『主人公はキミだ!』の宣伝話
NOVA「日本のゲームブック史の総括記事になってる連載の3回めが発表された。全部で4回なので、最後は現在のFF復活および40周年の熱気の流れに漕ぎつけると思われ」
晶華「昭和の終わりに一大ブームを巻き起こしたゲームブックも、時代の変化の波に対応できず、『天空要塞アーロック』を最後にFFシリーズの展開が終了したって書いてあるわね」
翔花「すごい。アーロックさんって、10万円近くもするお宝本だって」
NOVA「発行部数が少ないレア本だからな。まあ、それがお前たちのお年玉と『主人公はキミだ!』の資金になったのだから惜しくはないと言えようが」
ジュニア「そして時代は平成に入って、『ソード・ワールド』を始めとする文庫TRPGブームに切り替わっていくことにぃ」
NOVA「そう。90年代前半はそれで盛り上がったんだが、90年代後半にTRPGもいわゆる冬の時代を迎えてな。そこからゼロ年代のゲームブックリバイバル(平成ソーサリーの時代ともいう)の話に流れる。雑誌では2003年刊行の『RPGamer』にスポットを当てているな」
晶華「和製FFで、『凶兆の九星座』って雑誌付録があるそうだけど?」
NOVA「ええと、確かこの辺に……あった、これだな」

ジュニア「持ってたんですかぁ」
NOVA「おお、『RPGamer』誌は今も1号から13号まで全部残してある……と思ったら、13号じゃなくて14号だった。13号と15号がない。どうしてだ? と思いきや、最終15号は別の棚に収まっていたや。どうしてだ?」
Wショーカ『そんなの私たちが知るか!』

NOVA「おお、思い出したぞ。この最終号に載ってる記事『ファンタジーTRPG年代記』(1984年〜2006年までの日本のTRPG史の概要が6ページに収まっている)が貴重な資料として、何かの記事を書く際に使ったんだな。だから、この号だけ、取り出しやすいところに置いて、他の号のところに戻さなかったんだ。よし、すべての謎がキュアッと解決だ」
晶華「13号がないのはどうして?」
NOVA「うっ、それは素直に買ってないから、としか言いようがない。こういう表紙に見覚えがないからな」

NOVA「どうやら、2006年の俺は海賊にあまり興味がなかったようだ。これが2011年のゴーカイジャー以降なら、こういう表紙を見せられて、食指が伸びんはずがないと言えるし。まあ、持ってないものの話よりも、持っているお宝本の話をする方が建設的だろう」
晶華「だったら、『凶兆の九星座』ってどういうお話?」
NOVA「知らん。プレイしたこともなければ、じっくり読んだこともない。今、最終パラグラフ400番をチラ見すると、何だかロガーンが重要な役割を果たすらしい」
晶華「ロガーン様が! さっそくプレイしましょう」
NOVA「無理だ。今のタイミングだと、ソーサリーが優先だろう。『凶兆の九星座』は、噂によると、非常に難易度が高いと聞いているので、じっくり解析しながら攻めて行こうと思う。まあ、パラグラフ1番の背景だけでも読んでみよう」
ジュニア「せっかくのお宝本も、本当に未読だったんですねぇ」
NOVA「仕方ないだろう。これが発表された2004年は、『アーロック』も『奈落の帝王』も『王子の対決』も未クリアゲームブックとして、老後の課題とぼんやり思っていた時期だからな。それらを近年攻略した今だからこそ、残された幻の未読ゲームブックとして『凶兆の九星座』にスポットが当たったんだよ。縁というのは、その時には重要と見なしていなくても、後から機を得て、熟すこともあるものだ。
「とりあえず、主人公は道化の神ロガーンを崇める、数々の魔芸を習得した〈喉斬り道化師〉を自称するエージェント(裏稼業の暗殺者?)らしい。舞台はアランシアで、妖艶な女魔術師〈紫の瞳のメーヴ〉の依頼で、邪術師ルドウィカスの所有する宝石〈ステロペスの眼〉を盗むために、カアドの街の近くにある死魁城へ赴くところからスタートだ」
晶華「ダンジョン探索もの?」
NOVA「ところが、パラグラフ1番を読んでビックリ。主人公は寝台に横たわるルドウィカスをいきなり抹殺していて、〈ステロペスの眼〉をすでに入手済み。そこから、どうやって脱出するかを考えるところから選択肢となる。でも、最終パラグラフを見ると、邪術師は死を装って、魂だけとなって憑依できる肉体を求めていたようだな。最初と最後を読めば、大筋は想像できた」
翔花「途中は読まなくてもいいってこと?」
NOVA「そうは言わない。冒険の醍醐味は途中の過程にある。大体、冒険物語の結末なんて、たいていは悪を倒して、お宝をゲットしたりしてめでたしめでたし、だろう。どんでん返しがあるとしたら、誰がラスボスか、とか、ボスを倒すための試練がどのようなものかぐらい。まあ、ゲームブックじゃなくて純小説だと、主人公の死や悲劇的な結末というのもあり得るが、読者が主人公のゲームブックにおいて、主人公がめでたしめでたしにならない物語は、トゥルーエンドとは到底言えまい。まあ、ゲームだからバッドエンドは普通にあるし、それが味わい深くて面白い(こともある)と感じるのが俺なんだが」
ジュニア「バッドエンドがお好みですかぁ?」
NOVA「バッドエンドにも良いものと悪いものがある、という意見だ。当然、めでたしめでたしがベストに決まっている。まあ、何がベストかで細かい作風の違いや、受け手の趣味嗜好の差もあるが、何らかの試練を切り抜けて、冒険の目的を達成して、ああ、最後まで漕ぎつけたなあと感慨深く思うことで満足を得るのがエンタメの王道。バッドエンドは、その最後まで漕ぎつけることに失敗して、物語を途中で断ち切られた感があるから、バッドなわけだ」
晶華「とにかく、今回の記事で、『凶兆の九星座』が発掘されて、光が当てられたってことね」
NOVA「ああ。連載記事の第3回は、国内TRPG史において、これまでスポットが当てられる機会の少なかった『RPGamer』誌とゲームブックの関わりについて掘り下げたのが、俺的に当たりと言えた。その雑誌の大部分を今でも保持しているから、個人的な検証もしやすいわけで、これまで自分の宝の持ち腐れになっていたものが、改めて日の目を浴びた気分になって嬉しいわけだよ」
翔花「わたしたちは80年代のブームと、令和に入ってからの復刻しか知らなかったので、ゼロ年代のミッシングリンクにも言及してくれたのが、歴史資料としても貴重ってことね」
NOVA「この日本のゲームブック史がまとまって、おまけに付いて来るってだけで、『主人公はキミだ!』の楽しみが増えたってもんだ。早く3月にならないかなあ」
ソーサリー攻略記の主人公イラスト
翔花「未来の楽しみは置いておいて、今の話に移るね。わたしのクローディアのソーサリーバージョンをグロックさんに頼んで作ってもらいました」

ジュニア「おお、輝く聖剣EJが格好いいですぅ」
晶華「でも、クローディア姉さんが意外と地味ね」
翔花「そう思ったので、鎧とマントを装着してみました」

翔花「鎧は軽装の革鎧で、男装だから胸をあまり強調しないでって頼んでみたんだけど、グロックさんにはうまく伝わらなくて、色だけ革風の金属鎧になったり、まだ胸が露骨なので、さらに改良の余地があるわね」
NOVA「マントは背中だけでなく、外套として上半身をしっかり包んで、胸を隠すぐらいがいいんじゃないか」
翔花「グロックさんの使用回数切れなので、また今度、試してみるね」
晶華「先にロザリンの改良バージョンも作っておいたわ」

晶華「月夜の森を背景に、カレードウルフの柄には狼の意匠を付けてみた🐺」
翔花「ロザリンちゃんは男装じゃないのね」
晶華「だって、魔女だからね。でも、あまり旅の服装って感じじゃないから、こっちも外套をまとわせてもいいかもしれない。それと、クローディアに比べて、等身が低くて幼い感じだから、並べると違和感があると思うの」
NOVA「まあ、2人の時間軸は違うんだから、並び立つシーンはないと思うけどな。冒険が進むと、キャラクターの持ち物のイメージも変わって来るだろうし、それに応じて、カーレ攻略後バージョンとか、大蛇クリアバージョンとか、考えてみるのも一興だろう。元のイラストを取り込んで、編集する機能もマスターしたと思うので、装備や背景を変えたマイナーチェンジ絵も作れるようになったし」
翔花「うん、イラストもできたことで、クローディアのカーレ攻略記がますます楽しみになったわ。頑張って続けてね」
NOVA「クローディア編は、俺じゃなくて009に任せるわ。俺は、これからヒノキ姐さんところと、ダイアンナのところに顔見せに行くつもりなので」
晶華「じゃあ、留守中の管理業務と、お姉ちゃん相手のディレクター役は私に任せておいて」
NOVA「おお。俺は別ブログで魔法研鑽の旅に出るから、こっちはよろしく」
(当記事 完)