Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

商売人14話「忠義を売って得を取れ!」

 今年最初の商売人は、まあ、すごく普通に必殺らしい話。
 信用していた中間(ちゅうげん。武家に仕える小者)の悪巧みにはまり、両親を惨殺され、自分は体を弄ばれつつ、吉原に売られてしまった武家の娘が頼み人。
 殺しの的は、中間と、手を組んでいた浪人と、医者。主水が浪人を、おせいが医者を、新次が中間をそれぞれ仕置。
 可もなく、不可もない、無難な話です。ストーリー的にも、アクション的にも、キャスト的にも、とりたてて特筆するところがありません*1。こういうのが、ブログネタとしては一番困るなあ(苦笑)。


 それでも無理矢理、ネタをほじくり出すと、


 脚本家さんでもチェックしてみますかね。
 ええと、國弘威雄さん。商売人では、今話と20話の2本だけ。
 でも、実は元祖「仕掛人」から書き続けている重鎮さんですね。「仕掛人」では2話を初め、最終回まで書いており、「必殺の何たるか」はしっかり分かっている人、と見受けられます*2。すなわち、必殺的には手堅い、基本路線をしっかり描ける人、となりますね。
 その後も、「仕置人」「助け人」ではナンバー2の脚本家で、ついに「仕留人」においてメインライターの地位を獲得。第1話もさることながら、最終話「別れにて候」を書いた人、となれば、必殺者としてはもう、ただただ頭を下げるしかありません。
 その後も、コンスタントに毎シリーズ、数本ずつ書き続けていますが、タイトルを見ても、あまり目立った回は書いていないように思われます。重鎮として、極端な冒険はせず、安定した話を書く作風なのかもしれません。
 よって、作品自体が冒険的な「からくり人」シリーズからは姿を消し、今回の「商売人」で復活した形に。続く「富嶽百景」では3話と4話で続けて登板。でも、当然ながら「うらごろし」には書いていません。やはり、冒険はしない人に見えますね(笑)。
 で、無印の「仕事人」で5本書いたのを最後に、必殺シリーズから完全に姿を消したのを見ると、シリーズ前期を代表する伝統重視の脚本家さんと言えましょうか。
 あ、必殺を抜けてからは、ライバル(?)的作品の「影の軍団」の方でも書いていたりします。


 そういう人の話ってことで、まあ、ツッコミどころのない手堅い佳作という評価で確定*3。 

*1:強いて言えば、ゲストヒロインの佐藤万理氏が、「新仕事人」のラストで秀殺しを依頼した娘である、とか、必殺ファンなら分かるだろうってトピックはそれぐらい。可愛い娘なので、レギュラーで出ていればなあ、と思いつつ。

*2:というか、「必殺の何たるか」という伝統を作ってきた人、と言う方が正解です。考えてみれば、伝統を作った先達に対して、「伝統がよく分かっている」と評するのはおかしいというもの。円谷英二さんに対して、「日本の特撮がよく分かっている」なんて評したら……失言もいいところですよね。無知ゆえの失言を反省しつつ追記

*3:脚本家さんについて、もっとしっかり研究するなら、一つ一つの話を吟味して……という作業を経るべきなんでしょうけど、まあ、ここは必殺シリーズの脚本家について、あまり研究したことのない、ネット検索頼りのにわか批評家の戯言ということで、この程度の考察で勘弁を。