Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

MAKAISENKI感想(9〜11話)

 クリスマス記念、豪華感想3本立て……って、単純に毎週書くのをサボってただけなんですが。
 まあ、牙狼の場合は、書くことがないわけじゃないけど、密度が濃すぎて、気負って書くと、文量が増えるので、いくつかまとめて記事密度を上げた方がいいかな、と思ったりも。
 いや、それで、いい記事になってるかどうかは、別として(苦笑)。

第9話「化粧」

 この回のゲストは、川崎麻世
 自分にとっては、「ブルーノア」の主題歌の人。
宇宙空母ブルーノア DVD-BOX
 元アイドルで、その後、舞台俳優として活躍。
 本話のメインキャラにして、ホラーに取り付かれる「年老いた舞台俳優」というのは、正に本人を彷彿とさせる役どころです。


 往年の名俳優が、近ごろの演技力のない若者タレントに憤り、ホラーの力を借りて、若い日の輝きを取り戻す、という筋立て。
 そして、鋼牙と対決するわけですが……劇場の舞台で繰り広げられるアクションは、敵さんが歌舞伎役者とか、いろいろな舞台スタイルに次から次へと変わっていくわけですよ。いわゆる七変化バトル。
 当然、アクションスタイルも多彩で、いつもの華麗な剣劇、スタイリッシュな体術とはまた違った動きを見せてくれました。


 現代アクションが、和風のチャンバラとか、中国風とか、西洋風とか切り替わるだけで、見ている方は演出の変化に感心。
 一つのアクションドラマ(それも30分物)で、ここまで違うスタイルの動きが見られるのも珍しい。それを撮る監督も、いろいろなことを知悉していないといけないし、段取りとか映像イメージとかをスタントの人に細かく伝えないといけない。
 いつものパターンでやっていて、と手抜きが許されない、手の込んだ回だったなあ、と思います。

第10話「秘密」

 で、多彩なアクションで盛り上げた次の回は、地味な話です。何せ、監督自らツイッターで、「地味な回」と宣伝していたほど(笑)。


 主人公は鋼牙じゃなくて、今回はカオルと、魔戒法師のレオ。
 鋼牙がホラー退治のために出張している間に、レオとカオルがデートする回……と言えば、語弊があるけれど、まあ、そう見えないこともない。
 ところで、レオとカオルというネーミングだと、「富永み〜な」とつながってくるんですけど、どうでもいいな。


 この回は、町に隠された「異次元の通路」をレオとカオルが散策しながら、「不思議な獣」に会いに行く話。
 魔戒騎士のホラー退治の物語とは別に、「世界に隠された不思議なもの」を描いてくれた話なんですね。いわゆる、ほのぼのファンタジー
 だから、アクションはラストに、ほんのちょっとあるだけで、基本は害のない「もののけ」をながめたり、触れたりする話。『もののけ姫』みたいなアクションよりも、大人向きの『となりのトトロ』めいた感覚ですか。

第11話「咆哮」

 で、次の回は、鋼牙とカオルのデートになるわけですね(笑)。
 まあ、2人のデートは、時おり描かれてますが、たいていはカオルがセッティングし、鋼牙が「退屈だ」と言うパターン。9話で、舞台演劇を見て、「下手な演技だ。時間の無駄だ」と途中で退席したり、とか。


 それでも、今回は、鋼牙がセッティング。
 で、どこに連れて行ったかと言えば、「牙狼の称号を得た場所であり、代々の牙狼の眠る場所」ということで、まあ、鋼牙も破滅の刻印で、自分の死期を感じているのだろうなあ、と思わせますな。
 もっとも、それを知らないカオルは呑気なもので、でも「不思議なものを見たい性格」*1でもあるので、実に楽しそう。
 まあ、珍しく鋼牙の方から誘っているわけだから、楽しくて当然か。


 でも、そういうデートを邪魔する時空ホラー・ザジ。
 カオルの時間を止め、黄金騎士に戦いを挑みます。ザジは、歴代の牙狼に倒されたホラーの邪気が固まった存在だそうで、通常のホラーとは質が違うそうですが、何が違うかと言えば、「時空を自在に操る」ということで、鋼牙を魔空空間みたいな場所に引きずり込みます。
 しかも、2体に分裂。まさに、ダブルモンスターって感じですな。


 その後の戦いは、2体分なので、いつもの倍の時間は戦っていたんじゃないかな。
 牙狼の鎧には装着の制限時間がある設定なんだけど、わざわざ「この空間では、時間制限がないから、思う存分戦え」と言ってくれるわけで。
 だから、アクション燃えなNOVAとしては、非常に楽しめた回でした。


 今回、感想書いた3本の特徴は、いずれも「幻想的な空間にまつわる話」であることと、「カオルの比重が高かった」こと。
 このカオル、前シリーズでは終盤、京本政樹の手でラスボスの依り代にされてしまうわけですが、今作では果たしてどうなるのかな。一応、「ホラーの血を浴びたので、その匂いに惹かれたホラーに狙われる運命にある」という設定だった前シリーズよりは、明らかに平和で呑気に振る舞っているのですが、いつまでもそういう状態が続くとは思えません。
 まあ、今シリーズで、呪いを受けて命の危険にさらされているのは、鋼牙の方なんですけどね。前とは逆に、カオルの方が鋼牙の命を助ける展開になるのかな? とか、いろいろ話を予想しつつ。


 次回は、またゼロ主役回なので、鋼牙の方のドラマはお預け。
 ま、牙狼の世界のいろいろな側面を描きたい、との監督方針なので、そこはドラマの縦糸よりも、横の広がりの方に期待してみるってことで。

*1:童話作家として、インスピレーションを得る動機もある。10話で、レオに付いて行ったのもそのため。彼女は絵描きらしく、魔戒法師の使う呪具の筆にも興味を抱いている、と。