White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSF、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

商売人23話「他人の不幸で荒稼ぎ」

 タイトルはまあ普通ですが、作品内容も、特にツッコミどころも不可もない「普通に及第点のいい話」。
 つまり、ブログ記事としては、ちょっと料理しにくい。


 脚本家は、17話(多々良さんの老仕置人の話)も書いた「松原佳成」氏。「助け人」〜「新・仕舞人」まで参加し続けた、作品世界をよく分かっている人、となります。
 それ以外の来歴を見ると、『七色仮面』とか『アラーの使者』とか『ロボタン』とか、かなりのベテランに見えますな。一見、目立たないようながら、佳作を連発できる力量の人物(いわゆる燻し銀)な人と評価します。
 で、17話もさることながら、本話でも、「体を壊して、息子に後を継がせたい頑固な老同心」が印象的。頼み人の方も、娘夫婦を殺された老絵師ですし、ね。老齢の人の気持ちが良く分かる脚本家さんで、やはり、派手さよりも、手堅さ重視の作風になるのでしょうか。

 
 内容は、口入れ屋と占い師が手を組んで、インチキ占いを利用して大店を脅迫しつつ、捜査に入った同心を惨殺し、その後釜に、自分の息のかかった者を回して、次第に権力もつかんでいく……そんな悪い連中を始末する話。
 悪徳占い師だけだと、よくある話なんですが、そこに「同心のドラマ」を絡めたことで、主水さんもうまく話に関わることになって、キャラ配置的にも抜かりのない手堅い作りをしています。
 主水さんが、人生の先輩として、老い先の短い同僚の息子にアドバイスするのですが、それで奮起した若同心が悪党の恨みを買ってしまって父親ともども惨殺される。主水さんとしては、アドバイス裏目に出てしまったやるせなさを覚えるのですが、そこは裏稼業のベテランらしく、泣き言一つもらさず、淡々と仇討ちの仕事に邁進する。
 これが後期の仕事人だと、バラードに乗って、悪徳同心に冥土への一言をグサッと突き付けるのですが、商売人時代の主水さんは、正面から乗り込み、ザクザクッとチャンバラで斬り捨てるわけで。どちらがいいか、と言えば、まあ、どちらも捨て難いのですが、それでも、今回みたいな話では、主水さんにトリを飾ってもらいたかったのも事実。
 まあ、頼み料を受け取ったのは、おせいですし、新さんもドラマに絡んではいるのですが、一番の犠牲者である同心父子の悲劇の決着をつけるのは、やはり主水さんであるべきだった、と思います。そういう前回と同じ、構成上の不満を除けば、物語としては十分、堪能できました。


 それにしても、仕事人2009の大河原さんもそうですが、「真面目で活動的な若手同心」ってキャラは、必殺では長生きできない、というのが相場であるのが悲しいです。
 だからこそ、主水さんや、小五郎みたいな、「ヘボ同心の表の顔」が必要なんでしょうな、と改めて実感。
 自分が下手に煽ってしまったことで、実力の伴わない人間に結果として、不幸をもたらしてしまった……そのことに、多少とも罪悪感を覚えたであろう主水さんに感情移入しつつ。


PS:でも、下手な激励や応援が逆効果? と思えば、自分のような仕事は務まらないわけで……この辺の割り切りが難しいなあ、と実感することも。それこそ、人情と冷静な状況分析のバランスをとっていかないとね。