「シンデレラ」が元ネタ。
ネガティブ(敵組織)ではなく、プレシャス自体と戦うストーリーというのは、ボウケンジャーらしい展開かも。一応、ガジャ様が顔見せ的に出ていたけど、24話の「初音の鼓」についで、あっさり撤退するわけで……。
さて、今回は、さくら姉さん主役回。
さくら姉さん曰く、「シンデレラは努力せずに幸せを求める、教育に悪い話」とのことだけど、「家庭に縛られながらも、それを自分の居場所と割り切って家事労働にいそしむ」というのは、さくら姉さんの主観では「努力」とは言わないらしい。
さくら姉さんの主観では、「自分のやりたいことを求めて、家庭を飛び出し、自衛隊に入って能力を磨き、そこに求める物がないと知ると、スカウトの誘いに乗って冒険稼業にいそしむこと」が努力というわけで、
NOVA的主観では、さくら姉さんの考えは「自立の推奨」ではあっても、それだけが「=努力」とは言えません。「与えられた、あるいは今いる環境の中で、自分にできることを前向きにする地道な努力」を続けていく中で、「自分の居場所や幸せを追求していく姿勢」もまた、必要なのではないか、と思ったりします。
ただ、さくら姉さんは「名家の実家を飛び出して、与えられたお仕着せの幸せではなく、自分の手でつかめる幸せを求めた女性」ですから、伝統的な「シンデレラ」の話とはそぐわない生き方をしてきたわけですね。
で、さくら姉さん的な生き方を推奨するなら、「あらゆる類のお姫様童話は教育に悪い」と。寝ているだけで王子様が助けてくれる「白雪姫」や「眠れる森の美女」なんかは、その最たるもの。ま、「女性の自立」を推奨する現代と、「王子様を待つ姿勢」を美しいとする昔話とでは、作られた背景事情も異なるわけで……これをさらに深く追及するとジェンダー話に展開していきそうなので、これぐらいに。
他のネタとしては、序盤のシンデレラのストーリー紹介での「チーフ継母によるアタァック!」と、ロボ戦における「サイレンビルダーの鉄砲水を活用した、豪快なマリン突撃ミサイル」ですか。どちらも、大いに楽しめました。