White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSF、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

宇宙大怪獣ドゴラの顛末

さて、時間は少々遡って、
クリスタルレイク風の湖畔にある、それっぽいスギ林地帯にて、
メガネをかけたブログ主のWhite NOVAと、
花粉症ガールにして、もうすぐイラスト描いてもらってハッピー気分になる予定の粉杉翔花ちゃん(生まれて、そろそろ一月。だけど見かけは14歳の中学生ぐらい)、
そして、林で見つけた不定形の宇宙生物、ドゴラの幼生(ドゴラコアと称する。名前はまだない)が、
適当なバトルと、軽妙なコントの末に、とうとうお互いのわだかまりを捨てて、分かり合って、一緒に映画を見ようと考えたのですが、


NOVA「電源がない。これじゃあ、せっかく持ってきたポータブルDVDが使えないじゃないか。俺は生まれて初めて、『ドリルアームを使おうとして、颯爽とアタッチメントを装着したはいいものの、電源がないため、デストロン基地の牢屋から脱出できなかったライダーマンの真の気持ち』を理解した。すまん、ライダーマン、俺はその話を聞いて、後から自分の目でもしっかり見たとき、あなたのことを心底、馬鹿にしていた。電源ぐらい用意しておけよってツッコミ入れたりしながら、お笑いネタにもして……。だが、ライダーマンはその時、こう思っていたんだよな。『うお、この結城丈二ともあろう者がこのような初歩的なミスを冒すとは、一生の不覚。こうなったら死んでV3、風見さんに謝るしかない。よし、死ぬチャンスがあれば、必ず命懸けで贖罪してみせて、世界にライダーマンは素晴らしいヒーローだった、と語られる男になろう。デストロンよ、俺に誇らしい死に場所を用意してくれ。そうすれば、俺は自分の小さな敵討ちなど忘れ、格好良く空に散ってみせる。見よ、ライダーマン、結城丈二の最期を見よ、と叫ぶ未来が俺には見えた』などと考えていたに違いない」
S.H.フィギュアーツ ライダーマン

ドゴラコア『ママ、マスターっていつもこうなの? それとも、これが人間性って奴? ぼくはこの姿から、何を、どう学んだらいいのかな?』

翔花「大丈夫。これはNOVAちゃんの個性って奴よ。人間は一人一人考え方や行動の仕方が違っていて、NOVAちゃんはその中でも特に想像力、妄想力が強すぎる人なのよ。だから、見えない物が時に見え、私みたいな花粉症にも精霊としての生命を与え、時空さえ自在に越えるほどの魔力を持ちながら、それでいて恋人を一人も作らずに、持てる愛をヒーローやロボットやゲームや裏稼業の人たちに惜しまず捧げる崇高なる求道者。これが私の好きなNOVAちゃんなの」

ドゴラコア『なるほど、だったら、ぼくはその強すぎる想像力や妄想力を餌にすれば、強くなれるんだね。想像や妄想って美味しいのかな?』

NOVA「違うぞ、ドゴラちゃん」

翔花「あ、教師モードに戻った」

NOVA「空想や想像、妄想は、他人のものを奪って、食べるものじゃない。人、それをパクリという。フィクション界では最も忌み嫌われ、軽蔑される行為の一つと言っていい。いいか、素晴らしい空想作品に出会った時は、物理的にパクリとやるのではなく、自らの心をその作品に重ね合わせ、共感し、同じ空想力が自らの内面から浮かび上がるように意識を高めるのだ。あるいは、作品そのものをじっくり観察し、時にはメモを取ったりもしながら分析し、構成などを計算したり、キャラの性格類型などから理解に努めたりしながら、そのエッセンスを抽出する方法もある。他にも数多い方法論が語られているが、それらを駆使した誠意ある手法こそが正しい作品の味わい方だ。決して、DVDや古いビデオやブルーレイなんかを食べても、空想の美味しさは自分のものにはならないぞ」

ドゴラコア『うん、分かった。マスターNOVA。だったら、早く、その作品とやらの心を知りたいので、ぼくに味わせてよ。マスターが味わうように、ぼくも味わいたいんだ』

NOVA「それは殊勝な心掛けだが、その意気や良し、と言いたいのだが、電源がないとな。このままだと、NOVAはライダーマンを見習って、プルトンロケットに乗って消えなければならないんだ。そして、栄光の仮面ライダーの称号を尊敬する宮内洋さんから授かった後、ちゃっかり生還して、以降も活躍し続けるまでがNOVAの壮大な計画の一つなんだが……」

翔花「もう、NOVAちゃんったら。そんな妄想に思考能力を無駄に浪費しなくていいから、もっと現実的に考えようよ。今のNOVAちゃんはNOVAちゃんらしく……はあるんだけど、私の好きなクールで賢いメガネクイッな知恵の回るNOVAちゃんじゃない。ここはクリスタルレイクなのよ。クリスタルの力を利用すれば、地水火風の四大精霊の力でも使って、電気ぐらい生み出せないわけ? それとも、ブルーアイズなんだから、ブルードラゴンの力で電撃ブレス発射とか言ったり、ダイヤソードでエレキ斬りとかできたりしないのかしら?」

NOVA「翔花。お前なりに大変結構なネタを拾い集めてきて、本当に魅力的な提案だと感じ入ったのだが、俺の心はやるな、お前と大いに絶賛したいのだが、ブルーアイズにそこまでの万能な力は備わっていない。詳しくは『3月24日の記事』を読めば分かるのだが、ブルーアイズは『あくまで感覚器官を補う装備なので、攻撃力が増えるわけではない』のだ。つまり、見えないものを見えるようにするとか、相手の弱点を見つけ出すとか、花粉症のガードなんかにも役に立つのだが、電気を生み出す機能は搭載されていない。そんなものがあれば、俺は授業中に、『うおっ、ブルーアイズの力で感電した。ウギャーーッ』と叫んで、生徒たちに骸骨をさらす羽目になる。いや、現実世界で感電したからって、レントゲン写真のような骸骨姿が浮かび上がったりはしないはずだが、あの表現は一体、どういう意味があるんだろうな?」

翔花「そんなこと、私が知るか!」
S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーストロンガー
NOVA「うお、それは俺の好きな電気人間、仮面ライダーストロンガーの名セリフ。そういうセリフを口にすれば、もしかするとエレクトロサンダーを発現したり、チャージアップしてパワーアップしたりできると考えたのかもしれんが、まだまだ甘い」

翔花「そんなストロンガーなんて考えてないし、カブトムシは広葉樹林に生息するからスギの私には関係ないし、私はNOVAちゃんの妄言寄り道タイムも好きだけど、ドゴラちゃんの教育には明らかに悪いし、お願いだから真面目に考えてよ(涙目)」

NOVA「何と。おなじみのスペシャル・トリプルツッコミ・ローリングサンダーに、さりげなく好意をほのめかして、こちらの抵抗を一瞬奪ったと思ったら、最後に懇願涙目だと? いつの間に、こんな高度な複合技を習得しているとは、たった一夜の戦いでここまでレベルを上げたか? やるな、翔花。よし、分かった。その涙と成長に免じて、知恵を働かせてやろう(メガネクイッ) 大体、ここはクリスタルレイク風の湖畔だったんだよな。ホラー映画の『13日の金曜日』の舞台がモデルなんだよな。だったら、そこにあるのは湖や森林みたいな自然だけじゃないはずだよな。当然、殺人鬼の犠牲者の寝泊まりしている山小屋なんかがあったりするはずなんだよな。そこに行けば、電源になるバッテリーぐらい普通にあってもおかしくないよな。何だ、答えが見つかれば簡単じゃないか。今まで、何を妄想暴走してたんだ、俺。これじゃまるでバカ丸出しじゃんか」

翔花「答えが見つかったのはさすがと言いたいけど、それまでの迷走タイムは本当に万丈並みのバカを見ている気分だったわ」
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NOVA「それは褒め言葉として受け取っていいのだな。万丈はバカだけど、成長するバカだからな。つまり、ドゴラちゃんと同じだ」

ドゴラコア『わーい、マスターに褒められた。プルプル♪』

翔花「ドゴラちゃん……」

NOVA「よし、ドゴラちゃんが味方になった。この調子で、次の問題を解くぞ。バッテリーが山小屋にありそうなのは分かった。しかし、その山小屋はどこにある?」

翔花「そんなこと、私が……」

ドゴラコア『ぼく、知ってるよ、ママ』

翔花「え、嘘……」

NOVA「嘘じゃない、翔花。このドゴラちゃんの真正直な目がお前には見えないのか。いや、ブルーアイズの力がなければ、たぶん、俺にもドゴラの目なんて分からないだろうが、そんなことはどうでもいい。ママのお前がドゴラちゃんを信じてやらなくて、どうするんだ? そんなことでは母親失格だぞ」

翔花「え、私? どうして私が悪いことになってるの? 翔花ちゃん、ピプペポパニック!」

NOVA「パニック中の娘は放っておいて、善は急げだ。ドゴラちゃん、すぐに山小屋に案内してくれ。翔花、お前はパニックが回復するまで、ドゴラちゃんを片時でも疑ったことをしっかり反省していろ。さあ、行くぞ、ドゴラちゃん!」

ドゴラコア『ママを残して本当に大丈夫?』

NOVA「大丈夫だ。翔花はお前が思っているよりも強いママだ。俺の娘はこれぐらいのことではへこたれん。これも修行の一環と思え。後からしっかり追いかけて来るんだぞ、粉杉翔花」

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翔花「やれやれ。やっとパニック状態が収まったわ。NOVAちゃんの理不尽な言動には文句の一つや二つや三つぐらい言ってやりたいけど、翔花ちゃんはママなんだから我慢する。それにしても、手の掛かる子供が2人もいるような気分だわ。一体、何なのよ、この気持ち!」

ドゴラと正義

その後、翔花はNOVAとドゴラコアの後を追って、山小屋に向かおうとするが、危なっかしい娘なので、途中、またも謎の軟体生物に遭遇する。
ドゴラちゃんだと勘違いして、完全に油断していた翔花だったが、それは同じドゴラでも、ドゴラちゃんとは違う個体の真ドゴラだった。あわや、包み込まれ吸収される直前の翔花を救ったのは、やっぱり心配になって様子を見に来たNOVAとドゴラちゃんだった。
こうして『花粉ドゴラVS真ドゴラ』という、ビジュアルにしてもどっちがどっちか分からなくなる軟体怪獣決戦の末に、ドゴラちゃんこと花粉ドゴラが勝利を収め、翔花が感謝する……とまあ、ここまでの展開を思いついたものの、


途中まで書いて、文章が長くなる割に読んでて面白くならなかったのでボツ。
何で自分は本筋と関係ない寄り道に力と時間を注いでしまったんだ、と自己嫌悪に陥ること数十秒、「まあ、これも人生よ」と何やら悟ったようなことを嘯いてネガティブNOVAを強引に納得させ、
せっかく書いたのにもったいないとボツに対して抗議するアナザーNOVAに対して、「まあボツプロットだけ残してやるから」と説得し、
数々の脳内同キャラ(色違い)対戦を経た末に、ようやく山小屋で見つけたバッテリーを駆使して(コンセント=差し込みプラグが規格に合わないとか、細かいトラブルも何とか克服し)、てんやわんやの末に何とか映画を鑑賞し、一息ついて、コーヒーブレイク。


ここまで全部、思いついたことを会話形式で書いていたら、読む方もうんざりするだろうし、書く方は……想像にお任せするくらい嫌な気持ちで筆を折りたくなるので、ショートカットに至ったのだが、まあ、普通は表にさらさない「一作家がどのような思いで原稿記事を自分でボツにしたり、削ったりして作品の完成度を高めようと奮闘しているか」の例示になればいいかなあ、と考えた次第。
いや、ボツにした「真ドゴラ」が悪霊になって化けて出るかもしれないし、せめて、こういう形で供養しておかないと。だって、真と名前はついても、要するに、うちのドゴラちゃん(花粉ドゴラ)と区別する必要から付けただけで、普通のドゴラだもん。つまり、こういう奴ね。
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映画の『宇宙大怪獣ドゴラ』について、簡単にストーリーと感想を書くだけのはずだったのに、一向にそこに至らないので、結果として何回も貼り付けることになった商品画像です。
俺、ここまでドゴラのことが好きだったはずがないのに、多分、今年は一生の90%ぐらいドゴラのことを書いているよ。すでに何回、ドゴラって書いたんだ? 100回超えたら、日本でも有数のドゴラファンと名乗れるんじゃないかな、と思いつつ、ようやく感想。


翔花「これ、ドゴラちゃん、ちっとも悪くないよね」

ドゴラコア『プルプル。悪いの人間、ドゴラ、悪くない』

NOVA「いや、人間代表として言わせてもらうと、この映画の主体は、警察VS宝石強盗団なんだ。つまり、これらの系譜に相当するわけで」
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翔花「正義の警察VS悪の強盗団。そこに怪獣が出現して、人間社会が混乱しているのに、強盗団は懲りずに悪いことを続けて、ドゴラに邪魔されて、警察に追いつめられて、最後は石化して落ちてきたドゴラの破片が落下してきて、あべしって話だったのね」

ドゴラコア『つまり、悪い人間の邪魔をするのが、人間性ってことですか。勉強になります』

NOVA「いや、そこまで単純に割り切っても、一面的には間違いではないのだが、実際に行動に移すと、いろいろトラブルの元になりそうでな。悪を退治するのが正義というのは決して否定したくはないのだが、それで周囲に迷惑を及ぼすようなことになれば、正義の名に酔った暴走愚連隊みたいなもので、手放しに褒められなくなっちまう」

翔花「あれ、NOVAちゃんは正義のヒーローが好きなのに、意外なことを言うのね」

NOVA「ああ、ヒーローは単純に格好いいからな。ドラマ的にも感動するし、突きつめて考えるなら、それぞれの時代ごとに、世の中で何が正義かを計る指標にもなる。ただし、フィクションでは正義のヒーローが成立するが、現実では『悪を退治=正義』という図式は必ずしも成立しない。『人々を助ける=正義』は結構成立すると思うが、それ以上に『周りの人々に迷惑をかけない。自分勝手な理屈で過剰に暴れたりしない。友達の大切なものを傷つけたりしない』などという『和を尊ぶ精神=社会上の正義』と考えることが一般的だ」

翔花「和って、つまり平和ってことよね。ラブ&ピースの精神で合ってる? NOVAちゃん」

NOVA「少なくとも、ビルドではそれがヒーローのバックボーンに成って来ているよな。最初聞いた時はどこか陳腐にも思えたけど、実際に戦争とか破壊とかが描かれると、テーマとしてそれをしっかり掲げることは、文字どおり建設的なドラマ作りだと考える。昭和プラス平成で平和ってのも、日本という国が掲げるキーワードとして、二つの時代を生きた人間として、改めてつなげて考えるならベストマッチだと思うよ」

翔花「違う組み合わせだったら、昭成とか成昭って感じ? 人の名前にはなりそうだけど、あまり面白みはないわね」

NOVA「昭という字は、触手を付けて照って字にすれば、何となくドゴラちゃんって感じにも見えるし、意味も明るくて好みだな。何かを参照するって形で、勉強にも関係してくる。さらに明治と組み合わせて、照明、輝くライトまでイメージを膨らませられるぜ。一方で成は、成長だし、これも翔花やドゴラちゃんに望むものだな。単に体が大きくなることじゃなくて、心の成長って奴だ」

ドゴラコア『心って何? 食べられる?』

NOVA「食べられて、心が抜け殻になってしまうと、厄介だよな。最近の悪の組織は、物理的な破壊活動よりも、むしろ心を狙ってくるような敵が増えているから、ヒーローにもますます心の力、精神性が求められるようになって来ている。心は空想や想像の原動力で、食べていいものじゃない。自らの内面で育み広げていくものだ。心が豊かな人間というのは立派な褒め言葉だし、ドゴラちゃんも心が豊かな怪獣に育てば、立派なヒーローまたは、そのアシスタントとしてやって行けるようになるだろうさ」

ドゴラコア『うん、ぼく、頑張って心を育てていくよ。プルプル♪』

NOVA「その意気だ。和の精神と心といえば、この日本ではとりわけ波風を立てずに場に溶け込むスキルが重宝される。その達人こそ忍者という海外でも通用する名誉称号が与えられるぐらいだしな。忍者の忍の字は『忍ぶ』つまり単に『隠れる』ことを意味することもあるが、『辛いことを我慢する。耐える。暴走しそうな本能や感情を何とか抑えて自制する』という意味もある」

翔花「あれ、忍者って、そんな人なの? 黒覆面で悪い人ってイメージもあるけど」

NOVA「確かにな。ゲームや文化によっては『忍者=暗殺者=悪』と定義されているものもあって、これも単純に割り切れるわけではないが、人間社会や文化はそれだけ複雑だってことさ。忍者が悪とされるのは、表舞台ではなく裏社会で活動するからだ。とりわけ、アメリカ人なんかは、堂々と自己主張する者こそ正義、という風潮が根強いからな。裏でコソコソして撹乱するのが仕事の忍者は不気味なんだろう。アメリカン忍者は、むしろ素早い身のこなしを有する武道の達人として、つまり単純な力押しではないテクニシャンとして尊敬される一面もある。アクションヒーローの範疇なら、忍者の暗いイメージも払拭されるわけだ」

翔花「それって、耐え忍ぶこととは矛盾しない?」

NOVA「その辺は、厳しい修行に耐え忍んだことで修得した忍術という理屈なんだろうさ。そして、忍者の精神性は掟によって培われる面もある。掟とは、すなわち法であって、忍者は忍者なりの法をしっかり順守する人たちという理解が伝わったことで、ようやくアメリカ人も忍者が不気味な存在ではなく、異国の法の下で生きる秩序だった人たちだと受け入れたわけだ。最近の忍者は、契約を重んじるジャパニーズ・サラリーマンの嗜みのように勘違いしているアメリカ人も多いと聞くが、その辺は割と日本人の精神性がそのまま忍者の精神に通じるので納得できる向きがある。決して、波風を立てることなく、大きな目的のために自分を押し殺し、耐え忍んで、時には組織の歯車になったりもしながら、自己のスキルを磨き、掟をしっかり守り、ここぞというところでは過労死も厭わない。これを忍者と言わずして、何というのか?」

翔花「すごいよ、NOVAちゃん。正義の話からラブ&ピース、元号の話に飛んで心の成長、そして忍者から日本のサラリーマン論まで、一気につなげちゃったよ」

ドゴラコア『人間社会がややこしいことは分かったけど、きちんと関連づけて、機能しているようなことは分かりました、マスター。それを分からずに、やみくもに食べてたりしたら、微妙なバランスが崩れて大変なことになるのも、今だと分かります。はあ、『宇宙大怪獣ドゴラ』って映画の背景って、それほど奥が深い話だったんですね。心が豊かになった気分です。プルプル♪』

NOVA「おっと、それを聞いて思い出した」

翔花「何?」

NOVA「いや、ここまで長々と話してきて、俺、肝心の映画の話をほとんどしていない……」

翔花「すごいんだか、間抜けなんだか、時々分からなくなるけど、まあ、これがうちのNOVAちゃんよね」

ドゴラって映画(23日執筆)

さて、会話調だと受け応えになるので、話が弾む一方、違う方向に話が逸れやすいので、ここからNOVAは地の文、時々、他の二匹二人にセリフを差し挟むスタイルで本記事を完成させようと思う。

まず、本作『宇宙大怪獣ドゴラ』は、1964年8月11日の公開。夏映画として、宇宙から来たクラゲが暴れて、ホラー調で涼しくなってもらおうという目論見があったかどうかは知らないけれど、ここで大切なのは、ドゴラが「日本初の宇宙怪獣」という、それだけでメモリアル作品ということだ。


翔花「ドゴラちゃん、凄い。日本初だって」

ドゴラコア『世界初ではないのですか?』


うーん、この時期の東宝特撮映画は、世界のSFの最先端を進んでいたという意見もあるし、俺も50〜60年代の海外SF映画は詳しいと言えるわけじゃないから断定はできないが、
1962年の『人類SOS!』(原題トリフィドの日)なんかが早いんじゃないか、と考えてみた。しかし、それはどうも勘違いだと気づいたわけだ。
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簡単にストーリーを紹介すると、地球に降り注いだ流星雨の影響で、人類の大部分が失明してしまう。そこに動き回る食肉植物のトリフィドが大量発生し、盲目の人類を襲撃して回る。主人公を初めとする、偶然、流星雨を見なかったために失明を免れた人たちは、トリフィドの襲撃をかわしながら、決死のサバイバルを……って映画なんだが、俺は中学時代に原作小説しか読んでいない。
そして、このトリフィドが流星群に乗って来た宇宙植物かと勘違いしていたわけだが、どうもそうではないらしい。人類が遺伝子操作で作った植物らしくて地球産。流星群のインパクトで、宇宙から来たものと誤解していたようだ。


翔花「そんな昔から、植物は人類を脅かしていたのね。植物の精霊としては、心が痛むわ」


別に翔花の責任じゃないから、気に病む必要はないだろう。
それに、怪奇SF小説や映画がどんどん書かれたり、作られたりした時代だから、人類は何でもかんでも理由をこじつけて、倒すべき脅威、敵キャラとして利用している。
同じ人間も、動物も、昆虫も、命を持たない器物でさえモンスター化させて戦うのが、人間の空想力ってものだから、翔花が責任を感じるなら、人類みんな「いろいろな素材を、勝手に怪物化させて遊んでいました。申し訳ないので、鬱だ死のう」状態になっちゃうぞ。まあ、それで人類を全滅させたがる人も続出したわけだからな。
これからも、人類は身近に見える、考えられる様々な素材ネタを、
勝手に怪物化させて戦ったり、倒したり、倒されたり、
勝手にヒーローなりロボなりにして応援したり、信奉したり、逆に理不尽な批判のネタにしたり、
それに飽きたら勝手に萌えキャラ化して愛でたり、嫁にしたり、コレクションしたり、ハーレム作ったり、
まあ、いろいろと業を積み重ねることだろうな。
娯楽の範疇として。
しかし、いつかそれが現実化する夢を抱いたりもしながら。


ドゴラコア『そんなことができるのはマスターだけじゃないのですか? 人類全てがそのような超能力を備えているというのですか? だとすると、恐るべし、人類、と言わせてもらいます』


いや、クリエイティブな精神ってこういうことだろう?
それは同時に破壊的なものを生み出す精神とも言えるが。
人の心には、光と闇、そしてその間にある曖昧な混沌やらが渦巻いているものさ。混沌は時として光に傾き、時として闇に傾き、可能性としてはどちらにも向かい得る。その中で、確固たる信念を持って、自分を光に向ける者がヒーロー、闇に向いちゃった者が悪役、ヴィランと呼ばれがちだ。
もっとも、そんな単純な二元論より、もっと細かく分析する視点だって構築することは可能だがな。


ドゴラコア『マスターは、光と闇のどちらですか?』


光を目指しているさ。White NOVAだからな。
しかし、心の闇が悪霊という形をとって涌現することもあって、『闇を抱いて、光となる』サンダーブレスターの精神には、非常に共感できる。
人の心の闇、病み、悩みが分からずに、今の時代のヒーローは語れないからな。
もちろん、闇はあくまで倒すべき敵キャラとして、光の主人公が活躍する単純明快な作品も、児童向けのテキストとしてはあってしかるべきだし、
自分が受け入れられる範囲での多様性こそが、自分なりの理想になる。そして、闇にしても、光にしても、破壊的なもの、人の心を踏みにじる者はNOVAの敵だ……と言いたいが、別に誰かれ構わず敵認定して殴りかかったりはしない。理想を語るのと、現実に行動するのとでは、結構な距離があるからな。


ドゴラコア『つまり、マスターは行動しない正義ってことですか?』


あのな、ドゴラちゃん。
俺が行動していないというのは、表面的な姿しか見ていないのに、言い過ぎだと思うぞ。俺の行動は言葉を伴うんだ。俺にとって、理想を語ることは、即、行動に通じている。何しろ、教育が俺の仕事でもあるからな。今、こうしてドゴラちゃんに話をしているのも、俺にとっては大切な行動の一つだ。
おっと、済まない。時間が来たようだ。
俺は一旦、3次元の仕事に行かなければならない。まだ話し足りないことはあるが、すぐに帰ってくる。
話の途中で悪いが、翔花、適当にここでドゴラちゃんと話していてくれ。


翔花「分かった、NOVAちゃん。今夜またね」

ドゴラコア『マスターは行ってしまわれた。随分と不思議な方ですね。神出鬼没というか、取り留めのないというか、ぼくにはつかみどころがないように思われます』

翔花「NOVAちゃんは、時空魔術の専門家だから、この2次元の世界と、私たちの手には届かない3次元という世界を行き来できるらしいのよ。その仕組みは、私にも、よく分からないんだけど。ところで、ドゴラちゃん、何か変わった? 口調が随分と大人びているようだけど」

ドゴラコア『これも、マスターとママの教育の賜物であります。心を豊かにするために、マスターの奥深い話から知識や情報を蓄えている最中ゆえ、人間的な精神性が豊かになっているつもりですが、何か不都合がございましょうか?』

翔花「うーん、ドゴラちゃんが賢くなるのは、ママとしては嬉しいのだけど、幼い話し方のドゴラちゃんの方が好きかも」

ドゴラコア『分かりました。ご要望にお応えしましょう。……分かった。ママの言うとおりにするね。マスターとママがいっぱい教えてくれるから、心が豊かになったんだよ。マスターって物知りだから、難しい話も多いけど、がんばって人間のことをいっぱい考えていくね。これでいい?』

翔花「うん、それなら私の知ってるドゴラちゃんだ。いっぱい勉強するのもいいけど、成長が早すぎるとママの方が付いていけなくなるので、あまり急がなくてもいいよ」

ドゴラコア『かしこまり……分かったよ、ママ。でも勉強しすぎて、お腹がすいちゃった。花粉症バスターをぼくに撃ってくれないかな。エネルギー補給が必要だよ』

翔花「分かったわ。これでもおあがり、花粉症バスター」

ドゴラコア『わーい、大好物の炭素だ。お代わりもお願い』

翔花「仕方ないわね。もう一発、どうぞ」


(この記事はこれにて完。心身ともに急成長するドゴラちゃん。しかし、育ちすぎた弊害が生じ、運命の選択を迫られることに。次回、さらばドゴラちゃん、そして……につづく)