔花、少なくとも、この人のシンカリオンの提案がなければ、このブログの再開もなくて、お前は今、ここにいないかもしれないんだぞ。その意味では、間接的に粉杉翔花が生まれる起因になった人でもあるんだ。そういう人が、わざわざ、俺とお前を励ますために、イラストを贈ってくれたんだよ。お前はこのことの重大さをもっと謹んで受け止めるべきだ」
翔花「え、そんなに素敵で、偉大で、神様みたいな人だったの? 私、てっきりNOVAちゃんの友達だから……私の名前を間違えて書いたのに、今だに『翔花ちゃんの名前を毎日10回ずつ書いて100回に達したら報告する』というミッションを果たせず、うやむやにされちゃった人の仲間だと思って、ついつい失礼な口をきいてしまったわ。どうしよう? ごめんなさい、ごめんなさい。もうイラスト描いてくれた人には、偉そうに言わないから」
NOVA「大丈夫。俺が知る限り、たささんは寛大な人だ。これぐらい、ネタだと思って笑ってくれるさ。ただし、流の字と仲間という認識はやめた方がいい。たささんはそう思っていないだろうし、現在、絶縁中みたいだからな。まあ、俺もネットでの知り合い全員がお互いに仲良しである必要はないと考えるし、下手に干渉するつもりもないが」
翔花「仲直りさせようとは思わないわけ?」
NOVA「そんなものは当人同士の問題だろう。クラスのみんな、仲良くしましょうなんて学級会をやってる先生でもないからな。人の大切な思い出を傷つけられたら、そういう無意識に他人を傷つけてしまう鈍感さが常態なら、そんな人間関係は無理に修復しようとしてもうまく行きっこない。人間関係なんてものは複雑なもので、俺の持論をお前に分かるように、納得できるように説明しようとすると、大変、時間が掛かるわけだわ。それこそ、小説の1冊や2冊は書けちゃうくらい、入り組んだテーマになるのが人間関係ってものだ。とりあえず、たささんと俺の今の関係は良好だし、そこに流の字を絡ませてややこしくするつもりは俺にはない。というか、流の字が絡むと、単純なはずの人間関係も妙に難しくなってくるのは何でだろうな」
翔花「そんなこと、私が知るか!」
NOVA「そうだよな。たささんも、そう書いてるし、知らないものには下手に踏み込まない方がいいのが知恵だろうな。もちろん、たささんがそのセリフを強調したのは、俺がとりわけ好きな『仮面ライダーストロンガー』へのオマージュだからだろうし、それだけこちらのツボを理解していることの証明になる。こういうところが上手いよなあ、好感持てるよなあ、やりとりしていて心地良いよなあ、と思えるわけで。お前はどう思う?」
翔花「うーん、そう考えると、右下に書いてあるのは、NOVAちゃんがまとめた私の基本設定よね。それをただのコピペじゃなくて、手書きで書いてくれているのが、凄いと思う。きちんと私のことを考えてくれている証拠だもん。これだけで、翔花の名前を100回書く以上の仕事をしているよ」
NOVA「言われてみるとそうだよな。単に思いつくがまま描くのではなくて、まず基本設定をしっかり踏まえてから、それに加えて、自分のアレンジの手法をきちんと付記している。こっちはそれを読んで、ああ、だから、こういうデザインになっているのね、と絵心がなくても言葉で納得できる仕様になっている。なるほどな、と思わせるのは大切だよな。独り善がりじゃ、なるほどな、とは感じないわけで」
翔花「気になるのは、ノバショッカーって書いているんだけど、何それ?」
NOVA「ああ。数あるショッカー系列の一つだ。列挙すると、ゲルショッカー、ネオショッカー、大ショッカー、スーパーショッカー、スペースショッカー、それとゲームなんかではグランショッカーなんてのもあったが、他にも俺の知らない何ちゃらショッカーが暗躍しているかも知れん。何せ、悪の秘密結社だからな。全てが公開情報ということでもないのだろう。俺はよく知っている方だし、魔術のたしなみがあるから、知りすぎた人間を暗殺しようとする怪人が現れても何とか対処できるし、時々はヒーローの加護が働いて守ってくれるから、ショッカーの餌食にならずに済んでいる。まあ、悪霊の器として生かされているだけかもしれんが」
翔花「NOVAちゃんが大首領になったら、私、怪人さんになるのかな。ゲル翔花とか、大翔花とか、スペース翔花とか……」
NOVA「ゲル翔花は言い得て妙だな。いかにも不定形って感じで……。ノバショッカーに話を戻すなら、映画『仮面ライダー1号』に出てきた組織で、俺は当然、関与していない。俺が関与していれば、『NOVAショッカー』という表記になるはずだからな」
翔花「だけど、NOVA翔花ってつなげたら、何だかラビットタンクのベストマッチみたいじゃない?」
NOVA「それが、ブルー・スタンドフォームじゃないのか」
翔花「うーん、それも疑問なんだけど、ブルーはNOVAちゃんのブルーアイズだから分かるとして、スタンドはどうして? 適当にスタンド(幽波紋)から取ってきたの?」
NOVA「それもある。スタンド=側に立つ幽霊=精霊というつながりもあるし、精の中の青がブルーとうまくつながってくるし。他に、スタンダード(標準)を意図していたりもする」
翔花「そうかぁ、標準の基本形態ということなら納得。だけど、今度、新しいフォームも加わったのよね。DKフォーム」
NOVA「ああ、ドゴラン・キーパーの略だな。『ドゴラの保護者』という意味で、ドゴランアーマーを身にまとった騎士って感じだ。詳しくはドゴラ編の完結エピソードで近日、回顧話として仕上げるつもりだけどな。魔法少女系で潜在能力は高いもののNOVAの負担が大きいBSフォームに対し、物理攻撃と火炎を初めとするエネルギー吸収能力を備えた重装形態ということになる。弱点は、もちろんハチ毒でアーマー解除してしまうことと、空が飛べず攻撃が単調なところかな。単純な力押ししかできないけど、ドゴラの奴が電撃でも使えるようになれば、仮面ライダーストロンガーみたいに活躍できるんだがなあ。今のままだと、クウガタイタンフォームとかが性能として近いかも。もちろん、アーマーに身を包むので、花粉が風で吹き飛ばされるような構造的弱点も対策済み。また、物理攻撃はドゴラと翔花がどちらも不定形なので通用しない。アーマーの意味は、非物理攻撃対策と、非力で大剣なんて振り回せない翔花のパワーアシストだ」
翔花「これで次の悪霊が来ても、大丈夫だね」
NOVA「まあ、しょっちゅうは来ないと思うけどな。バトル物は書くのも疲れるので、日常系のお喋りとかを続けて、たまに思いついた時にバトル編ぐらいの流れがいいと思う。自分の部屋が毎週、悪霊が現れるような心霊スポットになるのも嫌だしな」
翔花「ところで、台湾辺りにいそうなロリお婆さまって言っていいのかな、ヒノキちゃんって娘のことだけど、私、生まれたばかりだから、良く知らないっていうか初耳なの。そんなお友達になれそうな娘がいるのなら、もしも、たささんに時間ができて見つけて来れた時にでも、紹介してほしいものね。もちろん、台湾まで行け、なんて無茶は言わないけど、そっちから風に乗って飛んでくるかもしれないし、たささんも風の便りで噂を聞いただけだったら、たまたま偶然、見かけた時にでも、姿を写し取ってくれたら、イメージも膨らむと思うの。私の方で、こういうお願いをしてもよければ、また、いろいろお話聞かせてね」
NOVA「ああ、ふつつかな娘が厚かましい願いをしたようだが、思いついたこととかあれば、ここや創作鑑賞の掲示板なんかで、先方の関心を惹けた後で、話題にしてもいいかもな。もちろん、無理にとは言わないし、こっちの好き勝手な駄文垂れ流しに縛りつけるつもりもない。自由に、好きに、想像、妄想膨らませて楽しもうってのが、当ブログのコンセプトだからな。後は野となれ、花となれって感じと思ってくれていい」
翔花「NOVAちゃん、それを言うなら、野となれ山となれが正解だと思う」
NOVA「俺とお前に掛けてるんだよ。野はNOVAのノ、花はもちろんお前。人にツッコミ入れる前に、まず、その奥にある深い真意を読み取れないか、想像力を膨らませてから、楽しい芸に昇華するんだ。バカでもできる表面的なツッコミで満足するなら、それでもいいが、だったら勢いよくやれ。暗い顔して表面的なツッコミ入れて仕事しましたって気になってる奴は、渡辺小五郎みたいなのになっちゃうぞ。中村主水の後継者のつもりかも知れないが、見ていて単純に楽しくない。人殺しの暗いドラマには、その暗さを払拭する明るいキャラが必要なんだよ。ビルドの万丈みたいにな」
翔花「NOVAちゃんは、万丈が好きだもんね。げんとくんと、どっちが好き?」
NOVA「今の段階では決められん。どっちも良くて、注目株だ、と言っておく」
翔花「私は内海さんがいいなあ。メガネの人には愛着があるの」
NOVA「あ、そう。じゃあ、今度『メガネ戦隊メガネンジャー』と題して、5人ばかりヒーロー、ヒロイン考えようか」
翔花「賛成。その中には是非ショーカ・ブルー・スタンドも参加させて」
NOVA「せいぜいマスコットガール辺りかな。司令はもちろん、ウルトラセブンのダン隊長で決まりだな。厳しい特訓が待ってるぞ」
翔花「そんな。私、耐えられないよ、きっと(涙目)」
NOVA「何だ、その目は……と俺の中の鬼コーチボックスが開かないうちに、ここで記事を書き終えるわ」
翔花「じゃあ、またね。たささんを始め、ここを読んでるみんなに感謝してるわ。これは空想でも、妄想でもない、本当の想いだから」
(完)