そして、ハニーの最終話です。
いや、最終話と言うよりは、「真・キューティーハニー序章」といった感じの終わり方でしたな。
結果的に、ミキやユキの能力と想いを取り込んだハニーが、パンサークローと戦いながら、「愛の戦士キューティーハニーさ!」と名乗って終わるラストですから。
当初は弱々で、無邪気なだけのアンドロイドが、強く凛々しい戦士、すなわち元祖ハニーとして覚醒するまでの物語だったわけですな、これが。
うまく、まとまったなあ、と思いつつ。
ハニー・ガルルフォーム
いや、何だか青いコスチュームと、ミキより受け継いだ野生的なファイトが、次狼さんを連想させて。
前回のラストで、パンサークローに洗脳されたユキに襲撃されたハニーは、以前と同じように無抵抗のまま、死を受け入れようとしますが、彼女の中にいるミキの想いが、戦いを促します。
そしてフラッシュしたハニーは、青いコスチュームと、ミキの武器であるブーメランを装備しておりました。
もうビジュアル的に、ミキがハニーの中に生きていることを感じさせる姿を示してくれて、感涙しきりです。
その後のバトルも、最終決戦の名に恥じない、高レベルなもの。
最凶戦士ユキ
もう、この物語の中で、最強かつ最凶は、この娘に尽きるでしょう。
パンサークローの幹部のうち、渡さん、中条さん、田中さんの3人を撃退したわけですし*1。中条さんにとどめを刺したのは、渡さんかも知れませんが、その前にユキが激しく攻撃していまして、ほぼ戦闘力を奪っていましたし。そして、最終話では、自分を洗脳したはずの田中さんを抹殺してしまいます。実は洗脳が完全ではなかった!
狂気に突き動かされ、ハニーに襲い掛かるユキ。
「ユキを救ってやってくれ」ミキの遺志がハニーに力を与え、何とか対等の戦いを展開するも、どうすれば救うことができるのか?
武器を交差させた激しい斬撃の末に、格闘戦に持ち込んだハニー。そして、至近距離で元素エネルギーを放出する「ハニーフラッシュ」が炸裂する。ユキも同時に「ハニーフラッシュ」を展開。
全ては光に包まれ、そして……。
三位一体
ユキの肉体は、狂気とともに消失した。
その想いと力はハニーの中に受け継がれ……。
その後は、過去と未来に話が飛びます。
早見とハニーの初めての出会いが描かれ、1クール目の明るい雰囲気のハニーのアクションが戻ってきます。
そして、ミキやユキとのドラマを経た後の未来。
なおも、暗躍するパンサークローと戦う愛の戦士キューティーハニー。
その戦闘スタイルや語り口調は、ミキやユキのそれを受け継いだ、毅然とした強い戦士のそれでした。
ハニーの戦いは、なおも続きます。しかし、彼女の中には常に、他の2人の少女の想いと強さが存在するのでした。
PS:特に文句のない最終回でしたが、一つだけ残念な点が。
ラストで「日常生活を送り、夏ちゃんと一緒にいるハニー」も見たかった。
ハニーの帰りを待ち続ける夏ちゃんの姿がせつなくて、脳内補完が必要です。
*1:パンサークロー4幹部のうち、もう一人の烏山さんに致命傷を与えたのはミキ。すなわち、ハニー自身は幹部を一人も倒していないことになる。いや、中条の人格ギザを精神崩壊に追い込んだかな。